自衛隊法 第115条の13(都市公園法の特例)
クイックジャンプ
- 第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。第三項において同じ。)の規定により出動を命ぜられ、又は第七十七条の二の規定による措置を命ぜられた自衛隊の部隊等が行う都市公園又は公園予定区域の占用に対する都市公園法(昭和三十一年法律第七十九号)第九条(同法第三十三条第四項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定の適用については、撤収を命ぜられ、又は第七十七条の二の規定による命令が解除されるまでの間は、同法第九条中「第七条第一項各号に掲げる工作物その他の物件若しくは施設又は同条第二項に規定する社会福祉施設」とあるのは「工作物その他の物件又は施設」と、「と公園管理者との協議が成立すること」とあるのは「があらかじめ公園管理者に占用の目的、占用の期間、占用の場所及び工作物その他の物件又は施設の構造を通知すること」とする。この場合において、同法第二十七条(同法第三十三条第四項において準用する場合を含む。)の規定は、適用しない。
- 2.前項の規定により読み替えられた都市公園法第九条の通知を受けた公園管理者は、都市公園の管理上必要があると認めるときは、当該通知に係る部隊等の長に対し意見を述べることができる。
- 3.都市公園法第十八条の規定に基づく条例の規定は、第七十六条第一項の規定により出動を命ぜられ、又は第七十七条の二の規定による措置を命ぜられた自衛隊の部隊等が応急措置として行う防御施設の構築その他の行為については、適用しない。
この条文の基本情報
都市公園法の特例とは何ですか?
定義都市公園法の特例とは、自衛隊法第115条の13に定められた規定で、「第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 自衛隊法第115条の13(都市公園法の特例)は、日本の自衛隊法に含まれる条文です。
- 自衛隊法第115条の13の条文原文は「第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。」で始まります。
- 自衛隊法第115条の13は第八章 雑則に置かれています。
- 自衛隊法の公布日は昭和29年6月9日です。
- 自衛隊法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 自衛隊法第115条の13の前の条は自衛隊法第115条の12です。
- 自衛隊法第115条の13の次の条は自衛隊法第115条の14です。
- 自衛隊法第115条の13には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第115条の13 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000165 - 本サイト収録
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第115条の13(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000165/115_13
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点自衛隊法115条の13は、防衛出動や防御施設構築措置を命じられた部隊の都市公園占用について、管理者との協議を事前通知に置き換え、監督処分と公園条例の適用を外す特例である。
Q · 有事に自衛隊が公園を使うと言ってきたら、自治体は断れるの?
断れない。協議は通知に置き換わり、意見を述べるだけ
自衛隊法115条の13第1項により、防衛出動(76条1項1号)または防御施設構築措置(77条の2)を命じられた部隊の公園占用では、都市公園法9条の「協議の成立」が、占用の目的・期間・場所・工作物の構造の事前通知に置き換わります。監督処分(同法27条)も適用されません。公園管理者は2項により意見を述べられますが、部隊を拘束する効力はありません。
解説
公園に屋台を一つ出すだけでも、普段は公園管理者の占用許可が要る。国の機関でさえ、都市公園法9条により公園管理者との「協議の成立」が条件である。ところが、防衛出動(76条1項1号、武力攻撃事態)を命じられた部隊と、武力攻撃予測事態で防御施設の構築(77条の2)を命じられた部隊については、本条がこのルールを書き換える。協議は「事前の通知」に置き換わり、置ける工作物の種類の縛りも外れる。管理者が違反物件の撤去などを命じる監督処分(都市公園法27条。役所が相手に直接出す是正命令)も使えない。管理者に残るのは「意見を述べる」権限だけで、部隊を止める拘束力はない。さらに陣地づくりなどの応急措置には、公園の利用ルールを定めた自治体条例も適用されない。近所の公園が避難場所に指定されていても、法律上は別の用途に切り替わりうる。この順番を知っているかどうかで、自治体の備えも家族の避難計画も変わる。
法的な位置づけ
自衛隊法115条の13は、都市公園法の特例を定める規定であり、防衛出動(76条1項1号)または防御施設構築措置(77条の2)を命じられた自衛隊の部隊等による都市公園・公園予定区域の占用について、公園管理者との協議を事前通知に読み替え、監督処分の適用を除外し、応急措置としての防御施設構築等に公園管理条例を適用しない旨を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1自衛隊法115条の13とは何ですか?
有事に出動した自衛隊の部隊が都市公園を占用する際、都市公園法の協議・監督処分・管理条例のルールを書き換える特例規定です。
Q2自衛隊が公園を占用するとき通知に何を書く必要がありますか?
占用の目的、占用の期間、占用の場所、工作物その他の物件または施設の構造の四項目を、あらかじめ公園管理者に通知する必要があります。
Q3自衛隊の公園占用はいつまで続きますか?
撤収を命じられるか、77条の2の防御施設構築の命令が解除されるまでの間に限られます。その後は通常の都市公園法の枠組みに戻ります。
Q4存立危機事態でも自衛隊は公園を占用できますか?
本条の特例は76条1項1号(武力攻撃事態等)に限られ、同項2号の存立危機事態による出動は対象外と条文上明記されています。
Q5公園管理者は自衛隊の占用に意見を言えますか?
言えます。2項により、管理上必要があると認めるときは部隊等の長に意見を述べられます。ただし部隊の行動を拘束する効力は定められていません。
Q6避難場所に指定された公園は有事でも使えますか?
法律上、部隊の占用対象から除外する規定はありません。避難場所と部隊の展開候補地が重なる可能性があるため、平時の調整が重要です。
Q7公園の占用許可を持つ店は有事にどうなりますか?
本条は既存の占用者との調整を定めていません。まず公園管理者に文書で扱いを確認し、損失が出れば補償・賠償の可否を専門家に相談します。
Q8自衛隊が公園に陣地を掘るのは違法ですか?
3項により、応急措置として行う防御施設の構築等には都市公園法18条に基づく公園条例が適用されないため、条例違反にはなりません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自衛隊が公園を使うって言ってきたら、市長は断れないの?
本条1項により、協議の成立が事前の通知に置き換わるため、拒否権の形は用意されていない。2項で公園管理者は意見を述べられるが拘束力はなく、都市公園法27条の監督処分も適用されない。実務のポイント:意見は口頭で済ませず、文書で日時付きで残す。後日の原状回復や損害の話し合いで、管理者側の指摘を証明できるのはその記録だけである
Q2災害派遣で自衛隊が公園に来るときも同じ扱いなんですか?
同じではない。本条の対象は76条1項1号の防衛出動と77条の2の防御施設構築措置に限られ、83条の災害派遣や76条1項2号の存立危機事態での出動は含まれない。災害時の公園使用は都市公園法の通常の枠組みや自治体との協定で処理される。実務のポイント:条文の「第一号に係る部分に限る」という括弧書きが、この線引きの正体である(最新の運用状況をご確認ください)
Q3公園条例で穴掘り禁止ってあるけど、陣地を掘るのはアリなの?
3項により、都市公園法18条に基づく条例は、部隊が応急措置として行う防御施設の構築その他の行為には適用されない。実務のポイント:3項は「応急措置として行う」行為に限定している。応急性の乏しい行為まで条例が外れるとは書かれておらず、どこまでが応急措置に当たるかは実務上、解釈が分かれうる論点である
間違えやすい点 AI による整理
- 「自衛隊でも自治体の公園を勝手には使えないはず」と思われがちだが、本条の場面では協議の成立が事前通知に置き換わる。公園管理者の監督処分(都市公園法27条)も適用されず、管理者の同意は法的な条件になっていない
- 「有事なら自衛隊は公園を何にでも使える」と考えるのは、前提そのものが誤っている。特例が及ぶのは76条1項1号の防衛出動と77条の2の防御施設構築措置に限られ、76条1項2号(存立危機事態)の出動や83条の災害派遣は含まれない。期間も撤収または命令の解除までに限定されている
- 公園管理者から見れば「意見を述べられるなら止められる」。法律から見れば、2項の意見はあくまで意見で、部隊の行動を拘束しない。この落差を知らずに「協議すれば調整できる」と住民に説明すると、実際の場面で自治体の信用が一気に崩れる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる場面 | 115条の13:防衛出動(76条1項1号)・防御施設構築措置(77条の2) | 83条:災害派遣(本条の特例は及ばない) 103条:防衛出動時の土地使用・物資収用等 |
| 対象物 | 都市公園・公園予定区域の占用 | 災害派遣先の現場全般(公園使用は通常の枠組みや協定で処理) 土地・家屋・物資など広く対象 |
| 管理者・所有者の関与 | 事前通知を受け、意見を述べられるのみ(拘束力なし) | 都市公園法の通常ルール(協議・許可)が及ぶ 本条とは別の手続・要件の下で使用・収用される |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は動員・戒厳の枠組みで土地や物資の徴用を定めるが、都市公園という個別の公物管理法の特例として条文化した日本型の規定とは構造が異なる
韓国は戦時・事変時の軍による土地・物資の徴発を一般法で定める。公園管理法ごとの特例ではなく包括的な徴発制度で対応する点が日本と異なる
ドイツは防衛目的の給付・使用を連邦給付法で包括的に規律する。個別の施設管理法への読み替え規定を積み重ねる日本方式とは対照的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 武力攻撃予測事態が認定され、市の中央公園に部隊から「明日から占用する」という通知が届いたら、市は何ができる? 協議の場は用意されていない。公園課にできるのは管理上の意見を述べることだけで、フェンスが張られた後に撤去命令を出す道(都市公園法27条)も閉じている
- あなたが部隊の施設担当幹部だとする。通知には占用の目的・期間・場所・工作物の構造の四項目が要る。急いで一項目でも抜ければ、特例の前提が欠けたと後から指摘される。現場が速く動くほど、書面の抜けが後で問題にされる
- 公園内カフェの店主。ある朝、隣の芝生広場に土嚢が積まれ始めた。自分の占用許可がどうなるのか、市の窓口も答えられない
- 県の国民保護担当として、避難住民の集結地に指定していた運動公園に防御施設構築の通知が届いた。住民への広報まであと6時間。避難先の差し替えを今決めなければ、住民は封鎖された公園へ向かうことになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 公園利用者や既存の占用事業者なら、まず公園管理者(自治体)に状況と自分の占用許可の扱いを文書で問い合わせる2. 現場の変化を日時付きの写真で記録する3. 管理者に2項の意見として自分の懸念を伝えるよう求める4. 営業損失や設備の損壊が出た場合、国家賠償法や損失補償の可否を弁護士に相談する。本条には補償の定めがないため、根拠条文の選択が勝負になる
訴えられた側:1. 部隊側なら、通知に占用の目的・期間・場所・工作物の構造の四項目を漏れなく書き、事前に届ける2. 公園管理者側なら、通知の四項目の欠落を確認し、管理上の意見を文書で速やかに出す3. 避難場所との重なりがあれば、国民保護担当部局と同時に共有する4. 撤収や命令解除の後の原状回復の範囲を、早い段階で書面で確認する
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。特例の効力は撤収命令、または77条の2の命令が解除されるまで。国家賠償請求は国家賠償法4条により民法の規定に従い、損害および加害者を知った時から3年(民法724条)(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成15年(2003年)(要確認) 武力攻撃事態への対処に関する法整備に伴う自衛隊法改正で、77条の2の防御施設構築措置とあわせて、都市公園法などの特例規定が整備されたとみられる。条番号の変遷は人的な検証が必要
- 平成27年(2015年)平和安全法制(要確認) 76条1項に存立危機事態(2号)が加わったことに伴い、特例の対象を1号の武力攻撃事態に限る括弧書きが付されたとみられる。改正内容は人的な検証が必要
- 自衛隊法 第76条防衛出動、1項1号が特例の発動要件
- 自衛隊法 第77条の2防御施設構築の措置、特例の発動要件
- 自衛隊法 第103条防衛出動時の土地使用等、並行する特例
- 自衛隊法 第83条災害派遣、本条の特例の対象外
- 都市公園法 第9条国の占用特例、協議を通知に読み替え
- 都市公園法 第27条監督処分、本条により適用除外
- 都市公園法 第18条管理条例の根拠、3項で適用除外
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める