道路法 第55条(兼用工作物の費用)
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- 第四十九条から第五十一条までの規定により国又は地方公共団体の負担すべき道路の管理に関する費用で、当該道路が他の工作物と効用を兼ねるものに関するものについては、国土交通大臣又は当該道路の道路管理者は、他の工作物の管理者と協議してその分担すべき金額及び分担の方法を定めることができる。
- 2.第二十条第二項及び第三項の規定は、前項の規定による協議が成立しない場合について準用する。
- 3.第七条第六項の規定は、前項において準用する第二十条第三項の規定による国土交通大臣及び当該他の工作物に関する主務大臣又は都道府県知事の裁定について準用する。この場合において、第七条第六項中「国土交通大臣」とあるのは「国土交通大臣及び当該他の工作物に関する主務大臣又は都道府県知事」と、「関係都道府県知事の意見」とあるのは「当該道路の道路管理者又は他の工作物の管理者の意見」と、「関係都道府県知事は、」とあるのは「当該道路の道路管理者は、」と、「当該都道府県の議会」とあるのは「道路管理者である地方公共団体の議会」と読み替えるものとする。
- 4.第二項において準用する第二十条第二項の規定により国土交通大臣と当該他の工作物に関する主務大臣との協議が成立した場合又は第二項において準用する同条第三項の規定により国土交通大臣及び当該他の工作物に関する主務大臣若しくは都道府県知事が裁定をした場合においては、第一項の規定の適用については、国土交通大臣又は当該道路の道路管理者と他の工作物の管理者との協議が成立したものとみなす。
この条文の基本情報
兼用工作物の費用とは何ですか?
定義兼用工作物の費用とは、道路法第55条に定められた規定で、「第四十九条から第五十一条までの規定により国又は地方公共団体の負担すべき道路の管理に関する費用で、当該道路が他の工作物と効用を兼ねるものに関するものについては、国…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路法第55条(兼用工作物の費用)は、日本の道路法に含まれる条文です。
- 道路法第55条の条文原文は「第四十九条から第五十一条までの規定により国又は地方公共団体の負担すべき道路の管理に関する費用で、当該道路が他の工作物と効用を兼ねるものに関するものについては、国…」で始まります。
- 道路法第55条は第四章 道路に関する費用、収入及び公用負担に置かれています。
- 道路法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 道路法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路法第55条の前の条は道路法第54条の2です。
- 道路法第55条の次の条は道路法第55条の2です。
- 道路法第55条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第55条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000180 - 本サイト収録
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第55条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000180/55
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路法55条は、堤防や鉄道と効用を兼ねる道路の管理費用について、道路管理者と他の工作物の管理者が協議で分担額と方法を定めると規定する。不成立なら大臣協議・裁定で決まる。
Q · 堤防を兼ねている道路の修繕費って、市と河川側のどっちが払うの?
両管理者の協議で分担額と方法を決める
道路の管理費用は原則として道路管理者が負担します(道路法49条以下)。ただし堤防や鉄道など他の工作物と効用を兼ねる道路については、道路法55条1項により、国土交通大臣又は道路管理者が他の工作物の管理者と協議し、分担すべき金額と分担方法を定めることができます。協議が成立しないときは、20条2項・3項の準用により大臣同士の協議又は裁定で決着し、その結果は協議成立とみなされます(4項)。
解説
川沿いの堤防の上を車で走るとき、その舗装の下にあるのは道路であり、同時に洪水から街を守る堤防でもある。ダムの天端を通る道、線路と車道が同じ橋を渡る併用橋、駅前広場も同じ構造だ。道路法はこれを兼用工作物(一つの施設が二つ以上の役目を同時に果たしているもの)として扱う。本条が決めているのは、その維持や改修にかかる費用を誰がいくら出すかである。原則として道路の管理費用は道路管理者が負担する(49条以下)。ただし兼用工作物については、道路管理者と、河川管理者や鉄道事業者など他の工作物の管理者が協議し、分担額と分担方法を定めることができる。話がまとまらなければ、国土交通大臣と相手方施設の主務大臣(その施設を所管する大臣)が協議するか、主務大臣や都道府県知事とともに裁定(上級機関が上から決める判断)を下す。協議が成立した場合や裁定が下された場合、当事者間の協議が成立したものとみなされる。地元の堤防道路の補修が何年も止まっているとき、その裏で費用分担の協議が止まっている可能性を疑ってよい。
法的な位置づけ
道路法55条は、兼用工作物である道路の管理費用の分担を定める規定である。同法49条から51条までにより国又は地方公共団体が負担すべき費用のうち、他の工作物と効用を兼ねる道路に関するものについて、道路管理者側と他の工作物の管理者との協議による分担を認め、協議不成立時には大臣協議又は裁定により協議成立とみなす仕組みを置く。
手順・フロー
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手順
- 1.兼用区間と費用の範囲を特定する 対象区間が他の工作物と効用を兼ねているか、20条の管理協議の有無、49条から51条までの費用に当たる工事かを図面と管理台帳で確認する
- 2.分担額と分担方法の協議案を作成する 道路管理者側が、各施設の効用や構造上の比率など算定根拠を明示した分担案を作成し、他の工作物の管理者に提示する
- 3.相手方が根拠を検証し回答する 他の工作物の管理者は、算定根拠の開示を求め、自らの施設の効用分との対応を検証したうえで、同意・修正提案・拒否を書面で回答する
- 4.不成立なら大臣協議又は裁定へ移行する 協議が整わないときは20条2項・3項の準用により大臣協議又は裁定を求める。裁定前に道路管理者である自治体は議会の議決を経て意見を述べる
- 5.協定を締結し管理区分を明記する 協議成立又はみなし成立(4項)後、分担額・支払方法に加え、国家賠償法3条の費用負担者責任も見据えた管理区分を協定書に明記する
よくある質問 AI による整理
Q1兼用工作物とは何ですか?
一つの施設が道路と堤防、道路と鉄道橋など二つ以上の役目を同時に果たしているものです。道路法20条・55条が管理と費用の扱いを定めています。
Q2堤防道路の補修費は誰が払う?
原則は道路管理者ですが、堤防を兼ねる部分は道路法55条により道路管理者と河川管理者の協議で分担額と分担方法を決めることができます。
Q3道路法55条の協議が成立しないとどうなる?
20条2項・3項の準用により、国土交通大臣と主務大臣の協議、又は大臣・都道府県知事による裁定で決着し、協議成立とみなされます。
Q4兼用工作物の費用分担協定は情報公開請求できる?
自治体や国が保有する行政文書であれば、情報公開条例や情報公開法に基づき開示請求の対象になりえます。不開示部分の有無は個別に判断されます。
Q5併用橋の架け替え費用は鉄道会社も負担する?
線路と道路が同じ橋を渡る場合、道路管理者と鉄道事業者の協議で分担を定めることができます。負担割合は協議又は裁定の結果次第です。
Q6道路法55条の裁定に議会の議決は必要?
3項が7条6項を準用するため、裁定前に道路管理者である地方公共団体は議会の議決を経て意見を述べることになります。
Q7道路の管理費用は原則誰が負担する?
道路法49条により原則として道路管理者が負担し、国道については50条などで国と都道府県等の負担区分が定められています。
Q8兼用工作物の分担金に時効はある?
協議自体に期限はありませんが、確定した分担金債権は国なら会計法30条、自治体なら地方自治法236条により原則5年で消滅時効にかかります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1堤防の上の道でバイクごとコケたんだけど、訴えるのって市?国?
まず道路の管理者を国家賠償法2条で特定する。そのうえで、本条の協議で費用を分担している河川管理者などがいれば、同法3条の費用負担者として請求先に加えられる余地がある。実務のポイント:兼用工作物の管理協定には、管理区分が図面付きで定められている場合がある。提訴前に開示請求で入手すると、被告選びの精度が一気に上がる
Q2役所同士の話がまとまらなかったら、補修ってずっと放置されるんですか?
制度上は出口がある。本条2項が第20条2項・3項を準用し、国土交通大臣と主務大臣の協議、または裁定で決着させる。決着すれば、4項により協議が成立したものとみなされる。実務のポイント:裁定まで進むと、3項の準用で道路管理者側の議会の議決が必要になる。首長側には協議段階でまとめたい動機が働きやすく、議会筋への働きかけが意外に効くことがある
間違えやすい点 AI による整理
- 「道路の穴は道路管理者に通報すれば直る」という問いの立て方そのものがずれている。兼用工作物では、第20条の協議によって管理方法が別に定められていることがあり、補修を実施する者と費用を負担する者が分かれる場合がある。まず協定書で、誰が何を管理しているかを確かめるのが先だ
- 費用分担は役所同士の内輪の話だと思われがちだが、その影響の深さは見落とされている。国家賠償法3条は、公の営造物の管理者と費用負担者が異なる場合、費用負担者も被害者に対して賠償責任を負うと定める。本条の分担合意は、事故が起きたときに誰を被告にできるかを書き換えうる
- 住民から見れば、協議の決裂は単なる工事の遅れにすぎない。だが法律の上では、決裂は政治案件への格上げを意味する。3項が第7条6項を準用するため、裁定の前に、道路管理者である地方公共団体は議会の議決を経て意見を述べることになる。窓口で待つだけの住民と、議会の動きを追う住民とでは、見えている景色がまったく違う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 道路法55条:兼用工作物たる道路の管理費用の分担 | 道路法20条:兼用工作物の管理方法(誰が何を管理するか) 道路法49条:道路の管理費用の道路管理者負担原則 |
| 決定方法 | 道路管理者側と他の工作物の管理者の協議 | 道路管理者と他の工作物の管理者の協議 法定(協議不要) |
| 協議不成立時 | 20条2項・3項を準用し大臣協議又は裁定、4項で協議成立とみなす | 大臣協議又は大臣・知事による裁定 該当なし |
| 住民への影響 | 国家賠償法3条の費用負担者の範囲に関わりうる | 国家賠償法2条の管理者の特定に関わる 補修予算の出どころを決める |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では公路と堤防等の管理機関が異なる場合、機関間の協議で経費分担を定める運用が中心。日本のような大臣裁定の明文構造は確認が必要
鉄道と道路の交差施設について、関係者間の費用分担を法律で類型化し、合意できない場合は行政機関が決定する仕組みを持つ
鉄道・道路交差の安全改良について連邦補助と鉄道会社の費用分担を定める。兼用施設一般の協議・裁定制度ではない点で日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 河川堤防を兼ねる市道で、雨のたびに路肩が崩れているのに、補修が三年も進まないとしたら、何が起きているのか? 市役所の回答は「河川管理者と調整中」。本条1項の費用協議が止まっている可能性が高い。ただし協議が成立しない場合の出口は2項に用意されている。第20条2項・3項の準用により、国土交通大臣と主務大臣のレベルで決着をつける道がある
- あなたは私鉄の施設担当で、線路と市道が同じ橋を渡る併用橋の架け替えについて、市から費用分担の協定案が届いた。回答期限まであと二週間。根拠資料を突き返して交渉しなければ、協定案どおりの負担額で固まる。協議を蹴ることもできるが、その場合、決定権は国土交通大臣らの協議や裁定に移り、自社では金額をコントロールできなくなる
- 堤防道路の段差でバイクが転倒し、鎖骨を折った。訴えるべきは市か、国か。答えの手がかりは、費用分担の協定書の中にある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事故や損傷がある場合は、写真、日時、場所(キロポストや目印)を記録する2. 道路管理者に対し、当該区間が兼用工作物かどうか、管理協定と費用分担の取り決めがあるかを確認し、情報公開請求で文書を入手する3. 事故の損害賠償は、管理者(国家賠償法2条)に加え、費用負担者(同3条)も被告の候補に入れて検討する4. 自治体の負担が不当に重いと考えるなら、住民監査請求や議員への情報提供を検討する
訴えられた側:1. 他の工作物の管理者として分担案を受け取ったら、算定根拠(受益割合や施設の構造上の比率)の開示を求め、自社施設の効用分との対応関係を検証する2. 合意できない場合、第20条2項・3項の準用によって大臣協議や裁定に移ることを前提に、自社の主張を記録で残しておく3. 合意した分担は、国家賠償法3条の費用負担者責任にもつながりうるため、管理区分と責任範囲を協定で明確にする
時効(請求できる期限):本条の協議には法定の期限がない。確定した分担金債権の消滅時効は、国の債権なら会計法30条、地方公共団体の債権なら地方自治法236条によりそれぞれ5年。私人である鉄道事業者などとの関係では、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が問題になりうる。住民監査請求は当該行為から1年(地方自治法242条2項)。事故の賠償は国家賠償法4条を経由して民法724条が適用され、損害と加害者を知った時から3年(人の生命・身体の侵害は5年、民法724条の2)(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:道路法(昭和27年法律第180号)制定。道路の管理費用の負担区分に関する規定群が整備された
- 2.平成13年(2001年) 改正:中央省庁再編に伴い、法令中の「建設大臣」が「国土交通大臣」に改められた
- 道路法 第20条兼用工作物の管理協議と裁定
- 道路法 第49条管理費用の道路管理者負担原則
- 道路法 第50条国道の費用負担区分
- 道路法 第7条裁定時の意見聴取と議会議決の準用元
- 河川法 第17条河川側からの兼用工作物管理規定
- 国家賠償法 第3条費用負担者の賠償責任
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