高圧ガス保安法 第32条(保安統括者等の職務等)
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- 保安統括者は、高圧ガスの製造に係る保安に関する業務を統括管理する。
- 2.保安技術管理者は、保安統括者を補佐して、高圧ガスの製造に係る保安に関する技術的な事項を管理する。
- 3.保安係員は、製造のための施設の維持、製造の方法の監視その他高圧ガスの製造に係る保安に関する技術的な事項で経済産業省令で定めるものを管理する。
- 4.保安主任者は、保安技術管理者(保安技術管理者が選任されない事業所においては、高圧ガスの製造に係る保安に関する技術的な事項に関し保安統括者)を補佐して、保安係員を指揮する。
- 5.保安企画推進員は、危害予防規程の立案及び整備、保安教育計画の立案及び推進その他高圧ガスの製造に係る保安に関する業務で経済産業省令で定めるものに関し、保安統括者を補佐する。
- 6.冷凍保安責任者は、高圧ガスの製造に係る保安に関する業務を管理する。
- 7.販売主任者は、高圧ガスの販売に係る保安に関する業務を管理する。
- 8.取扱主任者は、特定高圧ガスの消費に係る保安に関する業務を管理する。
- 9.保安統括者、保安技術管理者、保安係員、保安主任者、保安企画推進員若しくは冷凍保安責任者若しくは販売主任者又は取扱主任者は、誠実にその職務を行わなければならない。
- 10.高圧ガスの製造若しくは販売又は特定高圧ガスの消費に従事する者は、保安統括者、保安技術管理者、保安係員、保安主任者若しくは冷凍保安責任者若しくは販売主任者又は取扱主任者がこの法律若しくはこの法律に基づく命令又は危害予防規程の実施を確保するためにする指示に従わなければならない。
この条文の基本情報
保安統括者等の職務等とは何ですか?
定義保安統括者等の職務等とは、高圧ガス保安法第32条に定められた規定で、「保安統括者は、高圧ガスの製造に係る保安に関する業務を統括管理する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 高圧ガス保安法第32条(保安統括者等の職務等)は、日本の高圧ガス保安法に含まれる条文です。
- 高圧ガス保安法第32条の条文原文は「保安統括者は、高圧ガスの製造に係る保安に関する業務を統括管理する。」で始まります。
- 高圧ガス保安法第32条は第三章 保安に置かれています。
- 高圧ガス保安法の公布日は昭和26年6月7日です。
- 高圧ガス保安法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 高圧ガス保安法第32条の前の条は高圧ガス保安法第31条の2です。
- 高圧ガス保安法第32条の次の条は高圧ガス保安法第33条です。
- 高圧ガス保安法第32条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第32条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000204 - 本サイト収録
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第32条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000204/32
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点高圧ガス保安法第32条は、保安統括者・保安係員・冷凍保安責任者など8種類の保安責任者の職務を定め、選任者に誠実義務、従事者に指示服従義務を課す規定である。
Q · 高圧ガスの現場で、保安係員の指示と上司の指示が食い違ったら、どちらに従えばいいの?
保安上の指示に従う義務が第10項で法定されている
高圧ガス保安法第32条第10項により、高圧ガスの製造・販売または特定高圧ガスの消費に従事する者は、保安統括者や保安係員などが法令や危害予防規程の実施を確保するために出す指示に従わなければなりません。業務上の上司の命令であっても、この保安上の指示を覆す法的な根拠にはなりません。指示を受けた日時と内容を記録しておくことが、後の事故調査で自分を守ります。
解説
製造の責任者、技術の責任者、現場の監視役、その補佐役、計画の立案役。高圧ガスを扱う工場では、肩書きのある人が最大八種類並ぶ。本条はその八つの役職について、誰が何を「統括」し、誰が何を「管理」し、誰が誰を「補佐」するのかを一本の条文で割り振っている。知っておくべき要点は二つである。一つは第9項で、選任された者は「誠実にその職務を行わなければならない」とされている。名簿に名前を載せるだけの名義貸しは、法律上この義務を果たしていない。もう一つは第10項で、高圧ガスの製造、販売、または特定高圧ガスの消費に従事する者は、保安責任者の指示に従う義務を負う。パートでも派遣でも新人でも、現場に立つ以上この義務からは外れない。あなたが責任者なら、指示を出せる法的な根拠を持っている。あなたが作業員なら、ライン長が「急げ」と言っても、保安係員の「止めろ」が優先されることを知っておけばよい。事故が起きた後に問われるのは肩書きではない。その役職に割り振られた職務を、実際に果たしていたかどうかである
法的な位置づけ
高圧ガス保安法第32条は、高圧ガスの製造・販売・特定高圧ガスの消費に関して選任される8種類の保安責任者について、統括管理、技術的事項の管理、補佐、指揮といった職務内容を定める規定である。あわせて、選任者に誠実職務義務を課し、従事者に対しては法令や危害予防規程の実施を確保するための指示に従う義務を課している。
手順
- 1.選任の打診を受けたら職務範囲を確認 第32条のどの項の役職に当たるかを特定し、統括・管理・補佐・指揮のどの職務を負うのかを確認する。対象設備と担当範囲を書面で受け取る
- 2.受諾前に権限を文書化 運転停止の権限、点検記録を閲覧する権限、代理者(第33条)の配置について、選任を受諾する前に会社と書面で合意しておく
- 3.職務の遂行を記録に残す 点検記録への確認、現場の巡視、指示の内容を日誌に残す。押印の日付と出勤記録が一致するように運用する
- 4.保安上の指示は根拠を明示して記録 生産優先の指示とぶつかった場合、「第32条第10項に基づく保安上の指示」であることを明示して指示を出し、日時・内容・相手を記録する
よくある質問 AI による整理
Q1保安統括者とは何ですか?
高圧ガスの製造に係る保安業務を統括管理する者です。高圧ガス保安法第32条第1項がその職務を定め、事業所の保安体制の最上位に位置づけられます。
Q2保安係員の仕事内容は?
製造施設の維持、製造方法の監視など、経済産業省令で定める保安上の技術的事項を管理します(第32条第3項)。現場の監視役にあたります。
Q3保安主任者と保安係員の違いは?
保安係員は施設の維持や監視を管理する役職です。保安主任者は保安技術管理者(または保安統括者)を補佐し、保安係員を指揮する立場にあります(第32条第3項・第4項)。
Q4冷凍保安責任者 何をする?
冷凍設備による高圧ガスの製造に係る保安業務を管理します(第32条第6項)。一定以上の冷凍能力をもつ設備がある事業所では選任が必要です。
Q5販売主任者 職務とは
高圧ガスの販売に係る保安業務を管理します(第32条第7項)。ガス販売店などで選任され、販売時の保安確保を担います。
Q6取扱主任者 必要な場合は?
特定高圧ガスを一定量以上消費する事業者は取扱主任者の選任が必要です。職務は消費に係る保安業務の管理です(第32条第8項)。
Q7保安責任者の名義貸しは違法?
第32条第9項は選任者に誠実に職務を行う義務を課しています。職務の実態がない名義だけの選任は、この義務に正面から反します。
Q8作業員は保安係員の指示に従う義務がある?
あります。第32条第10項により、製造・販売・消費に従事する者は、法令や危害予防規程の実施を確保するための保安責任者の指示に従わなければなりません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1免状を持ってるのは自分だけだからって、名前だけ貸してくれって言われたんですけど、まずいですか?
かなりまずい。本条第9項は、選任された者に誠実に職務を行う義務を課しており、実態のない名義貸しはこの義務に正面から反する。事故が起きれば、書類上の責任者として最初に事情を聴かれる。実務のポイント:事故調査では、選任された者が実際に点検記録へ目を通していたか、押印の日付と出勤記録が合っているかまで照合される。辞退できないのであれば、引き受ける前に自分の権限と担当範囲を書面に残すこと
Q2保安係員の指示と工場長の指示が違ったら、どっちに従えばいいんですか?
保安に関する事項について、法令や危害予防規程の実施を確保するための指示であれば、第10項により保安係員などの指示に従う義務がある。工場長が業務上の上司であっても、保安上の指示を覆す法的な根拠にはならない。実務のポイント:争いが起きるのは事故の後である。指示を受けた日時、内容、指示した者をその場でメモや日報に残しておいた人だけが、後で「指示に従った」と証明できる
Q3冷凍保安責任者って、ビル管理の仕事でも関係あるんですか?
関係する。冷凍能力が一定以上の冷凍設備は高圧ガスの製造施設に当たり、事業者は冷凍保安責任者を選任しなければならない(第27条の3)。選任された者は本条第6項により保安に関する業務を管理する。実務のポイント:フルオロカーボン系か、アンモニア系か、設備の冷凍能力がどれだけかで、選任の要否や必要な免状の種類が変わる。資格の要件は冷凍保安規則で確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 免状を持つ人を選任して届け出れば、法令上の義務はひとまず果たしたと考えられがちである。しかし第9項は選任の後のことを定めた規定であり、誠実に職務を行うことを求めている。書類が整っていても、職務の実態がなければ、事故の後には選任していなかったのと同じ扱いを受けうる
- 作業員は「上司の命令が最優先」と思いがちである。法律の側から見ると、高圧ガスの保安に関しては、法令や危害予防規程の実施を確保するための保安責任者の指示に従う義務が、第10項で明文化されている。指揮命令の系統と保安の系統が食い違ったとき、どちらに従うべきかを知らないと、事故の現場で板挟みになり、自分が過失の当事者になってしまう
- 「保安の責任者は一人いれば足りる」という発想そのものが、この条文の構造と合わない。統括する人、技術を管理する人、現場を監視する人に職務を分けているのは、一人に負担が集中して見落としが生じることを防ぐためである。全部を兼任させる体制を作った時点で、何が問題になるかの答えはほぼ出ている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定内容 | 第32条:各保安責任者の職務・誠実義務・従事者の指示服従義務 | 第27条の2:第一種製造者による保安統括者等の選任義務 第33条:保安統括者等の代理者の選任 |
| 義務を負う者 | 選任された保安責任者本人と、現場の従事者 | 事業者(第一種製造者) 事業者 |
| 実務上の問題 | 名義貸し・形骸化した兼任、指示が無視されること | 選任していない、または届出が漏れていること 統括者が不在のまま運転すること |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾は労働安全の枠組みで高圧ガスを規律し、事業単位に安全衛生管理人員の設置を求める。日本のように高圧ガス専用の役職を細かく分けた法律はない
米国は役職を列挙する代わりに、プロセス安全管理の要素(危険性分析、運転手順、教育など)を事業者に義務づける方式をとる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保安係員の免状を持っているという理由で、入社2年目のあなたが選任された。ところが実際の運転判断は、すべて製造課長が口頭で決めている。漏えい事故が起きたとき、誰の責任になるのか? 書類上の管理者はあなたであり、捜査では「なぜ止めなかったのか」を問われる
- 協力会社から来た作業員が、保安係員による「バルブ操作は二人で確認」という指示を、手間だからと一人で済ませた。第10項の指示に従う義務は、元請の社員だけでなく、製造に従事する者すべてに及ぶ。下請だから知らなかった、という言い分は通りにくい
- 定期修理が明けて、運転再開は明朝6時。保安統括者は出張中で連絡がつかない。今夜のうちに代理者(第33条)がきちんと選任されているかを確かめなければ、統括者が不在のまま運転を再開することになる
- ガス販売店の販売主任者が退職し、後任が決まらないまま3か月が過ぎた。営業はそのまま続けている
- スーパーの冷凍倉庫を管理する会社に転職したところ、前任者から「冷凍保安責任者の届出はあなたの名前にしておいた」とだけ告げられた。設備の点検記録を一度も見ないまま責任者でい続けると、事故が起きたとき、何も知らなかったことそのものが過失を裏付ける材料になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事故や漏えいで被害を受けたら、まず事業所の保安体制を確かめる:誰が選任されていたか、代理者はいたか、危害予防規程は守られていたか2. 都道府県の高圧ガス保安担当部署が持つ事故届(第63条)や立入検査の記録は、情報公開請求で入手できる場合がある3. 選任されていた者の職務が形だけだったことは、事業者の過失や使用者責任(民法715条)を裏付ける材料になる4. 損害賠償は民法709条、715条を軸に組み立てる
訴えられた側:1. 自分が選任された役職と、実際に与えられていた権限、指示、報告の記録をすぐに保全する(日誌、メール、チャット) 2. 権限のない形だけの選任であったなら、その経緯を時系列で整理する。ただし、それだけで責任を免れるとは限らない3. 刑事捜査(業務上過失致死傷、刑法211条)が見込まれる場合は、供述する前に弁護士に相談する4. 社内調査と行政への対応の窓口を分け、不用意な自白調の報告書を出さない
時効(請求できる期限):本条の職務義務に特定の時効はない。事故で損害が生じた場合、民事の損害賠償は損害と加害者を知った時から3年(人の生命・身体の侵害は5年、民法724条、724条の2)。業務上過失致死の公訴時効は10年、業務上過失致傷は5年(刑事訴訟法250条)。事故届は事故の発生後、遅滞なく提出する(第63条)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:高圧ガス取締法(昭和26年法律第204号)として制定
- 2.平成8年(1996年) 改正:法律名を高圧ガス保安法に改め、自主保安を重視する体系へ移行
- 高圧ガス保安法 第27条の2第一種製造者の保安統括者等の選任義務
- 高圧ガス保安法 第27条の3冷凍保安責任者の選任義務
- 高圧ガス保安法 第28条販売主任者・取扱主任者の選任義務
- 高圧ガス保安法 第33条保安統括者等の代理者の選任
- 高圧ガス保安法 第26条危害予防規程、第10項の指示の根拠
- 労働安全衛生法 第10条事業場の安全管理体制の一般的枠組み
- 刑法 第211条職務懈怠による事故の業務上過失責任
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