道路法 第60条(他の工作物の管理者の行う道路に関する工事に要する費用)
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第二十一条の規定によつて道路管理者が他の工作物の管理者に施行させた道路に関する工事に要する費用は、この法律の規定に基いて当該道路に関する工事について費用を負担すべき者が負担しなければならない。但し、当該他の工作物の管理者が当該道路に関する工事に因り利益を受けた場合においては、当該他の工作物の管理者に対し、その受けた利益の限度において、当該工事に要する費用の一部を負担させることができる。
この条文の基本情報
他の工作物の管理者の行う道路に関する工事に要する費用とは何ですか?
定義他の工作物の管理者の行う道路に関する工事に要する費用とは、道路法第60条に定められた規定で、「第二十一条の規定によつて道路管理者が他の工作物の管理者に施行させた道路に関する工事に要する費用は、この法律の規定に基いて当該道路に関する工事について費用を負担す…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路法第60条(他の工作物の管理者の行う道路に関する工事に要する費用)は、日本の道路法に含まれる条文です。
- 道路法第60条の条文原文は「第二十一条の規定によつて道路管理者が他の工作物の管理者に施行させた道路に関する工事に要する費用は、この法律の規定に基いて当該道路に関する工事について費用を負担す…」で始まります。
- 道路法第60条は第四章 道路に関する費用、収入及び公用負担に置かれています。
- 道路法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 道路法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路法第60条の前の条は道路法第59条です。
- 道路法第60条の次の条は道路法第61条です。
- 道路法第60条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第60条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000180 - 本サイト収録
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第60条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000180/60
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路法60条は、21条により他の工作物の管理者に施行させた道路工事の費用を、本来の負担者である道路側が負うと定める。施工者が利益を受けた場合のみ、その限度で一部負担させ得る。
Q · 道路工事を鉄道会社や河川管理者に施工させたら、費用もその会社が払うの?
原則は道路側の負担。施工者は利益の限度で一部のみ
道路法60条本文により、21条に基づいて他の工作物の管理者に施行させた道路工事の費用は、道路法上本来の負担者、つまり道路側が負担します。例外は但書で、施工者がその工事によって利益を受けた場合に限り、受けた利益の限度で費用の一部を負担させることができます。負担させるかどうかは道路管理者の裁量であり、上限は利益の額です。慣例による折半は条文上の出発点ではありません。
解説
工事をする人と費用を払う人は、同じとは限らない。道路法60条はその二つを法律で切り分けている。21条によって、道路管理者は、道路と堤防、鉄道橋、踏切道、駅前広場などが「一つの構造物で両方の役目を果たしている」場合、その工作物の管理者(河川管理者、鉄道会社など)に道路工事をさせることができる。現場を知っている者に施工させた方が早くて安全だからだ。ただし、施工させたからといって費用まで押し付けてよいわけではない。原則として、道路法上もともと負担すべき者、つまり道路側が費用を持つ。例外は但書だけである。施工した側がその工事で利益を受けたときに限り、受けた利益の範囲内で一部を負担させることが「できる」。上限は利益の額であり、しかも負担させるかどうかは道路管理者の裁量に委ねられている。あなたが鉄道会社や自治体の土木担当であれば、協議の場で最初に確かめるべきことは、誰が施工するかではない。「利益はいくらか」を誰がどう算定したかである
法的な位置づけ
道路法60条は、兼用工作物に関する道路工事の費用負担を定める規定であり、同法21条により道路管理者が他の工作物の管理者に施行させた道路工事の費用は、同法上本来の負担者が負担すると定める。ただし他の工作物の管理者が当該工事により利益を受けた場合、その利益の限度で費用の一部を負担させることができる。
手順
- 1.施工指示と費用負担を切り分けて確認 21条に基づく施工の指示と、60条に基づく費用負担の求めは別の行為であることを確認し、指示文書に費用負担の記載があるかを点検する
- 2.着工前に利益の算定方法を文書で照会 工事着手前に、当方が受ける利益の内容と算定方法を書面で照会する。延命効果や維持費節減など、利益の根拠を数値で示すよう求める
- 3.自社側の反証資料を準備 工事によって自社施設の機能・寿命・維持費が変わらない、または変化が小さいことを示す維持管理記録や試算を用意する
- 4.予算締め切り前に協議書を確定 負担額は利益の範囲内の一部に限ること、算定方法を明記した協議書案を予算要求の締め切り前に提示し、双方の予算措置に組み込む
よくある質問 AI による整理
Q1道路法60条とは何ですか?
21条で他の工作物の管理者に施行させた道路工事の費用を、道路法上の本来の負担者が負うと定める条文です。施工者の負担は利益の限度に限られます。
Q2兼用工作物の道路工事費用は誰が払う?
原則として道路側(道路法上の本来の負担者)が払います。河川管理者や鉄道事業者が施工しても、費用まで当然に移るわけではありません。
Q3踏切の工事費は鉄道会社が払うの?
21条で道路工事を鉄道事業者に施工させた場合、費用は原則道路側負担です。鉄道側が利益を受けた範囲でのみ一部負担を求められます。
Q4堤防上の市道の舗装は河川側が負担する?
市道の舗装工事を河川管理者に施工させても、費用は原則として道路側が負担します。河川側の負担は堤防強化など受けた利益の範囲に限られます。
Q5道路法60条の但書で全額請求できる?
できません。但書は「受けた利益の限度において」「費用の一部」を負担させ得るとするだけで、全額請求の根拠にはなりません。
Q6道路工事の負担金 時効は何年?
本条自体に期限はありません。公法上の金銭債権として、地方公共団体なら地方自治法236条、国なら会計法30条により原則5年と考えられます。
Q7兼用工事の費用負担は折半が原則?
折半は条文上の原則ではありません。出発点は道路側の全額負担で、施工者が利益を受けた分だけ一部負担させる構造です。
Q8道路法60条と61条の違いは?
60条は21条で施工させた他の工作物管理者の負担、61条は道路工事で利益を受ける者一般からの受益者負担金を扱う条文です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1道路の工事をうちがやったんだから、費用もうち持ちってことですか?
原則は違う。道路法60条本文により、21条で施工させた工事の費用は、道路法上もともと負担すべき者、つまり道路側が払う。施工した側が負うのは、但書の「受けた利益の限度」で求められた一部だけである。実務のポイント:協議書のひな形に慣例として負担割合が書き込まれていることがある。条文上の出発点を先に確認しておくだけで、交渉の流れが変わる
Q2「利益を受けた場合」って、具体的にどういう状態のことですか?
道路工事によって、施工者側の工作物の機能が上がったり、寿命が延びたり、維持費が浮いたりした場合が典型である(60条但書)。条文に算定の式はなく、事案ごとの協議と資料で決まる。実務のポイント:利益の算定資料を先に作った側が、そのまま協議の基準を握ることが多い。施工者側も、自社の維持費が変わらないことを示す資料を早めに用意しておくと有利である
間違えやすい点 AI による整理
- 「施工した者が費用も払う」と思われがちだが、本条は逆である。21条で施工させても、費用は道路法上の本来の負担者、つまり道路側が持つのが原則であり、施工者の負担は但書の例外にとどまる
- 但書は知っていても、その上限の重さまで分かっている人は少ない。負担させられるのは「受けた利益の限度」まで、しかも「一部」に限られる。利益の算定根拠がないまま割合だけで請求されているなら、その請求は条文の枠を踏み外しているおそれがある
- 道路側から見れば「共同で使う構造物だから折半が公平」かもしれない。だが法律から見れば、出発点は折半ではなく道路側の全額負担であり、そこから利益の分を差し引いていく構造になっている。どこを出発点にするかで、協議の結果は大きく変わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 道路法60条:21条で他の工作物管理者に施行させた道路工事の費用 | 道路法49条:道路の管理に関する費用一般 道路法61条:道路工事で利益を受ける者の受益者負担金 |
| 原則の負担者 | 道路法上本来の負担者(道路側) | 当該道路の道路管理者 道路側(受益者からは一部のみ) |
| 例外的に負担する者 | 施工した他の工作物の管理者(受けた利益の限度で一部) | 法律に特別の定めがある場合 工事により著しく利益を受ける者 |
| 前提となる行為 | 21条に基づく施行させる行為 | 道路管理者による管理 道路に関する工事の実施 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾でも道路と鉄道等の交差・共用工事の費用分担は個別法と主管機関間の協議で定められる。具体的な条番号は要確認
ドイツは鉄道と道路の交差工事について、新設・変更の場面ごとに費用分担の配分を法定している点で、日本の協議・受益限度型と対照的
米国は鉄道・道路交差の安全改良に連邦補助を充て、鉄道会社の受益に応じた負担を求める枠組みを持つ
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 市の道路課が、河川事務所に堤防上の市道の舗装打ち替えを施工させた。請求書を見ると、全額が河川側の負担になっている。市道の舗装は道路側の費用負担が原則であり、河川側が負うのは、堤防強化などで受けた利益の範囲に限られる
- あなたが鉄道会社の施設担当で、跨線橋の床版補修を道路管理者から施工するよう求められたとする。補修で桁の寿命が延び、自社の維持費も浮くなら、但書に基づいて一部負担を求められる可能性がある。その金額は妥当といえるのか?
- 年度末まであと三週間。予算を締める前に負担割合の協議書を固めないと、翌年度の予算措置に間に合わない
- 駅前広場の改修で、道路部分の工事を広場の管理者がまとめて施工した。完成後、道路側が「広場もきれいになったのだから半分払え」と言ってきた。見た目がよくなったことを「利益」と呼べるのか、その算定根拠を出させることが交渉の第一歩になる
取るべき行動
被害を受けた側:(施工させられ、費用も求められた他の工作物の管理者の場合)1. 21条に基づく施工指示と本条の負担請求が別の行為であることを確認する2. 請求額が「受けた利益」の算定に基づいているか、根拠資料の開示を書面で求める3. 利益を超える部分や、利益がないのに求められた部分を特定し、協議で減額を主張する4. 負担金を求める行為が処分に当たる場合に備えて、審査請求や訴訟の期限を管理しておく
訴えられた側:(負担を求める道路管理者の場合)1. まず道路法上、本来は自分たちが費用を負担することを前提に予算を立てる2. 但書を使うなら、延命効果や維持費の節減など、相手が受ける利益を数値で示す資料を用意する3. 負担額は利益の範囲内の「一部」にとどめ、算定方法を協議書に明記する4. 慣例による折半を根拠にしない
時効(請求できる期限):本条に特定の期限や時効はない。負担金の請求権は公法上の金銭債権となり、地方公共団体の債権なら地方自治法236条、国の債権なら会計法30条により、原則5年で時効にかかると考えられる。負担金を課す行為が処分に当たる場合は、審査請求や取消訴訟の期間に注意が必要である(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:道路法(昭和27年法律第180号)の制定に伴い、他の工作物の管理者に施行させた道路工事の費用負担規定として設けられた
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