航空法 第132条の44(技能証明の条件)
クイックジャンプ
- 国土交通大臣は、航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全を確保するため必要があると認めるときは、必要な限度において、技能証明に、その技能証明に係る者の身体の状態に応じ、無人航空機を飛行させるについて必要な条件を付し、及びこれを変更することができる。
- 2.前項の規定により条件を付された技能証明を受けた者は、その条件の範囲内でなければ、第百三十二条の八十七に規定する特定飛行を行つてはならない。ただし、第百三十二条の八十五第四項及び第百三十二条の八十六第五項に該当する場合は、この限りでない。
この条文の基本情報
技能証明の条件とは何ですか?
定義技能証明の条件とは、航空法第132条の44に定められた規定で、「国土交通大臣は、航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全を確保するため必要があると認めるときは、必要な限度において、技能証明に、その技能証明に係る…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第132条の44(技能証明の条件)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第132条の44の条文原文は「国土交通大臣は、航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全を確保するため必要があると認めるときは、必要な限度において、技能証明に、その技能証明に係る…」で始まります。
- 航空法第132条の44は第一款に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第132条の44の前の条は航空法第132条の43です。
- 航空法第132条の44の次の条は航空法第132条の45です。
- 航空法第132条の44には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第132条の44 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第132条の44(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/132_44
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法132条の44は、国土交通大臣が身体の状態に応じてドローン技能証明に条件を付け、変更できると定める。条件の範囲外での特定飛行は禁止される。
Q · ドローン資格の証明書に「眼鏡等使用」と書いてあったら、何に気をつければいいの?
条件を守らずに特定飛行をすると違反になる
航空法132条の44第1項により、国土交通大臣は身体の状態に応じて無人航空機の技能証明に条件を付し、変更することができます。同条第2項により、条件を付された者はその範囲内でなければ、人口集中地区上空・夜間・目視外などの特定飛行を行えません。ただし書により、132条の85第4項・132条の86第5項に該当する場合は除外されます(運用の詳細は国土交通省の最新の案内で確認が必要です)。
解説
ドローンの国家資格(技能証明)の証明書には、取得した人の体の状態に応じて「眼鏡等使用」のような条件が付くことがある。運転免許証の「眼鏡等」欄と同じものだと思えばよい。航空法132条の44第1項は、国土交通大臣が航空機の安全と、地上・水上の人や物の安全を守るために必要な範囲で、この条件を付けたり変えたりできると定めている。見落とされやすいのは第2項である。条件を付けられた人は、その条件の範囲内でなければ「特定飛行」(人口集中地区の上空、夜間、目視外、人や物から30m 未満など、リスクの高い飛び方)をしてはならない。逆に言えば、特定飛行に当たらない飛行には、この条項は直接かからない。さらにただし書は、132条の85第4項・132条の86第5項に当たる場合を除外している。つまり、条件の外では「資格があるから許可なしで飛ばせる」という近道が閉じるが、個別に許可や承認を取る従来の道まで閉じるわけではない(運用の詳細は国土交通省の最新の案内で確認すること)。証明書の条件欄は、自分が使える近道の範囲を示す地図である
法的な位置づけ
航空法第132条の44は、無人航空機の技能証明に付される身体条件を定める規定である。国土交通大臣は、航行の安全及び地上・水上の人及び物件の安全の確保に必要な限度で、技能証明を受ける者の身体の状態に応じた条件を付し、変更することができる。条件付きの技能証明を受けた者は、その範囲外で特定飛行を行うことが禁じられる。
手順
- 1.証明書の条件欄と限定欄を確認する 技能証明書を取り出し、身体の状態に関する「条件」欄と、機体の種類や飛行方法を絞る「限定」欄をそれぞれ確認する。写しを運航管理者や発注者と共有しておく
- 2.予定している飛行が特定飛行に当たるか判定する 飛行場所が人口集中地区か、夜間か、目視外か、人や物件から30m未満かなどを地図と飛行計画で確認し、特定飛行に当たるかを判定する
- 3.特定飛行なら条件を満たせるか当日の状態を確認する 眼鏡等使用などの条件がある場合、当日に眼鏡や補聴器などを携行・使用しているかを飛行前点検の項目に入れる。予備の矯正器具を機材ケースに常備する
- 4.条件の範囲外になる場合はルートを切り替える 条件の範囲内で飛ばせない場合は、資格による近道を使わず、個別の許可・承認ルートで対応できるかを検討するか、別のパイロットに交代する。運用の詳細は国土交通省の最新の案内で確認する
- 5.身体の状態が変わったら条件変更を相談する 視力や聴力など体の状態が変わったと自覚した時点で、事故や取締りの前に条件の変更手続について相談する
よくある質問 AI による整理
Q1ドローン技能証明の「条件」とは?
技能証明を受けた人の身体の状態に応じて国土交通大臣が付ける制約です。「眼鏡等使用」のように、特定飛行を行う際に守るべき前提を定めます(航空法132条の44第1項)。
Q2技能証明の条件はどこで確認できる?
交付された技能証明書の記載で確認します。条件欄と限定欄は別の項目なので、両方を見る必要があります。記載の読み方に迷ったら国土交通省の案内を確認しましょう。
Q3特定飛行とは何?
人口集中地区の上空、夜間、目視外、人や物件から30m未満など、リスクの高い空域・方法での飛行のことです。航空法132条の87が定義の根拠になります。
Q4補聴器が必要でもドローンの国家資格は取れる?
身体の状態を理由に一律に拒むのではなく、条件を付けて認める仕組みが本条です。具体的な身体基準や条件の内容は、国土交通省の最新の基準で確認が必要です。
Q5条件付きの資格で夜間飛行はできる?
夜間飛行は特定飛行に当たるため、条件の範囲内であることが前提です。加えて、夜間を除外する「限定」が付いていないかも別途確認する必要があります。
Q6技能証明の条件に違反すると資格は取り消される?
条件違反は技能証明の取消しや効力停止などの行政処分の判断材料になりえます。処分内容や罰則は最新の改正状況と国土交通省の運用を確認してください。
Q7条件付きの技能証明は更新できる?
一等・二等の技能証明の有効期間は3年とされ、更新時に身体の状態も改めて確認されます。その結果、条件が付く・外れる・変わることがありえます。
Q8特定飛行をしないなら条件は関係ない?
第2項が直接縛るのは特定飛行だけです。ただし安全に飛ばす義務は別にあるため、条件を無視してよいという意味ではありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1眼鏡等使用の条件が付いてるけど、コンタクトでもいいの?
運転免許の「眼鏡等」と同じく、一般には視力を矯正する器具全般を指すと理解されている。ただし最終的な判断は証明書の記載と国土交通省の運用による(132条の44第1項)。実務のポイント:事故調査では「当日、矯正器具を使っていたか」が淡々と確認される。予備の眼鏡を機材ケースに常備しているパイロットは、事故対応の場面で説明が一段楽になる
Q2条件の範囲外だと、もう人口集中地区では一切飛ばせないの?
そうではない。第2項が禁じるのは、条件付きの技能証明に基づく範囲外での特定飛行である。ただし書により、132条の85第4項・132条の86第5項に当たる場合(個別の許可・承認など)は除外される(運用の詳細は要確認)。実務のポイント:資格制度ができた後も、DIPS で個別の許可・承認を取る従来ルートは生きている。資格がなくても、条件があっても、このルートで飛ばしている事業者は多い
Q3資格を取った後に病気で体の状態が変わったら、黙ってていい?
条件は大臣が「変更」できる仕組みである(132条の44第1項)。体の状態と条件がずれたまま特定飛行を続けるのは、本条が防ごうとしている事態そのものである。実務のポイント:変更の相談は事故の前なら「安全意識の高い操縦者」、事故の後なら「隠していた操縦者」と評価される。同じ事実でも、申し出たタイミングで処分の重さと保険会社の対応が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「条件」と「限定」を同じものだと思っている人が多いが、別物である。限定は機体の種類や昼間・目視内といった技能の範囲の絞り込み、本条の条件は体の状態に応じた付款(許可に付け加えられる制約)である。証明書を見るときは、両方の欄をそれぞれ確認する必要がある
- 条件を守らずに特定飛行をしたこと自体の重さを、軽く見ている人が多い。「眼鏡を忘れただけ」でも、条件の範囲外での特定飛行は第2項違反になる。事故が起きれば、刑事責任・民事責任・技能証明の取消しなどの行政処分の場面で、条件違反の事実は真っ先に不利な材料になる(具体的な罰則は最新の改正状況をご確認ください)
- 条件付きの資格では仕事にならないかを考える前に、立てている問いがずれている。第2項が縛るのは特定飛行だけであり、ただし書は個別の許可・承認ルートなどを除外している。問うべきなのは、案件ごとにどの飛行がどのルートに当たるかである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 132条の44:技能証明に付ける身体の状態に応じた条件 | 132条の85:飛行禁止空域(人口集中地区上空など) 132条の86:飛行の方法(夜間・目視外など) |
| 誰が何を決めるか | 国土交通大臣が条件を付し、変更する | 法律が空域を定め、許可などで例外を認める 法律が飛行方法を定め、承認などで例外を認める |
| 違反になる場面 | 条件の範囲外で特定飛行を行うこと | 許可などなく禁止空域で飛行すること 承認などなく定められた方法以外で飛行すること |
| 本条との関係 | 第2項ただし書で132条の85第4項・132条の86第5項の場合を除外 | 第4項が本条ただし書の除外根拠 第5項が本条ただし書の除外根拠 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も遙控無人機の操作証制度を設け、一定の機体・用途に操作証を要求する。身体条件の具体的な付け方は日本と制度設計が異なる可能性があり、要確認
韓国は超軽量飛行装置の操縦者証明制度を設け、機体の重量区分に応じて資格を求める
ドイツはEU共通のUAS運航規則に従い、リスクに応じたカテゴリー別に遠隔操縦者の能力証明を求める
米国は操縦者が安全な運航を妨げる身体・精神の状態を知りながら操縦することを禁じる。証明書に条件を付す日本とは異なり、操縦者本人の自己判断に重きを置く
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 眼鏡を家に置いたまま、コンタクトも入れずに現場に来てしまった。二等資格を持っているから、人口集中地区で点検用ドローンを飛ばせると思っている。証明書の条件欄に「眼鏡等使用」とあれば、その状態での特定飛行は第2項違反になる
- 資格を取った後に視力が落ちたり、補聴器が必要になったりしたら、証明書はそのまま使えるのか? 条件は大臣が「変更」もできる仕組みであり、体の状態と証明書の記載がずれたまま飛ばし続けることが、この条文の想定するリスクそのものである
- あなたは空撮会社の運航管理者で、来週の夜間イベント撮影に、条件付きの技能証明を持つパイロットを割り当てようとしている。あと5日しかない。証明書の条件欄と、案件ごとの許可・承認の有無を突き合わせないまま当日を迎えると、事故が起きたときに会社の安全管理体制そのものが問われる
- 農薬散布の現場で、手の震えなど体の状態に応じた条件が付いたパイロットの扱いをどうすべきか、同業の友人から相談された。最初に聞くべきことは二つ。その飛行は特定飛行に当たるのか、当たるなら条件の範囲内か、それとも個別の許可・承認ルートで対応するのか
- 墜落事故の後、警察と国交省から最初に求められるのは技能証明書の提示だった。条件欄の記載と当日の状態が照合される
取るべき行動
被害を受けた側:条件付きの資格を持つパイロットのドローンで損害を受けた側の場合。1. 現場写真、機体、飛行場所・時刻を記録する2. パイロットに技能証明書の提示を求め、条件欄・限定欄を撮影する3. その飛行が特定飛行に当たるか、条件の範囲内だったか、個別の許可・承認を取っていたかを確認する4. 条件違反があれば、過失を立証する有力な材料として民法709条の損害賠償請求に使う。発注者がいれば使用者責任(民法715条)も検討する
訴えられた側:1. 当日の自分の状態(眼鏡や補聴器の使用など)と条件欄の記載を、正直に時系列で整理する2. その飛行が特定飛行に当たらなかったか、個別の許可・承認を得ていたかを書面で確認する。ただし書に当たれば第2項違反にはならない3. 飛行ログ、DIPS の申請記録、飛行日誌を保全する4. 行政処分(技能証明の取消し・効力停止など)が予想される場合は、意見陳述の機会に備えて、航空法に詳しい弁護士か行政書士に早めに相談する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。一等・二等の技能証明の有効期間は3年とされ、更新時に身体の状態も改めて確認される(最新の改正状況をご確認ください)。損害賠償は、損害と加害者を知った時から3年(人身損害は5年)、不法行為の時から20年である(民法724条、724条の2)
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)改正、令和4年(2022年)12月施行 無人航空機の技能証明制度の創設に伴い、技能証明に条件を付す規定が設けられたと考えられる。条番号の変遷と改正回数は人による検証が必要
改正の年表
- 1.令和3年(2021年) 新設:航空法等の一部を改正する法律により、無人航空機の技能証明・機体認証制度が創設され、技能証明に身体の状態に応じた条件を付す規定が設けられた。令和4年(2022年)12月施行。条番号の変遷は要確認
- 航空法 第132条の40無人航空機の技能証明の根拠(現行効力を要確認)
- 航空法 第132条の87条件の拘束が及ぶ特定飛行の定義
- 航空法 第132条の85飛行禁止空域と許可、ただし書の除外根拠
- 航空法 第132条の86飛行方法と承認、ただし書の除外根拠
- 重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律 第10条重要施設上空の別枠禁止(現行効力を要確認)(通称 小型無人機等飛行禁止法)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める