航空法 第132条の87(第三者が立ち入つた場合の措置)
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無人航空機を飛行させる者は、第百三十二条の八十五第一項各号に掲げる空域における飛行又は前条第二項各号に掲げる方法のいずれかによらない飛行(以下「特定飛行」という。)を行う場合(立入管理措置を講ずることなく飛行を行う場合を除く。)において、当該特定飛行中の無人航空機の下に人の立入り又はそのおそれのあることを確認したときは、直ちに当該無人航空機の飛行を停止し、飛行経路の変更、航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全を損なうおそれがない場所への着陸その他の必要な措置を講じなければならない。
この条文の基本情報
第三者が立ち入つた場合の措置とは何ですか?
定義第三者が立ち入つた場合の措置とは、航空法第132条の87に定められた規定で、「無人航空機を飛行させる者は、第百三十二条の八十五第一項各号に掲げる空域における飛行又は前条第二項各号に掲げる方法のいずれかによらない飛行(以下「特定飛行」という…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第132条の87(第三者が立ち入つた場合の措置)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第132条の87の条文原文は「無人航空機を飛行させる者は、第百三十二条の八十五第一項各号に掲げる空域における飛行又は前条第二項各号に掲げる方法のいずれかによらない飛行(以下「特定飛行」という…」で始まります。
- 航空法第132条の87は第四節に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第132条の87の前の条は航空法第132条の86です。
- 航空法第132条の87の次の条は航空法第132条の88です。
- 航空法第132条の87には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第132条の87 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第132条の87(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/132_87
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法132条の87は、立入管理措置を講じて特定飛行を行う者が機体の下に人の立入り又はそのおそれを確認したとき、直ちに飛行を停止し着陸等の必要な措置を講じる義務を定める。
Q · 許可を取ってドローンを飛ばしているとき、真下に人が入ってきたらどうしなければいけないの?
許可があっても直ちに停止し、退避・着陸等の措置が義務
航空法132条の87により、立入管理措置を講じて特定飛行(いわゆるカテゴリーⅡ飛行)を行う者は、機体の下に人が立ち入った、又は立ち入るおそれがあると確認したときは、直ちに飛行を停止し、飛行経路の変更、安全な場所への着陸その他の必要な措置を講じなければなりません。許可・承認を得ていることや、立ち入った側の不注意は、この義務を免除しません。人の真上でホバリングを続けるだけでは足りない可能性があります。
解説
飛行許可証は「人が来ない」ことを前提に発行された通行証にすぎない。航空法132条の87は、その前提が崩れた瞬間に操縦者がとるべき行動を、義務として定めている。対象は「特定飛行」(人口集中地区の上空、夜間、目視外、人や物件から30m 未満、イベント上空など、許可・承認や資格がなければできない飛ばし方)のうち、「立入管理措置」(補助者の配置や立入禁止区画の設定など、第三者を飛行経路の下に入れないための段取り)を講じて行う飛行である。いわゆるカテゴリーⅡ飛行がこれにあたる。機体の下に人が入った、または入りそうだと確認したら、直ちに飛行を停止し、経路の変更や安全な場所への着陸などの措置を講じなければならない。「勝手に入ってきた側が悪い」という理屈は、本条の義務を消さない。撮影が佳境でも、クライアントに急かされていても、何を優先するかは法律が先に決めている。この順番を現場の手順書に書き込んでおけば、万一の事故でも「やるべきことをやった操縦者」と示すための土台になる。
法的な位置づけ
航空法132条の87は、無人航空機の特定飛行のうち立入管理措置を講じて行う飛行について、飛行中の機体の下に人の立入り又はそのおそれを確認した場合の操縦者の措置義務を定める規定である。直ちに飛行を停止し、飛行経路の変更、航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全を損なうおそれがない場所への着陸その他の必要な措置を講じることを求める。
手順
- 1.離陸前に立入時の役割と合図を決める 補助者と操縦者の間で、誰が立入りを確認し、どの合図・無線で伝え、どこへ退避・着陸させるかを決め、飛行計画とともに記録しておく
- 2.立入り又はそのおそれを確認したら直ちに停止 経路下に人が入った、又は入りそうだと確認した時点で、撮影や作業の進行にかかわらず直ちに飛行を停止する。人の真上で待機を続けない
- 3.経路変更又は安全な場所へ着陸 人と物件の安全を損なうおそれのない方向へ経路を変更するか、あらかじめ決めた安全な着陸地点へ降ろす。航空機の航行の安全にも配慮する
- 4.状況を記録し再開可否を判断 立入りの時刻・状況・とった措置を飛行日誌に記録し、立入管理措置を立て直してから再開する。事故があれば救護と報告を優先する
よくある質問 AI による整理
Q1立入管理措置とは何ですか?
補助者の配置や立入禁止区画の設定などにより、無人航空機の飛行経路の下に第三者が立ち入らないよう管理する措置です。カテゴリーⅡ飛行の前提となります。
Q2カテゴリーⅡ飛行とは?
特定飛行のうち、立入管理措置を講じたうえで行う飛行です。人口集中地区の上空、夜間、目視外などの飛行が該当し、許可・承認又は技能証明等が求められます。
Q3ドローン 人の上 飛行 違法?
立入管理措置を講じた特定飛行では、機体の下に人が入れば直ちに停止等の措置が義務です(航空法132条の87)。人の上を通過し続けることは認められていません。
Q4ドローンの飛行を停止したらその場でホバリングすればいい?
それだけでは足りない可能性があります。条文は停止に加え、飛行経路の変更や安全な場所への着陸その他の必要な措置を求めています。
Q5ドローン 立入りのおそれ どこから?
条文は現実の立入りだけでなく「そのおそれ」も対象とします。経路下へ向かってくる人影を確認した段階で措置をとるべきと読むのが安全です。
Q6航空法132条の87はレベル4飛行にも適用される?
適用されません。かっこ書きで立入管理措置を講じないで行う飛行(カテゴリーⅢ)は除外されています。ただし別途、技能証明・機体認証などの厳格な要件があります。
Q7ドローンで人に怪我をさせたらどんな責任を負う?
民法709条の損害賠償責任のほか、刑法211条の業務上過失致傷などが問題になりえます。航空法上の罰則や技能証明への影響も考えられます。
Q8ドローン 補助者 何人必要?
人数は条文では一律に決まっていません。飛行経路の全体を見渡して第三者の立入りを管理できる配置が必要で、審査要領や許可条件に沿って決めます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1補助者をちゃんと置いてたのに人が入ってきちゃった。それだけで違反になるんですか?
立入りが起きたこと自体ではなく、確認した後に直ちに停止や着陸などの措置をとったかどうかが問われます(航空法132条の87)。実務のポイント:トラブルになりやすいのは、補助者は気付いていたのに操縦者に伝わらなかったケースです。無線や合図の手順を事前に決めて記録しておかないと、「確認していたのに措置をとらなかった」と評価されかねません
Q2レベル4みたいに立入管理なしで飛ばす場合は、この条文は関係ないんですか?
本条のかっこ書きで、立入管理措置を講じないで行う飛行(カテゴリーⅢ)は対象から除かれています。ただしカテゴリーⅢには一等無人航空機操縦士の技能証明、第一種機体認証、飛行ごとの許可・承認が必要です。実務のポイント:立入管理措置を講じたつもりでも、実態として機能していないと判断されれば「立入管理のない飛行」とみなされ、必要な資格や認証を欠いた飛行として扱われるおそれがあります
Q3もし違反したら、罰金だけで済むんですか?
罰則の対象になりうるほか、技能証明の取消しや効力停止、今後の許可・承認審査での不利益につながる可能性があります(最新の改正状況をご確認ください)。人に怪我をさせれば、民法709条の損害賠償や刑法211条の業務上過失致傷も問題になります。実務のポイント:実務で一番痛いのは罰金より保険の免責です。違反飛行と認定されると保険が使えず、賠償額をまるごと自分で負担するリスクがあります
間違えやすい点 AI による整理
- 「許可・承認を取っているのだから、人が入ってきても飛行は続けてよい」と考えがちだが、逆である。許可は立入管理措置が機能していることを前提にしている。経路下への人の立入りを確認した時点で前提が崩れるため、本条の停止義務が発動する
- 「飛行を停止」の意味を浅く理解している人が多い。その場でホバリングして待つだけでは、本条が求める「必要な措置」を尽くしたことにならない可能性がある。条文は停止に続けて、経路の変更や、航空機の航行の安全と地上・水上の人や物件の安全を損なうおそれがない場所への着陸を挙げている。人の真上で空中待機を続けること自体が危険なのである
- 「入ってきた人の不注意だから、責任は相手にある」という問いの立て方そのものがずれている。本条は誰が悪いかを問わない。問われるのは、立入りを確認した後に操縦者が直ちに措置をとったかどうかだけである。しかも条文は現実の立入りだけでなく「そのおそれ」も確認の対象にしている。走ってくる人影が見えた段階で、義務はすでに始まっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 132条の87:特定飛行中に人の立入りを確認した後の措置義務 | 132条の85:飛行禁止空域(人口集中地区の上空など) 132条の86:飛行方法の制限(夜間・目視外・30m 未満など) |
| 発動のタイミング | 飛行中、人の立入り又はそのおそれを確認した瞬間 | 飛行を計画・開始する段階(空域の判定) 飛行を計画・開始する段階(飛ばし方の判定) |
| 操縦者に求める行動 | 直ちに停止し、経路変更・安全な場所への着陸等の措置 | 許可を得るか、禁止空域で飛ばさない 承認を得るか、定められた方法に従って飛ばす |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も遙控無人機の操作に制限を設け、人群の上空での飛行などを規律する。ただし日本のような「立入確認後の措置義務」を独立条文で定めているかは要確認
EU 規則は open / specific / certified の3区分で運用リスクを管理し、ドイツは LuftVO で国内補完規定を置く。日本のカテゴリー区分と発想が近い
米国は人の上空での運用を機体区分と要件で規律し、要件を満たさない人の上空飛行を禁じる。事後の停止義務より事前の運用区分に重心がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 公園での空撮中、立入禁止テープをくぐって子どもがボールを追いかけてきたら、どうなる? 補助者が声を上げてから機体を退避させるまでの数秒間の判断が、本条の義務を果たしたかどうかの分かれ目になる
- あなたは住宅地で屋根点検の目視外飛行を請け負っている。モニターに集中していて、下の道路を通行人が横切ったことに気付かなかった。補助者を置かずに飛ばしていたのなら、そもそも立入管理措置が欠けていたことになり、本条より手前の許可・承認条件の段階で違反を問われうる
- 農薬散布ドローンの真下に、隣の畑の人が歩いて入ってきた。散布を続けるという選択肢はない。止めて、離れて、降ろす
- イベント会場の空撮で、本番まであと3分。クライアントは「多少人が入っても大丈夫」と言う。それでも飛ばすと決め、そのまま操縦するのはあなただ。経路下に人が入れば停止義務を負うのも、事故が起きたとき最初に責任を問われるのも操縦者である
- サークルの友人が「許可を取ってるから、人の上を少し通るくらい問題ない」と言いながら河川敷で空撮している。許可は人の上を飛ぶ免罪符ではない。そのことを、あなたは友人より先に知っている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 機体と操縦者の写真・動画、日時、場所を記録する。100g 以上の無人航空機には登録記号の表示義務があるため、機体の登録記号も撮影しておく2. 怪我をしたら受診して診断書を取る3. 操縦者に許可・承認の有無と補助者配置の状況を尋ね、回答を拒まれたことも記録する4. 危険を感じたら警察に通報し、地方航空局にも情報提供する5. 損害賠償は民法709条に基づいて請求する。操縦者の賠償責任保険の有無を早めに確認する
訴えられた側:1. 直ちに停止、退避、着陸する。負傷者がいれば救護と通報を最優先にする2. 飛行ログ、映像、飛行日誌を改変せずに保全する3. 補助者の配置図、看板や区画の写真など、立入管理措置の内容を示す資料をそろえる4. 保険会社にすぐ連絡する5. 刑事事件や行政処分が絡みそうな場合は弁護士に相談し、事実だけを説明する。推測で「大丈夫だと思った」とは言わない
時効(請求できる期限):本条自体に時効期間はない。人の立入り(またはそのおそれ)を確認した瞬間から「直ちに」措置をとることが唯一の期限である。人の死傷や物件の損壊などの事故が起きた場合は、国土交通大臣への報告などの義務が別に生じる(航空法132条の90、最新の改正状況をご確認ください)。民事の損害賠償請求権は、損害と加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年)、不法行為の時から20年で消滅する(民法724条、724条の2)
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)改正、令和4年(2022年)12月5日施行(要検証) 機体認証・技能証明制度の創設とカテゴリーⅢ(レベル4)飛行の解禁に伴い、立入管理措置を講じて行う特定飛行中に第三者の立入りを確認した場合の措置義務が規定されたとみられる。新設か既存規定の改正・移動かは人的検証を要する
- 航空法 第132条の85特定飛行となる飛行禁止空域を定める
- 航空法 第132条の86特定飛行となる飛行方法の制限を定める
- 航空法 第132条の90事故発生時の救護・報告義務(現行効力を要確認)
- 重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律 第10条重要施設周辺の飛行禁止の特則(通称 小型無人機等飛行禁止法)
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