出入国管理及び難民認定法 第5条の2(上陸の拒否の特例)
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法務大臣は、外国人について、前条第一項第四号、第五号、第七号、第九号又は第九号の二に該当する特定の事由がある場合であつても、当該外国人に第二十六条第一項の規定により再入国の許可を与えた場合その他の法務省令で定める場合において、相当と認めるときは、法務省令で定めるところにより、当該事由のみによつては上陸を拒否しないこととすることができる。
この条文の基本情報
上陸の拒否の特例とは何ですか?
定義上陸の拒否の特例とは、出入国管理及び難民認定法第5条の2に定められた規定で、「法務大臣は、外国人について、前条第一項第四号、第五号、第七号、第九号又は第九号の二に該当する特定の事由がある場合であつても、当該外国人に第二十六条第一項の規定に…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第5条の2(上陸の拒否の特例)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第5条の2の条文原文は「法務大臣は、外国人について、前条第一項第四号、第五号、第七号、第九号又は第九号の二に該当する特定の事由がある場合であつても、当該外国人に第二十六条第一項の規定に…」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第5条の2は第二節 外国人の上陸に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第5条の2の前の条は出入国管理及び難民認定法第5条です。
- 出入国管理及び難民認定法第5条の2の次の条は出入国管理及び難民認定法第6条です。
- 出入国管理及び難民認定法第5条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第5条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第5条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/5_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法5条の2は、5条1項4号・5号・7号・9号・9号の2の上陸拒否事由に当たる外国人でも、再入国許可がある場合などに法務大臣が相当と認めれば、その事由のみでは上陸を拒否しないとする特例。
Q · 上陸拒否事由に当たる外国人は、もう絶対に日本へ入国できないの?
法務大臣の裁量で、例外的に拒否されない場合がある
入管法5条の2により、5条1項4号・5号・7号・9号・9号の2の上陸拒否事由に該当する外国人でも、再入国許可を与えた場合その他法務省令で定める場合に法務大臣が相当と認めれば、その事由のみを理由に上陸を拒否しないことができます。ただし権利として請求できるものではなく、在留資格該当性や上陸基準適合性の審査は別途必要です。対象外の号に当たる場合は、法12条の上陸特別許可が別の検討対象になります。
解説
入管法5条は「この事由に当たる外国人は上陸させない」という拒否リストである。だが5条の2は、そのリストに当たっていても法務大臣が「今回は拒否しない」と決められる裏口を開けている。対象は限定されている。5条1項4号(一定の刑罰法令違反歴)、5号(薬物関係犯罪歴)、7号(売春関係)、9号(退去強制歴による5年・10年の上陸拒否期間)、9号の2(難民認定手続関係)。あなたに関係するのはここだ。過去に日本で退去強制を受けた、あるいは薬物事犯で有罪になった。普通に考えれば「もう日本には入れない」で終わる。しかし再入国許可を持っている場合、その他法務省令で定める場合で、法務大臣が相当と認めるとき、その事由だけを理由に上陸拒否しないという扱いが可能になる。つまりあなたの人生に、まだ法的に開いているドアが一枚残っている。問題は、このドアの存在を知らない人が、そもそもノックしないことだ。
法的な位置づけ
上陸拒否の特例とは、出入国管理及び難民認定法第5条の2に基づき、同法5条1項所定の一部の上陸拒否事由に該当する外国人について、再入国許可の付与その他法務省令で定める場合に、法務大臣が相当と認めるとき、当該事由のみを理由とする上陸拒否を行わないこととする裁量的措置をいう。上陸許可そのものではなく、他の上陸要件の審査は別途行われる。
よくある質問 AI による整理
Q1上陸拒否の特例とは何ですか?
入管法5条の2に基づき、一部の上陸拒否事由に当たる外国人について、法務大臣が相当と認めればその事由だけでは上陸を拒否しない扱いにできる制度です。
Q2上陸拒否の特例の対象になる事由は?
入管法5条1項の4号(一定の刑罰歴)、5号(薬物事犯)、7号(売春関係)、9号(上陸拒否期間)、9号の2(在留中の一定の罪による有罪判決)の5つに限られます。
Q3退去強制歴があっても特定技能で来日できる?
上陸拒否期間内なら原則として拒否事由に当たります。5条の2の特例か12条の上陸特別許可が認められ、さらに特定技能の在留資格要件を満たす必要があります。
Q4上陸拒否の特例は自分から申請できますか?
独立した申請手続として請求する権利はなく、法務大臣の裁量で判断されます。実務上は在留資格認定証明書の申請などの際に事情説明書や疎明資料を添えて判断を求めます。
Q5薬物で有罪になった外国人は日本に入国できない?
5条1項5号の上陸拒否事由に当たりますが、5条の2の特例の対象号に含まれるため、再入国許可がある場合などに法務大臣が相当と認めれば拒否されない余地があります。
Q6再入国許可があると上陸拒否されにくいのはなぜ?
5条の2が特例の典型例として「26条1項の再入国許可を与えた場合」を条文上明示しているためです。出国前に許可を得ているかが使える制度を左右します。
Q7上陸拒否の特例が認められなかったら不服申立てできる?
特例の不適用そのものを争う手続は限定的で、上陸拒否処分全体について行政事件訴訟法による取消訴訟を検討します。裁量処分のため、裁量の逸脱・濫用の主張立証が中心になります。
Q8上陸拒否事由がある外国人を雇うのは違法?
雇用契約自体が直ちに違法になるわけではありませんが、上陸許可と就労可能な在留資格がなければ働かせることはできません。不法就労助長罪(入管法73条の2)に注意が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1退去強制されたあと、5年経たないと本当に一度も入国できないんですか?
原則は法5条1項9号の上陸拒否期間ですが、5条の2の特例と法12条の上陸特別許可という二つの例外が法律上あります。いずれも法務大臣の裁量です。実務のポイント:実務では「期間内に絶対無理」ではなく「よほどの事情がないと通らない」が正確な表現です。日本人配偶者や日本国籍の子の存在といった家族的事情の有無で、検討に値するかどうかが分かれます
Q25条の2で拒否されなくなれば、そのまま日本に入れるんですか?
入れるとは限りません。5条の2は拒否事由を外す条文であって、上陸を許可する条文ではありません。別途、在留資格該当性(法7条1項2号)と上陸基準への適合が必要です。実務のポイント:相談の現場では、この二段構造を分けて説明できる専門家かどうかが力量の見分け方になります。拒否事由の話だけで終わる相手は、在留資格側の準備を落としがちです
間違えやすい点 AI による整理
- 「上陸拒否期間の5年・10年は絶対で、待つしかない」と信じられている。だが5条の2の特例と、法12条の上陸特別許可という二つの緩和ルートが法律上存在する。どちらも裁量であって権利ではないが、「制度が存在しない」と「制度はあるが使われにくい」は全く違う話だ
- この条文は「法務大臣が許可してくれる制度」だと読まれやすいが、問いの立て方が誤っている。5条の2は上陸を許可する条文ではなく、拒否事由を消す条文である。拒否事由が消えても、在留資格該当性・上陸基準適合性という別の関門が残る。ここを混同すると、何を準備すべきかを外す
- 「法務省令で定める場合」を読み飛ばす人が多い。だがこの一行が条文の実質を決めている。条文本体だけ読んでも、自分が対象かどうかは永遠に分からない。入管法は本体・施行規則・審査要領の三層で動いており、本体だけ見て判断すると必ず外す
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の性格 | 入管法5条の2:一部の上陸拒否事由を「外す」特例 | 入管法5条:上陸拒否事由の一覧(原則) 入管法12条:上陸条件に適合しない者への上陸特別許可 |
| 対象 | 5条1項4号・5号・7号・9号・9号の2に限定 | 5条1項各号に該当するすべての外国人 異議の申出に理由がない場合の外国人全般(対象号の限定なし) |
| 発動の場面 | 再入国許可を与えた場合その他法務省令で定める場合 | 上陸審査で該当事由が判明した場合 口頭審理・異議の申出を経た法務大臣の裁決の段階 |
| 効果 | 当該事由のみでは上陸拒否しない(他の上陸要件は別途審査) | 上陸を拒否 特別に上陸を許可 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も外国人の禁止入国事由を列挙し、主管機関に入国禁止の裁量を与える構造をとる。日本のように特定号の拒否事由を個別に解除する独立条文ではなく、禁止の可否自体が裁量として設計されている点が異なる
韓国も法務部長官が入国禁止事由に該当する外国人の入国を禁止できる裁量規定をとり、禁止期間の運用も行政裁量に委ねられる
ドイツは退去強制に伴う入国・滞在禁止に期間を定め、事後の短縮・解除や一時的な入国許可(Betretenserlaubnis)を認める。日本の特例より手続が明文化されている
米国は入国不適格事由(inadmissibility)について、非移民ビザ申請者に対する個別の免除(waiver)制度を設けており、機能的に日本の上陸拒否の特例に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 日本人配偶者と暮らしていたが、オーバーステイで退去強制を受けて帰国した。5年間は上陸拒否期間。子どもは日本にいる。「5年待つしかない」と諦める前に、5条の2の特例と上陸特別許可の両ルートがあることを知っておくべきだ
- 在留資格を持ち再入国許可を取って一時帰国した最中に、過去の刑罰歴が入管の照会で発覚した。形式的には5条1項4号に該当する。しかし再入国許可がある場合こそ、5条の2が正面から想定している場面である
- もし、あなたが技能実習先から失踪して退去強制を受け、母国で3年働いたあと、正規の特定技能で日本に戻りたいと考えたら? 上陸拒否期間の壁をどう越えるか。申請前に日本側の受入企業と弁護士・行政書士の体制を作れるかどうかで結果が変わる
- あなたは外国人を雇う側の人事担当者だ。内定者に過去の退去強制歴が判明した。入社まで残り60日。ビザ申請を止めるか、特例の可能性を探るか。判断を間違えれば採用計画が崩れる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の拒否事由が5条1項の何号に当たるか特定する。5条の2の対象は4号・5号・7号・9号・9号の2に限られ、対象外なら別ルート(上陸特別許可)を検討する2. 再入国許可の有無、出国時期、退去強制からの経過年数を時系列で整理3. 在外公館または受入機関経由で、入管に事前相談。5条の2の適用可能性を確認4. 入管業務を扱う弁護士または申請取次の資格を持つ行政書士に依頼(最新の運用状況をご確認ください)
訴えられた側:1. 受入企業・学校の側であれば、内定者の在留歴を本人からヒアリングし、事実関係を文書化2. 拒否事由に該当しうる場合、申請を強行せず、在留資格認定証明書の段階で事情説明書を添付3. 不交付となっても再申請は可能。理由を確認し、疎明資料を補強して再チャレンジする4. 入社時期は流動的なものとして計画を組む
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。関連する期限は、退去強制に伴う上陸拒否期間(法5条1項9号、原則5年、再度の場合10年)、再入国許可の有効期間(法26条、みなし再入国許可は出国後1年)。上陸拒否処分に対する不服は行政不服審査法・行政事件訴訟法の期間制限に服する(処分を知った日の翌日から審査請求3か月、取消訴訟6か月)
学説
通説:5条の2は上陸を許可する規定ではなく、特定の上陸拒否事由の効果を個別に解除する規定である。適用の可否は法務大臣の裁量に属し、司法審査は裁量権の逸脱・濫用の有無に限られると解されている。
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