高圧ガス保安法 第86条
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- 次の各号の一に該当する者は、十万円以下の過料に処する。
- 一第十条の二第二項(第二十四条の二第二項において準用する場合を含む。)又は第二十条の四の二第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
- 二第五十九条の七の規定に違反して高圧ガス保安協会という名称を用いた者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 高圧ガス保安法第86条は、日本の高圧ガス保安法に含まれる条文です。
- 高圧ガス保安法第86条の条文原文は「次の各号の一に該当する者は、十万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 高圧ガス保安法第86条は第六章に置かれています。
- 高圧ガス保安法の公布日は昭和26年6月7日です。
- 高圧ガス保安法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 高圧ガス保安法第86条の前の条は高圧ガス保安法第85条です。
- 高圧ガス保安法第86条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第86条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000204 - 本サイト収録
高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第86条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000204/86
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点高圧ガス保安法86条は、承継の届出をしない又は虚偽の届出をした者と、高圧ガス保安協会の名称を用いた者に十万円以下の過料を科す。過料は刑罰ではない。
Q · 高圧ガスの事業を相続したのに承継届を出し忘れたら、どうなるの?
十万円以下の過料の対象。刑罰ではなく前科はつかない
高圧ガス保安法86条により、第二種製造者(10条の2第2項)、販売事業者(20条の4の2第2項)、特定高圧ガス消費者(24条の2第2項で準用)の地位を相続・合併・分割で承継した者が届出をしない、又は虚偽の届出をした場合、十万円以下の過料に処されます。過料は非訟事件手続で科される秩序罰で、前科にはなりません。気付いた時点で速やかに自主的に届け出ることが実務上の最善策です。
解説
高圧ガス保安法の罰則の多くは懲役や罰金といった刑罰だが、86条だけは種類が違う。「十万円以下の過料」は刑罰ではなく、行政上の秩序罰(ルール違反に対する金銭的な制裁で、前科はつかない)である。対象は二つある。一つは「承継の届出」をしなかった、または嘘の届出をした者である。第二種製造者(10条の2)、販売事業者(20条の4の2)、特定高圧ガス消費者(24条の2第2項で準用)について、相続・合併・分割で事業を引き継いだ者は、遅滞なく(できるだけ早く)都道府県知事等に届け出なければならない。もう一つは、高圧ガス保安協会でないのにその名称を使った者である。注意したいのは、承継の届出義務を負うのは亡くなった親や消滅した会社ではなく、引き継いだあなた自身だという点だ。家業のガス販売店を相続した日、合併の登記が終わった日に、保安法上の義務も黙ってあなたへ移っている。過料の額は小さいが、ここで届出が漏れていると、行政の台帳上の事業者と実際に事業を営む者が食い違ったままになる。その食い違いは、事故が起きた日にまとめて表に出る。
法的な位置づけ
高圧ガス保安法86条は、同法上の秩序罰を定める規定である。第二種製造者、販売事業者及び特定高圧ガス消費者の地位承継に係る届出義務の懈怠又は虚偽届出、並びに高圧ガス保安協会以外の者による同協会名称の使用を対象として、十万円以下の過料を科す。過料は刑罰ではなく、非訟事件手続法に基づき地方裁判所が科す。
よくある質問 AI による整理
Q1高圧ガス保安法86条とは
承継の届出漏れ・虚偽届出と、高圧ガス保安協会の名称の無断使用に対して、十万円以下の過料を科す規定です。刑罰ではなく秩序罰です。
Q2高圧ガス 承継届 いつまで
相続・合併・分割で地位を承継した後「遅滞なく」届け出る必要があります。具体的な日数の定めはないため、承継後できるだけ早く提出します。
Q3高圧ガス 承継届 出し忘れ どうなる
十万円以下の過料の対象になりえます。気付いた時点で承継を証する書面を添えて速やかに届け出ることが実務上の基本です。
Q4過料 前科 つく?
つきません。過料は行政上の秩序罰で、刑事裁判ではなく非訟事件手続法に基づき地方裁判所が決定で科します。罰金とは別物です。
Q5高圧ガス 承継届 届出先
原則として事業所所在地を管轄する都道府県知事(権限移譲がある場合は指定都市の長等)です。事前に管轄部署へ確認すると確実です。
Q6高圧ガス保安協会 名称 使える?
高圧ガス保安協会以外の者は、その名称を用いることができません(59条の7)。違反すると86条により十万円以下の過料の対象です。
Q7第一種製造者の承継も86条の対象?
86条が挙げるのは第二種製造者・販売事業者・特定高圧ガス消費者の承継届です。第一種製造者(許可制)の承継は別の規定で整理されます。
Q8過料の通知が来たら争える?
過料の裁判は非訟事件手続で行われ、事情を述べる機会があります。決定に不服があれば即時抗告で争えます。期間は告知から短いため早めに弁護士へ。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って罰金と何が違うんですか?会社の信用に響きます?
罰金は刑罰で、刑事裁判を経て前科になる。86条の過料は秩序罰で、地方裁判所が非訟事件手続法に基づいて科し、前科にはならない。最大決昭和41.12.27は、この手続で過料を科すことを合憲とした。実務のポイント:信用への影響は額ではなく記録から生じる。行政の担当者は届出漏れの経緯を覚えていて、次回の立入検査の重点がそこに寄る。だから、指摘を待たずに自分から是正した記録を残しておく価値がある
Q2相続で店を継いだんですが、そもそも届出が要る事業かどうか分かりません
亡くなった方が第二種製造者(5条2項の届出)、販売事業者(20条の4の届出)、特定高圧ガス消費者(24条の2の届出)のいずれかだった場合、事業を継ぐ相続人は承継の届出が必要になる(10条の2第2項など)。実務のポイント:判断の手がかりは遺品の中にある。過去に都道府県へ出した届書の控えや受理通知を探し、見つからなければ管轄の担当部署に被相続人名義の届出があるか問い合わせると早い。第一種製造者(許可制)の承継は別の規定になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「過料だから前科がつく」と身構える人がいるが、過料は刑罰ではない。刑事裁判は開かれず、非訟事件手続(裁判所が書面中心で判断する簡易な手続)で科され、前科にもならない。ただし過料と罰金を取り違えると逆の失敗も起きる。同じ法律の別の条文違反は罰金刑の対象になりうるため、86条で済む話なのかどうかをまず切り分ける必要がある
- 承継の届出は面倒な事務手続にすぎないと軽く見られがちだが、問題は十万円ではない。届出が漏れている間、行政の記録上の責任者は存在しない人や消滅した会社のままになっている。事故や立入検査の場面でそのずれが発覚すると、届出漏れそのものより「この会社は保安管理を把握できていない」という評価のほうが重くのしかかる
- 「名称使用の禁止は詐欺的な業者を取り締まる規定だ」と思われているが、法律の目線は少し違う。高圧ガス保安協会は検査や講習など公的な役割を担う特別な法人である。名称を守る目的は、利用者が公的な検査機関と民間団体を取り違えないようにすることにある。だから騙す意図がなくても、紛らわしい名称というだけで問題になりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 86条:承継届の不提出・虚偽届出と協会名称の不正使用に対する過料 | 10条の2:第二種製造者の地位承継と承継人の届出義務 20条の4の2:販売事業者の地位承継と承継人の届出義務 |
| 条文の役割 | 制裁規定(十万円以下の過料) | 義務規定(承継後遅滞なく都道府県知事等へ届出) 義務規定(承継後遅滞なく都道府県知事等へ届出) |
| 対象となる事業者 | 第二種製造者・販売事業者・特定高圧ガス消費者の承継人、協会名称の使用者 | 第二種製造者の相続人・合併後存続法人・分割承継法人 販売事業者の相続人・合併後存続法人・分割承継法人 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では行政法上の義務違反に対する金銭制裁(罰鍰)の総則を行政罰法が定める。日本の過料に相当する秩序罰の考え方は共通する
韓国も高圧ガス安全管理法に過料(과태료)規定を置き、届出義務違反などの軽微な違反に行政上の金銭制裁で対応する
ドイツは秩序違反法(OWiG)により、届出義務違反等を刑罰ではない過料(Geldbuße)で処理する体系をとる
米国では OSHA 規則違反に対し行政上の civil penalty が科される。刑事罰と行政罰の二層構造は日本と類似する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 父が営んでいたプロパン以外の工業用ガス販売店を相続した。葬儀、相続税、銀行手続きに追われるうちに半年が過ぎた。都道府県への承継届は誰も出していなかった
- グループ内の吸収分割で、炭酸ガスを製造する事業所を新会社に移した。法務部は登記を済ませて安心していたが、保安部門への引継ぎ漏れで承継届が抜け落ちていた。立入検査の担当者が台帳と看板の社名の違いに気付いた
- もしあなたの会社が、業界団体のつもりで「○○高圧ガス保安協会」と名乗る任意団体を作ってしまったら、どうなる? 59条の7違反で過料の対象になる。善意で作った名称でも、法律が独占させた名称に重なれば言い訳は通りにくい
- M&A のクロージングまであと10日。買収対象会社の事業所の中に第二種製造の届出をした拠点が三つあることを、デューデリジェンス報告書の付録で初めて知った。クロージング後の承継届の担当者と期限を、今日のうちに契約書と統合計画へ書き込む必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:取引先や地域の利用者として「高圧ガス保安協会」を名乗る団体から検査や講習の勧誘を受けたら、まず協会の公式サイトで正式な連絡先を確かめる。名称の紛らわしい団体だと分かった場合は、経済産業省(産業保安部門)や都道府県の高圧ガス担当部署に情報提供する。お金を払ってしまったときは、消費生活センターへの相談や、民法上の詐欺取消し・不法行為(709条)による返金請求を別ルートで検討する
訴えられた側:1. 承継の届出漏れを指摘されたら、まず該当する事業所と根拠条文(10条の2、20条の4の2、24条の2第2項)を特定し、承継を証明する書面(戸籍謄本、登記事項証明書など)を揃えてすぐに届け出る2. 漏れた経緯と再発防止策を社内記録に残す3. 過料の裁判の通知が届いた場合、非訟事件の手続で事情を述べる機会があり、決定には即時抗告で不服を申し立てられる4. 虚偽届出を疑われた場合は事情がまったく異なるため、弁護士に相談する
時効(請求できる期限):承継の届出は、承継後「遅滞なく」が要件で、日数の定めはない。過料には刑事の公訴時効は適用されず、本法にも過料独自の期間制限はない。過料の裁判に対する即時抗告は、告知を受けた日から1週間以内(非訟事件手続法。最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:過料は刑罰ではない行政上の秩序罰であり、刑法総則の適用はなく、刑事訴訟手続ではなく非訟事件手続法に基づいて科される。届出義務違反のような形式的な秩序違反に用いられる典型的な制裁手段である
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:高圧ガス取締法(昭和26年法律第204号)として制定(法律全体の制定)
- 2.平成8年(1996年) 改正:法律名を高圧ガス保安法に改める改正(平成9年施行、法律全体の改正)
- 高圧ガス保安法 第10条の2第二種製造者の地位承継と届出義務
- 高圧ガス保安法 第20条の4の2販売事業者の地位承継と届出義務
- 高圧ガス保安法 第24条の2特定高圧ガス消費者の届出、承継規定を準用
- 高圧ガス保安法 第59条の7高圧ガス保安協会の名称使用制限
- 非訟事件手続法 第119条過料事件の管轄裁判所(現行効力を要確認)
- 非訟事件手続法 第120条過料の裁判の手続と即時抗告(現行効力を要確認)
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