自衛隊法 第63条(他の職又は事業の関与制限)
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隊員は、報酬を受けて、第六十条第二項に規定する国家機関、行政執行法人及び地方公共団体の機関の職並びに前条第一項の地位以外の職又は地位に就き、あるいは営利企業以外の事業を行う場合には、防衛省令で定める基準に従い行う防衛大臣の承認を受けなければならない。
この条文の基本情報
他の職又は事業の関与制限とは何ですか?
定義他の職又は事業の関与制限とは、自衛隊法第63条に定められた規定で、「隊員は、報酬を受けて、第六十条第二項に規定する国家機関、行政執行法人及び地方公共団体の機関の職並びに前条第一項の地位以外の職又は地位に就き、あるいは営利企業以外…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 自衛隊法第63条(他の職又は事業の関与制限)は、日本の自衛隊法に含まれる条文です。
- 自衛隊法第63条の条文原文は「隊員は、報酬を受けて、第六十条第二項に規定する国家機関、行政執行法人及び地方公共団体の機関の職並びに前条第一項の地位以外の職又は地位に就き、あるいは営利企業以外…」で始まります。
- 自衛隊法第63条は第四節 服務に置かれています。
- 自衛隊法の公布日は昭和29年6月9日です。
- 自衛隊法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 自衛隊法第63条の前の条は自衛隊法第62条です。
- 自衛隊法第63条の次の条は自衛隊法第64条です。
- 自衛隊法第63条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第63条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000165 - 本サイト収録
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第63条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000165/63
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点自衛隊法63条は、隊員が報酬を受けて営利企業以外の職に就き、または事業を行う場合、防衛省令の基準に従い防衛大臣の承認を受けなければならないと定める。
Q · 自衛隊員が NPO や学校で謝礼をもらって活動するとき、許可は要るの?
報酬を受けるなら、NPO でも防衛大臣の承認が必要です
自衛隊法63条により、隊員が報酬を受けて営利企業以外の職や地位に就いたり、営利企業以外の事業を行ったりする場合は、防衛省令の基準に従った防衛大臣の承認が必要です。NPO、公益法人、学校法人、宗教法人などでの報酬付き活動が対象になりえます。無報酬なら本条の承認は不要です。無承認のまま続けると、刑事罰はありませんが懲戒処分(同法46条)の対象になりえます。
解説
副業の話を聞いたとき、多くの隊員は株式会社で働くかどうかだけを気にする。営利企業は62条の話だ。だが落とし穴は反対側にある。63条が網をかけるのは、NPO、公益法人、学校法人、宗教法人、地域団体など「営利企業ではない」側の職や事業だ。報酬を受けるなら、防衛省令の基準に従い防衛大臣の承認が要る。少年サッカーのコーチ謝礼も、専門学校の非常勤講師料も、報酬を受けていれば対象になりうる。「社会貢献だから大丈夫」は通らない。判断の分かれ目は、活動が善意かどうかでも、相手が非営利かどうかでもない。報酬を受けるかどうかである。無報酬なら本条の承認は要らないが、報酬を受けると決めた瞬間から手続が始まる。承認を得ずに続けた場合、刑事罰はないが、懲戒処分(46条、免職から戒告まで)の対象になりうる。順番を守れば堂々と続けられる活動が、順番を飛ばしただけで経歴の傷に変わる。
法的な位置づけ
自衛隊法63条は、隊員の非営利分野における兼業を規律する規定であり、隊員が報酬を受けて、同法60条2項の国家機関等の職および62条1項の営利企業関係の地位以外の職・地位に就き、または営利企業以外の事業を行う場合に、防衛省令で定める基準に従った防衛大臣の承認を要件とする許可制を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1自衛隊法63条とは何ですか?
隊員が報酬を受けて営利企業以外の職や事業に関わる場合に、防衛大臣の承認を義務づける規定です。営利企業を扱う62条と対になっています。
Q2自衛隊法62条と63条の違いは?
62条は営利企業の役員就任や自営などの営利分野、63条はそれ以外の報酬付きの職・事業を扱います。相手先が営利か非営利かで適用条文が分かれます。
Q3自衛官の兼業承認はどこに申請する?
承認権者は防衛大臣ですが、実務上は所属部隊・機関の人事担当を経由して申請するのが通常です。まず所属の服務・人事担当に相談するのが確実です。
Q4兼業承認が下りるまでどれくらいかかる?
法令上の標準期間は本条に定めがありません。部隊経由で決裁が上がるため、活動開始日から逆算し、報酬の話が出た段階で早めに申請するのが安全です。
Q5自衛官が講演をして謝礼をもらうのは違法?
違法とは限りませんが、非営利団体等から報酬を受けて行う活動なら63条の承認対象になりえます。単発か継続かなど実態で判断されるため事前相談が安全です。
Q6防衛省の事務官や技官も63条の対象?
対象になりえます。本条の「隊員」は自衛官に限らず、防衛省の事務官・技官等を含む概念です。制服を着ていないから関係ない、とはなりません。
Q7兼業承認が不承認になるのはどんな場合?
防衛省令の基準に照らし、職務遂行への支障、勤務時間との重複、職務との利害関係、隊員の信用を損なうおそれなどがあると判断される場合が想定されます。
Q8兼業承認を受けた後に条件が変わったら?
報酬額、活動時間、活動先など承認時の前提が変わった場合は、所属の人事担当に届け出て再確認を受けるのが安全です。承認は申請内容を前提にしています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1お金をもらわないボランティアなら、何も申請しなくていいんですか?
63条が承認を求めるのは「報酬を受けて」行う場合なので、無報酬の活動は本条の承認対象外です。ただし勤務時間中の活動は職務専念義務(60条)に、政治団体での活動は政治的行為の制限(61条)に抵触しうるため、別途確認が必要です。実務のポイント:途中で謝礼が出るようになった瞬間に承認対象へ切り替わる。最初は無報酬だった活動ほど、この切り替わりを見落としやすい
Q2交通費だけもらうのも「報酬」になっちゃいますか?
一般に、実際にかかった費用の弁償は労務の対価ではないため、報酬には当たらないと解されています(63条)。しかし実費と無関係な定額を「交通費」名目で受け取っていれば、報酬と評価される余地があります。実務のポイント:判断されるのは名目ではなく実態である。領収書や経路で実費と説明できる金額かどうかを、自分で先に確認しておくことが防御になる
Q3無許可でやってたのがバレたら、やっぱりクビですか?
63条違反に刑事罰はありませんが、懲戒処分(46条)の対象になりえます。処分の重さは、期間、報酬額、職務との利害関係、発覚後の対応などを総合して決まり、必ず免職になるわけではありません。実務のポイント:発覚前に自分から報告して承認申請を出した場合と、調査で発覚した場合とでは、情状の評価が大きく変わりやすい。隠し続ける時間が長いほど不利になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「副業禁止は儲け目的の会社勤めの話」と思われがちだが、非営利団体での報酬付き活動も本条で承認制になっている。NPO や学校法人、公益法人は営利企業ではないからこそ、62条ではなく63条の網にかかる
- 承認制であることは知っていても、無承認の代償を軽く見ている隊員が多い。刑事罰がないため「バレても注意程度」と考えがちだが、懲戒処分は免職、降任、停職、減給、戒告のいずれもありうる(46条)。懲戒歴は人事記録に残り、昇任や再就職の場面まで尾を引く
- 「この活動は許されるのか」と中身の善し悪しを考え込むこと自体が、問いの立て方を誤っている。本条がまず問うのは中身ではなく、報酬の有無と承認手続の有無である。地域貢献として価値の高い活動でも、報酬を受けて無承認なら手続違反になる。問いは「許されるか」ではなく「承認を取ったか」だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 自衛隊法63条:営利企業以外の職・地位・事業(NPO、公益法人、学校法人、宗教法人等) | 自衛隊法62条:営利企業の役員等の地位、営利企業の自営 自衛隊法60条:職務専念義務(2項で法令に基づく他の官職の兼職を規律) |
| 報酬の要否 | 報酬を受ける場合のみ承認が必要(無報酬なら本条の承認不要) | 報酬の有無を問わず営利企業への関与自体を制限 報酬の有無と無関係に勤務時間中の注意力・職責を職務に向ける義務 |
| 許容の仕組み | 防衛省令の基準に従う防衛大臣の承認 | 原則制限、承認を受けた場合に例外的に可能 法令に別段の定めがある場合等に限り職務専念義務が免除 |
| 違反時の効果 | 刑事罰なし、懲戒処分(46条)の対象になりうる | 懲戒処分(46条)の対象になりうる 懲戒処分(46条)の対象になりうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では軍人も「受有俸給之文武職公務員」として公務員服務法の適用を受け、兼職や非営利団体の職務には服務機関の許可を要する仕組みが置かれている
韓国も営利業務を禁止し、それ以外の兼職は所属機関長の許可制とする点で日本と構造が近い
ドイツは兵士の副業(Nebentätigkeit)を法律で規律し、一定の副業に許可を要する。職務遂行への支障を不許可事由とする発想は日本と共通する
米国は連邦職員の倫理規則と国防総省の倫理規程で外部活動を規律し、利益相反の審査を重視する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 週末、地元の NPO が運営する少年サッカークラブでコーチをしている。今年度から「指導謝礼」として月2万円が振り込まれるようになった。善意で始めた活動が、振込が始まったその月から防衛大臣の承認が必要な兼業に変わっている
- 来月から専門学校の非常勤講師を頼まれた。開講まであと3週間。承認申請は所属部隊を経由して上がっていくため、書類が戻るまでに想定以上の日数がかかることがある。先に授業を始めて後から申請する、という順番だけは避けたい
- 承認を取らないまま、公益法人の理事として1年間報酬を受けていたことが、同僚の何気ない一言で上司に伝わった。いま問われているのは活動の中身ではなく、承認を取らなかったという手続違反である
- もし実家の寺の法要を手伝ってお布施の一部を受け取っていたら、それは報酬を受けた兼業になるのか? 宗教法人は営利企業ではないので、報酬性が認められれば63条の射程に入る。継続性と金額次第で、実務上の判断が分かれる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 承認申請が不承認になったら、理由を書面で確認する。職務との利害関係、勤務時間との重複、職務遂行への支障のどれが問題視されたかを特定する2. 報酬額、活動時間、活動日を修正できないか検討し、条件を変えて再申請する3. 無報酬に切り替えれば本条の承認は不要になるが、職務専念義務(60条)や政治的行為の制限(61条)とは別途確認する
訴えられた側:1. 無承認兼業を指摘されたら、活動開始日、報酬の受領額と受領方法、活動時間を時系列で正確に整理する2. 継続する意思があれば直ちに承認申請を出し、報酬の受領を一時停止して是正の意思を示す3. 懲戒処分を受けた場合、自衛隊法の不服申立て手続(49条以下)による審査請求を検討する。処分は行政処分なので、取消訴訟も選択肢になる
時効(請求できる期限):本条自体に時効の定めはない。懲戒処分への審査請求は、行政不服審査法の一般則では処分があったことを知った日の翌日から3か月(自衛隊法上の特則の有無は最新の規定をご確認ください)。取消訴訟は処分を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)
学説
一般的理解:本条の承認制は、隊員の職務専念、職務の公正、隊員に対する信用の確保を目的として、報酬付きの外部活動を一律禁止せず事前審査にかける趣旨と理解されている。一般職の国家公務員法104条と同旨の規律である
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和29年(1954年) 新設:自衛隊法の制定に伴い、隊員の服務規律の一つとして、営利企業以外の報酬付き兼業に関する承認制が設けられた
- 自衛隊法 第62条営利企業への関与制限、本条と対をなす規定
- 自衛隊法 第60条職務専念義務、第2項が本条の除外範囲を画す
- 自衛隊法 第46条無承認兼業に対する懲戒処分の根拠
- 自衛隊法 第49条懲戒等の不利益処分に対する不服申立て
- 国家公務員法 第104条一般職の同旨規定、隊員には不適用
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