出入国管理及び難民認定法 第37条(領置目録等の作成等)
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入国警備官は、領置、差押え又は記録命令付差押えをしたときは、その目録を作成し、領置物件、差押物件若しくは記録命令付差押物件の所有者、所持者若しくは保管者(第三十一条の四の規定による処分を受けた者を含む。)又はこれらの者に代わるべき者にその謄本を交付しなければならない。
この条文の基本情報
領置目録等の作成等とは何ですか?
定義領置目録等の作成等とは、出入国管理及び難民認定法第37条に定められた規定で、「入国警備官は、領置、差押え又は記録命令付差押えをしたときは、その目録を作成し、領置物件、差押物件若しくは記録命令付差押物件の所有者、所持者若しくは保管者(第三十…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第37条(領置目録等の作成等)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第37条の条文原文は「入国警備官は、領置、差押え又は記録命令付差押えをしたときは、その目録を作成し、領置物件、差押物件若しくは記録命令付差押物件の所有者、所持者若しくは保管者(第三十…」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第37条は第一節 違反調査に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第37条の前の条は出入国管理及び難民認定法第36条の3です。
- 出入国管理及び難民認定法第37条の次の条は出入国管理及び難民認定法第37条の2です。
- 出入国管理及び難民認定法第37条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第37条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第37条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/37
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法37条は、入国警備官が領置・差押え・記録命令付差押えをしたとき、目録を作成し、所有者・所持者・保管者等に謄本を交付する義務を定める。
Q · 入管に荷物を押収されたら、何を持っていったか書いた紙はもらえるの?
はい、目録を作成し謄本を交付することが法律上の義務です
出入国管理及び難民認定法第37条により、入国警備官は領置、差押え又は記録命令付差押えをしたとき、その目録を作成し、所有者、所持者、保管者又はこれらの者に代わるべき者に謄本を交付しなければなりません。請求して初めてもらえる書類ではなく、交付は警備官側の義務です。所有者でなくても、現に物を持っていた人や預かっていた人も交付先に含まれます。渡されなかった場合は、その場で求めて担当官の氏名を控えておくことが重要です。
解説
入国警備官があなたのスマホ、パソコン、パスポート、雇用契約書を持ち去った。その瞬間に発生するのが、この条文が定める「目録(リスト)の作成と謄本の交付」義務である。何を、いくつ、どの状態で持っていったのか。その一枚の書面がなければ、あなたは後日「返してくれ」と言うことも、「そんな物は渡していない」と争うことも、実質的にできなくなる。注意すべきは適用範囲の広さだ。領置(任意に差し出された物や遺留物を保管すること)、差押え(令状に基づく強制的な取得)、記録命令付差押え(サーバー管理者などに特定データの記録・提出を命じて押収する処分)、この三つすべてが対象になる。さらに交付相手は所有者に限らない、所持者、保管者、そしてそれらの者に代わるべき者まで含む。あなたが会社の寮で働く外国人労働者なら、雇用主が保管していた在留カードや書類についても、あなたが「所持者」としてその目録を受け取れる立場にあるかもしれない。その一枚を手にするかどうかで、その後の手続の見え方がまるで変わる。
法的な位置づけ
出入国管理及び難民認定法第37条は、入国警備官による違反調査において領置、差押え又は記録命令付差押えが行われた場合に、押収物件の目録の作成と謄本の交付を義務づける手続規定である。交付先は所有者、所持者、保管者(第31条の4の規定による処分を受けた者を含む)又はこれらの者に代わるべき者とされる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.押収の場で目録の謄本を受け取る 入国警備官が物を持ち出す際、目録の謄本が交付されるか確認する。渡されない場合はその場で求め、担当官の氏名・所属と時刻を控える
- 2.記載内容と実物を照合する 品名、数量、状態(スマホの台数、パスポート番号、書類の種類など)が実際に持ち出された物と一致するかを確認し、食い違いがあればその場で指摘して記録に残す
- 3.謄本を撮影して外部に共有する 収容等で自分で書類を管理できなくなる事態に備え、謄本を撮影して家族・知人・支援団体に送信し、原本は失くさない場所に保管する
- 4.目録を持って専門家に相談する 入管手続に通じた弁護士や支援団体に目録を持参して相談し、返還請求や押収処分の適否を検討する。出訴期間や時効があるため早めに動く
よくある質問 AI による整理
Q1押収目録とは何ですか?
押収した物の品名や数量などを一覧にした書面です。入管法37条は、入国警備官が押収したときに目録を作成し、その謄本を交付することを義務づけています。
Q2領置と差押えの違いは何ですか?
領置は任意に提出された物や遺留物を保管する処分、差押えは許可状に基づき強制的に取得する処分です。どちらも入管法37条の目録交付の対象です。
Q3入管の押収目録はいつもらえますか?
本条に独立した期限の定めはありませんが、押収をしたときに目録を作成し謄本を交付することが前提とされています。当日中に受け取れるよう、その場で確認しましょう。
Q4押収目録の謄本を家族が代わりに受け取れますか?
条文は所有者・所持者・保管者に加え「これらの者に代わるべき者」も交付先に挙げています。本人不在時の同居人などが受け取る場合があります。
Q5押収目録の記載が実際と違うときはどうする?
その場で担当官に食い違いを指摘し、指摘した事実を記録に残します。後日の場合は書面で申し出て、弁護士に目録を持参して相談するのが実務的です。
Q6入管に押収されたスマホは返してもらえますか?
押収物の返還等の取扱いは同法の別の規定が定めます。返還を求める際、何が押収されたかを示す基礎資料になるのが本条の目録謄本です。
Q7会社が入管に書類を押収されたら従業員に伝えるべき?
従業員の私物や個人書類が含まれる場合、保管者として受け取った目録の内容を本人へ速やかに共有することが、その後の対応を円滑にします。
Q8入管の押収は違法だと争えますか?
押収処分の適法性を争う余地はあり、行政事件訴訟や国家賠償請求が問題になります。目録の不交付や記載の粗さは、手続の適否を検討する材料になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1目録をもらえなかったら、その押収は無効になるんですか?
交付がなかっただけで押収が当然に無効になるわけではないが、手続違反として押収処分の適法性を争う材料になる。本条は「交付しなければならない」と義務を定めているので、不交付は違法状態である。実務のポイント:入管手続に慣れた弁護士は、まず目録の有無と交付時刻を確認する。不交付や記載の粗さは、押収全体の杜撰さを示す糸口になりやすい
Q2自分の物じゃなくて、預かってた荷物を持っていかれた場合はどうなりますか?
条文は所有者だけでなく所持者・保管者、さらにこれらの者に代わるべき者も交付先に挙げている。預かっていたあなたは所持者として目録の謄本を受け取る立場にある。実務のポイント:所有者本人が収容されて動けない状況では、所持者が受け取った目録が唯一の外部記録になることがある。受け取ったら必ず所有者側へ写しを渡しておく
Q3記録命令付差押えって、家に来て物を持っていくのと何が違うんですか?
サーバー管理者などに対し、必要な電磁的記録を記録媒体に記録または印刷させたうえでその媒体を差し押さえる処分である。物理的に機器そのものを持ち去らずにデータを取得する手法で、本条37条では通常の差押えと同じく目録の交付対象とされている。実務のポイント:企業側は、何のデータをどの範囲で提出したかを目録で必ず確認する。範囲が曖昧なまま提出すると、後から想定外の情報まで調査に使われたと争うのが難しくなる
間違えやすい点 AI による整理
- 「目録は役所の内部書類で、こちらがもらうものではない」と考える人が多いが、条文は「交付しなければならない」と義務として書いている。請求して初めてもらえる書類ではなく、渡さないこと自体が義務違反にあたる
- 目録が必要なことは知っていても、その深刻さが見えていない人が多い。目録がないまま時間が経つと、押収物の返還請求も、違法な押収を理由とする争いも、証拠の土台を失う。後で思い出して主張しても、記憶と記憶のぶつかり合いになれば、記録を持つ側が勝つ
- 「所有者でなければ何も言えない」という前提そのものがずれている。条文は所有者・所持者・保管者を並列に置き、さらに代理の者まで含める。誰の物かという問いより先に、誰が現に持っていたかという事実が手続上の立場を生む
- 入管の押収を刑事事件の捜索と同じものだと考える人がいるが、こちらは行政手続としての違反調査である。それでも目録交付義務という手続保障が置かれている理由は、行政手続だからこそ外部の目が入りにくく、記録がなければ検証不能になるからだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 入管法37条:押収後の目録作成・謄本交付 | 入管法31条:臨検・捜索・押収の許可状 刑事訴訟法120条:刑事手続における押収目録の交付 |
| 手続の段階 | 押収を行った時点 | 押収を行う前(許可状の取得) 刑事手続で押収を行った時点 |
| 押収された側にとっての意味 | 押収範囲を示す書面を手元に持てる | 許可状の範囲を超えた押収かを判断する基準になる 刑事事件での押収範囲の確認手段 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも扣押・扣留の際に物の名目を記載した収拠を所有人・持有人・保管人に交付する仕組みがあり、押収範囲の書面化という発想は共通する
韓国刑事訴訟法も押収目録を作成し所有者・所持者・保管者等に交付すると定め、日本の刑訴法120条とほぼ同じ構造を持つ
ドイツでは捜索を受けた者の求めに応じて押収物の一覧を交付する。請求を要件とする点で、日本の本条の義務的交付とは異なる
米国連邦刑事手続では、押収した財産の目録(inventory)を作成し、令状の写しと受領書を交付する運用が定められている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 早朝、勤務先の工場に入国警備官が入ってきて、ロッカーからあなたのスマホとパスポートを持っていった。パニックの中で何も聞けなかったが、法はその場で目録の謄本を交付することを義務づけている。もらっていないなら、その事実自体が後の争点になる
- もし押収されたのが自分の物ではなく、友人から預かっていた荷物だったら? あなたは「所持者」または「保管者」であり、目録の謄本を受け取る立場にある。所有者でないからといって、蚊帳の外に置かれる存在ではない
- クラウドサービスの運営会社にいるあなたのもとへ、特定ユーザーのログを記録・提出せよという記録命令付差押えが来た。提出した後、会社として何を出したのかを証明する唯一の公的記録が、この目録の謄本である
- 退去強制手続が進行し、収容されてから3日。あなたは自分のスマホがいつ、どういう名目で持っていかれたのか思い出せない。弁護士が最初に探すのは、まさにこの目録だ。ここに記載のない物が警備官の手元にあるなら、それは説明を求めるべき空白である
- 同居人が押収に立ち会い、目録を受け取った。あなたは不在だった。この場合、同居人は「これらの者に代わるべき者」として交付を受けうる。帰宅したらまずその紙を見せてもらう、それがあなたの持ち物の運命を知る唯一の手がかりになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 押収の場で目録の謄本を受け取る。渡されなければその場で求め、担当官の氏名と所属を控える2. 受け取ったら即座に撮影し、家族・知人・支援団体へ送信、原本は失くさない場所へ3. 記載と実際の押収物が違う場合はその場で指摘、後日なら書面で申し出る4. 弁護士や支援団体への相談は目録を持参、これがあるだけで初回相談の中身が変わる
訴えられた側:1. 会社や施設の管理者として押収を受けた場合も、保管者として目録の謄本を受け取る権利がある2. 押収された書類の一覧から、自社のどの活動が調査対象になっているかを読み取る3. 従業員の私物が含まれる場合、本人へ目録の内容を速やかに共有4. 対応方針を決める前に、目録を持って入管手続に通じた弁護士へ相談する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はなく、押収と同時に目録を作成・交付することが義務である。押収処分の違法を争う場合、行政事件訴訟法14条の出訴期間(処分を知った日から6か月)や、国家賠償請求の消滅時効(民法724条、損害および加害者を知った時から3年、人の生命・身体を害する場合は5年)が関わる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
手続保障説(一般的理解):押収目録の交付は、押収の範囲を客観的に確定させ、押収された者が事後に返還請求や処分の適否を争うための前提を確保する手続保障と理解される。刑事訴訟法120条と同趣旨の規定と位置づけられる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:出入国管理令(昭和26年政令第319号)として本法が制定された
- 2.昭和57年(1982年) 改正:難民認定制度の導入に伴い、題名が出入国管理及び難民認定法に改められた
- 出入国管理及び難民認定法 第31条臨検・捜索・押収の許可状の要件
- 出入国管理及び難民認定法 第31条の4記録命令付差押えの処分根拠
- 出入国管理及び難民認定法 第36条押収に際する処分・手続の規律
- 出入国管理及び難民認定法 第38条押収物件の返還等の取扱い
- 出入国管理及び難民認定法 第27条入国警備官の違反調査権限の総則
- 刑事訴訟法 第120条押収目録交付義務の刑事手続版の対応規定
- 行政事件訴訟法 第3条押収処分の取消訴訟の可否の枠組み
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