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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 6 分6 分6 分

土地収用法 第89条(損失補償の制限)

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  1. 土地所有者又は関係人は、第二十六条第一項の規定による事業の認定の告示の後において、土地の形質を変更し、工作物を新築し、改築し、増築し、若しくは大修繕し、又は物件を附加増置したときは、あらかじめこれについて都道府県知事の承認を得た場合を除くの外、これに関する損失の補償を請求することができない。
  2. 2.土地の形質の変更、工作物の新築、改築、増築若しくは大修繕又は物件の附加増置がもつぱら補償の増加のみを目的とすると認められるときは、都道府県知事は、前項に規定する承認をしてはならない。
  3. 3.土地の形質の変更について、土地所有者又は関係人が第二十八条の三第一項の規定による許可を受けたときは、第一項の規定による承認があつたものとみなす。

この条文の基本情報

損失補償の制限とは何ですか?

定義損失補償の制限とは、土地収用法第89条に定められた規定で、「土地所有者又は関係人は、第二十六条第一項の規定による事業の認定の告示の後において、土地の形質を変更し、工作物を新築し、改築し、増築し、若しくは大修繕し、又は物件…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 土地収用法第89条(損失補償の制限)は、日本の土地収用法に含まれる条文です。
  2. 土地収用法第89条の条文原文は「土地所有者又は関係人は、第二十六条第一項の規定による事業の認定の告示の後において、土地の形質を変更し、工作物を新築し、改築し、増築し、若しくは大修繕し、又は物件…」で始まります。
  3. 土地収用法第89条は第一節 収用又は使用に因る損失の補償に置かれています。
  4. 土地収用法の公布日は昭和26年6月9日です。
  5. 土地収用法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 土地収用法第89条の前の条は土地収用法第88条の2です。
  7. 土地収用法第89条の次の条は土地収用法第90条です。
  8. 土地収用法第89条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第89条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0100000219
  • 本サイト収録土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第89条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0100000219/89

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点土地収用法89条は、事業認定の告示後に行った増築・大修繕・物件の附加増置等について、都道府県知事の事前承認がなければ損失補償を請求できないと定める。

Q · 収用の告示が出た後に家を増築したら、その分の補償はもらえるの?

事前に知事の承認がなければ、その工事分の補償は請求できない

土地収用法89条1項により、事業認定の告示の後に行った土地の形質変更、工作物の新築・改築・増築・大修繕、物件の附加増置は、あらかじめ都道府県知事の承認を得ていない限り、その分の損失補償を請求できません。工事自体は禁止されていませんが、補償の計算からは外れます。専ら補償の増加だけを目的とする工事は承認されず(2項)、28条の3の許可を受けた形質変更は承認があったものとみなされます(3項)。

解説

補償金の算定では、土地の状態が「告示の日の姿」で止まる。土地収用法89条の中身はほぼこれに尽きるが、その影響は大きい。事業認定の告示(26条1項)が出た後に、土地を造成する、建物を新築・改築・増築・大修繕する、物件を付け加える。そのどれも、事前に都道府県知事の承認を得ていなければ、その分の損失補償は請求できない。800万円かけて建て増した離れも、収用の場面では「なかったもの」として扱われうる。工事そのものは禁止されていない。失われるのは補償を請求する権利のほうだ。さらに、補償を増やすことだけが目的と認められる工事を、知事は承認してはならない(2項)。裏を返せば、生活や営業に本当に必要な工事なら承認を得る道がある。形質変更について28条の3の許可を受けていれば、承認があったものとみなされる(3項)。告示を知った日から、あなたが土地に加える工事の価値は、すべて「承認を取ったかどうか」で決まる。

法的な位置づけ

土地収用法89条は、事業認定の告示後に行われた土地の形質変更、工作物の新築・改築・増築・大修繕及び物件の附加増置について、都道府県知事の事前承認がない限り損失補償の請求を否定する規定である。専ら補償の増加を目的とする行為は承認が禁じられ、同法28条の3第1項の許可を受けた形質変更は承認があったものとみなされる。

手順

  1. 1.告示日と起業地の範囲を確認する 官報又は都道府県公報で事業認定の告示日と起業地の範囲を確認し、自分の土地・建物・借りている店舗が含まれるかを特定する
  2. 2.予定中・施工中の工事を仕分ける 予定している工事を、形質変更・新築・改築・増築・大修繕・物件の附加増置に当たるものと、通常の維持修繕に分ける。告示日時点の工事の進み具合は写真と出来高証明で固定する
  3. 3.着工前に都道府県知事へ承認を申請する 都道府県の用地・収用担当課に相談し、工事の必要性(老朽化、安全性、営業継続など)を示す資料を添えて、着工前に承認を申請する。28条の3の許可対象となる形質変更は許可申請で足りる
  4. 4.承認結果を保存し、補償協議・裁決に備える 承認書又は拒否の理由を書面で保存する。拒否された場合は争えるかを弁護士に相談し、収用委員会の審理では承認・告示前完了の証拠を提出する

よくある質問 AI による整理

Q1事業認定の告示とは何ですか?

国土交通大臣又は都道府県知事が公共事業を収用に値すると認定し、官報や公報で公表することです(土地収用法26条1項)。補償算定の基準時になります。

Q2収用 告示後 リフォーム 補償される?

大修繕や増築に当たるリフォームは、事前に知事の承認を得ていなければ補償を請求できません。通常の小修繕は対象外と解されています。

Q3土地収用法89条の承認申請はいつまでにすればいい?

工事に着手する前です。条文は「あらかじめ」と定めており、着工後や完成後に申請しても1項の効果は得られません。

Q4収用予定地に木を植えたら補償は増える?

告示後に承認なく植えた樹木は物件の附加増置に当たり、補償を請求できません。補償増加目的なら承認自体も受けられません(89条2項)。

Q5借家人も土地収用法89条の対象になる?

なります。条文は「土地所有者又は関係人」を対象とし、借家人や賃借人も関係人に含まれるため、告示後の設備投資には同じ制限がかかります。

Q6知事の承認なしで工事をすると違法になる?

89条違反自体は違法ではなく、補償を請求できなくなるだけです。ただし事業に支障を及ぼす形質変更は28条の3で許可が必要で、こちらは行為規制です。

Q7告示前に完成した建物は補償の対象?

対象です。89条は告示後の行為だけを制限するため、告示前に完成した建物は通常どおり補償の算定に含まれます。完成日の証拠を残しておくことが重要です。

Q8都市計画事業でも土地収用法89条は適用される?

都市計画法70条により都市計画事業の認可等は事業認定とみなされるため、土地収用法の規定が準用される場面があります。具体的な基準時は個別確認が必要です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1告示の後に外壁を塗り直したんですけど、家全体の補償がなくなったりします?

外壁の塗り直しのような通常の維持修繕は、89条1項が挙げる「大修繕」に当たらないと解するのが一般的だ。家全体の補償が消えることはない。ただ、大修繕との境界は個別に判断される。実務のポイント:補償の調査では、起業者側が告示時点の建物を写真で記録していることが多い。自分でも告示日前後の建物を日付つきで撮っておけば、争いになったときの反証材料になる

Q2承認ってどこに申請するんですか? 断られたら終わり?

申請先は都道府県知事で、実務上は都道府県の用地・収用担当課が窓口になる。補償を増やすことだけが目的と認められる工事は承認できない(89条2項)が、生活上・営業上の必要性を示せれば承認される余地がある。拒否(役所があなたに直接下す具体的な決定)を争えるかどうかは個別の検討が必要だ。実務のポイント:申請書に「なぜ収用まで待てないのか」を具体的に書けるかで結論が変わる。危険性を指摘した建築士の意見書が効く

Q3告示の前に始めた増築工事が、告示をまたいで完成しました。どうなるんですか?

条文は告示の「後において」増築等を「したとき」と定めているので、告示時点ですでにあった部分と告示後に施工した部分を分けて考えることになりうる。どこまで補償されるかは、実務上も扱いが分かれうる論点だ。実務のポイント:告示が近いと分かった段階で、告示日時点の工事の進み具合を、写真と施工業者の出来高証明で固めておく。その一枚が補償交渉で数百万円単位の差になりうる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「収用されるまでは自分の土地、何をしようと自由」という理解は半分だけ正しい。89条は工事そのものを禁じてはおらず、承認のない工事分の補償請求を封じるにとどまる。ただし、事業に明らかに支障を及ぼす形質変更は28条の3で許可が必要になり、こちらは行為そのものの制限である。二つの条文は性格がまったく違う
  • 「補償目当てと疑われなければ大丈夫」という問いの立て方が、そもそも誤っている。1項は目的を問わない。生活のための善意の増築でも、事前の承認がなければ補償は請求できない。目的が問題になるのは、知事が承認申請を審査する2項の段階だけである
  • 告示が出ると家の手入れを一切止めなければならない、と過剰に萎縮する人もいる。条文が挙げているのは「大修繕」であり、蛇口の交換や塗装の補修のような通常の維持管理は含まれないと解されている。ただし大修繕との線引きは個別判断で、実務上はっきりしていない。費用の大きい工事ほど、事前に相談しておくのが安全である
比較の観点この条文ほかの条文
規律の性質土地収用法89条:告示後の無承認工事分の補償請求を否定(行為自体は禁止しない)土地収用法28条の3:事業に明らかに支障を及ぼす形質変更等を許可制とする行為規制
土地収用法71条:土地等の補償価格を事業認定告示時の価格で固定
対象形質変更、工作物の新築・改築・増築・大修繕、物件の附加増置起業地内の土地の形質変更、工作物の新築等
収用する土地又はその土地に関する所有権以外の権利の価格
関与する行政都道府県知事の事前承認(補償増加のみ目的なら承認禁止)都道府県知事の許可(許可があれば89条の承認とみなされる)
行政の承認は不要、物価変動に応じて修正
違反・未取得の効果その工事に関する損失補償を請求できない許可なき行為は違法となり、原状回復等の問題が生じうる
告示後の値上がり益は補償額に反映されない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
土地徵收條例第23条・土地法第215条

台湾は徵收公告後の新築・増改築・形質変更を原則禁止し、違反した改良物は補償しない。日本の89条より行為規制の色彩が強い

韓国
공익사업을 위한 토지 등의 취득 및 보상에 관한 법률 제25조

韓国は事業認定告示後の建築・工作物設置等に許可を要求し、無許可の行為については原状回復義務を課し補償を認めない

ドイツ
BauGB § 95 Abs. 2

ドイツは収用補償の算定から、収用手続との関係で生じた一定の価値上昇や改良を除外する規定を置く

フランス
Code de l'expropriation art. L. 322-1

フランスは補償額を高めることを目的とした改良について補償しない旨を定め、日本の89条2項と発想が近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 道路拡幅の事業認定が告示された翌月、雨漏りのひどい自宅の屋根を全面的に葺き替えたら、その工事代はどうなる? 「大修繕」に当たれば、知事の承認がない限り補償の対象から外れうる。雨漏りを放置できない事情があるなら、着工前に承認を申請し、被害の写真を残しておくことが分かれ目になる
  • 親戚に「収用されるなら今のうちに庭へ植木を並べておけ。一本ごとに補償が出る」と勧められ、あなたは苗木を百本植えた。承認のない物件の附加増置なので、補償を請求する道は閉ざされている。後から承認を申請しても、補償を増やすことだけが目的と見られれば、知事は承認できない(2項)
  • テナントとして飲食店を営むあなた。告示から三日後、厨房設備の入替え工事はすでに業者と契約済みで、着工は来週だ。借家人も「関係人」として本条の対象になる。今週中に都道府県の収用担当窓口へ承認の相談を入れなければ、新設備分の補償を主張する足場を失いかねない
  • 告示より前に建て終えた倉庫は、本条の対象外である。日付がすべてを分ける。
  • 事業地にかかる畑を宅地にするため、盛土を計画した。事業に明らかに支障を及ぼす形質の変更なら、28条の3によって知事の許可がそもそも必要になる。許可を得ていれば本条の承認があったものとみなされ(3項)、許可なく盛土すれば補償以前に違反の問題になる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 官報や都道府県公報で、告示の日付と起業地の範囲を確認する2. 予定中・施工中の工事を洗い出し、増築や大修繕に当たりうるものは着工前に知事の承認を申請する3. 必要性を示す写真・見積書・専門家の意見を保存する4. 承認を拒否されたら理由を書面で確認し、争えるかどうかを弁護士に相談する5. 告示前に終えた工事は、契約書と領収書で完了日を証明できるようにしておく

訴えられた側:補償目当てと疑われた側として:1. 収用委員会で起業者が本条を持ち出してきたら、工事が告示前に完了していたこと、または承認を得ていたことを証拠で示す2. 通常の修繕にすぎず大修繕に当たらないと主張する3. 28条の3の許可を得ていた形質変更なら、承認があったものとみなされる(3項) 4. 裁決の補償額に不服なら、期限内に損失補償の訴えを起こす

時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。基準となるのは26条1項による事業認定の告示日で、承認は工事の「前」に得る必要がある。起業者が告示から1年以内に収用裁決を申請しなければ、事業認定は効力を失う(29条1項)。裁決の補償額を争う訴えは、裁決書正本の送達を受けた日から6か月以内(133条2項)(最新の改正状況をご確認ください)

学説

一般的理解:本条は告示後の行為を禁止するものではなく、承認のない行為による損失を補償の対象から除外する規定と解されている。行為そのものを制限する28条の3とは性格が異なる。

大修繕の範囲に関する理解:「大修繕」は通常の維持管理を超える主要構造部等の修繕を指し、蛇口の交換や塗装補修のような通常の維持修繕は含まれないと解されている。ただし線引きは個別判断となる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和26年(1951年) 新設:現行土地収用法の制定に伴い、事業認定の告示後の工事等に関する損失補償の制限規定として設けられた

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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