建築士法 第22条(知識及び技能の維持向上)
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- 建築士は、設計及び工事監理に必要な知識及び技能の維持向上に努めなければならない。
- 2.国土交通大臣及び都道府県知事は、設計及び工事監理に必要な知識及び技能の維持向上を図るため、必要な情報及び資料の提供その他の措置を講ずるものとする。
この条文の基本情報
知識及び技能の維持向上とは何ですか?
定義知識及び技能の維持向上とは、建築士法第22条に定められた規定で、「建築士は、設計及び工事監理に必要な知識及び技能の維持向上に努めなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築士法第22条(知識及び技能の維持向上)は、日本の建築士法に含まれる条文です。
- 建築士法第22条の条文原文は「建築士は、設計及び工事監理に必要な知識及び技能の維持向上に努めなければならない。」で始まります。
- 建築士法第22条は第四章 業務に置かれています。
- 建築士法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 建築士法第22条の前の条は建築士法第21条の4です。
- 建築士法第22条の次の条は建築士法第22条の2です。
- 建築士法第22条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築士法(昭和二十五年法律第二百二号)第22条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000202 - 本サイト収録
建築士法(昭和二十五年法律第二百二号)第22条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC1000000202/22
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築士法22条は、建築士に設計・工事監理に必要な知識と技能の維持向上の努力義務を課す規定。国と都道府県は情報提供等で支援する。本条自体に罰則はない。
Q · 建築士って、資格を取ったあとも勉強し続けなきゃいけないの?
罰則はないが、学び続ける努力義務がある
建築士法22条1項は、建築士に設計及び工事監理に必要な知識及び技能の維持向上に努めることを求めています。建築士の免許には更新制度がないため、資格取得後の能力水準を法律で補う仕組みです。本条自体に罰則はありませんが、建築士事務所に所属する建築士には22条の2で定期講習の受講が義務付けられており、受講を怠れば懲戒(10条)の対象になりえます。2項では国と都道府県に情報提供などの支援が求められています。
解説
建築士の免許には更新制度がない。一度合格すれば、一級建築士の資格は原則として一生有効である。ところが建築基準法も省エネ基準も構造の技術も、毎年のように変わっていく。その間を埋めるのが本条である。第1項は建築士に、知識と技能を磨き続ける努力義務(守るよう努めなければならないが、守らなくても直ちに罰則はない義務)を課している。第2項は、国土交通大臣と都道府県知事に、そのための情報提供などの支援を求めている。本条そのものに罰則はない。それでも施主にとって意味は小さくない。設計を頼むときは、肩書きだけでなく「最新の基準をどう学び続けているか」まで確かめてよい。法律は、資格を取った時点の知識だけで十分だとは考えていない。そしてこの努力義務は、建築士事務所に所属する建築士の定期講習の受講義務(22条の2)として具体的な形になっている。講習を受けていない建築士に図面を任せるかどうかは、契約書にサインする前にあなたが判断できる。
法的な位置づけ
建築士法第22条は、建築士の継続的な能力維持を定める規定である。第1項は建築士に設計及び工事監理に必要な知識及び技能の維持向上の努力義務を課し、第2項は国土交通大臣及び都道府県知事に情報・資料の提供その他の支援措置を求める。免許の更新制がない建築士制度において、資格取得後の能力水準を補完する役割を担う。
手順
- 1.建築士の登録情報を確認する 設計を依頼する前に、建築士の資格の種類(一級・二級・木造)、登録番号、所属する建築士事務所の登録を確認する。名刺の肩書きだけで判断しない
- 2.定期講習の受講状況を質問する 面談で「直近の定期講習はいつ受けましたか」と尋ね、修了証の提示を依頼する。建築士会などのCPD記録があれば、それも参考にする
- 3.最新基準への対応を具体的に確かめる 省エネ基準への適合義務化や2025年4月施行の改正建築基準法など、自分の計画に関係する最新基準への対応方針を具体的に説明してもらう。曖昧な回答は判断材料になる
- 4.打合せ記録と設計図書を保管する 契約後は、打合せ記録・メール・設計図書を保管しておく。引き渡し後に不具合が見つかったとき、設計当時の判断を検証する証拠になる
よくある質問 AI による整理
Q1建築士法22条とは何ですか?
建築士に設計・工事監理に必要な知識と技能の維持向上の努力を求め、国と都道府県に情報提供などの支援を求める規定です。
Q2建築士法22条に違反すると罰則はありますか?
本条自体に罰則はありません。ただし22条の2の定期講習を受けなければ、懲戒処分(10条)の対象になりえます。
Q3建築士の定期講習は何年ごとですか?
22条の2に基づき、国土交通省令で定める期間ごとの受講が必要で、現行は3年ごとです。最新の改正状況は国土交通省で確認してください。
Q4定期講習を受けなければいけない建築士は誰ですか?
建築士事務所に所属する一級・二級・木造建築士が対象です。事務所に所属していない建築士は、22条の2の受講義務の対象外です。
Q5建築士の受講状況はどこで確認できますか?
建築士本人に修了証の提示を求めるのが確実です。建築士会などのCPD制度の記録で、継続的な研修の実績を確認できる場合もあります。
Q6国や都道府県は建築士の学習をどう支援していますか?
22条2項に基づき、法令改正や技術基準に関する情報・資料の提供その他の措置を講ずるものとされています。具体策は時期により異なります。
Q7建築士の勉強不足は設計ミスの責任に影響しますか?
本条違反だけで賠償責任が生じるわけではありませんが、設計当時に専門家として求められる注意の水準を判断する材料として参照されえます。
Q8建築士の懲戒処分を申し出ることはできますか?
一級建築士は国土交通大臣、二級・木造建築士は都道府県知事が懲戒権者です。不誠実な業務などがあれば、資料を添えて申し出ることができます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1建築士の資格って、一回取れば一生使えるんですか?
免許そのものに更新制度はない。ただし本条で学び続ける努力義務があり、建築士事務所に所属する建築士には22条の2で定期講習の受講義務がある。実務のポイント:建築士会などには、受講記録を管理するCPD制度がある。設計者に記録の提示を頼むと、その人の学ぶ姿勢が数字で見えてくる
Q2勉強不足の建築士に設計されたら、責任を問えますか?
本条違反だけを理由に賠償を請求するのは難しい。ただ、設計に専門家として当然払うべき注意を欠いた点があれば、債務不履行(民法415条)や不法行為(民法709条)として争う余地がある。実務のポイント:争点になるのは、学んでいたかどうかよりも、設計当時に「知っているべき水準」が何だったかである。当時の基準書や技術資料を集められるかどうかが勝負を分ける
間違えやすい点 AI による整理
- 「一級建築士に合格した人は最新の基準を知っているはずだ」と考えがちである。しかし資格は合格した時点の能力を証明するだけで、免許は更新されない。そのため法律が、本条と22条の2で学び続けることを別途求めている
- 「努力義務なのだから何の効力もない」と考えるのは浅い。本条だけで処分されることは考えにくいが、22条の2の定期講習という具体的な義務の土台になっている。民事の過失を判断する場面でも、専門家として当然払うべき注意の水準を引き上げる方向で参照されうる。ただし、本条違反がそのまま過失になるかどうかは個別の事案による
- 施主の側から見れば「資格を持っているかどうか」が問題に見える。法律の目線で見ると「資格を取ったあとに何をしてきたか」が問われている。このずれに気づかないと、肩書きだけで設計者を選ぶことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務の性質 | 22条:知識・技能の維持向上の努力義務 | 22条の2:定期講習の受講義務 2条の2:法令・実務に精通し誠実に業務を行う職責 |
| 対象者 | すべての建築士 | 建築士事務所に所属する建築士 すべての建築士 |
| 違反時の効果 | 本条自体の罰則なし | 懲戒処分(10条)の対象になりうる 直接の罰則はないが、懲戒判断の背景となりうる |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾は開業証書に6年の有効期間を設け、換証時に専業訓練の修了を求める。日本は免許更新制を採らず、努力義務と定期講習で補う点が異なる
米国では多くの州が登録更新の条件として継続教育の単位取得を求める。更新制と結び付ける点で日本より強制力が強い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたに設計を提案している建築士が、2025年4月施行の改正建築基準法(いわゆる4号特例の縮小)や省エネ基準への適合義務化について、話を振っても曖昧にしか答えない。本条の努力義務を怠っている兆候であり、確認申請のやり直しや工期の遅れという形で施主にはね返ってくるおそれがある
- 建築士事務所を開いて8年、目の前の案件に追われて定期講習の案内メールを放置していた。もし都道府県から受講状況の照会が来たら、どうなるだろうか。22条の2の受講義務に違反した状態は、懲戒(10条)の対象になりうる
- 工務店に勤める友人から相談が来た。会社の一級建築士が「講習なんて形だけだ」と言って受けていないという。その人が名義上の管理建築士だった場合、事務所全体の信用問題に発展する
- 引き渡しから3年後、断熱の不具合で結露がひどい。設計当時すでに一般的だった知見を建築士が使っていなかったのなら、技能の水準は過失の判断材料になる。証拠となる図面や打合せ記録を保管している今のうちに、専門家に相談したい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 設計図書・打合せ記録・メールをすべて保管する。2. 不具合が、設計当時の基準や一般的な知見に反していないか、第三者の建築士に意見を求める。3. 建築士の登録情報や所属事務所を確認し、定期講習の受講状況も問い合わせる。4. 重大な問題があれば、都道府県(一級建築士の場合は国土交通大臣)に懲戒処分を求める申出ができる。民事上の請求は、別途弁護士と検討する
訴えられた側:1. 定期講習の修了証や、受講した研修・CPD(継続的な職能研修)の記録を整理し、継続して学んでいたことを証明できるようにする。2. 問題となった設計が、設計当時の法令と技術水準に合っていたことを資料で示す。3. 本条違反だけで処分される可能性は低い。それでも、22条の2の受講義務を怠っていた場合は懲戒の対象になりうるので、未受講の状態があればすぐに解消する
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。定期講習は、国土交通省令で定める期間(3年)ごとの受講が必要である(最新の改正状況をご確認ください)。施主の民事上の請求には、一般の消滅時効(民法166条、債権は5年または10年)と、不法行為の時効(民法724条)が適用される
学説
一般的理解:本条は努力義務規定であり、本条違反のみを根拠に行政処分や私法上の請求が直接導かれるものではないと解される。実効性は22条の2の定期講習義務と10条の懲戒制度によって担保される
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成18年(2006年) 改正:構造計算書偽装事件を受けた建築士法改正で、建築士事務所に所属する建築士の定期講習受講義務(22条の2)が設けられ、本条の能力維持の要請が具体的な義務として制度化された
- 建築士法 第2条の2建築士の職責、法令と実務への精通
- 建築士法 第22条の2定期講習の受講義務として具体化
- 建築士法 第10条法令違反や不誠実な行為に対する懲戒
- 建築士法 第18条設計と工事監理の業務を行う際の誠実義務
- 建築基準法 第6条確認申請で設計者の知識が試される場面
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