税理士法 第54条の2(税理士等でない者が税務相談を行つた場合の命令等)
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- 財務大臣は、税理士又は税理士法人でない者(以下この項において「税理士等でない者」という。)が税務相談を行つた場合(税理士等でない者がこの法律の別段の定めにより税務相談を行つた場合を除く。)において、更に反復してその税務相談が行われることにより、不正に国税若しくは地方税の賦課若しくは徴収を免れさせ、又は不正に国税若しくは地方税の還付を受けさせることによる納税義務の適正な実現に重大な影響を及ぼすことを防止するため緊急に措置をとる必要があると認めるときは、当該税理士等でない者に対し、その税務相談の停止その他当該停止が実効的に行われることを確保するために必要な措置を講ずることを命ずることができる。
- 2.第四十七条の四の規定は、前項の規定による命令について準用する。
この条文の基本情報
税理士等でない者が税務相談を行つた場合の命令等とは何ですか?
定義税理士等でない者が税務相談を行つた場合の命令等とは、税理士法第54条の2に定められた規定で、「財務大臣は、税理士又は税理士法人でない者(以下この項において「税理士等でない者」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 税理士法第54条の2(税理士等でない者が税務相談を行つた場合の命令等)は、日本の税理士法に含まれる条文です。
- 税理士法第54条の2の条文原文は「財務大臣は、税理士又は税理士法人でない者(以下この項において「税理士等でない者」という。」で始まります。
- 税理士法第54条の2は第七章に置かれています。
- 税理士法の公布日は昭和26年6月15日です。
- 税理士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 税理士法第54条の2の前の条は税理士法第54条です。
- 税理士法第54条の2の次の条は税理士法第55条です。
- 税理士法第54条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第54条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237 - 本サイト収録
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第54条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000237/54_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点税理士法54条の2は、税理士でない者の税務相談が反復され不正な免税や還付を招くおそれが緊急にある場合、財務大臣が相談の停止等を命じられると定める。
Q · 税理士じゃない人がネットで個別に節税指南をしていたら、国は止められるの?
止められる。財務大臣が停止命令を出せる
税理士法54条の2により、税理士等でない者が税務相談を行い、それが反復されると不正な脱税や不正還付を招くおそれがあり緊急性がある場合、財務大臣は刑事裁判を待たずに税務相談の停止や広告削除などの措置を命じることができます。命令は官報で公告され(47条の4準用)、違反すれば刑事罰の対象となります。一般的な税制解説は対象外です。
解説
税理士でない人が、具体的な申告について個別の税務相談に乗ることは、無料でも違法である(税理士法52条)。ただ、刑事罰を科すには捜査と起訴が必要で時間がかかる。そのため、SNS やオンラインサロンで広がる「経費の水増し術」「消費税の還付スキーム」の指南は止められなかった。そこで令和4年改正で、財務大臣が裁判を待たずに「その相談をやめよ」と行政命令(役所が相手に直接出す強制力のある指示)を出せる仕組みが新設された。要件は三つある。税理士でない者が税務相談をしたこと、反復されると脱税や不正還付を招くおそれがあること、緊急性があること。合法的な節税の解説は対象外である。命令には相談の停止に加え、広告の削除など停止を実効あるものにする措置まで含められる。命令は官報で公告される(47条の4準用)。あなたがお金を払っている「節税の先生」に税理士登録がなければ、その指南に従った申告のツケは、最終的にあなた自身の追徴課税として返ってくる。
法的な位置づけ
税理士法54条の2は、税理士等でない者による税務相談について、反復による不正な国税・地方税の免脱または還付を防止するため緊急の必要があると認めるとき、財務大臣が税務相談の停止およびその実効性確保に必要な措置を命じる権限を定めた規定である。令和4年度税制改正で新設され、令和5年4月1日から施行された。
手順
- 1.指南役の税理士登録を確認する 節税コンサル・講座・サロンに申し込む前に、日本税理士会連合会の税理士情報検索で相手の氏名または事務所名を検索し、登録の有無を確認する
- 2.やり取りの証拠を保存する 受けた指南の内容、DM、チャットログ、契約書、支払記録をスクリーンショットや PDF で保存し、日付が分かる形で整理する
- 3.正規の税理士に申告内容を検証してもらう 無資格者の指南に従って申告済みの場合、税理士に申告書の検証を依頼し、誤りがあれば税務調査の通知前に修正申告を提出する
- 4.当局・税理士会へ情報提供する 被害の拡大が疑われる場合、国税局や税理士会の窓口に、保存した証拠を添えて情報を提供する
よくある質問 AI による整理
Q1税務相談停止命令とは?
税理士でない者の税務相談が不正な脱税や還付を招くおそれがあり緊急性がある場合に、財務大臣が相談の停止等を命じる行政命令です。税理士法54条の2が根拠です。
Q2税務相談停止命令 いつから?
令和4年度税制改正で新設され、令和5年(2023年)4月1日から施行されています。同じ改正で報告徴収や罰則も整備されました。
Q3税理士以外が税務相談 違法?
有償・無償を問わず、税理士でない者が業として個別の税務相談を行うことは税理士法52条で禁止されています。本条はその停止を行政命令で迅速に図る規定です。
Q4停止命令に違反するとどうなる?
命令違反は刑事罰の対象となり、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が定められています(60条)。最新の改正状況は条文で確認が必要です。
Q5停止命令は公表される?
47条の4の準用により、命令は官報で公告されます。発信者名が公的記録に残るため、事業上の信用への影響が大きいとされます。
Q6停止命令の対象になる要件は?
税理士等でない者が税務相談をしたこと、反復による不正な免脱・還付のおそれ、緊急に措置をとる必要性の三つを財務大臣が認めることが要件です。
Q7停止命令には相談停止以外も含まれる?
含まれます。条文は「停止その他当該停止が実効的に行われることを確保するために必要な措置」と定め、広告の削除などを命じる余地があります。
Q8税務相談停止命令に不服がある場合は?
行政処分として、行政不服審査法に基づく審査請求(原則3か月以内)や、行政事件訴訟法に基づく取消訴訟(原則6か月以内)で争う余地があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1YouTube で節税のコツを話しているだけでも、命令の対象になるんですか?
制度の一般的な解説は、原則として税理士法2条の「税務相談」に当たらない。問題になるのは、視聴者の具体的な所得や経費を聞いて申告の仕方を指示するような個別相談である。実務のポイント:境界線はコメント欄や DM にある。動画本体はセーフでも、コメントで個別の数字に答え始めると証拠が積み上がる
Q2命令が出たら、私が受けた助言で作った申告もアウトになるんですか?
命令は指南した側を止めるもので、あなたの申告を自動的に否認するわけではない。ただ、指南の内容が不正なら税務調査で是正され、隠蔽や仮装と判断されれば重加算税の対象になる(国税通則法68条)。実務のポイント:命令が出た指南役の顧客リストは調査の端緒になりやすい。命令の報道を見たら、すぐ自分の申告を点検した方がよい
Q352条でもともと違法なのに、なぜわざわざ命令制度を作ったんですか?
52条違反の刑事罰は警察と検察の手続を経るため、ネットで拡散するスキームに追いつかなかった。本条は、緊急性があれば財務大臣が行政命令で直接止められるようにした。違反すれば60条の罰則につながる。実務のポイント:調査のための報告徴収権限も同じ改正でセットで整えられており(55条、現行効力を要確認)、当局が動く速度は以前と比べものにならない
間違えやすい点 AI による整理
- 「無料で教えているだけなら、税理士資格は要らないはずだ」という前提がそもそも間違っている。税理士法52条は、有償か無償かを問わず税理士でない者の税理士業務を禁じている。税務相談(具体的な申告や主張について相談に乗ること)はその中心である。本条の停止命令もお金の授受を要件にしていない
- あなたから見れば「ネットで節税ノウハウを共有しているだけ」でも、法律は、反復される個別相談が国税・地方税の不正な免脱や還付を招くかどうかを見ている。税制の一般的な解説は税務相談に当たらないが、相手の数字を聞いて申告の仕方を指示した瞬間に線を越える。この境界を意識していない発信者ほど危ない
- 停止命令の重さを罰則だけで測ると見誤る。命令違反には刑事罰(1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、60条)があるが、より効くのは官報での公告である(最新の改正状況をご確認ください)。名前が公的記録に残り、検索されれば、講座ビジネスやサロンの信用は一晩で崩れる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 税理士法54条の2:財務大臣による行政上の停止命令 | 税理士法52条:税理士でない者の税理士業務の禁止 税理士法60条:命令違反等に対する罰則 |
| 発動主体・手続 | 財務大臣が要件該当を認めて直接命令 | 禁止規範として常時適用 捜査・起訴・刑事裁判を経て科刑 |
| 要件 | 無資格の税務相談+反復による不正免脱・還付のおそれ+緊急性 | 税理士等でない者が税理士業務を行うこと(有償無償を問わない) 54条の2の命令に違反したこと |
| 主な効果 | 相談停止・広告削除等の措置命令と官報公告 | 違反は刑事罰の対象(59条) 1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 |
他国ではどう定めているか 3 か国
韓国も税務士でない者の税務代理を禁止し、刑事罰で担保する。行政命令による即時停止の仕組みは日本ほど明確ではない
ドイツは税務当局が無資格の税務援助を禁止(Untersagung)できる行政手段を古くから持ち、日本の本条と機能が近い
米国は裁判所の差止命令(injunction)で申告書作成者や濫用的スキーム推進者を止める。日本は裁判所を介さない行政命令である点が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- フォロワー10万人の「節税系インフルエンサー」が、有料 DM で一人ひとりに「この私的支出は経費で通る」と個別指南していたら、どうなる? 本人が税理士でなければ52条違反であり、不正申告をあおる内容が反復されれば、財務大臣は停止命令を出せる。指南を受けた側は、税務調査で重加算税の対象になりうる
- あなたは会計ソフトの導入コンサルとして中小企業を回っている。税理士登録はない。「この売上は来期に回せば今年は払わなくていい」と、顧客ごとに口添えしてきた。善意のサービスのつもりでも、反復される個別の税務相談として命令の射程に入る
- 副業スクールの目玉講座が「輸出免税を使った消費税還付スキーム」。講師は税理士ではない。不正還付の指南は、本条が最も警戒する類型である
- 確定申告の期限3月15日まであと10日。加入したオンラインサロンで「赤字の不動産を一つ噛ませれば所得税が戻る」と個別に設計図を渡された。提出ボタンを押す前に、主宰者が日本税理士会連合会の名簿に載っているか、5分で確認できる
- 友人から「税理士の半額で確定申告を見てくれる人がいる」と紹介を受けた。相手が税理士でない場合、違法なのは相手側だが、誤った申告の追徴税と加算税を払うのは友人である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 指南を受けた相手が税理士かどうかを、日本税理士会連合会の検索で確認する2. 指南内容、DM、契約書、支払記録をすべて保存する3. その指南に従って申告済みなら、正規の税理士に申告書の検証を依頼し、誤りがあれば税務調査の通知前に修正申告する4. 被害が広がっている場合は、国税局や税理士会の窓口に情報を提供する。支払ったコンサル料は民法709条などで返還や賠償を求める余地がある
訴えられた側:1. 自分の発信が税制の一般的な解説か、相手の数字を前提にした個別相談かを仕分ける。後者なら直ちにやめる2. 国税当局から報告を求められたら、虚偽の説明をせず弁護士に相談する3. 停止命令が出たら、相談の停止と広告削除などの命令内容を確実に履行する。違反すれば刑事罰がある4. 命令に不服があるなら、行政不服審査法による審査請求や取消訴訟を検討する。個別相談を続けたいなら、税理士と提携する体制に組み替える
時効(請求できる期限):停止命令そのものに時効はない。命令に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。指南に従って不正申告をした納税者側は、偽りその他不正の行為があれば法定申告期限から最長7年さかのぼって更正されうる(国税通則法70条)
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)税制改正で新設、令和5年(2023年)4月1日施行 税理士等でない者が税務相談を行った場合に、財務大臣が税務相談の停止などを命じられる制度を新設した。あわせて報告徴収や罰則も整備された
改正の年表
- 1.令和4年(2022年) 新設:令和4年度税制改正により新設。税理士等でない者の税務相談に対する財務大臣の停止命令制度を創設し、報告徴収や罰則とあわせて整備。令和5年(2023年)4月1日施行
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