税理士法 第59条
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- 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした者は、二年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
- 一税理士となる資格を有しない者が、日本税理士会連合会に対し、その資格につき虚偽の申請をして税理士名簿に登録させたとき。
- 二第三十七条の二(第四十八条の十六において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。
- 三第三十八条(第五十条第二項において準用する場合を含む。)又は第五十四条の規定に違反したとき。
- 四第五十二条の規定に違反したとき。
- 2.前項第三号の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 税理士法第59条は、日本の税理士法に含まれる条文です。
- 税理士法第59条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした者は、二年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 税理士法第59条は第八章に置かれています。
- 税理士法の公布日は昭和26年6月15日です。
- 税理士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 税理士法第59条の前の条は税理士法第58条です。
- 税理士法第59条の次の条は税理士法第60条です。
- 税理士法第59条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第59条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237 - 本サイト収録
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第59条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000237/59
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点税理士法59条は、虚偽登録・名義貸し・秘密漏洩・無資格の税理士業務を、二年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処すると定める。秘密漏洩の罪は親告罪である。
Q · 税理士じゃない人が確定申告を代わりに作ったら、犯罪になるの?
反復すれば無料でも対象、拘禁刑2年以下か罰金100万円以下
税理士でない者が税理士業務を行うことは税理士法52条で禁じられ、違反すると59条1項4号により二年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金の対象になります。税理士業務は報酬の有無を問わないため、反復継続の意思があれば無料の申告書作成や個別の税額相談も含まれます。一方、一度きりの家族の手伝いは通常「業」に当たらないと解されています。依頼した側は、通常は処罰されないと一般に解されています。
解説
格安の申告代行に頼んで還付も無事に受けた。それでも、資格のない人が引き受けていたなら、処罰の対象になりうるのは頼んだあなたではなく引き受けた側である。59条は、税理士制度を守るための四つの犯罪をまとめた条文である。法定刑はいずれも二年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金。一つ目は、資格がないのに虚偽の申請で税理士名簿に登録させること。二つ目は、税理士が無資格者に名義を貸すこと(37条の2)。三つ目は、税理士や事務所の職員が業務で知った秘密を漏らすこと(38条・54条)。四つ目は、税理士でない者が税理士業務を行うこと(52条)である。見落とされやすいのは四つ目の範囲だ。2条の「税理士業務」は報酬を要件にしていない。反復して続ける意思があれば、無料の申告書作成や個別の税額相談でもニセ税理士になりうる。一方で三つ目の秘密漏洩は親告罪(2項)であり、秘密を漏らされた本人が告訴しなければ起訴されない。
法的な位置づけ
税理士法第59条は、税理士制度の信頼を担保するための罰則規定であり、資格のない者が虚偽の申請により税理士名簿に登録させる行為、税理士による非税理士への名義貸し(37条の2違反)、税理士及びその使用人等による秘密漏洩(38条・54条違反)、税理士でない者による税理士業務(52条違反)を処罰の対象とする。秘密漏洩の罪は親告罪とされる。
よくある質問 AI による整理
Q1ニセ税理士とは何ですか?
税理士資格や登録がないのに、税務代理・税務書類の作成・税務相談を業として行う者を指します。税理士法52条違反で、59条により刑事罰の対象になります。
Q2ニセ税理士の罰則はどのくらい?
税理士法59条1項4号により、二年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金です。2025年6月1日施行の刑法改正で「懲役」から「拘禁刑」に改められました。
Q3税理士の名義貸しは違法?
違法です。37条の2が税理士でない者への名義貸しを禁じ、違反すると59条1項2号で刑事罰の対象となるほか、財務大臣による懲戒処分も受けえます。
Q4税理士事務所の守秘義務はいつまで続く?
退職後も続きます。38条は税理士でなくなった後も、54条は使用人等でなくなった後も秘密を守る義務を定めています。
Q5税理士の秘密漏洩は告訴しないと罰せられない?
そのとおりです。59条2項により1項3号の罪は親告罪で、被害者の告訴がなければ起訴されません。告訴期間は犯人を知った日から6か月です。
Q6記帳代行は税理士資格なしでできる?
記帳代行自体は税理士業務に含まれないと解されています。ただし申告書の作成や個別具体的な税額の相談まで踏み込むと52条違反になりえます。
Q7相手が本物の税理士か確認する方法は?
日本税理士会連合会の税理士情報検索サイトで、氏名と登録番号を照合できます。依頼前に確認しておくのが最も確実です。
Q8ニセ税理士の時効は何年?
59条の罪の公訴時効は、行為が終わった時から3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。秘密漏洩罪はこれとは別に告訴期間6か月の制約があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1親戚の確定申告を手伝うのもアウトなんですか?
報酬の有無は関係ありませんが、税理士法2条の「業とする」に当たるかどうかが分かれ目です。反復継続する意思があるかで判断され(税理士法基本通達2-1)、一度きりの家族の手伝いは通常「業」に当たらないと解されています。実務のポイント:危ないのは「毎年」「親戚の紹介で知人にも」と相手が増えていくパターンです。回数と範囲が増えるほど、無償でも52条違反、ひいては59条の対象に近づきます
Q2格安で頼んだ代行業者が無資格でした。私も罰せられますか?
普通に依頼しただけであれば、依頼者は処罰されないと一般に解されています(弁護士法72条に関する最判昭和43.12.24と同じ考え方)。罰せられうるのは52条に違反して業務を行った側です。ただし申告の責任は納税者本人にあります。実務のポイント:税理士が税務書類を作ると署名義務があります(33条の2ではなく33条)。届いた申告書の控えに税理士の署名がなければ、その時点で疑ってください
Q3税理士事務所の事務員ですが、守秘義務違反で捕まることってありますか?
あります。54条は税理士の使用人やその他の従業者にも守秘義務を課しており、退職後も続きます。違反すれば59条1項3号の対象ですが、親告罪なので、被害者が告訴しなければ起訴されません。実務のポイント:実際に刑事事件になる例は多くありません。現実に重いのは、雇い主の税理士が受ける懲戒、顧問契約の解除、民事の損害賠償のほうです。告訴されなかったから終わり、とはなりません
間違えやすい点 AI による整理
- 「お金をもらっていないから税理士法とは無関係」と思われがちだが、2条の税理士業務は有償か無償かを問わない。一度きりの家族の手伝いは通常「業」に当たらないと解されているが、反復継続する意思があれば無料でも52条違反となり、59条の刑罰の対象になる
- 「無資格者に頼んだ自分も罪になるのか」と心配する人は多いが、心配の向け先がずれている。弁護士法72条に関する最高裁判例(最判昭和43.12.24)の考え方から、普通に依頼しただけの人は処罰されないと一般に解されている。本当のリスクは、間違った申告による追徴が自分の名義で来ること、そして無資格者には税理士の多くが入っている職業賠償責任保険がなく損害を回収しにくいことである
- 事業者から見れば、帳簿の入力から申告書の提出まではひと続きのサービスに見える。しかし法律はその途中で線を引いている。記帳代行は税理士でなくてもできるが、申告書を作る段階や、個別の税額について答える段階からは52条の領域になる。この線に気付かずにサービスを広げた会社が、ある日突然ニセ税理士として扱われる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 税理士法59条:違反行為に刑罰を科す罰則規定 | 税理士法52条:非税理士による税理士業務を禁止する行為規範 税理士法38条・54条:税理士及び使用人等の守秘義務を定める行為規範 |
| 名宛人 | 虚偽登録者、名義を貸した税理士、秘密を漏らした者、無資格業務者 | 税理士又は税理士法人でない者 税理士(38条)、その使用人その他の従業者(54条) |
| 退職・廃業後の扱い | 各号の禁止規定の範囲に従う | 資格がない限り常に禁止 税理士でなくなった後・従業者でなくなった後も義務が続く |
| 刑事手続の条件 | 1項3号(秘密漏洩)のみ親告罪(2項)、他は非親告罪 | 違反は59条1項4号で非親告罪として処罰 違反は59条1項3号で親告罪として処罰 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には日本の税理士に完全に対応する資格はなく、記帳士と会計師が報税代理を担う。無資格者による業務には罰則が置かれている
ドイツも税務援助を資格者に限定するが、無資格業務は主に秩序違反(過料)として扱われる。秘密漏洩は刑法203条で処罰され、日本のように税理士法内で刑罰化する構造とは異なる
米国は申告書作成自体を資格者に独占させず、IRS での代理に規律を置く。申告書作成者による情報の不正開示は連邦法で刑事罰の対象になる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 不動産会社の営業担当から「相続税の申告書もうちでサービスで作りますよ」と言われたら、どうなる? 無料でも、顧客獲得のために繰り返しやっていれば52条違反の疑いが出る。しかも申告が間違っていた場合の追徴は、名義人であるあなたに来る
- あなたは税理士事務所の事務員。飲み会で、顧問先の社長の年収や海外口座の話を友人にしてしまった。54条違反として59条1項3号の対象になる。刑事事件になるかどうかは、社長が告訴するかで決まる
- 税理士資格を持つあなたが、知人のコンサル会社から月数万円で「申告書に署名するだけ」の仕事を受けた。中身を作っているのは無資格のスタッフである。これは37条の2が禁じる名義貸しで、刑事罰に加えて財務大臣の懲戒(業務停止や税理士業務の禁止)も受けうる
- 元顧問税理士の事務所から自社の決算情報が競合他社に流れていたと分かった。親告罪の告訴期間は、犯人を知った日から6か月である(刑事訴訟法235条)。社内調査に時間をかけすぎると、刑事責任を問う道は期限切れで閉じる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 依頼先が税理士かどうかを日税連の検索で確認し、やり取り、領収書、作成された書類をすべて保存する2. 申告に誤りがあれば、税務調査の通知前に自分から修正申告する。過少申告加算税がかからないか、軽く済む(国税通則法65条) 3. 無資格者については所轄の税理士会や税務署に情報提供する4. 秘密が漏れた場合は、犯人を知ってから6か月以内に告訴するかを決め、民事の賠償請求も並行して検討する
訴えられた側:1. 無資格で申告書の作成や税務相談を繰り返してきたなら、すぐにやめ、記帳代行など許される範囲に業務を切り分ける2. 税理士で名義貸しをしているなら、直ちに関与を解消する3. 守秘義務違反を指摘されたら、本人の同意や法令上の義務といった「正当な理由」があったかを整理する。親告罪なので被害者との示談が最も重要で、告訴の取下げは起訴前までに限られる(刑事訴訟法237条) 4. 早い段階で刑事弁護人に相談する
時効(請求できる期限):公訴時効は行為が終わった時から3年(刑事訴訟法250条2項6号)。1項3号の秘密漏洩罪は親告罪で、告訴期間は犯人を知った日から6か月(同法235条)
学説
通説的理解:税理士業務は報酬の有無を問わず、反復継続の意思をもって行えば「業とする」に当たる。一回限りの親族への援助は通常これに当たらないと解され、業務独占の範囲は反復継続性の要件で画される
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部改正に伴い、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた
- 制定・改正経緯(要人的検証) 名義貸し禁止(37条の2)を罰則の対象にした時期など、各号の追加・改正の時期は確認が必要である
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:税理士法の制定。税務代理士法に代わり、無資格業務や守秘義務違反などに対する罰則が設けられた
- 2.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部改正に伴う整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた(令和7年6月1日施行)
- 税理士法 第52条無資格者の税理士業務を禁止
- 税理士法 第37条の2非税理士への名義貸し禁止
- 税理士法 第38条税理士の秘密を守る義務
- 税理士法 第54条使用人等の秘密を守る義務
- 税理士法 第2条税理士業務の範囲(有償無償不問)
- 刑法 第134条秘密漏示罪(税理士は対象外、本条で補完)
- 刑事訴訟法 第235条親告罪の告訴期間6か月
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