建築士法 第7条(絶対的欠格事由)
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- 次の各号のいずれかに該当する者には、一級建築士、二級建築士又は木造建築士の免許を与えない。
- 一未成年者
- 二拘禁刑以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者
- 三この法律の規定に違反して、又は建築物の建築に関し罪を犯して罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者
- 四第九条第一項第四号又は第十条第一項の規定により免許を取り消され、その取消しの日から起算して五年を経過しない者
- 五第十条第一項の規定による業務の停止の処分を受け、その停止の期間中に第九条第一項第一号の規定によりその免許が取り消され、まだその期間が経過しない者
この条文の基本情報
絶対的欠格事由とは何ですか?
定義絶対的欠格事由とは、建築士法第7条に定められた規定で、「次の各号のいずれかに該当する者には、一級建築士、二級建築士又は木造建築士の免許を与えない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築士法第7条(絶対的欠格事由)は、日本の建築士法に含まれる条文です。
- 建築士法第7条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者には、一級建築士、二級建築士又は木造建築士の免許を与えない。」で始まります。
- 建築士法第7条は第二章 免許等に置かれています。
- 建築士法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 建築士法第7条の前の条は建築士法第6条です。
- 建築士法第7条の次の条は建築士法第8条です。
- 建築士法第7条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築士法(昭和二十五年法律第二百二号)第7条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000202 - 本サイト収録
建築士法(昭和二十五年法律第二百二号)第7条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC1000000202/7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築士法第7条は、未成年者、拘禁刑以上の刑や建築関連の罰金刑を受けて5年を経過しない者、免許取消し後5年以内の者などには建築士免許を与えないと定める。
Q · 罰金刑を受けたことがあると、建築士の免許はもらえないの?
建築関連の罪の罰金なら5年間欠格、それ以外は対象外
建築士法7条3号で欠格になる罰金刑は、建築士法違反と「建築物の建築に関し」犯した罪によるものに限られます。この場合は、刑の執行を終えた日(罰金の納付日など)から5年間、免許を受けられません。飲酒運転や窃盗など建築と無関係な罪の罰金は7条の欠格事由に当たりません。ただし第8条の相対的欠格(裁量による免許拒否)の審査対象になりうる点には注意が必要です。
解説
建築士の免許をもらえない人は、試験の点数ではなく、過去の経歴で先に決まる。建築士法7条は、該当すれば国も都道府県も「与えない」としか言えない五つの絶対的欠格事由を並べている。一つ目は18歳未満の未成年者である。二つ目は拘禁刑以上の刑を受けた者で、刑の執行が終わってから5年間は免許を受けられない。三つ目は建築士法違反か、建築に関する罪で罰金刑を受けた者で、こちらも5年間である。四つ目は不正取得や懲戒で免許を取り消された者で、取消しの日から5年間である。五つ目は業務停止中に自分から免許を返し、処分を逃れようとした者である。見落とされがちなのは、罰金刑の扱いに線が引かれている点だ。飲酒運転で罰金を払っても、この条文では欠格にならない。一方、建築基準法違反の罰金なら5年間閉め出される。さらに、執行猶予付きの判決は猶予期間中は欠格だが、猶予期間を無事に終えれば刑の言渡しそのものが効力を失う(刑法27条)。そのため、5年待たずに欠格から外れる。どの刑で、何の罪で、いつ終わったか。この三点を押さえれば、自分や部下が免許を受けられるかを自分で判断できる。
法的な位置づけ
建築士法7条は、一級建築士・二級建築士・木造建築士の免許について、該当すれば免許権者が必ず免許を拒否しなければならない絶対的欠格事由を定める規定である。未成年、拘禁刑以上の刑、建築関連の罰金刑、不正取得・懲戒による免許取消し、業務停止中の自主返納の五類型を列挙し、刑罰・取消し関係は原則として5年の欠格期間を設ける。
手順
- 1.判決書で刑の種類と罪名を確認する 判決書や略式命令書を取り寄せ、拘禁刑か罰金刑か、執行猶予の有無、罪名が建築士法違反または建築物の建築に関する罪かを確認する
- 2.欠格期間の起算日を特定する 刑の執行終了日、罰金の納付日、執行猶予期間の満了日、免許取消しの日のうち該当する日を記録で特定し、5年の満了日を1日単位で計算する
- 3.第8条の相対的欠格に備えて説明資料を準備する 欠格期間を過ぎても裁量で免許が拒否されうるため、事案の経緯、反省、再発防止策をまとめた説明資料を用意する
- 4.満了日以降に免許申請を行う 一級は国土交通大臣、二級・木造は都道府県知事(指定登録機関を含む)に対し、欠格期間満了後に必要書類を添えて免許を申請する
よくある質問 AI による整理
Q1建築士の欠格事由とは?
建築士法7条が定める、該当すれば必ず免許が拒否される五つの事由です。未成年、拘禁刑以上の刑、建築関連の罰金刑、免許取消し、業務停止中の自主返納が該当します。
Q2建築士 欠格期間5年 いつから数える?
刑罰の場合は刑の執行を終えた日、または執行を受けることがなくなった日から数えます。免許取消しの場合は取消しの日から起算して5年です。
Q3建築士 免許取消し 再取得 できる?
不正取得や懲戒で取り消された場合、取消しの日から5年を経過すれば再び免許を申請できます。ただし第8条の裁量審査を受ける可能性があります。
Q4建築基準法違反 罰金 建築士 どうなる?
建築に関する罪の罰金刑として7条3号の欠格事由に当たり、刑の執行終了から5年間は免許を受けられません。既に免許があれば取消しの対象になります。
Q5建築士 免許 何歳から 取れる?
7条1号により未成年者には免許が与えられないため、成年年齢である18歳以上であることが必要です。試験合格と所定の実務経験も別途求められます。
Q6業務上過失致死 建築士 免許 取消し?
拘禁刑(執行猶予付きを含む)に処せられれば7条2号の欠格に当たり、保有中の免許は第9条により取消しの対象になります。罰金刑なら建築関連か否かが分かれ目です。
Q7建築士の懲戒処分 履歴 調べ方は?
国土交通省のネガティブ情報等検索サイトで、建築士の懲戒処分の履歴を検索できます。設計契約の前に確認しておくと安心です。
Q8建築士 欠格 二級 木造も同じ?
同じです。7条は一級建築士、二級建築士、木造建築士の三種類の免許すべてに共通して適用される欠格事由を定めています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1学生のころ万引きで罰金になったんですけど、一級建築士になれますか?
窃盗罪の罰金は「建築物の建築に関し」た罪ではないため、7条3号の欠格には当たりません。また罰金刑は、執行が終わってから罰金以上の刑を受けずに5年が経てば、刑の言渡しが効力を失います(刑法34条の2)。実務のポイント:申請窓口で見られるのは判決の種類と罪名です。前科という言葉のイメージで受験自体を諦める人が意外に多いのが実情です
Q2執行猶予中でも免許は申請できますか?
猶予期間中は「刑に処せられ」た状態が続くため、7条2号の欠格に当たり免許は受けられません。猶予期間を取り消されずに満了すれば、刑の言渡しは効力を失い(刑法27条)、5年待たずに欠格から外れます。実務のポイント:実刑の場合は刑期と5年、執行猶予の場合は猶予期間だけです。結果的に、執行猶予のほうが復帰が早くなる場合もあります
Q3業務停止になったので、いったん免許を返して出直そうと思うんですが?
業務停止期間中に本人申請で免許を取り消すと、7条5号により停止期間が過ぎるまで再び免許を受けられません。返納しても停止期間は短くなりません。実務のポイント:返納すると、免許番号の継続性や、処分歴の説明という点でかえって不利になりやすいです。停止期間を全うし、その間に再発防止策を整えるほうが、復帰後の信用回復は早くなります
間違えやすい点 AI による整理
- 「前科があれば建築士にはなれない」と思われがちだが、条文は細かく区分している。罰金刑で欠格になるのは、建築士法違反か建築に関する罪だけである。執行猶予も、猶予期間を無事に終えれば刑の言渡しが効力を失い、即座に欠格から外れる。前科の一言でまとめると、可能性を自分で捨てることになる
- 5年を過ぎれば白紙に戻るという理解は、半分しか正しくない。7条の絶対的欠格を抜けても、すぐ後ろの第8条が控えている。第8条により、拘禁刑以上の刑や建築関連の罰金刑を受けた経歴そのものを理由に、免許を与えないことができる(相対的欠格)。期限が過ぎても終わりではなく、裁量で判断される段階に移るだけである
- 本人にとって免許の自主返納は「けじめ」でも、法律から見れば処分逃れを疑う材料になる。5号は、業務停止中に返納した者を停止期間が過ぎるまで閉め出す。誠意のつもりの行動が、復帰の日を自分で遠ざける結果になりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 性質 | 7条:絶対的欠格(該当すれば必ず免許を与えない) | 8条:相対的欠格(免許を与えないことができる) 9条:免許の取消し(欠格該当時など) |
| 対象者 | これから免許を受けようとする者 | これから免許を受けようとする者 既に免許を受けている建築士 |
| 刑罰歴の扱い | 拘禁刑以上・建築関連罰金は執行終了等から5年間一律に排除 | 5年経過後も刑罰歴を理由に裁量で拒否しうる 欠格事由に該当した建築士の免許を取り消す |
| 判断主体の裁量 | なし | あり(免許権者の裁量) 該当すれば取り消す |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾も一定の刑事判決や免許取消しなどの経歴を建築師になれない事由として列挙しており、刑罰歴で資格を制限する構造は日本と共通する
韓国も建築士の欠格事由を列挙し、刑罰歴と登録取消し歴を一定期間の欠格とする点で日本と類似する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 設計事務所の若手が酒気帯び運転で罰金30万円を払った。所長は「一級の登録はもう無理だろう」と諦めかけている。だが道路交通法違反は「建築物の建築に関し」た罪ではないので、7条3号の欠格には当たらない。慌てて受験を止める理由はない
- あなたは一級建築士で、工事監理を形だけで済ませていた現場の欠陥が発覚し、業務停止の処分が出た。いっそ免許を返納して、ほとぼりが冷めたら取り直せばいいと考えている。5号は、まさにその抜け道をふさぐために置かれている。停止期間中に返納すれば、停止期間が過ぎるまで再び免許を受けることはできない
- 親族の現場で起きた転落事故で業務上過失致死に問われ、拘禁刑1年、執行猶予3年の判決を受けた。猶予期間の3年間は欠格であり、すでに持っている免許も第9条により取消しの対象になる。猶予期間を無事に終えれば、5年待たずに欠格から外れる。判決の言渡し日から、取消しまでの時間との勝負になる
- 注文住宅の契約前、担当の「建築士」が本当に免許を持っているのか不安になったら、どうすればいい? 免許証の提示を求めればよい。国土交通省ネガティブ情報等検索サイトで、懲戒処分の履歴を調べることもできる
- 建築基準法違反で罰金刑を受けたのは4年10か月前である。来月の免許申請に間に合うのか。罰金を納めた日から数えて5年を1日でも切っていれば、申請は門前払いになる。納付日の記録を今すぐ確認する必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 設計や工事監理を頼む前に、相手に免許証か免許証明書の提示を求める(建築士法上の提示義務あり) 2. 国土交通省ネガティブ情報等検索サイトで懲戒処分の履歴を確認する3. 欠格者や無免許者が設計していた疑いがあれば、一級建築士なら国土交通省、二級・木造建築士なら都道府県の建築士担当窓口に情報提供する4. 損害が出ていれば、民法上の請求も並行して検討する
訴えられた側:1. 判決書を見て、刑の種類(拘禁刑か罰金か)、執行猶予の有無、罪名(建築に関するものか)を確認する2. 刑の執行が終わった日、罰金を納めた日、猶予期間が満了する日を記録で特定する3. 5年の起算日を誤らずに申請日を決める4. 欠格期間が過ぎても第8条の相対的欠格の審査があるため、反省と再発防止策を説明する資料を準備する5. 業務停止中に免許を返納するのは避ける
時効(請求できる期限):拘禁刑以上の刑は執行終了日、または執行を受けることがなくなった日から5年。建築士法違反や建築に関する罪の罰金刑は、納付などによる執行終了日から5年。免許取消しは取消しの日から5年。業務停止中に自主返納した場合は停止期間が満了するまで。執行猶予は、猶予期間を無事に満了すれば刑の言渡しが効力を失い、欠格から外れる(刑法27条。最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:7条は職業選択の自由(憲法22条)に対する制約であるため、欠格期間を5年に限り、罰金刑は建築関連の罪に絞るなど、建築物の安全確保という目的に必要な範囲で定められていると理解される
改正沿革 AI による整理
- 令和元年(2019年) 成年被後見人等の権利制限に係る措置の適正化に伴い、成年被後見人・被保佐人を一律に欠格とする規定が削除され、心身の故障の個別審査に移行したとされる(人的検証要)
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法改正による懲役・禁錮の拘禁刑への一本化に伴い、「禁錮以上の刑」が「拘禁刑以上の刑」に改められた
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:建築士法の制定とともに、建築士免許の欠格事由を定める規定として設けられた
- 2.令和元年(2019年) 改正:成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律により、成年被後見人・被保佐人を一律に欠格とする扱いが見直された
- 3.令和7年(2025年) 改正:刑法改正による懲役・禁錮の拘禁刑への一本化(2025年6月1日施行)に伴い、「禁錮以上の刑」が「拘禁刑以上の刑」に改められた
- 建築士法 第8条相対的欠格事由、裁量による免許拒否
- 建築士法 第9条欠格該当時などの免許取消し
- 建築士法 第10条懲戒による業務停止・免許取消し
- 建築士法 第4条免許の付与主体と登録要件
- 刑法 第27条執行猶予満了で刑の言渡しが失効
- 建築基準法 第98条建築に関する罪の典型的な罰則
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