高圧ガス保安法 第85条
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- 次の各号の一に該当する場合には、その違反行為をした協会の役員又は職員は、二十万円以下の過料に処する。
- 一この法律の規定により経済産業大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかつたとき。
- 二第五十九条の六第一項の規定による政令に違反して登記することを怠つたとき。
- 三第五十九条の二十八第一項及び第三項に規定する業務以外の業務を行つたとき。
- 四第五十九条の二十九第三項、第五十九条の三十第四項(第五十九条の三十の二第三項において準用する場合を含む。)又は第五十九条の三十四第二項の規定による経済産業大臣の命令に違反したとき。
- 五第五十九条の三十三第一項の規定に違反して財務諸表を提出せず、又は虚偽の記載をした財務諸表を提出したとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 高圧ガス保安法第85条は、日本の高圧ガス保安法に含まれる条文です。
- 高圧ガス保安法第85条の条文原文は「次の各号の一に該当する場合には、その違反行為をした協会の役員又は職員は、二十万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 高圧ガス保安法第85条は第六章に置かれています。
- 高圧ガス保安法の公布日は昭和26年6月7日です。
- 高圧ガス保安法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 高圧ガス保安法第85条の前の条は高圧ガス保安法第84条です。
- 高圧ガス保安法第85条の次の条は高圧ガス保安法第86条です。
- 高圧ガス保安法第85条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第85条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000204 - 本サイト収録
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第85条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000204/85
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点高圧ガス保安法85条は、高圧ガス保安協会が無認可業務や虚偽の財務諸表提出などの違反をした場合、違反行為をした役員・職員個人に二十万円以下の過料を科す規定である。
Q · 高圧ガス保安協会がルール違反をしたら、誰が罰を受けるの?
協会ではなく、違反行為をした役職員個人です
高圧ガス保安法85条は、協会が大臣の認可・承認を受けずに動いた、登記を怠った、法定業務以外の業務を行った、大臣の命令に違反した、財務諸表を提出しない又は虚偽の財務諸表を提出した、という五つの場合に、その違反行為をした役員又は職員個人に二十万円以下の過料を科します。過料は刑罰ではないため前科はつきませんが、地方裁判所が非訟事件手続法に基づいて決定する公的な制裁です。
解説
罰を受けるのは「協会」という組織ではない。違反行為をした役員や職員その人である。高圧ガス保安協会は、高圧ガスの保安検査や試験、容器の検査などを担う特別な法人で、経済産業大臣の監督下にある。本条が過料の対象とする場面は五つある。大臣の認可・承認が必要なのに受けずに動いた、政令で定める登記を怠った、法定業務(第59条の28第1項・第3項)以外の業務を行った、大臣の命令に違反した、財務諸表を出さなかった、または虚偽の財務諸表を出した。過料は二十万円以下である。過料は刑罰ではないので前科はつかない。ただし地方裁判所が非訟事件(公開の法廷で争う訴訟とは別の、裁判所が後見的に処理する手続)として決める公的な制裁である。協会の中にいる人にとって「組織の判断だった」は盾にならない。決裁欄に名前を書いた人、実際に手を動かした人に責任が向く。この構造を知っているかどうかで、書類を前にしたときの手の動きが変わる。
法的な位置づけ
高圧ガス保安法第85条は、高圧ガス保安協会の役員又は職員が、経済産業大臣の認可・承認の不取得、政令で定める登記の懈怠、法定業務以外の業務の実施、大臣命令への違反、財務諸表の不提出又は虚偽記載のいずれかに当たる違反行為をした場合に、その行為者個人に二十万円以下の過料を科す秩序罰規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1高圧ガス保安法85条とは?
高圧ガス保安協会で五つの類型の違反があったとき、違反行為をした役員・職員個人に二十万円以下の過料を科す規定です。法人としての協会は対象になりません。
Q2高圧ガス保安協会とはどんな法人?
高圧ガス保安法に基づいて設立された法人で、保安検査や試験、容器の検査などを担います。経済産業大臣の監督を受けています。
Q3過料はどこの裁判所が決める?
他の法令に特別の定めがない限り、当事者の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所が決めます(非訟事件手続法119条)。公開の法廷は開かれません。
Q4過料を払わないとどうなる?
過料の裁判は検察官の命令で執行されます(非訟事件手続法121条)。確定すれば強制的に徴収される対象となり、放置しても支払い義務は消えません。
Q5協会の登記を怠るとどうなる?
第59条の6第1項に基づく政令に違反して登記を怠ると、本条第2号により、登記を担当すべきだった役員・職員個人が二十万円以下の過料の対象になりえます。
Q6協会の法定業務以外の業務とは?
第59条の28第1項・第3項に定められた業務の範囲を超える業務です。その範囲外の業務を行えば、本条第3号により、それを行った役職員個人が過料の対象になりえます。
Q7財務諸表の虚偽提出は刑事罰にもなる?
本条が定めるのは刑罰ではない過料です。同じ行為が他の法律の刑事罰にも当たるかは別の問題なので、個別の事案ごとに弁護士と確認する必要があります。
Q8過料の決定に不服があるときは?
即時抗告は告知から2週間以内です。当事者の陳述を聴かずに出された略式の過料裁判には、告知から1週間以内に異議を申し立てられます(非訟事件手続法122条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って罰金と何が違うんですか? 前科になります?
罰金は刑罰で、過料は行政上の秩序罰である。前科にはならない。本条の過料は非訟事件手続法119条以下に基づき地方裁判所が決定し、検察官による起訴も公開の法廷もない。実務のポイント:公開の法廷を開かずに過料を科すこの仕組みは、最大決昭和41年12月27日が合憲と判断している。「刑事じゃないから大丈夫」ではなく、決定は確定すれば強制的に徴収される公的制裁だと理解しておくべきだ
Q2上司に言われてやっただけでも、私が払わないといけないんですか?
本条は「違反行為をした協会の役員又は職員」を対象とする。上司の指示は事情として考慮されうるが、それだけで自動的に責任が消えるわけではない。実務のポイント:指示を受けた時点で、メールなどの形に残る手段で確認や異議を伝えておくこと。後の手続で自分の関わり方を説明するとき、事後の口頭説明より、当時の記録一通のほうがはるかに重い
Q3協会そのものには何のペナルティもないんですか?
本条は役職員個人を対象とする過料規定で、協会という法人を処罰する条文ではない。協会に対しては、経済産業大臣による命令(59条の34など)といった監督上の手段で是正が図られる。実務のポイント:大臣の命令に従わないこと自体が本条第4号の過料対象になる。組織が命令を受けた後に放置すれば、その対応を担う個人に責任が戻ってくる二段構えである
間違えやすい点 AI による整理
- 「二十万円以下の過料」と聞いて罰金の軽い版だと思う人は多い。だが過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰(行政のルールを守らせるための金銭的制裁)である。前科はつかないし、刑事訴訟の手続にも乗らない。地方裁判所が非訟事件手続法に基づいて決定する、まったく別の手続である
- 職員の目線では「上司の指示どおりに処理しただけ」でも、法律の目線では「違反行為をした協会の職員」本人である。指示を受けたかどうかは事情として考慮されうるが、自動的に責任が消えるわけではない。この認識のずれが、真面目な実務担当者を追い詰める
- 「協会にいくらの罰金が科されるのか」という問いそのものがずれている。本条は協会という法人を処罰する規定ではない。組織への是正は経済産業大臣の監督・命令で、個人への制裁は本条の過料で、という二本立てになっている
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では私法人の代表者等が職務執行で行政法上の義務に違反した場合、法人とともに同一規定の罰鍰で処罰されうる。日本の本条が役職員個人だけを過料の対象とするのと構造が異なる
韓国では同法に基づき韓国ガス安全公社が設立されて保安業務を担い、同法に過料(과태료)規定がある。役職員個人を対象とする規定の有無は個別に要確認
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 法定業務に入るかどうか曖昧な受託案件を、協会がそのまま契約して実施したら、誰が過料の対象になる? 法人としての協会ではなく、その業務を進めた役員や職員が第3号の対象になりうる
- あなたは協会の経理職員である。決算期末、上司から財務諸表のある数字を「見栄えよく」整えるよう頼まれた。提出期限まであと3日。応じれば第5号の「虚偽の記載をした財務諸表を提出したとき」に当たりうる。そして本条は違反行為をした者を個人として名指しする
- 役員が交代したのに、登記を半年放置していた。第2号の典型例である。
- あなたは検査業務を受託する民間事業者の法務担当である。協会から、本来の業務範囲の外にありそうな有償サービスの提案を受けた。契約の前に第59条の28の業務範囲と照らし合わせる。その一手間で、取引先の違反に巻き込まれるリスクを避けられる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 協会の違反と思われる事実(契約書、案内資料、公表された財務資料など)をそのまま保存する2. 監督官庁である経済産業省の担当部署へ情報を提供する3. 協会の内部者であれば、公益通報者保護法に基づく通報を検討し、通報した日時・宛先・内容を記録する4. 協会の行為で実際に損害を受けたなら、過料とは別に民法709条などによる損害賠償を検討する
訴えられた側:1. 裁判所から過料事件の通知や照会が届いたら、事実関係と指示系統を時系列で整理する2. 指示を受けた記録(メール、稟議書)を集め、陳述の機会があれば事情を具体的に述べる3. 過料の決定に不服があれば、期限内に即時抗告または異議を申し立てる4. 本法の他の罰則(刑事罰)の対象になる行為が含まれていないかを、弁護士とあわせて確認する
時効(請求できる期限):本条の過料を科す裁判そのものに、特定の時効の定めはない。過料についての決定に不服がある場合、即時抗告は告知を受けた日から2週間以内(非訟事件手続法67条)。当事者の陳述を聴かずに出される略式の過料裁判に対しては、告知から1週間以内に異議を申し立てられる(同法122条)。(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:過料は行政上の秩序を維持するための金銭罰であり、刑罰である罰金・科料とは性質を異にする。刑法総則や刑事訴訟法は適用されず、非訟事件手続法による裁判所の決定で科される。
- 高圧ガス保安法 第59条の6協会の登記義務、第2号の前提
- 高圧ガス保安法 第59条の28協会の業務範囲、第3号の基準
- 高圧ガス保安法 第59条の33財務諸表の提出義務、第5号の前提
- 高圧ガス保安法 第59条の34大臣の監督命令、第4号の前提
- 非訟事件手続法 第119条過料事件の管轄裁判所と手続
- 公益通報者保護法 第3条違反を通報した内部者の解雇無効
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