出入国管理及び難民認定法 第55条の7(書籍等の閲覧)
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- 被収容者が自弁の書籍等(書籍、雑誌、新聞紙その他の文書図画(信書を除く。)をいう。以下この章において同じ。)を閲覧することは、次項に規定する場合のほか、これを禁止し、又は制限してはならない。
- 2.被収容者が書籍等を閲覧することにより、入国者収容所等の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあるときには、その閲覧を禁止することができる。
この条文の基本情報
書籍等の閲覧とは何ですか?
定義書籍等の閲覧とは、出入国管理及び難民認定法第55条の7に定められた規定で、「被収容者が自弁の書籍等(書籍、雑誌、新聞紙その他の文書図画(信書を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第55条の7(書籍等の閲覧)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の7の条文原文は「被収容者が自弁の書籍等(書籍、雑誌、新聞紙その他の文書図画(信書を除く。」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の7は第一節 総則に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の7の前の条は出入国管理及び難民認定法第55条の6です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の7の次の条は出入国管理及び難民認定法第55条の8です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/55_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法55条の7は、被収容者が自弁の書籍等を閲覧することを原則として禁止・制限してはならないと定める。規律及び秩序を害するおそれがある場合に限り禁止できる。
Q · 入管に収容されている人は、差し入れられた本を自由に読めるの?
原則自由。禁止できるのは規律・秩序を害するおそれがある時だけ
入管法55条の7第1項は、被収容者が自弁の書籍等を閲覧することを、次項の場合を除いて禁止・制限してはならないと定めています。例外は第2項の「入国者収容所等の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあるとき」だけです。つまり閲覧が原則で、禁止は例外です。制限する側が要件に当たる理由を説明することになります。なお、手紙(信書)はこの条文の対象外で、別の規定で扱われます。
解説
収容施設の中にいる人が本や新聞を読む。それは施設側の「お目こぼし」ではなく、法律が正面から保障した権利である。入管法55条の7第1項は、自弁の書籍等(自分の費用で購入・差入れを受けた本、雑誌、新聞、その他の文書図画。信書は別ルール)の閲覧を「禁止し、又は制限してはならない」と断定する。義務を負っているのは収容される側ではなく、入管側だ。ただし第2項に穴がある。「規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれ」があれば禁止できる。ここであなたが握るべきは、原則と例外の順序である。入管が特定の本を止めたとき、説明責任を負うのは入管側であり、なぜ読みたいかを説明する義務はあなたにはない。その順序を知っている人は「なぜこの本がダメなのか、根拠を書面で出してほしい」と言える。知らない人は「申し訳ないが読ませてほしい」と頭を下げる。同じ状況で、出てくる言葉が違う。
法的な位置づけ
出入国管理及び難民認定法55条の7は、入国者収容所等の被収容者が自弁の書籍等(書籍、雑誌、新聞紙その他の文書図画。信書を除く)を閲覧することを原則として保障する規定である。閲覧の禁止は、入国者収容所等の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがある場合に限って例外的に認められる。
手順
- 1.差入れ時に根拠条文を明示する 書籍等を差し入れる際、「入管法55条の7第1項に基づく自弁の書籍等の差入れ」であることを伝える。信書と混ぜず、書籍等だけで分けて渡すと扱いが明確になる
- 2.禁止・遅延の理由をその場で確認する 閲覧が止められたり「検査中」で渡らなかったりした場合、禁止なのか検査中なのか、禁止なら第2項のどの事情にあたるのかを担当者に尋ねる
- 3.当日中に記録を残す 日付、施設名、担当者名、対象の書籍名、告げられた理由(または理由がなかったこと)を当日中に書面化する。後の不服申出や相談で、この記録が主な材料になる
- 4.不服申出・相談へつなげる 施設内の処遇に関する不服申出の手続を確認し、入国者収容所等視察委員会への情報提供も検討する。支援団体や入管事件に詳しい弁護士に記録を持参して相談し、仮放免申請などと併せて主張するかも判断する
よくある質問 AI による整理
Q1入管 収容 本 差し入れ できる?
できます。入管法55条の7により、自弁の書籍等の閲覧は原則として禁止・制限されません。例外は施設の規律・秩序を害するおそれがある場合に限られます。
Q2入管法55条の7とは?
入国者収容所等の被収容者が、自分の費用で用意した書籍・雑誌・新聞などを読む権利を定めた条文です。禁止は規律・秩序を害するおそれがある場合に限られます。
Q3自弁の書籍等とは何ですか?
被収容者が自分の費用で購入したり差入れを受けたりした書籍、雑誌、新聞紙その他の文書図画のことです。信書(手紙)は含まれません。
Q4入管の収容施設で読めない本はある?
閲覧によって入国者収容所等の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがある場合は、禁止されることがあります。言語や思想内容だけを理由とする禁止は想定されていません。
Q5入管 収容者 新聞 読める?
新聞紙は条文上「書籍等」に明記されており、自弁のものであれば原則として閲覧できます。母国語の新聞も言語だけを理由に禁止することは想定されていません。
Q6差し入れた本を入管に止められたらどうする?
禁止の根拠と理由を確認し、日時・担当者・回答を記録します。そのうえで処遇に関する不服申出や、支援団体・弁護士への相談を検討します。
Q7入管の書籍閲覧禁止は違法?
第2項の要件(規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれ)を満たさない禁止・制限は、第1項に反する可能性があります。違法な処遇は国家賠償請求の対象になりえます。
Q8入管の収容と刑務所で本のルールは同じ?
根拠法が違います。入管の収容施設は入管法、刑務所・拘置所は刑事収容施設法が規律します。構造は似ていますが、手続や窓口は別です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1差し入れた本が「検査中」と言われて何週間も渡らないのは、禁止じゃないから合法なんですか?
形式上は禁止ではなくても、実質的に閲覧できない状態が続けば1項の「制限」に当たりうる。制限が許されるのは2項の事由がある場合に限られるので、合理的な期間を超える留置は争点になる。実務のポイント:現場では「禁止」という言葉を避け、検査中・確認中という運用で時間を稼ぐ例がある。禁止処分としての記録が残らないと後で争いにくいので、口頭でも構わないから禁止なのか検査中なのかを確認し、その回答自体を記録しておく
Q2母国語の新聞や政治的な内容の雑誌は、さすがにダメですよね?
言語や政治的内容それ自体は禁止事由ではない。2項が求めているのは、入国者収容所等の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれであって、思想内容が気に入らないことではない。実務のポイント:制限の適法性が争われるとき、争点は常に「その施設で、その時期に、具体的にどんな支障が生じるのか」に絞られる。抽象的に危険そうだという説明は、記録に残った瞬間に弱点になる。だからこそ、理由の説明を求めて記録することに意味がある
Q3手紙も本と同じ扱いですか?
違う。条文の括弧書きで信書は書籍等から明示的に除外されており、信書の発受は別の規定で規律される。審査の枠組みも窓口も異なるので、主張する根拠条文を取り違えると議論がかみ合わない。実務のポイント:支援の現場では、本の差入れと手紙を同じ感覚で扱って断られ、理由が理解できないまま引き下がる例が多い。最初にどちらのルールの話かを切り分けるだけで、交渉の精度が上がる
間違えやすい点 AI による整理
- 「収容施設の中では、施設側が許可したものだけが認められる」という前提で物事を考えてしまう人が多い。だが55条の7は逆の構造で書かれている。閲覧が原則、禁止が例外。あなたが立てるべき問いは「読ませてもらえますか」ではなく「禁止の根拠は2項のどの部分ですか」である。問いの立て方が変わると、相手の答え方も変わる
- 本が読めるかどうかは些細な処遇の問題だと軽く見られがちだが、その深刻度が見落とされている。収容中の人にとって書籍は、自分の法的地位を理解し、送還の可否を判断し、手続の選択肢を知る唯一の独立した情報源になりうる。閲覧の制限は、退屈の問題ではなく、手続的な防御能力の問題に直結する
- 「信書も書籍等に含まれる」と考えている人がいるが、条文は括弧書きで信書を明示的に除外している。手紙のやりとりは別の条文群(信書の発受に関する規定)で規律され、審査の枠組みも異なる。どちらのルールで争うかを取り違えると、主張の根拠条文が最初からずれる
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾でも外国人の暫予収容と受収容人の処遇は移民法系の法令で規律され、刑事施設の法律とは別系統である
ドイツでは退去強制のための収容(Abschiebungshaft)の執行を規定し、刑事施設との分離原則を定めている
米国では移民収容施設の処遇は法律ではなく ICE の収容基準で定められ、法律資料へのアクセスもその中で扱われる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 在留資格を失って収容された知人に、日本語学習書と母国語の新聞を差し入れようとしたら「内容確認に時間がかかる」と言われ、二週間放置された。これは1項の原則に対する事実上の制限であり、2項の要件を満たす説明がないなら争う余地がある。処遇に関する不服は、まず入国者収容所等視察委員会と不服申出の二系統で動かせる
- 収容中に自分の事件を調べたくて、入管法の解説書と判例集を差し入れてもらった。職員は「訴訟関係の資料は取扱いが別」と言うが、書籍等の閲覧の原則は法律の本にも及ぶ。むしろ自分の手続を理解するための書籍を止めるほうが、2項の「規律及び秩序」との結びつきを説明しにくい
- あなたが処遇を担当する職員の立場だとしたら? ある被収容者に差し入れられた雑誌に、施設の構造や職員の動線を推測させる記事が載っていた。ここで一冊丸ごと禁止するか、該当ページの部分的な措置にとどめるかで、後の不服申出における適法性の評価は大きく変わる。原則は閲覧の自由、制限は必要最小限である
- 面会が週に数回しかなく、弁護士も付いていない。あと数日で送還の可能性があると告げられた。手元にある情報源は差し入れられた一冊だけ。この局面で書籍の閲覧が止まるということは、情報へのアクセスが完全に断たれることを意味する
- 支援団体のボランティアとして初めて差入れに行き、「この本は中身を見てから」と言われて引き下がった。断られた事実、日付、担当者名、理由の説明の有無を記録しておくかどうかで、後で処遇改善を求めるときの材料の量が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 閲覧を禁止・遅延された事実を、日付・担当者・告げられた理由の有無とともに記録する2. その場で2項のどの事由にあたるのかを尋ね、回答を書き留める3. 施設内の処遇に関する不服申出の手続と、入国者収容所等視察委員会への提案の二系統を確認する4. 支援団体または入管手続に詳しい弁護士に、記録を持って相談する。書籍の問題は単独で争うより、収容の必要性そのものや仮放免の申請と併せて主張する方が実効性が上がることが多い
訴えられた側:1. 禁止措置を取る場合、1項が原則である以上、2項の要件該当性を具体的事実で説明できる状態にしておく2. 一冊全体の禁止か、部分的な措置で足りるかを検討し、必要最小限の範囲にとどめた経緯を記録に残す3. 抽象的な「おそれ」ではなく、当該施設の状況に即した具体的な支障を摘示する4. 措置の内容と理由を本人に告知した記録を保存する。後日の不服申出や訴訟で、記録の有無が適法性判断の分かれ目になる
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はない。処遇に関する不服申出には行政実務上の期間の定めが置かれることがあるため、措置を受けたら日数を置かずに確認すること。国家賠償請求として争う場合は、損害および加害者を知った時から3年(人の生命または身体を害する場合は5年、民法724条、724条の2、国家賠償法4条)
学説
判例法理の類推:第2項の「おそれ」は抽象的な危険では足りず、刑事施設の閲読制限に関する最高裁判例の考え方に沿って、具体的な支障の蓋然性と制限の必要最小限性を要すると解する見方がある
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