出入国管理及び難民認定法 第55条の76(法務大臣に対する事実の申告)
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- 被収容者は、前条第一項又は第二項の規定による通知を受けた場合において、その内容に不服があるときは、政令で定めるところにより、書面で、法務大臣に対し、第五十五条の七十四第一項に規定する事実を申告することができる。
- 2.前項の規定による申告は、前条第一項又は第二項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して三十日以内にしなければならない。
- 3.第五十五条の六十八第二項、第五十五条の六十九第二項、第五十五条の七十一、第五十五条の七十二第一項並びに前条第一項、第二項及び第四項並びに行政不服審査法第十八条第三項、第二十三条、第二十七条、第三十九条及び第五十条第一項の規定は、第一項の規定による申告について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
この条文の基本情報
法務大臣に対する事実の申告とは何ですか?
定義法務大臣に対する事実の申告とは、出入国管理及び難民認定法第55条の76に定められた規定で、「被収容者は、前条第一項又は第二項の規定による通知を受けた場合において、その内容に不服があるときは、政令で定めるところにより、書面で、法務大臣に対し、第五十五条の…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第55条の76(法務大臣に対する事実の申告)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の76の条文原文は「被収容者は、前条第一項又は第二項の規定による通知を受けた場合において、その内容に不服があるときは、政令で定めるところにより、書面で、法務大臣に対し、第五十五条の…」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の76は第七節 不服申立てに置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の76の前の条は出入国管理及び難民認定法第55条の75です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の76の次の条は出入国管理及び難民認定法第55条の77です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の76には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の76 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の76(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/55_76
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法55条の76は、施設側の通知に不服がある被収容者が、通知を受けた日の翌日から30日以内に、書面で法務大臣へ事実を申告できると定める。
Q · 入管施設から「申告された事実は認められない」と通知が来たら、もう打つ手はないの?
いいえ。30日以内なら書面で法務大臣に申告できます
出入国管理及び難民認定法第55条の76により、施設側への申告(第55条の74)に対する通知に不服がある被収容者は、通知を受けた日の翌日から起算して30日以内に、書面で法務大臣に事実を申告できます。書面に不備があっても補正の機会があり(行政不服審査法23条の準用)、郵送にかかった日数は期間に算入されません(同法18条3項の準用)。結論には理由が付されます(同法50条1項の準用)。
解説
入管施設の中で入国警備官から違法な有形力を振るわれたとき、打てる手は二段ある。一段目は第五十五条の七十四の申告、つまり施設側(入国者収容所長等)への申立てだ。そこで「申告された事実は認められない」という通知が返ってくると、多くの人はそこで諦める。だが二段目が用意されている。法務大臣に対する事実の申告である。期限は通知を受けた日の翌日から起算して三十日、方式は書面。ここで効いてくるのが第三項の準用リストだ。行政不服審査法二十三条が準用されるため、書面の不備はいきなり却下されず補正の機会が与えられる。同法五十条第一項も準用されるため、結論には理由が書かれる。同法十八条第三項の準用により、郵便で提出した場合の送付に要した日数は三十日に算入されない。収容されている人間が自力で書面を整える困難を、この準用の束が黙って支えている。
法的な位置づけ
出入国管理及び難民認定法第55条の76は、被収容者による法務大臣に対する事実の申告を定める規定である。入国警備官等による違法な有形力の行使等の事実を施設側に申告し、その結果の通知に不服がある被収容者は、通知を受けた日の翌日から起算して30日以内に書面で申告でき、行政不服審査法の一部規定が準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.施設からの通知の受領日を記録する 第55条の75に基づく通知を受け取ったら、通知書本文と受領日が分かるものを写真やメモで残す。翌日起算で30日の期限をカレンダーに書き込む
- 2.支援者・弁護士・通訳に連絡する 次の面会日程を確認し、支援者や弁護士、必要なら通訳を手配する。面会の回数が限られるため、最初の面会で申告書の方針を決める
- 3.申告書に事実を具体的に書く 日時・場所・関与した職員の特徴・目撃者・負傷の状況・診療記録を、推測と事実を分けて記載する。施設の通知のどの点に不服があるかも明記する
- 4.期限内に書面を法務大臣へ提出する 完璧さより期限内提出を優先する。不備は補正の対象となり(行政不服審査法23条準用)、郵送日数は期間に算入されない(同法18条3項準用)。提出の控えと発送記録を残す
- 5.結論と理由を保管し次の手段を検討する 理由付きの結論(行政不服審査法50条1項準用)が届いたら保管し、国家賠償請求など民事の手段の要否を弁護士と検討する
よくある質問 AI による整理
Q1入管 事実の申告とは何ですか?
入管施設の被収容者が、職員による違法な有形力の行使等の事実を申し出る制度です。施設側への申告と、その結果に不服がある場合の法務大臣への申告の二段階があります。
Q2法務大臣への申告はいつまでにする必要がありますか?
施設側から通知を受けた日の翌日から起算して30日以内です(入管法55条の76第2項)。郵送の場合、送付に要した日数は算入されません。
Q3法務大臣への申告は口頭でもできますか?
できません。入管法55条の76第1項は書面での申告を要件としています。面会時に支援者と書面の草稿を準備するのが現実的です。
Q4入管施設に直接、法務大臣へ申告できますか?
できません。法務大臣への申告は、施設側への申告(55条の74)とその通知(55条の75)を経ていることが前提です。まず一段目の申告を行います。
Q5申告書に不備があると却下されますか?
直ちに却下されるわけではありません。行政不服審査法23条が準用されるため、不備があれば補正を求められます。期限内の提出を優先すべきです。
Q6入管の申告をしたら不利益な扱いを受けませんか?
申告を理由とする不利益な取扱いは制度の趣旨に反します。不安がある場合は弁護士や支援団体に相談し、申告の事実と経過を記録しておくことが重要です。
Q7入管の申告と国家賠償請求は同時にできますか?
できます。申告は行政内部の事実確認の手続、国家賠償請求(国家賠償法1条)は裁判所での金銭賠償請求であり、別の手続として並行できます。
Q8法務大臣への申告の結果はどう知らされますか?
行政不服審査法50条1項が準用されるため、結論は理由を付した書面で示されます。理由の内容は、後の民事訴訟での主張整理にも役立ちます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1施設に言ったら「事実は認められない」って紙が来ました。もう終わりですか?
終わりではない。第五十五条の七十六が、その通知に不服がある場合の申告先として法務大臣を置いている。書面で、通知を受けた日の翌日から起算して三十日以内である。行政不服審査法二十七条も準用されるので、出した後に取り下げることもできる。実務のポイント:現場で最も多い失敗は、日本語で完璧な書面を書こうとして期限を落とすことである。不備は二十三条の準用で補正命令の対象になるため、まず期間内に出すことが最優先になる
Q2三十日を過ぎたら、もうどこにも言えないんですか?
本条の申告としては、期間を過ぎたものは受け付けられない。ただし別の入口は残る。入管法には苦情の申出の仕組みも置かれており、違法行為そのものについては国家賠償法第一条に基づく損害賠償請求という民事の道がある。実務のポイント:本条の申告を期間内に出しておくと、そこで作られた調査記録と通知書が後の民事訴訟で証拠になる。三十日の窓は今回の救済のためだけでなく、数年後の立証のための窓でもある
間違えやすい点 AI による整理
- 「不服があるなら審査請求をすればいい」と考える人が多いが、問いの立て方そのものがずれている。本条の手続は行政不服審査法に基づく審査請求ではなく、入管法独自の「事実の申告」であり、行政不服審査法のうち十八条第三項・二十三条・二十七条・三十九条・五十条第一項だけが準用される。審査請求の解説書どおりに三か月を前提にしていると、三十日で窓が閉まる
- 被害を受けた側から見れば「あの日、あの職員に殴られた」という一個の出来事だが、法律から見れば「違法な有形力の行使等の事実が認定できるか」という事実認定の問題である。日時、場所、関与した職員の特定、目撃者、診療の記録が書面に落ちているかどうかで扱いが変わる。この落差が、実際に起きた被害を「認定できない申告」に変えてしまう
- 二段構えだと知っている人でも、一段目の通知が届いた瞬間から時計が動くことを軽く見ている。翌日起算の三十日は、面会日程の調整、通訳の確保、支援者への連絡を挟むと、書面を練れる時間として残るのは半分程度しかない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 申告先 | 55条の76:法務大臣 | 55条の74:入国者収容所長等(施設側) 55条の75:施設側からの通知(申告先ではなく結果の告知) |
| 手続上の位置 | 二段目(施設側の通知への不服) | 一段目(最初の申告) 一段目の結論、本条の期間の起算点 |
| 期間 | 通知を受けた日の翌日から30日以内 | 同条所定の期間(条文で要確認) 施設側が通知を行う |
| 方式・準用 | 書面。行政不服審査法18条3項・23条・27条・39条・50条1項を準用 | 同条及び関連規定の定める方式 通知の内容・方式は同条の定めによる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は収容決定そのものへの収容異議を法律で定めるが、処遇上の違法行為に関する二段階の事実申告制度は明文では確認できない
韓国は保護施設での処遇に不服がある被保護者に、法務部長官または施設の長への請願を認める。上位機関への申立てという構造は日本と近い
フランスは独立機関である自由剥奪施設総監察官(CGLPL)が入管収容施設も監督し、被収容者からの申立てを受け付ける。行政組織外の独立機関である点が日本と異なる
米国は移民収容施設の運用基準として苦情処理手続を定め、施設内処理から上位への申立てを段階的に設ける。法律ではなく運用基準による点が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、施設からの通知に「申告された事実は認められなかった」とだけ書かれていたら、どうなる? 残り時間は通知を受けた日の翌日から三十日。次の面会日が二週間後なら、支援者に内容を伝えられる機会は実質一回しかない。書面の草稿を、その一回に間に合わせなければならない
- あなたが施設の運用側にいるとする。現場での有形力の行使について、時刻・理由・態様・立会者の記録が残っていなければ、申告が法務大臣まで上がった段階で、組織として「行使は適法だった」と説明する材料が手元にない。記録は被収容者を縛る道具ではなく、職員自身を守る装備でもある
- 友人が入管施設に収容されている。面会で「もう言っても無駄だから」と言われた。その一言の裏に、まだ三十日の窓が開いている可能性がある
取るべき行動
被害を受けた側:1まず第五十五条の七十四の申告を通す、本条は前条の通知が届いていることが前提である2通知を受けたら受領日を記録し、翌日起算で三十日を逆算する3申告書には日時・場所・関与した職員の特定情報・目撃者・診療の記録を、推測と事実を分けて具体的に書く4記載に不備があっても行政不服審査法二十三条の準用で補正の機会があるため、完璧を待って期限を落とさない5郵便で出す場合、送付に要した日数は三十日に算入されない(同法十八条第三項の準用)
訴えられた側:施設運営側の立場では、申告が外部へ上がる前提で現場を設計する。1有形力の行使はその都度、時刻・理由・態様・立会者を記録に落とす2前条の通知には結論の理由を具体的に書く、本条第三項で行政不服審査法五十条第一項が準用され理由の記載が要求される構造と整合させる3申告をしたことを理由とする不利益な取扱いは制度の根幹を壊すため、面会や通信の運用と結びつけない4申告内容と施設記録の食い違いは、隠すより早く突き合わせる
時効(請求できる期限):前条第一項又は第二項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して三十日以内(本条第二項)。郵便又は信書便で提出した場合の送付に要した日数は算入されない(行政不服審査法十八条第三項の準用)。なお、違法行為そのものに対する国家賠償請求は別軌道で、国家賠償法第四条により民法第七百二十四条・第七百二十四条の二の時効(知った時から三年、人の生命又は身体を害する場合は五年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 令和5年(2023年)改正 被収容者の処遇に関する章の整備に伴い新設された条文。従来は法務省令レベルの処遇規則に委ねられていた救済の仕組みを法律に格上げし、施設側への申告に対する通知に不服がある場合の法務大臣への申告と三十日の期間、行政不服審査法の一部準用を明文化した
改正の年表
- 1.令和5年(2023年) 新設:入管法改正に伴う被収容者の処遇に関する規定の整備により新設。施設側の通知に不服がある場合の法務大臣への事実の申告、30日の期間、行政不服審査法の一部準用を明文化した
- 出入国管理及び難民認定法 第55条の74一段目の申告、本条の前提
- 出入国管理及び難民認定法 第55条の75不服の対象となる通知と起算点
- 出入国管理及び難民認定法 第55条の72第一項の申告に準用される手続規定
- 出入国管理及び難民認定法 第55条の71第一項の申告に準用される手続規定
- 行政不服審査法 第18条郵送日数を期間に算入しない準用
- 行政不服審査法 第23条書面の不備に補正の機会を与える準用
- 国家賠償法 第1条違法行為の金銭賠償を求める別軌道
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