受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

自衛隊法 第57条(上官の命令に服従する義務)

クイックジャンプ

隊員は、その職務の遂行に当つては、上官の職務上の命令に忠実に従わなければならない。

この条文の基本情報

上官の命令に服従する義務とは何ですか?

定義上官の命令に服従する義務とは、自衛隊法第57条に定められた規定で、「隊員は、その職務の遂行に当つては、上官の職務上の命令に忠実に従わなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 自衛隊法第57条(上官の命令に服従する義務)は、日本の自衛隊法に含まれる条文です。
  2. 自衛隊法第57条の条文原文は「隊員は、その職務の遂行に当つては、上官の職務上の命令に忠実に従わなければならない。」で始まります。
  3. 自衛隊法第57条は第四節 服務に置かれています。
  4. 自衛隊法の公布日は昭和29年6月9日です。
  5. 自衛隊法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 自衛隊法第57条の前の条は自衛隊法第56条です。
  7. 自衛隊法第57条の次の条は自衛隊法第58条です。
  8. 自衛隊法第57条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第57条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000165
  • 本サイト収録自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第57条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000165/57

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点自衛隊法57条は、隊員が職務の遂行に当たり上官の職務上の命令に忠実に従う義務を定める。私的な要求や重大かつ明白に違法な命令は服従義務の対象外とされる。

Q · 自衛官は上官の命令なら何でも従わないといけないの?

職務上の命令には従う義務があるが、私的・明白違法な命令は対象外

自衛隊法57条は、隊員が職務の遂行に当たって上官の「職務上の命令」に忠実に従うことを義務付けています。飲み会への参加強制や私的な使い走りなど、職務と無関係な要求はそもそも服従義務の対象ではありません。また、重大かつ明白に違法な命令には服従義務がないとするのが通説です。一方、正当な職務上の命令に違反すれば懲戒処分(46条)の対象となり、防衛出動時の不服従は刑事罰(122条)の対象にもなります。

解説

条文に書かれた服従の範囲は、実は二つの言葉で限定されている。一つは「職務の遂行に当つては」、もう一つは「職務上の命令」である。つまり、上官の言葉なら何でも従う義務があるわけではない。休日の飲み会への参加、私的な買い物の使い走り、性的な要求は職務上の命令ではないので、服従義務は最初から発生しない。職務上の命令であっても、重大かつ明白に違法なものには従う義務がないというのが通説である。ただし、多少の疑問がある程度の命令なら従うのが原則であり、その線引きは実務上も解釈が分かれている。問題は結果の重さである。命令違反は懲戒処分(免職・降任・停職・減給・戒告、46条)につながり、防衛出動の場面なら刑事罰(122条)の対象にもなる。どこまで従い、どこで「これは職務ではない」と言えるのか。その境界線を知っているかどうかで、自分の身を守れるかが決まる。

法的な位置づけ

自衛隊法第57条は、隊員の上官命令服従義務を定める規定であり、隊員が職務の遂行に当たって上官の職務上の命令に忠実に従うべきことを規定する。服従の対象は職務上の命令に限定され、職務と無関係な私的要求は含まれない。重大かつ明白に違法な命令には服従義務が及ばないとするのが通説である。

よくある質問 AI による整理

Q1自衛隊法57条とは何ですか?

隊員が職務の遂行に当たり、上官の職務上の命令に忠実に従う義務を定めた規定です。昭和29年の自衛隊法制定時から置かれています。

Q2自衛隊 上官の私的な用事 断れる?

断れます。57条の服従義務は「職務上の命令」に限られるため、私的な買い物や使い走りの指示は対象外で、断っても命令違反にはなりません。

Q3自衛隊 飲み会 強制参加 違法?

懇親会は原則として職務ではないため、参加しなくても命令違反になりません。欠席を理由に評価を下げるなどの不利益扱いは、パワハラとして問題になり得ます。

Q4防衛省の事務官にも自衛隊法57条は適用される?

適用されます。事務官や技官も自衛隊法上の「隊員」に含まれ、制服の有無に関係なく57条の服従義務と46条の懲戒規定が及びます。

Q5自衛隊 懲戒処分 審査請求 いつまで

処分説明書を受け取った日の翌日から3か月以内、処分の翌日から1年以内が目安です(自衛隊法49条等)。最新の改正状況は必ず確認してください。

Q6自衛隊法122条とは?

防衛出動の命令を受けた者が上官の職務上の命令に反抗し、または服従しない場合などを処罰する規定です。7年以下の拘禁刑が定められています。

Q7自衛隊 パワハラ 相談窓口 どこ?

部内のハラスメント相談窓口のほか、防衛監察本部への通報、外部の弁護士への相談が考えられます。日時・内容・同席者の記録を先に残すことが重要です。

Q8違法な命令に従ったら自分も責任を問われる?

問われる可能性があります。重大かつ明白に違法な命令には服従義務がないため、実行した隊員自身にも刑事責任や懲戒責任が及び得ます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1明らかにおかしい命令でも、自衛官は従わないとダメなんですか?

57条が求めるのは職務上の命令への服従である。重大かつ明白に違法な命令には服従義務がないというのが通説だが、「少し疑問がある」程度では従うのが原則とされ、線引きは実務上も解釈が分かれている。実務のポイント:迷ったら拒否でも黙従でもなく、「職務上の命令として受けてよいか」をその場で確認し、記録に残すことである。後で争いになったとき、その確認の記録がいちばん強い材料になる

Q2命令に逆らったら、本当に刑務所に行くことになるんですか?

平時の単純な命令違反は、主に懲戒処分(46条)の問題である。刑事罰が正面から問題になるのは、防衛出動の命令を受けた者が反抗・不服従をした場合(122条、7年以下の拘禁刑)や、多数で共同して反抗した場合などに限られる(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:懲戒でも免職になれば退職手当が大きく削られることがある。刑事罰がないから軽い、という計算は成り立たない

Q3防衛出動を命じられても従いたくない場合、事前に裁判で争えますか?

現職の自衛官が防衛出動命令に服従する義務がないことの確認を求めた事件で、最判令和元年7月22日は、訴えを懲戒処分の予防を目的とする抗告訴訟として整理し、審理を高裁に差し戻した。ただし、ハードルは高く、差戻し後に請求が認められたわけではない。実務のポイント:この判決で、「服従義務そのもの」を事前に争うという発想自体は、門前払いにならない構造があると示された。この点は研究者の間でも注目されている

間違えやすい点 AI による整理

  • 「上官の命令は絶対」と思われがちだが、条文が求めるのは「職務の遂行に当たって」の「職務上の命令」への服従だけである。私生活への干渉、私的な用事の強要、性的な要求は最初から対象外であり、断ったことを理由に不利益を与えるほうが違法になりうる
  • 命令違反は注意されて終わりだと軽く考えている人は、結果の重さを知らない。平時でも懲戒処分(46条)の対象で、最も重い場合は免職になる。防衛出動の命令を受けた隊員が上官の命令に反抗したり従わなかったりすると、7年以下の拘禁刑(122条)という刑事罰の対象になる(最新の改正状況をご確認ください)
  • 「違法な命令に従った自分は被害者で、責任はすべて上官にある」という発想は、法律から見ると通用しない場面がある。重大かつ明白に違法な命令には服従義務がないため、それを実行したあなた自身にも刑事責任や懲戒責任が及ぶ可能性がある。命令に従うかどうかは、上官の責任だけでなくあなた自身の判断の問題でもある
比較の観点この条文ほかの条文
規定の内容自衛隊法57条:上官の職務上の命令への服従義務自衛隊法56条:専心職務を遂行し責務の完遂に努める義務
自衛隊法122条:防衛出動時の命令不服従等の処罰
適用場面平時・有事を問わず職務の遂行時平時・有事を問わず職務全般
防衛出動の命令を受けた場合
違反の効果懲戒処分(46条:免職・降任・停職・減給・戒告)懲戒処分(46条)
刑事罰(7年以下の拘禁刑)

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
陸海空軍刑法 第47条・公務員服務法

台湾では軍人の抗命を刑事罰で担保し、公務員一般についても長官の命令への服従義務を定めている

韓国
군인의 지위 및 복무에 관한 기본법 제25조

韓国も軍人に上官の職務上の命令への服従義務を課し、軍刑法で抗命を処罰する

中国
中华人民共和国刑法 第421条

中国は戦時の命令違反で作戦に危害を及ぼした場合を刑事罰の対象とする

ドイツ
Soldatengesetz § 11

ドイツは服従義務を定める一方、犯罪となる命令や人間の尊厳を侵害する命令には従ってはならない旨を条文で明記している

フランス
Code de la défense art. L4122-1

フランスは上官の命令への服従を定めつつ、法律や戦争法規に反する行為は命じられず実行もできないと明文化している

アメリカ
UCMJ Art. 90・92

米国は上官の適法な命令への不服従を軍法で処罰する。適法性が要件とされる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 上官から「今夜の懇親会は全員参加、欠席者は評価に響く」と言われたらどうなるか。懇親会は原則として職務ではない。57条の服従義務の外にあるので、断っても命令違反にはならない。評価を理由に不利益を与えれば、むしろパワハラとして問題になるのは上官の側である
  • 当直中、上官から点検記録の数字を「前回と同じにしておけ」と指示された。記録の改ざんは違法な命令であり、あなたが従えばあなた自身も責任を問われる。「命令されたから」は、重大かつ明白な違法について免責の盾にならない
  • 命令に従わなかったとして、あなたに懲戒処分の説明書が届いた。反論の機会を捨てる前に、処分説明書を受け取った翌日から数えて期限が動き出していることを思い出してほしい。三か月以内に審査請求をしなければ、争う道が大きく狭まる
  • 防衛省の事務官として、書類仕事しかしていないあなたも「隊員」である。制服を着ていなくても、57条は同じように適用される
  • 同期から「上官に殴られながら訓練の命令を受けた。拒否したら命令違反になるのか」と相談された。訓練そのものは職務上の命令でも、暴行は職務ではない。二つを切り分け、暴行について記録を残して部内のハラスメント相談窓口や外部の弁護士につなぐことが先である

取るべき行動

被害を受けた側:1. 命令が「職務上」のものか、私的な要求かを切り分ける。飲み会・私用・性的要求は服従義務の外にある2. 命令の日時・内容・同席者をその日のうちに記録し、LINE やメールは保存する3. 暴行やハラスメントを伴う場合は、部内の相談窓口に加え、防衛監察本部への通報や外部の弁護士への相談を並行させる4. 不利益な処分を受けたら、処分説明書の受領日を起点に審査請求の期限を計算する

訴えられた側:1. 命令違反を問われたら、まずその命令が職務上のものだったか、内容が重大かつ明白に違法ではなかったかを整理する2. 命令を受けた状況、確認したやり取り、従えなかった理由を時系列で書き出す3. 懲戒手続では弁明の機会を必ず使い、記録に残る書面で主張する4. 刑事手続(122条など)に進む可能性がある場合は、供述前に弁護士をつける

時効(請求できる期限):懲戒処分への審査請求は、処分説明書を受け取った日の翌日から3か月以内、処分の翌日から1年以内(自衛隊法49条等、最新の改正状況をご確認ください)。取消訴訟は裁決を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。122条違反の公訴時効は5年(刑事訴訟法250条2項5号)

学説

通説(重大明白説):職務上の命令には原則として服従義務があるが、違法性が重大かつ明白な命令は拘束力を欠き、服従義務は生じない。軽微な疑義がある程度の命令には従うべきとされる。

改正沿革 AI による整理

  • 昭和29年(1954年) 自衛隊法の制定とともに設けられた。「当つては」という旧仮名遣いが残っていることからも分かるように、制定当時の文言が維持されている。関連罰則の刑の種類は、令和7年(2025年)の拘禁刑導入で変わっている

改正の年表

  1. 1.昭和29年(1954年) 新設:自衛隊法の制定とともに設けられた。「当つては」という旧仮名遣いが残り、制定当時の文言が維持されている

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

自衛隊法の全文を見る所属する編章節を開く:第四節 服務

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›