高圧ガス保安法 第58条の30(指定の取消し等)
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- 経済産業大臣は、指定完成検査機関が次の各号の一に該当するときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて完成検査の業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
- 一この節の規定又は第二十条第四項の規定に違反したとき。
- 二第五十八条の十九第一号又は第三号に該当するに至つたとき。
- 三第五十八条の二十三第一項の認可を受けた業務規程によらないで完成検査を行つたとき。
- 四第五十八条の二十三第三項、第五十八条の二十七又は前条の規定による命令に違反したとき。
- 五不正の手段により第二十条第一項ただし書の指定を受けたとき。
この条文の基本情報
指定の取消し等とは何ですか?
定義指定の取消し等とは、高圧ガス保安法第58条の30に定められた規定で、「経済産業大臣は、指定完成検査機関が次の各号の一に該当するときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて完成検査の業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 高圧ガス保安法第58条の30(指定の取消し等)は、日本の高圧ガス保安法に含まれる条文です。
- 高圧ガス保安法第58条の30の条文原文は「経済産業大臣は、指定完成検査機関が次の各号の一に該当するときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて完成検査の業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。」で始まります。
- 高圧ガス保安法第58条の30は第二節に置かれています。
- 高圧ガス保安法の公布日は昭和26年6月7日です。
- 高圧ガス保安法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 高圧ガス保安法第58条の30の前の条は高圧ガス保安法第58条の29です。
- 高圧ガス保安法第58条の30の次の条は高圧ガス保安法第58条の30の2です。
- 高圧ガス保安法第58条の30には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第58条の30 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000204 - 本サイト収録
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第58条の30(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000204/58_30
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点高圧ガス保安法58条の30は、指定完成検査機関に違反や不正があるとき、経済産業大臣が指定の取消し又は期間を定めた業務の全部・一部停止を命じられると定める。
Q · 指定完成検査機関が違反をしたら、国はどんな処分ができるの?
大臣が指定の取消しか、期間を定めた業務停止を命じられる
高圧ガス保安法58条の30により、経済産業大臣は、指定完成検査機関が五つの事由(同節・20条4項違反、58条の19第1号・第3号の欠格事由該当、認可業務規程によらない検査、命令違反、不正手段による指定取得)のいずれかに該当すると、指定の取消し、又は期間を定めた完成検査業務の全部・一部の停止を命ずることができます。処分の選択と範囲は大臣の裁量に委ねられ、取消しには聴聞、停止には弁明の機会が原則として与えられます(行政手続法13条)。
解説
高圧ガスの貯槽や配管を新設した事業所は、完成検査に合格するまで設備を使えない(高圧ガス保安法20条1項)。この検査を都道府県知事に代わって行えるのが、経済産業大臣から指定を受けた民間の「指定完成検査機関」である。本条は、検査機関が違反や不正をしたとき、大臣が指定を取り消すか、期間を決めて検査業務の全部または一部を止めることができると定めている。発動する理由は五つある。第4章の2の規定や検査結果の報告義務(20条4項)への違反、欠格事由(58条の19第1号・第3号)に当てはまるようになったこと、認可を受けた業務規程(検査のやり方を定めた社内ルール)に従わない検査、大臣の命令への違反、不正な手段での指定取得である。発注側の設備担当者が見落としがちな点もある。処分を受けるのは検査機関だが、実際に止まるのは、検査を待っている自社の試運転スケジュールである。検査機関は料金だけで選んではいけない。
法的な位置づけ
高圧ガス保安法58条の30は、指定完成検査機関に対する監督処分を定める規定であり、法令違反、欠格事由該当、認可を受けた業務規程によらない完成検査、命令違反、不正手段による指定取得のいずれかに該当する場合に、経済産業大臣が指定の取消し又は期間を定めた完成検査業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる旨を規定する。
よくある質問 AI による整理
Q1指定完成検査機関とは何ですか?
高圧ガス設備の完成検査を、都道府県知事に代わって行うことができるよう経済産業大臣の指定を受けた機関です。根拠は高圧ガス保安法20条1項ただし書です。
Q2高圧ガスの完成検査とは何ですか?
高圧ガス設備の新設や変更の工事を終えた後、技術上の基準に適合しているかを確かめる検査です。合格するまで設備は使用できません(高圧ガス保安法20条)。
Q3検査機関の業務停止はいつまで続きますか?
本条は停止期間の上限を定めておらず、経済産業大臣が処分ごとに期間を定めます。期間と範囲は処分書や公表内容で確認する必要があります。
Q4指定を取り消された検査機関は再び指定を受けられますか?
再指定の可否は欠格事由(高圧ガス保安法58条の19)などに照らして判断されます。取消し直後は再指定が制限されうるため、条文で最新の要件を確認してください。
Q5検査機関の役員が罰金刑を受けたら指定はどうなる?
役員が欠格事由(58条の19第3号)に当たるようになると、本条2号により、機関そのものの指定取消しや業務停止の理由になりえます。
Q6業務停止中に完成検査をしたら違法ですか?
停止命令に違反する検査は本条4号の命令違反に当たりうるため、指定取消しなど、より重い処分を招くおそれがあります。罰則の有無は最新の条文で確認が必要です。
Q7高圧ガス保安法20条4項の報告義務とは?
指定完成検査機関が完成検査を行ったときに、その結果を都道府県知事に報告する義務です。違反すると本条1号により処分の理由になります。
Q8指定取消しに不服がある場合はどうすればいい?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、又は6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)を検討します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちが使ってた検査機関が業務停止になったんだけど、工事はもう終わってる。検査はどうすればいいの?
20条1項の完成検査は、都道府県知事、高圧ガス保安協会、他の指定完成検査機関のどれから受けてもかまいません。すぐに切り替えを打診しましょう。実務のポイント:本条の停止命令は「全部若しくは一部」と範囲を絞れるので、まず処分書や公表文で停止の対象になった業務を確認しましょう。自社の設備が対象外なら、同じ機関で続けられる場合があります
Q2指定取消しって、ある日いきなり通知が来るものなの?
いいえ。指定の取消しは許認可等の取消しにあたるので、行政手続法13条により聴聞の手続を経るのが原則です。業務停止なら弁明の機会が与えられます。実務のポイント:処分の重さを決める大臣の裁量は広いため、聴聞の時点で是正がすでに済んでいることを写真や記録で示せるかどうかが、取消しで終わるか停止で済むかを分ける可能性があります
Q3検査員が手順を一個飛ばしただけで、本当に指定取消しまで行く?
条文上はありえます。本条3号は、58条の23第1項で認可を受けた業務規程によらない検査を、取消しと停止の理由としています。実際には違反の程度や件数、組織的な違反かどうかで、どの処分を選ぶかが決まります。実務のポイント:省略が一回きりか常態化していたかは、社内の記録で判断されます。記録を残していない会社ほど「常態化していた」とみなされやすくなります
間違えやすい点 AI による整理
- 「指定が取り消されたら、その機関の過去の合格は全部無効になる」と思われがちだが、条文が定めているのは指定と今後の業務の取消し・停止であり、過去の検査結果を自動で無効にする書き方はしていない。ただし不正な検査が絡んでいる場合、都道府県から設備の再確認を求められる可能性がある。扱いは実務上ケースごとの判断になる
- 検査機関の内部では「手順を一つ省いた効率化」でも、法律から見れば認可された業務規程を外れた検査(3号)であり、指定取消しの理由そのものになる。社内の改善のつもりが事業全体を失う理由になりうる。この見え方のずれが一番危ない
- 条文が「できる」と書いているので、軽い違反なら注意で終わると楽観されやすい。しかし取消しにするか、業務停止にするか、停止の範囲と期間をどうするかは、大臣の裁量に大きく任されている。軽い違反だと考えるなら、聴聞や弁明の場で証拠を出して主張しない限り、その考えは処分に反映されない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 58条の30:違反した指定完成検査機関への指定取消し・業務停止 | 20条:事業者の完成検査を受ける義務と検査結果の報告義務 58条の23:検査のやり方を定めた業務規程の認可と変更命令 |
| 機能する時点 | 違反・不正が判明した後の事後的な制裁 | 設備の工事が終わってから使用を始めるまで 検査業務を始める前と、規程が不適当になったとき |
| 本条との関係 | 1号から5号の事由に該当すると処分の対象になる | 4項の報告義務違反は本条1号の処分事由 規程によらない検査は3号、変更命令違反は4号の処分事由 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾でも危険性機械・設備(高圧ガス容器を含む)の検査を、主管機関が指定した代行検査機構に委ねる仕組みがあり、管理規則で違反時の監督処分を定めている。公的検査を民間に委ね、行政が監督で担保する点は日本と共通する
ドイツでは監視を要する設備の検査を、認可を受けた監視機関(ZÜS)が担う。認可の付与と監督を行政が行う構造は、日本の指定完成検査機関制度と類似する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたの会社の新設プラントは、試運転の予定日まであと10日。依頼していた指定完成検査機関が業務停止命令を受け、検査の日程が白紙になった。工事は終わっているのに、完成検査に合格するまで設備は使えない。今日のうちに別の検査機関に連絡しなければ、立ち上げは何か月も遅れる
- 検査機関の現場責任者として、業務規程では二人で確認すると定めた耐圧試験の立会いを、人手不足で一人で済ませた。現場では「効率化」のつもりでも、本条3号の「認可を受けた業務規程によらないで完成検査を行つたとき」にそのまま当てはまる。
- 検査機関の役員が、高圧ガス保安法違反で罰金刑を受けたらどうなるのか。会社そのものに違反がなくても、欠格事由(58条の19第3号)に当てはまるようになれば、指定の取消しまで現実に起こりうる。
- 設備メーカーの営業担当者として、取引先から「おたくの紹介した検査機関、業務停止になったらしいよ」と言われた。過去に受けた検査の合格は有効なのか、今進んでいる案件はどうなるのか。取引先が知りたいのはこの二点である
取るべき行動
被害を受けた側:(検査を依頼している事業所の場合)1. 経済産業省が公表する処分内容で、停止が業務の全部か一部か、期間はいつまでかを確認する2. 20条1項に基づき、都道府県知事、高圧ガス保安協会、または別の指定完成検査機関に、すぐ検査を頼めるか打診する3. すでに受けた検査結果の扱いを、都道府県の担当課に問い合わせる4. 工期が遅れた損害について、検査委託契約の債務不履行(民法415条)として請求できるか、契約条項を確認する
訴えられた側:(指定完成検査機関の場合)1. 本条の1号から5号のどれが問題にされているかを特定する2. 取消しの場合は聴聞、業務停止の場合は弁明の機会(行政手続法13条)に、是正措置と再発防止策を証拠とともに提出する3. 処分が出た後は、審査請求か取消訴訟を検討し、あわせて執行停止の申立て(行政事件訴訟法25条)も検討する4. 停止期間中に対象業務の検査を行うことは絶対に避ける(さらに重い処分や罰則の対象になりうる。最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。処分に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。どちらも処分の日から1年を過ぎると、原則として申し立てられない
学説
行政法通説(効果裁量論):「命ずることができる」という規定は、処分をするかどうか、取消しか停止か、範囲と期間をどうするかについて行政庁の効果裁量を認める。ただし比例原則や平等原則による統制を受け、裁量の逸脱・濫用があれば違法となる(行政事件訴訟法30条)。
- 高圧ガス保安法 第20条完成検査義務と指定機関の根拠、結果報告義務
- 高圧ガス保安法 第58条の19指定の欠格事由、本条2号の前提
- 高圧ガス保安法 第58条の23業務規程の認可と変更命令、本条3・4号の前提
- 高圧ガス保安法 第58条の29本条4号の「前条」に当たる大臣の命令(現行効力を要確認)
- 行政手続法 第13条取消しは聴聞、停止は弁明の機会を付与
- 行政不服審査法 第18条処分に対する審査請求期間3か月
- 行政事件訴訟法 第14条処分取消訴訟の出訴期間6か月
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