高圧ガス保安法 第35条(保安検査)
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- 第一種製造者は、高圧ガスの爆発その他災害が発生するおそれがある製造のための施設(経済産業省令で定めるものに限る。以下「特定施設」という。)について、経済産業省令で定めるところにより、定期に、都道府県知事が行う保安検査を受けなければならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
- 一特定施設のうち経済産業省令で定めるものについて、経済産業省令で定めるところにより協会又は経済産業大臣の指定する者(以下「指定保安検査機関」という。)が行う保安検査を受け、その旨を都道府県知事に届け出た場合
- 二自ら特定施設に係る保安検査を行うことができる者として経済産業大臣の認定を受けている者(以下「認定保安検査実施者」という。)が、その認定に係る特定施設について、第三十九条の十一第二項の規定により検査の記録を都道府県知事に届け出た場合
- 2.前項の保安検査は、特定施設が第八条第一号の技術上の基準に適合しているかどうかについて行う。
- 3.協会又は指定保安検査機関は、第一項第一号の保安検査を行つたときは、遅滞なく、その結果を都道府県知事に報告しなければならない。
- 4.第一項の都道府県知事、協会又は指定保安検査機関が行う保安検査の方法は、経済産業省令で定める。
この条文の基本情報
保安検査とは何ですか?
定義保安検査とは、高圧ガス保安法第35条に定められた規定で、「第一種製造者は、高圧ガスの爆発その他災害が発生するおそれがある製造のための施設(経済産業省令で定めるものに限る。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 高圧ガス保安法第35条(保安検査)は、日本の高圧ガス保安法に含まれる条文です。
- 高圧ガス保安法第35条の条文原文は「第一種製造者は、高圧ガスの爆発その他災害が発生するおそれがある製造のための施設(経済産業省令で定めるものに限る。」で始まります。
- 高圧ガス保安法第35条は第三章 保安に置かれています。
- 高圧ガス保安法の公布日は昭和26年6月7日です。
- 高圧ガス保安法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 高圧ガス保安法第35条の前の条は高圧ガス保安法第34条です。
- 高圧ガス保安法第35条の次の条は高圧ガス保安法第35条の2です。
- 高圧ガス保安法第35条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第35条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000204 - 本サイト収録
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第35条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000204/35
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点高圧ガス保安法35条は、第一種製造者に特定施設の定期保安検査を義務づける。検査は原則知事が行うが、協会・指定保安検査機関または認定保安検査実施者による例外がある。
Q · 高圧ガス工場の保安検査って、誰がやっているの?
原則は都道府県知事、例外で指定機関や認定事業者自身
高圧ガス保安法35条1項により、第一種製造者は特定施設について定期に都道府県知事の保安検査を受けなければなりません。ただし、高圧ガス保安協会または指定保安検査機関の検査を受けて知事に届け出た場合、または経済産業大臣の認定を受けた認定保安検査実施者が自ら検査し記録を届け出た場合は、知事の検査は不要です。検査内容は8条1号の技術上の基準への適合性です(35条2項)。
解説
工場の奥で静かに並ぶタンクや反応塔にも、自動車と同じ「車検」がある。高圧ガス保安法35条は、許可を受けて高圧ガスを製造する事業者(第一種製造者)に対し、爆発などの災害につながりうる施設(特定施設)について、定期に保安検査を受けることを義務づけている。検査をするのは原則として都道府県知事だ。ただし例外が二つある。高圧ガス保安協会または国が指定した検査機関(指定保安検査機関)の検査を受けて知事に届け出る道と、国の認定を受けた事業者(認定保安検査実施者)が自社で検査して記録を届け出る道である。あなたが押さえておくべき核心は二つある。第一に、保安検査で見るのは8条1号の基準、つまり施設の位置・構造・設備という「ハード」が基準に合っているかどうかであり、日々の運転方法の良し悪しまでは直接審査しない。第二に、「自社検査」が認められている事業所では、検査の信頼性がその会社の誠実さに大きく依存する。合格証が「現場は安全だ」という保証ではないと分かっていれば、工場の隣に住む人も、そこで働く人も、取引先も、確認すべき書類と問うべき質問が変わってくる。
法的な位置づけ
高圧ガス保安法35条の保安検査とは、第一種製造者の特定施設が同法8条1号の技術上の基準(施設の位置・構造・設備)に適合しているかを定期に確認する検査である。実施主体は原則として都道府県知事であり、例外として高圧ガス保安協会、指定保安検査機関、または認定保安検査実施者による検査が認められる。
手順
- 1.特定施設と検査周期を特定する 自社の製造施設のうち省令で定める特定施設に該当するものを洗い出し、一般高圧ガス保安規則・コンビナート等保安規則・冷凍保安規則など適用規則に基づく検査周期を台帳化する
- 2.検査ルートを選択する 都道府県知事の検査、高圧ガス保安協会・指定保安検査機関の検査、認定保安検査実施者としての自社検査のいずれによるかを確認し、申請または検査日程を確定する
- 3.変更許可・前回指摘事項を事前確認する 前回検査以降の施設改造について変更許可(14条)の取得状況を確認し、前回の指摘事項の是正記録をそろえる。未手続があれば検査前に所管庁へ相談する
- 4.検査を受け、届出・記録を完了する 検査当日に肉厚測定・耐圧・気密等の確認に立ち会う。指定機関で受検した場合は知事に届け出、認定保安検査実施者は検査記録を知事に届け出る
よくある質問 AI による整理
Q1高圧ガスの保安検査とは何ですか?
第一種製造者の特定施設が、高圧ガス保安法8条1号の技術上の基準に適合しているかを定期に確認する検査です。根拠は同法35条です。
Q2保安検査の対象となる特定施設とは?
高圧ガスの爆発その他災害が発生するおそれがある製造施設のうち、経済産業省令で定めるものです。範囲は一般高圧ガス保安規則などの省令で具体化されています。
Q3保安検査はどのくらいの頻度で受ける必要がありますか?
経済産業省令で定める周期で定期に受けます。一般高圧ガス保安規則等では原則年1回とされ、施設の種類により異なるため最新の省令を確認してください。
Q4保安検査は誰が実施しますか?
原則は都道府県知事です。例外として高圧ガス保安協会・指定保安検査機関の検査、または認定保安検査実施者による自社検査が認められています。
Q5指定保安検査機関で検査を受けたら何をすべき?
検査を受けた旨を都道府県知事に届け出る必要があります(35条1項1号)。検査機関側も結果を遅滞なく知事に報告します(同条3項)。
Q6保安検査を受けないとどうなりますか?
法令違反として、所管庁による許可取消しや施設の使用停止命令(38条)の対象になりうるほか、罰則が科される可能性があります。
Q7第一種製造者とは誰のことですか?
一定規模以上の高圧ガス製造について、都道府県知事の許可(5条)を受けた事業者です。本条の保安検査義務を負う主体となります。
Q8保安検査では運転管理も審査されますか?
直接は審査されません。35条2項により検査対象は8条1号の位置・構造・設備の基準で、運転方法は8条2号や保安教育など別の仕組みで担保されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの近所のガス工場、保安検査ってちゃんと受けてるか調べる方法ありますか?
第一種製造者の許可や保安検査は、原則として都道府県知事(一部は政令指定都市等に事務移譲)が所管しています(35条1項)。担当窓口に問い合わせれば、所管部署や手続の流れは教えてもらえます。実務のポイント:検査記録そのものは事業者の企業秘密を理由に一部が黒塗りになりがちですが、情報公開請求をすれば「受検日」や「検査実施者の区分」は開示されることがあります。誰が検査したかが分かるだけで、その施設のチェック体制の外部性がかなり見えてきます
Q2保安検査と定期自主検査って、何が違うんですか?
保安検査(35条)は、知事・高圧ガス保安協会・指定保安検査機関という外部の目、または国の認定を受けた事業者自身が、特定施設が8条1号の技術上の基準に適合しているかを検査するものです。定期自主検査(35条の2)は事業者自身が行い、記録を保存する義務です。実務のポイント:現場の保全担当は両者の日程を同じ時期にまとめることが多く、そのせいで片方の記録だけ欠落する事故が起きやすい。社内監査では二つの記録を別々の台帳で突き合わせるのが基本です
Q3自社で保安検査できる会社って、どうやってなるんですか?
経済産業大臣から認定保安検査実施者の認定を受ける必要があります(35条1項2号)。認定を受けた事業者は、検査の記録を都道府県知事に届け出ることで、外部の保安検査に代えられます(39条の11第2項)。実務のポイント:認定は「楽になる特権」ではなく、検査組織の独立性や品質管理体制を常に問われる重い身分です。記録の不正が発覚すると認定の取消しにとどまらず、許可そのものへの処分や社会的信用の崩壊につながるため、社内の検査部門を製造部門から切り離した組織設計が審査でも実務でも生命線になります
間違えやすい点 AI による整理
- 保安検査に合格した施設は安全だと思われがちだが、検査は8条1号の基準、すなわち施設の位置・構造・設備に絞った審査である。運転操作のミス、作業手順の逸脱、保安体制の緩みは検査の網の外に出やすく、それらは8条2号の製造方法の基準、保安教育、定期自主検査など別の仕組みで担保されている。合格は必要条件であって、安全の十分条件ではない
- 「保安検査」と「定期自主検査」を同じものだと思っている人が多いが、まったく別の制度である。保安検査(35条)は原則として知事や指定機関という外部の目が入る検査、定期自主検査(35条の2)は事業者自身が行い記録を保存する検査である。現場で両者を混同すると、片方をやったからもう片方は不要だという致命的な抜けが生まれる
- 自社検査が認められた会社は国のお墨付きを受けた優良企業だから心配ない、という見方は角度がずれている。法律から見れば、認定は外部チェックを省く代わりに、重い自己責任と記録の届出義務を負わせる取引である。外部の目が減る分、内部で不正が起きたときの発見は遅れる。過去に製造業で相次いだ検査データ不正は、まさにこの構造の弱点を突いたものだった
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 検査の主体 | 35条:原則都道府県知事(例外:協会・指定保安検査機関・認定保安検査実施者) | 35条の2:事業者自身 |
| 制度の性格 | 外部の目(または国の認定を受けた自社検査)による定期検査 | 事業者による定期の自己点検 |
| 行政との関係 | 知事の受検、または知事への届出・結果報告が必要 | 検査記録の作成・保存義務が中心 |
| 対象施設 | 省令で定める特定施設に限る | 製造施設等(特定施設に限られない) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では高圧ガス特定設備・容器等を危険性機械設備として、検査機構または代行検査機構による検査合格を使用要件とする
韓国も高圧ガス製造施設の定期検査制度を置き、韓国ガス安全公社が検査を担う構造
ドイツでは圧力設備など監視対象設備の定期検査を、認可された監視機関(ZÜS)が実施する
米国は行政の定期検査より、事業者のプロセス安全管理(設備健全性の点検・記録)を義務づける方式
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたは化学メーカーの設備保全担当。来月の保安検査を前に、上司から「肉厚測定、去年のデータを流用しておけ」と言われた。それは検査記録の虚偽であり、発覚すれば会社は認定の取消しや許可処分に直面し、あなた個人も行為者として刑事責任を問われうる。断る根拠は35条と8条1号の基準にある
- 自宅から300メートル先にガス製造プラントがある。保安検査は本当に受けているのか? 都道府県の高圧ガス担当窓口に問い合わせれば、許可や検査を所管している部署が分かる。記録の開示範囲は自治体の情報公開制度による
- 保安検査の予定日まで残り10日。前回の検査後に配管を一部改造したが、変更許可(14条)を取っていなかったことに気付いた。検査で見つかる前に、所管庁に相談して変更手続きを済ませるかどうかが分かれ目になる
- 取引先の工場で爆発事故が起きた。その施設は認定保安検査実施者による自社検査だった。あなたの会社が損害賠償を請求する際、検査記録の内容と実態の食い違いが過失立証の柱になる
- 工場の M&A を担当することになった。買収対象の特定施設で保安検査の合格記録が二年分抜けている。価格交渉の材料というより、ディール自体を止めるべきかという話だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 近隣の高圧ガス施設に不安がある、または事故の被害を受けた場合、まず都道府県の高圧ガス担当窓口に施設の許可・検査の状況を問い合わせる2. 事故被害なら写真、診断書、損害の領収書を確保し、事業者に保安検査記録と定期自主検査記録の保存状況を確認する3. 情報公開請求で入手できる行政文書の範囲を確認し、記録の欠落や改ざんの疑いがあれば民法709条の過失立証に組み込む4. 被害額や因果関係が複雑な場合は早期に弁護士へ相談する
訴えられた側:1. 保安検査の未受検や記録不備を指摘されたら、事実関係を社内で即時に確定し、検査記録・定期自主検査記録・変更許可の履歴を一式そろえる2. 未受検の特定施設は使用の停止を含めて検討し、所管庁へ自主的に報告・相談する3. 認定保安検査実施者であれば、検査組織の独立性と記録の真正性を第三者に検証させ、認定取消しリスクに備える4. 社内で虚偽記録の指示があった場合、担当者個人も行為者として責任を問われうるため、指示の記録を残し法務部門に報告する
時効(請求できる期限):保安検査は経済産業省令で定める周期で定期に受ける必要がある(一般高圧ガス保安規則等では原則として年1回、冷凍設備など施設の種類により周期が異なる。最新の改正状況をご確認ください)。罰則の公訴時効は法定刑に応じて刑事訴訟法250条で定まる。事故被害の損害賠償請求は損害および加害者を知った時から3年(生命・身体侵害は5年、民法724条、724条の2)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:高圧ガス取締法として制定。高圧ガスによる災害防止のための製造許可・検査制度の基礎が置かれた
- 2.平成8年(1996年) 改正:法律名を高圧ガス保安法に改める改正が行われ、自主保安を重視する方向へ制度が再編された(平成9年施行)
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