自衛隊法 第31条の4(内閣総理大臣及び内閣官房長官との協議に基づく任用等)
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- 防衛大臣は、隊員の選考による採用、昇任、降任及び転任であつて幹部職への任命に該当するもの、幹部隊員の幹部職以外の官職への昇任、降任及び転任(第四十四条の二第一項の規定による降任及び転任を除く。)並びに幹部隊員の退職(政令で定めるものに限る。第四項において同じ。)及び免職(次項及び第三項において「採用等」という。)を行う場合には、防衛省令で定めるところにより、あらかじめ内閣総理大臣及び内閣官房長官に協議した上で、当該協議に基づいて行うものとする。
- 2.前項の場合において、災害その他緊急やむを得ない理由により、あらかじめ内閣総理大臣及び内閣官房長官に協議する時間的余裕がないときは、防衛大臣は、同項の規定にかかわらず、当該協議を行うことなく、隊員の採用等を行うことができる。
- 3.防衛大臣は、前項の規定により隊員の採用等を行つた場合には、内閣総理大臣及び内閣官房長官に通知するとともに、遅滞なく、当該採用等について、防衛省令で定めるところにより、内閣総理大臣及び内閣官房長官に協議し、当該協議に基づいて必要な措置を講じなければならない。
- 4.内閣総理大臣又は内閣官房長官は、幹部隊員について適切な人事管理を確保するために必要があると認めるときは、防衛大臣に対し、幹部隊員の昇任、降任、転任、退職及び免職(第四十四条の二第一項の規定による降任及び転任を除く。以下この項において「昇任等」という。)について協議を求めることができる。この場合において、協議が調つたときは、防衛大臣は、当該協議に基づいて昇任等を行うものとする。
この条文の基本情報
内閣総理大臣及び内閣官房長官との協議に基づく任用等とは何ですか?
定義内閣総理大臣及び内閣官房長官との協議に基づく任用等とは、自衛隊法第31条の4に定められた規定で、「防衛大臣は、隊員の選考による採用、昇任、降任及び転任であつて幹部職への任命に該当するもの、幹部隊員の幹部職以外の官職への昇任、降任及び転任(第四十四条の二第一項…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 自衛隊法第31条の4(内閣総理大臣及び内閣官房長官との協議に基づく任用等)は、日本の自衛隊法に含まれる条文です。
- 自衛隊法第31条の4の条文原文は「防衛大臣は、隊員の選考による採用、昇任、降任及び転任であつて幹部職への任命に該当するもの、幹部隊員の幹部職以外の官職への昇任、降任及び転任(第四十四条の二第一項…」で始まります。
- 自衛隊法第31条の4は第一節 通則に置かれています。
- 自衛隊法の公布日は昭和29年6月9日です。
- 自衛隊法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 自衛隊法第31条の4の前の条は自衛隊法第31条の3です。
- 自衛隊法第31条の4の次の条は自衛隊法第31条の5です。
- 自衛隊法第31条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第31条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000165 - 本サイト収録
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第31条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000165/31_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点自衛隊法31条の4は、防衛大臣が幹部隊員の任命・昇任・免職等を行う際、事前に内閣総理大臣と内閣官房長官に協議し、その協議に基づいて行うと定める。緊急時は事後協議となる。
Q · 防衛省の局長クラスの人事は、防衛大臣だけで決められるの?
決められない。総理・官房長官との事前協議が必要
自衛隊法31条の4第1項により、防衛大臣が幹部職への任命や幹部隊員の昇任・降任・転任、政令で定める退職、免職を行うときは、防衛省令の定めに従い、あらかじめ内閣総理大臣と内閣官房長官に協議し、その協議に基づいて行います。災害など協議の時間的余裕がない場合は先に人事を行えますが、事後に通知と協議が義務付けられます(2項・3項)。また総理・官房長官の側から協議を求めることもできます(4項)。
解説
防衛省の局長や事務次官の人事は、防衛大臣がひとりで決めているわけではない。本条によれば、幹部職への任命、幹部隊員の昇任・降任・転任、政令で定める退職、免職を行うとき、大臣は事前に内閣総理大臣と内閣官房長官に協議し、その協議に基づいて行う。平時は官邸の同意なしに組織トップ層の顔ぶれは動かない、という意味である。ただし災害などで協議の時間がないときは、大臣が先に人事を行い、後から通知して協議する例外がある(2項・3項)。さらに4項では、官邸の側から「この幹部の人事を協議したい」と申し入れることもできる。つまり人事の主導権は両方向に開かれている。ニュースで防衛省の幹部交代を見たら、その背後には官邸との協議がある。この構造を知っているかどうかで、報道の読み方が変わる。
法的な位置づけ
自衛隊法第31条の4は、防衛省・自衛隊の幹部人事に内閣の関与を組み込む規定である。防衛大臣が幹部職への任命、幹部隊員の昇任・降任・転任、政令で定める退職および免職を行う際、内閣総理大臣および内閣官房長官との事前協議に基づくことを求め、緊急時の事後協議と官邸側からの協議要求についても定める。
よくある質問 AI による整理
Q1自衛隊法31条の4とはどんな規定ですか?
防衛省・自衛隊の幹部人事について、防衛大臣が総理と官房長官に事前協議し、その協議に基づいて行うことを定めた規定です。
Q2防衛省の幹部人事の任命権者は誰ですか?
任命を行うのは防衛大臣です。ただし幹部職への任命などは、総理・官房長官との協議に基づいて行う必要があり、大臣が単独で完結させる仕組みではありません。
Q3官邸との協議が調わなかったらどうなりますか?
協議が調わない場合の効果は条文に明示されていません。1項は「協議に基づいて行う」と定めるため、協議の結論なしに人事を進めることは想定されていないと読めます。
Q4内閣人事局と防衛省の人事はどう関係しますか?
国家公務員法の幹部人事一元管理と同じ構造が、本条によって防衛省・自衛隊にも取り込まれています。防衛省幹部も官邸の人事関与の枠組みに入ります。
Q5自衛隊法44条の2による降任も官邸協議が必要ですか?
不要です。本条1項と4項は、44条の2第1項の規定による降任・転任を協議の対象から明文で除いています。
Q6幹部隊員の退職はすべて官邸協議の対象ですか?
すべてではありません。協議の対象となる退職は「政令で定めるもの」に限られます(1項)。具体的な範囲は自衛隊法施行令で確認する必要があります。
Q7官邸協議の具体的な手続はどこに書かれていますか?
本条は「防衛省令で定めるところにより」協議すると定めており、具体的な手続は防衛省令に委任されています。条文だけでは手続の細部は分かりません。
Q8幹部人事の官邸協議は違憲ではないのですか?
内閣が行政各部を指揮監督し官吏に関する事務を掌理するという憲法72条・73条の枠組みに沿った設計と整理されており、違憲とする有力な議論は確認できません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自衛隊の偉い人の人事って、結局は総理が決めてるってことですか?
正確には、任命するのは防衛大臣で、総理と官房長官との事前協議に基づいて行う仕組みである(自衛隊法31条の4第1項)。総理が単独で決めるのではなく、大臣と官邸の合意によって決まる。実務のポイント:4項により官邸の側から協議を求めることもできるので、人事の起点が大臣側なのか官邸側なのかは、報道だけでは判別しにくい
Q2災害のときに総理と連絡がつかなかったら、人事は止まるんですか?
止まらない。協議する時間的余裕がなければ、大臣は協議なしで人事を行える(2項)。ただし、その後に総理・官房長官への通知と遅滞のない協議が義務付けられ、協議の結果に応じて必要な措置をとることになる(3項)。実務のポイント:緊急時の人事は、後の協議で修正される可能性を前提にした暫定的な性格を持っている
間違えやすい点 AI による整理
- 「防衛省の幹部人事は防衛大臣の専権」と思われがちだが、幹部職への任命などは総理・官房長官との事前協議に基づいて行うと明記されている。大臣は任命権者ではあるが、平時にひとりで決めることは予定されていない
- 「協議」を形式的な事前相談程度にとらえると、条文の重さを見誤る。「協議に基づいて行う」と書かれている以上、協議の結論に沿って人事を行うことが求められる。協議が調わない場合にどうなるかは条文に明示されておらず、実務上の運用に委ねられている部分がある
- 官邸主導人事が問題になるのは各省の事務方だけの話だと思われている。だが自衛隊法も、国家公務員法の幹部人事一元管理と同じ構造を本条で取り込んでおり、防衛省・自衛隊も官邸の人事関与の枠組みの外にはない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる職員 | 自衛隊法31条の4:防衛省・自衛隊の幹部職・幹部隊員 | 国家公務員法61条の4:一般職の幹部職員 自衛隊法44条の2:幹部隊員の降任等の特例(本条の協議対象外) |
| 協議の相手方 | 内閣総理大臣および内閣官房長官 | 内閣総理大臣および内閣官房長官(同旨の構造) 本条の官邸協議は及ばない |
| 緊急時・官邸発意の扱い | 緊急時は事後の通知・協議(2項・3項)、官邸から協議要求可(4項) | 一般職幹部についても同様の枠組みが置かれている 44条の2の降任・転任は4項の協議要求の対象からも除外 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では総統が法に基づき文武官員を任免する。軍の人事権が国家元首側に置かれる点で、大臣任命・官邸協議型の日本と構造が異なる
ドイツでは連邦大統領が士官を任免する権限を持つ形式をとり、実務は連邦政府が担う
フランスでは大統領が文武の官職を任命し、将官の任命は閣議で行われる
米国では大統領が将官を指名し、上院の助言と承認を経て任命される。議会の関与が明文で組み込まれている点が日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 防衛省の局長が突然交代したという報道が出た。大臣の判断なのか、官邸側が4項に基づいて協議を求めた結果なのか。条文を知っていれば、記事のどこに注目すべきかが分かる
- 大規模地震の発生直後に指揮系統の要職が空席になったら、総理との協議を待つのか? 2項は、協議の時間的余裕がなければ大臣が先に任命できると定める。ただしその後、遅滞なく通知と協議を行う義務が残る(3項)
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)(要確認) 国家公務員法等の一部を改正する法律による内閣人事局の設置と幹部人事の一元管理の導入にあわせて、自衛隊法にも幹部職の任用等に関する官邸協議の規定が設けられたとみられる。改正法の法律番号と施行日は人的検証が必要
- 自衛隊法 第31条隊員の任命権者の定め(現行効力を要確認)
- 自衛隊法 第31条の2幹部隊員の適格性審査(現行効力を要確認)
- 自衛隊法 第31条の3幹部候補者名簿の作成(現行効力を要確認)
- 自衛隊法 第44条の2幹部隊員の降任等の特例、協議対象から除外
- 国家公務員法 第61条の4一般職幹部の官邸協議、同じ構造の規定
- 内閣法 第21条内閣人事局の設置根拠(現行効力を要確認)
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