航空法 第132条の90(事故等の場合の措置)
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- 次に掲げる無人航空機に関する事故が発生した場合には、当該無人航空機を飛行させる者は、直ちに当該無人航空機の飛行を中止し、負傷者を救護することその他の危険を防止するために必要な措置を講じなければならない。
- 一無人航空機による人の死傷又は物件の損壊
- 二航空機との衝突又は接触
- 三その他国土交通省令で定める無人航空機に関する事故
- 2.前項各号に掲げる事故が発生した場合には、当該無人航空機を飛行させる者は、当該事故が発生した日時及び場所その他国土交通省令で定める事項を国土交通大臣に報告しなければならない。
この条文の基本情報
事故等の場合の措置とは何ですか?
定義事故等の場合の措置とは、航空法第132条の90に定められた規定で、「次に掲げる無人航空機に関する事故が発生した場合には、当該無人航空機を飛行させる者は、直ちに当該無人航空機の飛行を中止し、負傷者を救護することその他の危険を防止す…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第132条の90(事故等の場合の措置)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第132条の90の条文原文は「次に掲げる無人航空機に関する事故が発生した場合には、当該無人航空機を飛行させる者は、直ちに当該無人航空機の飛行を中止し、負傷者を救護することその他の危険を防止す…」で始まります。
- 航空法第132条の90は第四節に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第132条の90の前の条は航空法第132条の89です。
- 航空法第132条の90の次の条は航空法第132条の91です。
- 航空法第132条の90には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第132条の90 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第132条の90(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/132_90
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法132条の90は、無人航空機による人の死傷・物件損壊や航空機との衝突等の事故が起きた場合、操縦者に飛行中止・負傷者救護と国土交通大臣への報告を義務づける。
Q · ドローンが人に当たってけがをさせたら、国に報告しないといけないの?
はい。飛行中止・救護の上、国交大臣への報告が義務です
航空法132条の90により、無人航空機による人の死傷や他人の物件の損壊、航空機との衝突・接触が起きた場合、操縦者は直ちに飛行を中止し、負傷者の救護など危険を防止する措置を講じなければなりません(1項)。さらに、事故の日時・場所など国土交通省令で定める事項を国土交通大臣に報告する義務があります(2項)。許可・承認の要否にかかわらず適用され、義務を負うのは会社ではなく実際に飛行させていた本人です。
解説
ドローンが落ちた瞬間、操縦者が最初にすることは機体を拾いに行くことではない。航空法132条の90は、事故が起きた操縦者に二つの義務を課している。一つ目は、すぐに飛行をやめ、けが人を助け、さらなる危険を防ぐことである。二つ目は、日時・場所などを国土交通大臣に報告することである。構造は、交通事故の救護義務と報告義務(道路交通法72条)とほぼ同じである。つまりドローン事故は「趣味の失敗」としては扱われず、「乗り物の事故」として扱われる。対象は100g 以上の無人航空機(航空法上のドローン)すべてであり、許可・承認を取った特定飛行だけに限らない。公園で人に当てた、他人の車の屋根をへこませた、そのどちらも対象になりうる。ここで知っておくべきことがある。機体の回収や SNS への言い訳より先に、救護と記録を済ませた人が、その後の刑事・民事・行政のすべてで有利な位置に立つ。逆に黙って立ち去れば、事故そのものより重い問題を抱えることになる。
法的な位置づけ
航空法132条の90は、無人航空機に関する事故の発生時における操縦者の措置義務および報告義務を定める規定である。人の死傷・物件の損壊、航空機との衝突・接触、その他省令で定める事故が生じたとき、飛行させる者は直ちに飛行を中止し救護等の危険防止措置を講じ、事故の日時・場所等を国土交通大臣に報告しなければならない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.直ちに飛行を中止する 事故を認識したら機体の回収より先に飛行を止め、プロペラの停止とバッテリーの安全を確認する。二次被害(発火・再墜落)を防ぐことが最初の措置義務である
- 2.負傷者を救護し119番・110番 けが人がいれば救護を最優先し、必要に応じて救急車を呼ぶ。現場の危険(落下物・発火)を除去し、警察にも事故として連絡する
- 3.現場と飛行データを記録する 現場、機体の損傷、被害状況、送信機の飛行ログ、バッテリー残量、風などの気象状況を撮影・保存する。報告の根拠と、後の過失判断の証拠になる
- 4.国土交通大臣へ事故報告を行う 事故の日時・場所など省令で定める事項を、DIPS 等を通じて国土交通大臣に報告する。業務飛行でも報告義務者は操縦者本人であり、社内連絡と並行して進める
- 5.保険会社と被害者への連絡 加入している賠償責任保険の保険会社に同日中に通知し、被害者には連絡先を渡す。謝罪はしても、過失割合や賠償額をその場で約束しない
よくある質問 AI による整理
Q1ドローン事故の報告義務とは?
航空法132条の90第2項に基づき、人の死傷・物件損壊・航空機との衝突等が起きたとき、操縦者が日時・場所等を国土交通大臣に報告する義務です。
Q2ドローン事故の報告方法は?
国土交通省のドローン情報基盤システム(DIPS)からオンラインで報告するのが一般的です。手続きの詳細は最新の国交省案内を確認してください。
Q3ドローン 事故報告 いつまで?
条文に日数の定めはありませんが、措置は「直ちに」、報告も事故後速やかに行うことが求められます。翌日以降に持ち越す理由はありません。
Q4100g未満のドローンでも事故報告は必要?
本条の対象は航空法上の「無人航空機」で、現行法では100g 以上の機体です。100g 未満は対象外ですが、民事・刑事責任は別に生じえます。
Q5ドローン事故の報告を怠ると違法?
違法です。救護等の措置を怠った場合や、報告をしない・虚偽の報告をした場合にはそれぞれ罰則が設けられています。最新の罰則条文を確認してください。
Q6ドローンが他人の車に落ちたら報告対象?
他人の車の損傷は本条1項1号の「物件の損壊」に当たりうるため、報告対象です。自分の物だけの損傷とは扱いが異なります。
Q7ドローンとヘリが接触したら?
航空機との衝突・接触は、人の負傷がなくても本条1項2号の事故として措置義務と報告義務の対象になります。直ちに飛行を中止してください。
Q8ドローン事故とヒヤリハットの報告の違いは?
実際に死傷・損壊・衝突が起きれば本条の事故報告、事故に至らない重大な事態は航空法132条の91の重大インシデント報告の対象になりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自分のドローンが自分の家の屋根に落ちて壊れただけでも、報告しなきゃダメ?
本条1項1号の「物件の損壊」が想定するのは、主に第三者の物件である。自分の家や自分の機体だけの損傷であれば、通常は事故報告の対象にならないと案内されている。ただし、制御不能や火災が起きた場合は、別の報告対象(重大インシデント)に当たりうる。実務のポイント:迷ったら報告しておいた方がよい。報告しすぎで罰せられることはないが、報告漏れは違反になる
Q2報告したら、そのまま警察に捕まったりしない?
国交省への報告は、本条2項に基づく行政上の義務であり、刑事手続とは別である。ただし、人がけがをすれば過失傷害(刑法209条)や業務上過失致傷(刑法211条)が問題になりうる。実務のポイント:処分の重さを左右するのは、報告したかどうかより、事故後の行動である。救護したか、逃げなかったか、記録を出したか。報告をためらうほど、立場は悪くなる
Q3仕事で飛ばしていたら、報告するのは会社?自分?
本条が報告義務を課しているのは「当該無人航空機を飛行させる者」、つまり実際に操縦していた人である。会社が手続きを手伝うのはよいが、操縦者本人の義務は消えない。実務のポイント:社内マニュアルに「事故時は上長に連絡」としか書いていない会社は多い。上長の判断待ちで報告が遅れれば、遅れの責任は操縦者に返ってくる。社内連絡と国への報告を並行して進める
間違えやすい点 AI による整理
- 「許可・承認が要らない飛行なら、事故報告も要らない」と思われがちだが、本条にはそのような限定がない。人口集中地区外で目視範囲内のホビー飛行であっても、100g 以上の無人航空機が人をけがさせれば報告義務が生じる。許可制度と事故報告制度は別々の仕組みである
- 報告の重みを低く見ている人が多い。国交省への報告は「書類を一枚出すだけ」と思われがちだが、救護・危険防止の措置を怠った場合と、報告を怠ったり虚偽の報告をしたりした場合には、それぞれ罰則がある(最新の改正状況と罰則条文をご確認ください)。報告内容は、後で警察の捜査や民事の過失判断と照らし合わされうる
- 「ドローンが勝手に落ちた。自分は悪くない」という感覚は、操縦者から見れば自然である。しかし法律は、操縦者を「機体の挙動を管理する者」として見ている。電池残量、風速、整備の記録が問われ、突風や機械故障だけでは責任が消えないことが多い。この見方の違いが、示談の席であなたを追い詰める
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる事態 | 航空法132条の90:人の死傷・物件損壊・航空機との衝突接触等の「事故」 | 航空法132条の91:事故に至らない重大な事態(重大インシデント) 道路交通法72条:車両等の交通事故 |
| 義務の内容 | 飛行中止・救護等の措置義務+国土交通大臣への報告義務 | 国土交通大臣への報告義務 運転停止・救護・危険防止+警察官への報告義務 |
| 義務を負う者 | 当該無人航空機を飛行させる者(操縦者本人) | 当該無人航空機を飛行させる者 当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員 |
| 報告先 | 国土交通大臣 | 国土交通大臣 現場の警察官または最寄りの警察署 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も遙控無人機の章を設け、管理規則で事故時の報告を求める。登録制度と結びつけて操縦者を特定する点は日本と同方向
韓国は超軽量飛行装置の枠組みで、事故発生時の操縦者による報告義務を定める
ドイツは EU 共通のドローン規則と航空事象報告規則の下で、重大な負傷等を伴う事象の報告を求める
米国 Part 107は重傷や一定額を超える物損を伴う事故について、FAA への報告を一定期間内に行うよう求める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 河川敷で空撮中、突風で機体が流され、散歩中の高齢者の頭をかすめて額が切れた。慌てて機体を探しに走りたくなるが、本条が求める順番は逆である。まず飛行を止めて救護し、119番。それから警察、最後に国交省への報告
- もし隣家の太陽光パネルに墜落してガラスを割ったのに、誰も見ていなかったとしたら、黙って回収して帰ってもいいのか? 答えはノーである。「物件の損壊」は報告対象であり、機体には登録記号があるため、後で所有者をたどられる
- あなたは農薬散布ドローンを請け負う個人事業主である。散布中、ドクターヘリが低空で近づき、機体と接触した。航空機との接触は人の負傷がなくても報告対象であり、この瞬間から時間との勝負になる
- 部下が社用ドローンで現場点検中に通行人をけがさせ、社に連絡がきた。報告義務を負うのは「飛行させる者」、つまり操縦していた部下本人である。会社が代わりに報告すれば済むと考えて放置すれば、本人が違反者になる
- 墜落から一晩たった。まだ報告していない。条文は報告期限の日数を書いていないが、運用上は速やかな報告が求められる。明日まで待つ理由は一つもない
取るべき行動
被害を受けた側:1. けがをしたら、まず病院で受診して診断書をもらう2. 操縦者の氏名・連絡先と、機体の登録記号を写真に撮る3. 警察に連絡して事故として記録を残してもらう4. 治療費・物損の修理見積もりを集め、民法709条に基づいて賠償を請求する。操縦者が保険に入っているか必ず確認する5. 操縦者が逃げた場合は、登録記号と目撃情報を警察に伝える
訴えられた側:1. ただちに飛行をやめ、プロペラ停止を確認する2. けが人の救護と119番を最優先し、機体の回収は後回しにする3. 現場、機体、送信機ログ、天候を撮影して残す4. 警察に連絡する5. 国土交通大臣に報告する(DIPS などオンラインでの手続きが一般的、最新の手続きをご確認ください) 6. 加入している保険会社へ同じ日に通知する7. 謝罪はしても、過失割合についてその場で約束はしない
時効(請求できる期限):措置義務は事故発生の「直ちに」。報告は条文上の日数制限はないが、速やかな報告が求められる(運用は最新の国交省案内をご確認ください)。被害者の民事賠償請求は、損害と加害者を知った時から3年(人身被害は5年)、事故時から20年(民法724条、724条の2)
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)改正、令和4年(2022年)12月5日施行 無人航空機のレベル4飛行制度の導入にあわせ、事故時の措置義務と国土交通大臣への報告義務を法律上の義務として新設した。それまでは運用上の要請が中心であった
改正の年表
- 1.令和3年(2021年) 新設:無人航空機のレベル4飛行(有人地帯での目視外飛行)制度の導入にあわせた航空法改正により、事故時の措置義務と国土交通大臣への報告義務を法律上の義務として新設。令和4年(2022年)12月5日施行
- 航空法 第2条無人航空機の定義(100g 以上)
- 航空法 第132条の85飛行禁止空域の規制(現行効力を要確認)
- 航空法 第132条の86飛行の方法の遵守事項(現行効力を要確認)
- 航空法 第132条の91重大インシデントの報告義務(現行効力を要確認)
- 民法 第709条事故被害の民事賠償の根拠
- 刑法 第211条業務上過失致死傷の刑事責任
- 道路交通法 第72条同構造の救護・報告義務(車両事故)
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