税理士法 第37条の2(非税理士に対する名義貸しの禁止)
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税理士は、第五十二条又は第五十三条第一項から第三項までの規定に違反する者に自己の名義を利用させてはならない。
この条文の基本情報
非税理士に対する名義貸しの禁止とは何ですか?
定義非税理士に対する名義貸しの禁止とは、税理士法第37条の2に定められた規定で、「税理士は、第五十二条又は第五十三条第一項から第三項までの規定に違反する者に自己の名義を利用させてはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 税理士法第37条の2(非税理士に対する名義貸しの禁止)は、日本の税理士法に含まれる条文です。
- 税理士法第37条の2の条文原文は「税理士は、第五十二条又は第五十三条第一項から第三項までの規定に違反する者に自己の名義を利用させてはならない。」で始まります。
- 税理士法第37条の2は第四章に置かれています。
- 税理士法の公布日は昭和26年6月15日です。
- 税理士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 税理士法第37条の2の前の条は税理士法第37条です。
- 税理士法第37条の2の次の条は税理士法第38条です。
- 税理士法第37条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第37条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237 - 本サイト収録
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第37条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000237/37_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点税理士法37条の2は、税理士が、無資格で税理士業務を行う者や税理士の名称を不正に使う者に自己の名義を利用させることを禁じる規定。違反は2年以下の拘禁刑等の対象となる。
Q · 税理士が名前だけ貸して、実務は無資格の人がやるのは違法?
違法。名義を貸した税理士本人が処罰される
税理士法37条の2により、税理士は、無資格で税理士業務を行う者(52条違反者)や税理士の名称を不正に使う者(53条1項から3項の違反者)に自分の名義を使わせてはなりません。違反すると2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(59条)に加え、業務停止や業務禁止などの懲戒処分(46条)の対象になります。なお、税理士が指示・監督・確認をしたうえで職員に補助させることは適法です(41条の2)。
解説
日本には約8万人の税理士が登録している。ところが、その税理士本人が一度も目を通していない申告書に、署名だけが入っている事務所が実際にある。税理士法37条の2は、税理士が自分の名義を二種類の相手に使わせることを禁じている。一つは、資格がないのに税理士業務を行う者(52条違反者)。もう一つは、税理士でないのに税理士やそれに似た名称を名乗る者(53条1項から3項の違反者)である。要点は、罰せられるのが「名前を貸した税理士本人」だということだ。違反すれば2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(59条)が科され、さらに懲戒(46条)として業務停止や業務禁止を受けることもある。依頼者として知っておくべきことは別にある。申告書に税理士の署名があっても、その税理士が中身を確認したとは限らない。顧問料が妙に安い、署名する税理士に一度も会えない。そういう事務所の裏側にある仕組みこそ、本条が取り締まっている対象である
法的な位置づけ
税理士法37条の2は、税理士の名義貸しを禁止する規定である。税理士は、同法52条に違反して税理士業務を行う非税理士、および同法53条1項から3項に違反して税理士等の名称を用いる者に対し、自己の名義を利用させてはならない。違反行為は名義を貸した税理士自身の義務違反として、刑事罰と懲戒処分の対象となる。
よくある質問 AI による整理
Q1税理士の名義貸しとは何ですか?
税理士が、資格のない人の税務代理や申告書作成に自分の名前を使わせることです。税理士法37条の2が禁止しており、名前を貸した税理士本人が処罰されます。
Q2税理士の名義貸しの罰則は?
2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です(税理士法59条)。刑事罰とは別に、財務大臣による業務停止や業務禁止などの懲戒処分(46条)もあります。
Q3税理士 名義貸し 違法?
違法です。相手が無資格で税理士業務を行う者や、税理士の名称を不正に使う者であれば、名前を使わせた時点で税理士法37条の2違反になります。報酬の有無は関係ありません。
Q4名義貸しで処罰されるのは誰?
37条の2で処罰されるのは名義を貸した税理士です。名義を借りて業務を行った無資格者は、別に52条違反(非税理士による税理士業務)として処罰の対象になります。
Q5税理士の名義貸しはどうやってバレる?
税務調査の立会いに署名税理士が来ない、税務代理権限証書と実際の担当者が違う、依頼者や元職員からの情報提供などがきっかけになります。
Q6税理士登録の有無はどこで確認できる?
日本税理士会連合会の「税理士情報検索サイト」で、氏名・事務所所在地・所属税理士会などを検索できます。契約前に確認するのが確実です。
Q7名義貸しの公訴時効はいつまで?
法定刑が2年以下の拘禁刑または罰金のため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。違反行為が終わった時から数えます。
Q8税理士の懲戒処分は公表される?
財務大臣が懲戒処分をしたときは官報で公告され、財務省のウェブサイトでも処分内容が公表されます。氏名と事務所が明らかになるため、信用への影響は大きくなります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの事務所、税理士の先生が月一回しか来ないんだけど、これって名義貸し?
来る頻度だけでは決まらない。税理士が申告内容を自分で確認し、職員に指示や監督をしていれば適法な補助である(41条の2)。中身を見ずに署名だけしているなら、37条の2違反の疑いが強まる。実務のポイント:当局が調べるのは、税理士の確認記録、指示メール、決裁の跡だ。関与の証拠が書面に残っていない事務所は、実態がどうであれ説明に困る
Q2ニセ税理士に申告を頼んでたら、こっちも罰せられるの?
依頼しただけで処罰されることは通常ない。ただし申告に誤りがあれば、過少申告加算税や延滞税を負うのは納税者本人である。「業者に任せた」は原則として言い訳にならない。実務のポイント:「必ず税金が安くなる」と言う業者には特に注意が要る。脱税を指南するタイプの業者だと、依頼者自身が脱税の当事者として扱われる危険がある
Q3名前だけ借りてる会計事務所って、どうやって見分ければいい?
目安は三つある。署名する税理士本人と話せない、契約の相手が税理士事務所ではなくコンサル会社になっている、相場よりかなり安い。税理士は税務代理をするとき税務代理権限証書(30条)を出すので、その写しをもらえば正式な代理人が分かる。実務のポイント:税務調査の立会いに署名した税理士本人が来ない事務所は、ほぼ黒と見てよい
間違えやすい点 AI による整理
- 税理士側からすると、「名前を貸しただけで実務には関わっていない」は責任を軽くする言い分に聞こえる。しかし法律の見方は逆で、関わっていないこと自体が違反の中心である。中身を見ずに署名したという事実が、名義貸しのいちばん強い証拠になる
- 「無資格の職員に作業させたら名義貸しになるのか」という問いは、そもそも的を外している。事務所の職員が補助として書類を作るのは適法である。問題になるのは、税理士が自分で指示し、監督し、内容を確認しているかどうかだ(41条の2の監督義務)。境目は作業した人の資格ではなく、税理士が実質的に関与しているかどうかにある
- 名義貸しが禁止されていることは知っていても、その代償の重さを知らない税理士は多い。刑事罰(59条)に加えて、懲戒処分では重い部類として扱われ、業務停止や税理士業務の禁止もありうる。処分されると氏名が公表され、長年積み上げた顧客の信頼を一度に失う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制の対象者 | 税理士法37条の2:名義を貸す税理士 | 税理士法52条:税理士業務を行う非税理士 税理士法53条:税理士等の名称を使う非資格者・非該当団体 |
| 禁止される行為 | 52条・53条1〜3項の違反者に自己の名義を利用させること | 税理士でない者が税理士業務(税務代理・税務書類作成・税務相談)を行うこと 税理士・税理士法人・税理士会等またはこれらに類似する名称を用いること |
| 違反の性質 | 資格者自身の義務違反(刑事罰+懲戒) | 無資格者の業務独占侵害(刑事罰) 名称独占の侵害(刑事罰) |
| 適法との境界 | 税理士が指示・監督・確認していれば職員の補助は適法(41条の2) | 無償でも業として行えば違反になりうる 資格や登録の実態を伴わない表示は名称に類似していても違反になりうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には日本の税理士にあたる単独の資格がなく、税務代理は会計師・記帳士などが担う。各業法に、他人に自分の名義を使わせて業務を行わせることを禁じる趣旨の規定がある
韓国の税務士法にも名義貸しを禁止する規定があり、構造は日本に近い
ドイツでは無資格者の税務援助を禁止し、税理士に自ら責任を持って業務を行う職業上の義務を課す。名義貸しはこれらの規制で問題になる
米国では IRS での代理業務を Circular 230が規律する。日本のような包括的な業務独占はなく、規制の範囲は大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 引退を考えているあなたに、知人の会計事務所オーナーが話を持ちかけてきた。「顧問先の申告書に先生の名前を出すだけで、月10万円払う。来月の申告期限から頼みたい」。書類一枚の話に見えるが、この時点で37条の2違反になる。相手の無資格業務(52条)が発覚すれば、捜査はまず署名した税理士のところに来る
- 毎年確定申告を頼んでいた「〇〇会計」の担当者が、実は税理士ではなかった。署名は会ったこともない別の税理士のものだった。そう分かったら、あなたの申告はどうなるのか? 申告そのものが無効になるわけではない。ただし内容に誤りがあれば、加算税や延滞税を払うのは納税者であるあなた自身だ
- 税理士試験に合格したが、まだ登録していない後輩がいる。「先輩の名前で開業準備を始めたい」と言われた。後輩が税理士業務を行えば52条違反、名前を貸した先輩は37条の2違反で、二人そろって一線を越える
- 経営コンサル会社が「税務もワンストップ」とうたい、提携税理士の名前で、記帳から申告まで社内の無資格スタッフが処理している。「提携」と呼んでいても、税理士が実質的に関与していなければ名義貸しと評価されうる。そのサービスを使っている中小企業の社長は、自分の申告書が違法な仕組みの中で作られていることを知らない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 申告書の控えで署名した税理士の名前を確かめ、日本税理士会連合会の検索サイトで登録を照合する2. 無資格者が作業し、税理士が関与していなかった疑いがあれば、所属税理士会や国税局に情報提供できる3. 提出済みの申告に誤りがあれば、税務調査の通知が来る前に自分から修正申告する。そうすれば過少申告加算税が軽くなったり免除されたりすることがある(国税通則法65条) 4. 支払った報酬の返還や損害賠償は、民事で別に検討する
訴えられた側:1. 名義貸しの依頼は、メールなど記録が残る形ではっきり断る2. すでに関わってしまった場合は、すぐに署名をやめ、関与した申告の範囲を洗い出す3. 職員への作業委任が適法な補助の範囲に収まっているか、指示・監督・確認の記録で説明できるかを点検する(41条の2) 4. 当局の調査が入る前に、刑事と懲戒の両方に詳しい弁護士へ相談する
時効(請求できる期限):37条の2違反の刑事罰(59条、2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金)の公訴時効は3年で、違反行為が終わった時から数える(刑事訴訟法250条2項6号)。懲戒処分には別に、懲戒事由があった時から10年の除斥期間(この期間を過ぎると懲戒手続を始められなくなる期限)がある(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)改正 税理士法人制度の創設などを含む改正の中で新設された。税理士が非税理士に名義を使わせる行為を明文で禁止した
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:税理士法人制度の創設などを含む税理士法改正の際に新設された。税理士が非税理士に名義を利用させる行為を明文で禁止した
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