宅地建物取引業法 第64条の4(社員の加入等)
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- 一の宅地建物取引業保証協会の社員である者は、他の宅地建物取引業保証協会の社員となることができない。
- 2.宅地建物取引業保証協会は、新たに社員が加入し、又は社員がその地位を失つたときは、直ちに、その旨を当該社員である宅地建物取引業者が免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に報告しなければならない。
- 3.宅地建物取引業保証協会は、社員が社員となる前(第六十四条の八第一項の規定により国土交通大臣の指定する弁済業務開始日前に社員となつた者については当該弁済業務開始日前)に当該社員と宅地建物取引業に関し取引をした者の有するその取引により生じた債権に関し同項の規定による弁済が行なわれることにより弁済業務の円滑な運営に支障を生ずるおそれがあると認めるときは、当該社員に対し、担保の提供を求めることができる。
この条文の基本情報
社員の加入等とは何ですか?
定義社員の加入等とは、宅地建物取引業法第64条の4に定められた規定で、「一の宅地建物取引業保証協会の社員である者は、他の宅地建物取引業保証協会の社員となることができない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宅地建物取引業法第64条の4(社員の加入等)は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
- 宅地建物取引業法第64条の4の条文原文は「一の宅地建物取引業保証協会の社員である者は、他の宅地建物取引業保証協会の社員となることができない。」で始まります。
- 宅地建物取引業法第64条の4は第五章の二 宅地建物取引業保証協会に置かれています。
- 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 宅地建物取引業法第64条の4の前の条は宅地建物取引業法第64条の3です。
- 宅地建物取引業法第64条の4の次の条は宅地建物取引業法第64条の5です。
- 宅地建物取引業法第64条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第64条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 - 本サイト収録
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第64条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/64_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宅地建物取引業法64条の4は、保証協会の二重加入を禁じ、加入と地位喪失の免許権者への即時報告を義務づけ、加入前の取引債権について協会が担保の提供を求めうると定める。
Q · 保証協会に入れば営業保証金1000万円は本当に不要になるんですか?
不要になるが、加入前の取引を理由に担保を求められる場合がある
宅地建物取引業保証協会の社員になれば、営業保証金の供託は免除され、分担金の納付で足ります。ただし宅地建物取引業法64条の4は三つの条件を置いています。二つの保証協会に同時加入はできず(1項)、加入も地位喪失も協会から免許権者へ直ちに報告され(2項)、社員となる前の取引で生じた債権の弁済により弁済業務の円滑な運営に支障が生ずるおそれがあると協会が認めるときは、担保の提供を求められます(3項)。
解説
宅建業を始めるとき、供託所に1000万円を積むか、保証協会に60万円を納めるか。ほぼ全員が後者を選び、日本の宅地建物取引業者の大多数は保証協会の社員である。この条文は、その安い入口に置かれた三つの検問だ。第一に、二つの協会に同時に入ることはできない(1項)。ハトマークの全国宅地建物取引業保証協会か、ウサギマークの不動産保証協会か、どちらか一方だけである。第二に、あなたが加入したことも、社員でなくなったことも、協会から免許を出した国土交通大臣または都道府県知事へ「直ちに」報告される(2項)。脱退は免許権者に筒抜けになる。第三が最も知られていない。協会は、あなたが社員になる前にした取引で生じた債権について、弁済業務の運営に支障が出るおそれがあると判断すれば、担保の提供を求めることができる(3項)。過去のトラブルを抱えたまま加入すれば、分担金とは別に担保を積まされることがある。
法的な位置づけ
宅地建物取引業法64条の4は、宅地建物取引業保証協会の社員の加入等に関する規定であり、保証協会の重複加入の禁止、社員の加入および地位喪失に係る免許権者への報告義務、ならびに社員となる前の取引に基づく債権の弁済に関して協会が当該社員に担保の提供を求めうる権限を定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.加入前に過去の取引を棚卸しする 保証協会への加入申請前に、未解決クレーム、係争中の案件、返金保留中の手付金などを自ら洗い出す。64条の4第3項の担保請求は「支障を生ずるおそれ」を根拠とするため、先に開示すれば額と時期を交渉の対象にできる
- 2.加入する保証協会を一つに決める 全国宅地建物取引業保証協会(ハトマーク)と不動産保証協会(ウサギマーク)のいずれか一方を選ぶ。1項により同時加入はできない。還付限度額は法定で協会による差はないため、研修・苦情処理・融資あっせんなど付随サービスで比較する
- 3.分担金を納付し加入手続を完了する 加入しようとする日までに弁済業務保証金分担金を納付する(64条の9)。主たる事務所60万円、その他の事務所1か所につき30万円。担保提供を求められた場合は、その履行時期も併せて確定させる
- 4.加入報告と免許権者側の記録を確認する 協会は加入を国土交通大臣または都道府県知事へ直ちに報告する(2項)。営業開始前に、免許権者側で保証協会社員としての記録が整っているかを確認し、営業保証金の供託が不要である状態を確定させる
- 5.還付充当金の2週間ルールを社内に組み込む 取引相手へ還付が行われた場合、協会の通知を受けた日から2週間以内に還付充当金を納付しなければ社員の地位を失う(64条の10)。通知の受領窓口と決裁ルート、予備資金の確保をあらかじめ定めておく
よくある質問 AI による整理
Q1宅地建物取引業保証協会とは何ですか?
宅建業者が営業保証金1000万円の供託に代えて分担金を納付し、相互扶助で取引相手への弁済原資を積む団体です。全国宅地建物取引業保証協会と不動産保証協会の二つがあります。
Q2保証協会に二つ同時に入れますか?
入れません。宅地建物取引業法64条の4第1項が、一の保証協会の社員は他の保証協会の社員となることができないと明文で禁じています。乗り換えるにはいったん地位を失う必要があります。
Q3保証協会を脱退したらどうなりますか?
協会は地位喪失を免許権者へ直ちに報告します(64条の4第2項)。業者は1週間以内に営業保証金を供託する義務を負い、供託しなければ監督処分の対象になりえます。
Q4保証協会が担保を求めるのはどんなときですか?
社員となる前の取引で生じた債権への弁済により、弁済業務の円滑な運営に支障が生ずるおそれがあると協会が認めるときです(64条の4第3項)。加入審査で過去の未解決案件が判明した場合が典型です。
Q5加入前の取引でも還付を受けられる?
受けられます。宅地建物取引業法64条の8第1項は社員となる前に取引した者の債権も還付対象としています。その負担を協会が背負うため、64条の4第3項の担保請求が用意されています。
Q6免許権者への報告はいつ行われますか?
「直ちに」です(64条の4第2項)。新たな加入時も地位喪失時も、協会が国土交通大臣または都道府県知事へ報告します。猶予期間はありません。
Q7分担金60万円はいつ納めますか?
加入しようとする日までに納付します(64条の9)。主たる事務所60万円、その他の事務所1か所につき30万円が基本額で、政令で定められています。
Q8保証協会の担保提供を断ったら加入できませんか?
64条の4第3項は「求めることができる」と定めるのみで拒否への罰則はありませんが、加入承認の可否は協会の定款・規約に委ねられ、実務上は審査要素として機能します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保証協会って二つあるんですよね。両方入った方が安心じゃないんですか?
1項が正面から禁じている。理由は、還付の限度額が二重に計算されて弁済業務の財政計算が崩れるのを防ぐことと、苦情処理と監督の窓口を一本化するためである。実務のポイント:乗り換えを考えるなら金の流れを先に見ること。旧協会の分担金は6か月を下らない公告期間を経ないと返還されず、新協会には先に納付が要る。移籍期間中は分担金を二重に抱えることになる
Q2加入前の取引を理由に担保を出せと言われました。断れますか?
3項は協会が「求めることができる」と定めるだけで、拒否そのものへの罰則は本条にない。ただし加入の承認や社員資格の扱いは協会の定款・規約に委ねられており、実務上は加入審査の一部として機能する。拒否した場合の効果は実務上、解釈が分かれている。実務のポイント:担保を求められるのは「支障を生ずるおそれ」があると認めたときだけである。おそれの根拠となった具体的な案件を特定させ、その解決状況を示せば、額も時期も交渉の余地が出る
Q3うちが取引した会社が協会をやめたら、もうお金は戻ってこないんですか?
戻る余地は残る。協会は社員が地位を失ったとき、弁済を受ける権利を有する者に対し6か月を下らない期間内に認証を申し出るべき旨を公告しなければならず(64条の11)、その期間内なら還付の対象になる。加えて、地位を失った業者自身が営業保証金を供託する義務を負う。実務のポイント:この公告は官報と協会の告知で流れるだけで、個別に通知が届くとは限らない。取引先の廃業や脱退を耳にしたら、自分から協会に照会するのが唯一の防衛策である
Q4還付って、業者が納めた60万円が上限なんですか?
違う。限度額は、その業者が社員でないとしたら供託すべき営業保証金の額に相当する額であり(64条の8第1項)、主たる事務所のみなら1000万円である。60万円しか納めていない業者の取引相手でも、限度は1000万円になる。実務のポイント:この差額リスクを協会が丸ごと背負う構造だからこそ、本条3項の担保請求権が用意されている。ただし還付を受けられるのは宅建業者以外の取引相手に限られ、業者間取引で生じた債権は除かれる(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「二つ入れないなら、どちらの協会が手厚いかで選ぶべきだ」という問いの立て方自体がずれている。還付の限度額は法律で決まっており(社員でないとしたら供託すべき営業保証金の額に相当する額、64条の8第1項)、協会によって取引相手が受け取れる金額が変わることはない。差が出るのは研修、苦情処理、融資のあっせんといった付随サービスの方であり、比較すべきはそちらである
- 「加入すれば1000万円が60万円で済む」ところまでは多くの業者が知っている。知られていないのはその先で、あなたの取引相手に還付が行われると、協会からの通知を受けた日から2週間以内に、還付額に相当する還付充当金を納付しなければならない(64条の10)。納付しなければ社員の地位を失う。60万円は上限ではなく、最初の一回分の頭金にすぎない
- 業者から見れば2項の報告は協会がやる事務手続にすぎない。免許権者から見れば、それは監督の起点である。社員の地位を失った宅建業者は短期間のうちに営業保証金を供託しなければならず、供託しなければ業務停止や免許取消しの対象になりうる。協会が「直ちに」報告した瞬間から、行政側のカウントダウンが動き出している。この落差を知らずに脱退届を出す者が事故を起こす
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の位置づけ | 64条の4:保証協会加入の入口規律(重複禁止・報告・担保) | 25条:営業保証金の供託という原則形態 64条の8:弁済業務保証金からの還付 |
| 業者が負担する金額 | 本条自体に金額なし。3項により別途担保を求められる場合がある | 主たる事務所1000万円の供託 還付限度額は供託すべき営業保証金相当額(主たる事務所のみなら1000万円) |
| 取引相手から見た意味 | 加入・脱退の情報が免許権者に集約され、監督の起点になる | 供託所に対する還付請求が可能 協会の認証を経て弁済業務保証金から還付を受けられる |
| 時間的な制約 | 2項の報告は「直ちに」 | 地位喪失から1週間以内に供託 地位喪失後は6か月を下らない公告期間内に認証申出 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も開業時に営業保証金を繳存させる点で共通するが、全国聯合会の保証基金に一元化されており、複数の保証団体から選択する構造ではない。加入前債権を理由とする担保請求に相当する明文も見当たらない(要検証)
韓国は開業공인중개사に損害賠償責任の保障措置を義務づけ、協会の공제(共済)事業がその受け皿となる。保証保険・공제・供託から選択する点で、日本の供託か協会かという二択と機能的に対応する(要検証)
米国では多くの州がライセンス料に上乗せする形で被害者救済基金を設け、判決を得た被害者が基金から回収する。事後回収型であり、日本の事前積立・協会加入型とは設計思想が異なる(要検証)
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もしあなたが手付金を渡した不動産会社が、その契約の後で保証協会に加入したとしたら? 会社が飛んで手付金が返らないとき、あなたは還付を受けられるのか。答えは、受けられる。宅地建物取引業法64条の8第1項は、社員となる前に取引した者の債権も還付の対象にしている。その負担を協会が呑んでいるからこそ、裏側で本条3項の担保提供という装置が用意されている
- あなたは全宅保証の社員だが、付き合いのある団体から別の協会にも入らないかと誘われた。1項が正面から禁じている。乗り換えるなら、いったん社員の地位を失う必要があり、空白期間ができれば1週間以内に営業保証金1000万円を供託する義務が発生する。旧協会に納めた分担金は6か月を下らない公告期間が終わるまで戻ってこない。資金繰りに一時的な穴が空く
- 免許は下りた。保証協会の加入審査で、前の屋号でやっていた取引の未解決クレームを指摘された。担保を出せと言われている。営業開始予定日まであと10日。担保の額と時期を交渉するか、営業保証金の供託に切り替えるか、今週中に決めなければ開業日が動く
- 取引した業者が廃業した。協会に還付の認証を申し出ようと調べたら、その業者はすでに社員の地位を失っていた。地位喪失の日と、協会が出した公告の期限を先に確認する
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引相手が保証協会の社員か、店頭の標識と協会サイトの会員検索で確認する。2. 金銭が戻らない場合、まず協会へ苦情の解決を申し出(64条の5)、並行して弁済業務保証金の還付を受けるための認証を申し出る(64条の8)。3. 相手がすでに社員の地位を失っていたら、協会の公告を探し、6か月を下らない申出期間内に手続する。期間を過ぎると権利は使えない。4. 宅建業者同士の取引で生じた債権は還付の対象から除かれる点に注意する(最新の改正状況をご確認ください)。
訴えられた側:1. 加入申請の前に未解決クレーム・係争・返金保留案件を棚卸しし、3項の担保請求が来る前提で資金計画を組む。2. 協会の乗り換えは1項により同時加入ができないため、地位喪失から新規加入までの空白を作らない日程で設計する。空白が出れば営業保証金の供託が必要になる。3. 取引相手へ還付が行われたら、通知を受けた日から2週間以内に還付充当金を納付する(64条の10)。未納は社員の地位の喪失に直結する。4. 脱退時は分担金の返還が公告期間の経過後になることを前提に運転資金を確保する。
時効(請求できる期限):本条自体に固有の消滅時効はない。ただし2項の報告義務は「直ちに」であり猶予がない。社員の地位を失った場合は短期間(1週間以内)に営業保証金を供託する義務が生じ、還付があった場合の還付充当金は通知を受けた日から2週間以内である(64条の10)。地位喪失後の還付の申出は協会の公告で定められた6か月を下らない期間内。取引で生じた債権そのものの時効は民法166条(債権は権利行使できることを知った時から5年、権利行使できる時から10年)による。
改正沿革 AI による整理
- 昭和47年(1972年)改正 宅地建物取引業保証協会制度の創設に伴い第5章の2が追加され、本条も新設された。営業保証金の供託に代わる相互扶助方式の入口規律として、二重加入の禁止、免許権者への報告、加入前債権に係る担保提供が置かれた。改正年と施行時期は人的検証が必要
- 中央省庁再編に伴う改正(2001年施行) 第2項の報告先が「建設大臣」から「国土交通大臣」へ改められた。実質的な規律内容の変更ではない。正確な改正法の年次は人的検証が必要
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