出入国管理及び難民認定法 第14条の2(船舶観光上陸の許可)
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- 入国審査官は、指定旅客船(本邦と本邦外の地域との間の航路に就航する旅客船であつて、乗客の本人確認の措置が的確に行われていることその他の事情を勘案して出入国在留管理庁長官が指定するものをいう。以下同じ。)に乗つている外国人(乗員を除く。)が、当該指定旅客船が本邦にある間、観光のため、当該指定旅客船が寄港する本邦の出入国港において下船する都度当該出入国港から当該指定旅客船が出港するまでの間に帰船することを条件として、出国するまでの間三十日(本邦内の寄港地の数が一である航路に就航する指定旅客船に乗つている外国人にあつては、七日)を超えない範囲内で上陸することを希望する場合において、法務省令で定める手続により、その者につき、当該指定旅客船の船長又は当該指定旅客船を運航する運送業者の申請があつたときは、当該外国人に対し船舶観光上陸を許可することができる。
- 2.入国審査官は、指定旅客船に乗つている外国人(乗員を除く。)が、三十日を超えない期間内において、数次にわたり、当該指定旅客船が本邦にある間、観光のため、当該指定旅客船が寄港する本邦の出入国港において下船する都度当該出入国港から当該指定旅客船が出港するまでの間に帰船することを条件として上陸することを希望する場合において、法務省令で定める手続により、その者につき、当該指定旅客船の船長又は当該指定旅客船を運航する運送業者の申請があつたときであつて、相当と認めるときは、当該外国人に対しその旨の船舶観光上陸の許可をすることができる。
- 3.入国審査官は、前二項の許可に係る審査のために必要があると認めるときは、法務省令で定めるところにより、当該外国人に対し、電磁的方式によつて個人識別情報を提供させることができる。
- 4.第一項又は第二項の許可を与える場合には、入国審査官は、当該外国人に船舶観光上陸許可書を交付しなければならない。
- 5.第一項又は第二項の許可を与える場合には、入国審査官は、法務省令で定めるところにより、当該外国人に対し、上陸期間、行動範囲その他必要と認める制限を付することができる。
- 6.前条第一項ただし書の規定は、第一項及び第二項の場合に準用する。
- 7.入国審査官は、第二項の許可を受けている外国人が当該許可に基づいて上陸しようとする場合において、必要があると認めるときは、法務省令で定めるところにより、当該外国人に対し、電磁的方式によつて個人識別情報を提供させることができる。
- 8.入国審査官は、第二項の許可を受けている外国人が当該許可に基づいて上陸しようとする場合において、当該外国人が第五条第一項各号のいずれかに該当する者であることを知つたときは、直ちに当該許可を取り消すものとする。
- 9.前項に定める場合を除き、入国審査官は、第二項の許可を受けている外国人に対し、引き続き当該許可を与えておくことが適当でないと認める場合には、法務省令で定める手続により、当該許可を取り消すことができる。この場合において、当該外国人が本邦にあるときは、当該外国人が出国するために必要な期間を指定するものとする。
この条文の基本情報
船舶観光上陸の許可とは何ですか?
定義船舶観光上陸の許可とは、出入国管理及び難民認定法第14条の2に定められた規定で、「入国審査官は、指定旅客船(本邦と本邦外の地域との間の航路に就航する旅客船であつて、乗客の本人確認の措置が的確に行われていることその他の事情を勘案して出入国在留管…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第14条の2(船舶観光上陸の許可)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第14条の2の条文原文は「入国審査官は、指定旅客船(本邦と本邦外の地域との間の航路に就航する旅客船であつて、乗客の本人確認の措置が的確に行われていることその他の事情を勘案して出入国在留管…」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第14条の2は第四節 上陸の特例に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第14条の2の前の条は出入国管理及び難民認定法第14条です。
- 出入国管理及び難民認定法第14条の2の次の条は出入国管理及び難民認定法第15条です。
- 出入国管理及び難民認定法第14条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第14条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第14条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/14_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法14条の2は、指定旅客船の外国人乗客が出港までの帰船を条件に、船長又は運送業者の申請により観光目的で上陸できる船舶観光上陸許可を定める。期間は30日以内。
Q · クルーズ船の外国人観光客は、在留資格がなくても日本の街を歩いていいの?
問題ない。船会社の申請による船舶観光上陸許可で上陸している
入管法14条の2の船舶観光上陸許可により、指定旅客船の外国人乗客は在留資格を取得せずに観光目的で上陸できます。申請者は本人ではなく船長又は運送業者で、条件は寄港地ごとに出港までに帰船することです。期間は30日(寄港地が一つの航路は7日)以内で、交付されるのは在留カードではなく船舶観光上陸許可書です(4項)。行動範囲などの制限が付されることもあります(5項)。
解説
クルーズ船で博多に着いた外国人観光客が、パスポートに上陸許可のスタンプを押されないまま街を歩いている。違法ではない。入管法14条の2が作った「船舶観光上陸許可」という別ルートを通っているからだ。この制度の核心はここにある。許可を申請するのは外国人本人ではなく、船長または運送業者である。つまり、あなたが観光業・港湾業・小売業に関わっているなら、目の前を歩く数千人の外国人の在留資格は、船会社が代理申請した一枚の「船舶観光上陸許可書」に支えられている。そして条件は残酷なほど単純で、出港までに船へ戻ること。戻らなければ、その瞬間から不法残留者になり、申請した船会社側にも報告義務と実務上の責任が跳ね返る。30日(寄港地が一つの航路なら7日)という上限、入国審査官が付けられる行動範囲の制限、そして2項の数次許可が入国審査官の判断でいつでも取り消せること。この三つを知っているかどうかで、クルーズ客を受け入れる側のリスク設計は根本的に変わる。
法的な位置づけ
船舶観光上陸許可とは、出入国在留管理庁長官が指定する旅客船に乗る外国人(乗員を除く)が、寄港する出入国港ごとに当該船舶の出港までに帰船することを条件として、観光目的で上陸することを認める特例上陸許可である。申請者は船長又は運送業者であり、一回限りの許可(1項)と数次の許可(2項)がある。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.取引先の船が指定旅客船か確認する クルーズ客向けの商品を設計する前に、寄港する船が出入国在留管理庁長官の指定を受けた指定旅客船かどうかを船会社又は代理店に確認する
- 2.許可の種別と付された制限を確認する 一回限りの許可(1項)か数次の許可(2項)か、上陸期間・行動範囲の制限(5項)が付されているかを書面で確認し、ツアー行程や販売計画に反映する
- 3.出港時刻から逆算して行程を組む 帰船が許可の条件であるため、出港時刻から逆算して十分な緩衝時間を確保した行程を作成する。渋滞や遅延を想定した代替ルートも準備する
- 4.帰船不能時の連絡体制を整える 乗客が帰船できない事態に備え、船会社の運航管理者と港の地方出入国在留管理局の連絡先を一枚にまとめ、事象発生時に速やかに一報できる体制を作る
よくある質問 AI による整理
Q1船舶観光上陸許可とは何ですか?
指定旅客船の外国人乗客が、寄港地ごとに出港までに帰船することを条件に観光目的で上陸できる許可です。入管法14条の2が根拠で、在留資格とは別の特例上陸です。
Q2船舶観光上陸許可は誰が申請するのですか?
外国人本人ではなく、指定旅客船の船長又は運航する運送業者が申請します(1項・2項)。本人に申請権はありません。
Q3船舶観光上陸許可の期間はいつまで?
出国するまでの間30日以内です。本邦内の寄港地が一つの航路に就航する船の場合は7日以内となります。各寄港地では出港までに帰船する必要があります。
Q4クルーズ客は日本のホテルに泊まれる?
原則できません。許可の条件は寄港のたびに出港までに帰船することであり、陸上で宿泊することは制度上想定されていません。
Q5指定旅客船とは何ですか?
本邦と外国を結ぶ航路の旅客船のうち、乗客の本人確認の措置が的確に行われていることなどを勘案して出入国在留管理庁長官が指定する船です。
Q6船舶観光上陸許可で行動範囲の制限はある?
入国審査官は上陸期間、行動範囲その他必要な制限を付けることができます(5項)。ツアー行程を組む前に制限の有無を確認すべきです。
Q7船舶観光上陸許可が取り消されるのはどんなとき?
数次許可の場合、上陸拒否事由(5条1項)に該当すると判明すれば直ちに取り消され(8項)、それ以外でも適当でないと認められれば取り消されることがあります(9項)。
Q8クルーズ客が帰船しなかったら違法?
帰船は許可の条件であり、戻らなければ条件違反となり不法残留の問題が生じます。傷病等の事情があれば速やかに入管へ相談することが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1クルーズ船のお客さんって、パスポートにハンコ押されてないんですけど大丈夫なんですか?
問題ない。14条の2の船舶観光上陸許可は、通常の上陸許可とは別ルートで、交付されるのは船舶観光上陸許可書である(4項)。在留カードも出ない。実務のポイント:身分確認を求める場面(携帯電話の契約、宿泊、免税手続)で在留カードを前提にした社内マニュアルを使っていると、この客層で必ず詰まる。許可書の現物がどういう様式かを一度見せてもらっておくと、現場の判断が速くなる
Q2上陸した外国人が船に戻ってこなかったら、誰が責任を負うんですか?
本人は帰船条件に違反した状態となり不法残留の問題が生じる。申請者である船長・運送業者にも実務上の対応責任が及ぶ。実務のポイント:船会社にとって最も痛いのは個別事案の処理ではなく、その積み重ねが指定旅客船の指定(1項括弧書の「本人確認の措置が的確に行われていること」)の評価に響くことである。指定が外れれば航路そのものの商品価値が消える。だから船会社は、帰船不能の一件に対して外から見ると過剰に見えるほど動く
Q3数次の許可を持っていれば、次の寄港地でも自動的に降りられますよね?
自動ではない。2項の許可を受けていても、上陸しようとする際に入国審査官が指紋等の個人識別情報の提供を求めることができ(7項)、5条1項の上陸拒否事由に該当すると判明すれば許可は直ちに取り消される(8項)。それ以外でも適当でないと認められれば取消しがありうる(9項)。実務のポイント:数次許可は「発行済みの通行証」ではなく「毎回審査されるフリーパス」である。名簿ベースで受け入れ人数を確定させる業務設計は、寄港地ごとにずれる前提で組むこと
間違えやすい点 AI による整理
- 「外国人が日本に上陸するには在留資格が必要」というのが大前提だと思われているが、その問いの立て方自体が船舶観光上陸を取りこぼす。本条の許可は在留資格ではなく、上陸許可の一種である。在留カードは交付されず、交付されるのは船舶観光上陸許可書(4項)のみ。在留資格を前提にした社内チェックリストは、クルーズ客に対して機能しない
- 「上陸許可は本人が申請するもの」と考えている人が多いが、本条では申請者は船長または運送業者である(1項、2項)。つまり外国人本人には申請権がない。船会社が申請しなければ、乗客は日本の土を踏めない。逆に言えば、上陸させる判断の一次的な門番は、入管ではなく民間の船会社側にある
- 30日という期間を「日本に30日滞在できる」と読む人がいるが、条文が認めているのは寄港のたびに下船して出港までに帰船することの繰り返しである。夜は船に戻る。陸に宿泊する制度ではない。この違いを知らずに民泊やホテルを手配すると、条件違反を前提にした商売になる
- 数次の許可(2項)を取れば安泰と思われがちだが、許可の深刻さは取消規定にある。5条1項の上陸拒否事由に該当すると分かれば入国審査官は直ちに取り消す(8項)し、それ以外でも「適当でない」と認めれば取り消せる(9項)。一度下りた許可が、次の寄港地で消えていることがある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 14条の2:指定旅客船の外国人乗客(乗員を除く) | 14条:船舶等に乗る外国人(乗員を除く)で他国へ向かう途中の寄港者 16条:外国人乗員 |
| 目的 | 観光 | 寄港地での一時的な上陸(寄港地上陸) 乗員としての休養・買物等 |
| 申請者 | 船長又は運送業者 | 船長又は運送業者 船長又は運送業者 |
| 交付書面 | 船舶観光上陸許可書 | 寄港地上陸許可書 乗員上陸許可書 |
他国ではどう定めているか 2 か国
韓国もクルーズ船乗客向けに船長又は運送業者の申請による観光上陸許可制度を設けており、日本の制度と構造が近い
シェンゲン圏ではクルーズ船の国境審査を簡素化する規定があるが、個別の上陸許可書を交付する日本型の制度とは仕組みが異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが福岡でバスツアーを運行していて、クルーズ船の乗客40名を貸切で内陸の温泉地まで運ぶ企画を受注した。片道3時間。出港時刻まで余裕が1時間しかない行程だ。渋滞で1名が船に戻れなかったら、その人は不法残留になる。行動範囲の制限が付されていた場合、そもそも温泉地まで行けたのかという問題も同時に生じる
- もし、クルーズ船の乗客が上陸後に体調を崩して入院し、出港までに帰船できなかったら? 許可の条件は帰船である。条件が破れた状態で本邦に残ることになり、在留資格をどう繋ぐかを入管と即座に調整する必要が出る。病院側も、入管手続の当事者に巻き込まれる
- 船会社の運航管理担当者としてあなたが数次の船舶観光上陸許可(2項)を申請した。ところが寄港のたびに入国審査官が指紋等の個人識別情報の提供を求め、ある乗客が5条1項の上陸拒否事由に該当すると判明した。8項により許可は直ちに取り消される。あなたの手元にある乗客名簿と、実際に上陸できる人数がずれる
- あと3時間で出港。乗客1名が連絡不能。船長は出港するか待つか。出港すれば置き去りにされた外国人は帰船条件を破った状態になり、待てば全船のスケジュールが崩れる。この判断を迫られるのは入管ではなく、申請者である船長本人である
- 港湾の免税店で働くあなたが、クルーズ客から「明日も来るから取り置きして」と言われた。2項の数次許可なら翌日も上陸しうるが、1項の一回限りの許可なら二度と来ない。許可書の種別を知らないまま在庫を押さえると、売り逃しが発生する
取るべき行動
被害を受けた側:クルーズ客を受け入れる事業者側としては、1. 取引する船会社が指定旅客船の指定を受けているかを契約前に確認2. 上陸許可が1項(一回限り)か2項(数次)かで商品設計が変わるため、許可種別を明示させる3. 行動範囲・上陸期間の制限(5項)の有無を書面で確認4. 行程は出港時刻から逆算し、最低でも2時間の緩衝を置く5. 帰船不能が起きた場合の連絡経路(船会社の運航管理者、港湾の入管窓口)を事前に一枚の紙にまとめておく
訴えられた側:帰船できなかった外国人本人の立場としては、1. まず船会社の代理店または船長に連絡、船側からの入管への報告経路を動かす2. 単独で空港へ向かって出国しようとしない、許可の条件を破った状態のままの移動は事態を悪化させる3. 地方出入国在留管理局に出頭し、事情(傷病、事故、交通障害)を客観資料(診断書、事故証明)とともに説明4. 9項の取消しを受けた場合は、出国のために必要な期間が指定されるので、その期間内に出国手続を完了させる
時効(請求できる期限):1項の許可は出国するまでの間30日(本邦内の寄港地が一つの航路に就航する指定旅客船の場合は7日)を超えない範囲。2項の数次許可は30日を超えない期間内。いずれも各寄港地では、下船した出入国港から当該船が出港するまでの間に帰船することが条件。9項の取消しを受けた場合は、指定された出国準備期間が期限となる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:出入国管理及び難民認定法の一部改正により船舶観光上陸許可制度を創設。クルーズ船の外国人乗客の上陸手続を簡素化し、訪日観光の促進を図った(平成27年1月1日施行)
- 2.平成30年(2018年) 改正:出入国在留管理庁の設置に伴い、指定旅客船の指定権者が法務大臣から出入国在留管理庁長官に改められた(平成31年4月1日施行)
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