税理士法 第10条(合格の取消し等)
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- 国税審議会は、不正の手段によつて税理士試験を受け、又は受けようとした者に対しては、その試験を停止し、又は合格の決定を取り消すことができる。
- 2.国税審議会は、第七条第二項若しくは第三項の規定による認定又は第八条第一項各号の規定による免除を決定した後、当該認定又は免除を受けた者が虚偽又は不正の事実に基づいてその認定又は免除を受けた者であることが判明したときは、その認定又は免除を取り消すことができる。
- 3.国税審議会は、第一項の規定による処分を受けた者に対し、情状により三年以内の期間を定めて税理士試験を受けることができないものとすることができる。
この条文の基本情報
合格の取消し等とは何ですか?
定義合格の取消し等とは、税理士法第10条に定められた規定で、「国税審議会は、不正の手段によつて税理士試験を受け、又は受けようとした者に対しては、その試験を停止し、又は合格の決定を取り消すことができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 税理士法第10条(合格の取消し等)は、日本の税理士法に含まれる条文です。
- 税理士法第10条の条文原文は「国税審議会は、不正の手段によつて税理士試験を受け、又は受けようとした者に対しては、その試験を停止し、又は合格の決定を取り消すことができる。」で始まります。
- 税理士法第10条は第二章 税理士試験に置かれています。
- 税理士法の公布日は昭和26年6月15日です。
- 税理士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 税理士法第10条の前の条は税理士法第9条です。
- 税理士法第10条の次の条は税理士法第11条です。
- 税理士法第10条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第10条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237 - 本サイト収録
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第10条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000237/10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点税理士法10条は、国税審議会が不正受験者の試験停止・合格取消し、虚偽による科目免除の取消しをできると定める。不正受験者には情状により3年以内の受験禁止も可能。
Q · 税理士試験に合格して何年も経ってから、合格や科目免除を取り消されることはあるの?
ありうる。条文上、取消しの期限は定められていない
税理士法10条1項により、不正の手段で受験した者の合格決定は国税審議会が取り消すことができ、2項により、虚偽又は不正の事実に基づいて得た大学院学位等による認定(7条2項・3項)や実務経験等による免除(8条1項)も取り消せます。条文上、取消しに期間制限は定められておらず、登録後に発覚しても処分はありえます。1項の処分には、情状により3年以内の受験禁止が付くこともあります。
解説
税理士試験の科目合格は一生有効である。だから働きながら五科目を十年がかりで揃える人もいる。だが税理士法10条は、その十年分の合格を国税審議会(税理士試験を実施する財務省の審議会)が後から取り消せると定めている。対象は三つある。第一に、試験会場での不正。第二に、願書の段階で不正をした「受けようとした者」。第三に、大学院の学位による科目免除(7条2項・3項の認定)や、国税の実務経験などによる科目免除(8条1項)を、虚偽の書類で手に入れた者である。注意したいのは、条文に「何年経ったら取り消せない」という期限が書かれていない点だ。登録して事務所を開いた後に過去の書類の嘘が見つかれば、資格の土台そのものが揺らぐ。さらに1項の処分を受けた者には、情状により最長3年の受験禁止が付く。知らずに「少し盛った」証明書を出した人と、知っていて一字一句を確認した人とでは、十年後の安全度がまったく違う。
法的な位置づけ
税理士法10条は、税理士試験の公正を確保するため、国税審議会に対し、不正の手段により受験し又は受験しようとした者の試験停止及び合格決定の取消し、虚偽又は不正の事実に基づいて受けた科目免除・認定の取消し、並びに不正受験者に対する3年以内の受験禁止処分の権限を付与する規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1税理士試験の合格取消しとは?
不正の手段で受験した者の合格決定を、国税審議会が後から取り消す処分です。税理士法10条1項が根拠で、試験中の停止も同じ条文で定められています。
Q2税理士試験 不正行為 何年受験できない?
1項の処分を受けた者には、情状により3年以内の期間で受験禁止が付くことがあります(10条3項)。必ず付くわけではなく、期間も事案により異なります。
Q3税理士試験の科目免除は取り消される?
虚偽又は不正の事実に基づいて受けた大学院学位等の認定や実務経験による免除は、国税審議会が取り消すことができます(10条2項)。
Q4税理士の合格取消しに時効はある?
税理士法10条には取消しの期間制限が書かれていません。合格や認定から何年経っても、不正が判明すれば処分の対象になりえます。
Q5願書の虚偽記載だけで処分される?
条文は「受けようとした者」も対象にしています。受験資格の証明書などを偽った時点で、試験会場に入る前でも試験停止等の処分の射程に入ります。
Q6税理士試験の処分は誰が決める?
税理士試験を実施する国税審議会です。財務省に置かれた審議会で、試験停止・合格取消し・免除取消し・受験禁止のいずれも国税審議会の権限です。
Q7合格取消しの処分に不服がある場合どうする?
取消訴訟を検討します。出訴期間は処分を知った日から6か月以内、処分の日から1年以内です(行政事件訴訟法14条)。早めに弁護士へ相談を。
Q8大学院免除の取消し後も合格科目は残る?
取り消されるのは虚偽等に基づく認定・免除です。その科目は未合格扱いに戻るため、試験で合格し直す必要があります。自ら合格した他科目への影響は個別判断です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1試験中にスマホが鳴っただけで、不正扱いになるんですか?
10条1項が処分の対象にしているのは「不正の手段」による受験であり、着信音そのものが直ちに不正と書かれているわけではない。ただ、受験案内の禁止事項に違反すれば、不正行為の疑いで受験停止となるリスクは十分にある。実務のポイント:処分の判断で効いてくるのは、試験官が作る当日の記録である。電源を切っていたのか、画面を見たのか。その場で自分の説明を記録に残させたかどうかで、後の争い方が決まる
Q2合格取消しになったら、もう二度と税理士になれないんですか?
そうとは限らない。1項の処分に付けられる受験禁止は「3年以内」の期間であり(10条3項)、情状によっては付かないこともある。期間が明ければ再受験自体はできる。実務のポイント:2項の免除取消しには受験禁止の定めがない。ただ、免除されていた科目を自分で合格し直す必要があり、税法科目一つでも合格まで数年かかるのが普通だ。実際の負担は、条文の字面よりはるかに重い
Q3大学院免除で合格しましたが、論文に引用ミスがあったら取り消されますか?
2項の要件は「虚偽又は不正の事実」に基づいて認定を受けたことである。単なる引用表記の不備がこれにあたるかは、大学側が不正行為と認定するかどうかに大きく左右され、一律の答えはない。実務のポイント:大学の研究不正調査で「軽微な不適切」にとどまるか「盗用」と認定されるかで、後の展開がまったく変わる。大学の調査段階で十分に弁明しておくことが、実質的な防衛線になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「合格して登録してしまえば、昔の書類はもう誰も見ない」と考えがちだが、10条には取消しの期限が書かれていない。大学による論文不正の認定、元勤務先との紛争、内部告発など、発覚のきっかけは合格から何年も経って外から来ることが多い
- 受験禁止は不正をした全員に自動で付く、と思われている。実際の3年以内の受験禁止は、1項の不正受験に対して国税審議会が「情状により」付けることができる処分である。2項の免除取消しには、条文上この受験禁止の定めがない。ただしそれは軽いという意味ではない。免除が消えればその科目は未合格に戻り、ゼロから試験で取り直すことになる
- 不正受験は試験会場でのカンニングのことだと思われがちだが、条文は「受けようとした者」も対象にしている。願書に添える受験資格の証明や在学・職歴の書類を偽った時点で、会場に一歩も入らないうちに処分の射程に入っている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 税理士法10条:不正・虚偽が判明した後の試験停止・合格取消し・免除取消し | 税理士法7条:科目合格・大学院学位等による試験科目の免除 税理士法8条:税務官公署勤務等の実務経験による試験科目の免除 |
| 国税審議会の役割 | 既に与えた合格・認定・免除を取り消し、受験禁止を付す | 学位等による認定を行う(7条2項・3項) 免除を決定する(8条1項各号) |
| 受験者への影響 | 合格・免除が消え、情状により最長3年の受験禁止 | 認定された科目の受験が不要になる 該当する科目の受験が不要になる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では記帳士・会計師などの国家試験について、舞弊や虚偽資料が試験後に発覚した場合に考試及格資格を撤銷する仕組みが考試法に置かれている
韓国の税務士試験にも不正行為者に対する試験無効や一定期間の受験制限の規定がある
ドイツの税理士試験では、受験者の欺罔行為(Täuschungsversuch)があった場合に試験を不合格扱いとする仕組みがある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 試験中、机の下に置いたスマートウォッチに通知が光った。試験官に見つかったのはその一瞬だけだ。そのまま受験を停止され、さらに情状次第で最長3年受験できなくなる。「見ていない」と主張したいなら、その場で事実を記録に残させるしかない
- 大学院の修士論文で税法科目の免除認定を受けて合格、登録から4年。ある日、論文の大半が他人の論文のコピーだったと大学が認定した。学位の基礎が崩れれば、認定の基礎も崩れる。10条2項の取消しが現実の射程に入る
- もし友人に「職歴証明、勤務年数を一年水増ししてもバレないよね?」と聞かれたら、どう答える? 8条1項の免除は勤務年数で線が引かれている。その一年が、数年後に免除取消しの理由そのものになる
- あなたは所長として、科目免除で合格した職員を採用した。その職員の免除認定が取り消されたという通知が届いた。顧問先への説明と業務の割り振り変更を、来週の申告期限までに終わらせなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不正に合格・免除を得た人を雇っていた、または共同経営していたと判明した場合、まず国税審議会の処分通知の内容と、その人の登録状況を確認する2. 顧問先に対して、誰が税理士として署名した書類なのかを洗い出し、有資格者による再確認の段取りを組む3. 雇用契約上の経歴詐称にあたるかは、労働法の観点から弁護士に相談する4. 公正に受験している人が不正を知った場合の通報先は国税審議会(国税庁の試験担当窓口)である
訴えられた側:1. 会場で受験停止を告げられたら、反論も含めてその場の事実を具体的に記録しておく2. 処分通知を受けたら、処分理由・根拠条文・受験禁止の期間をまず確認する3. 書類の誤りが故意ではなく過誤であれば、発行元から訂正済みの証明書を取り、経緯を時系列で整理する4. 処分を争うなら行政事件を扱える弁護士に早めに相談する。審査請求ができるかは、試験結果に関する処分を除外する行政不服審査法7条1項11号との関係で解釈の余地があるため、取消訴訟の期限管理を優先する
時効(請求できる期限):本条の取消しに期間制限の定めはなく、合格・認定から何年経っても処分はありうる。受験禁止は最長3年。処分の取消訴訟は、処分を知った日から6か月以内、処分の日から1年以内(行政事件訴訟法14条)。最新の改正状況をご確認ください
学説
行政法通説(授益的処分の取消し):違法な授益的処分の取消しには信頼保護との衡量が求められるが、虚偽申請に起因する場合は信頼保護の要請が弱い。本条の取消しと受験禁止はいずれも「できる」規定であり、不正の程度に応じた比例的な運用が求められる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:税理士法の制定により、税理士試験の不正受験等に対する処分規定として設けられた
- 税理士法 第3条試験合格を税理士資格の基礎とする規定
- 税理士法 第7条科目合格・学位による免除認定の根拠
- 税理士法 第8条実務経験等による科目免除の根拠
- 税理士法 第13条国税審議会による試験の執行
- 行政事件訴訟法 第14条取消処分を争う出訴期間
- 行政不服審査法 第7条試験結果処分の審査請求適用除外
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