受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 6 分6 分6 分

自衛隊法 第64条(団体の結成等の禁止)

クイックジャンプ
  1. 隊員は、勤務条件等に関し使用者たる国の利益を代表する者と交渉するための組合その他の団体を結成し、又はこれに加入してはならない。
  2. 2.隊員は、同盟罷業、怠業その他の争議行為をし、又は政府の活動能率を低下させる怠業的行為をしてはならない。
  3. 3.何人も、前項の行為を企て、又はその遂行を共謀し、教唆し、若しくはせん動してはならない。
  4. 4.前三項の規定に違反する行為をした隊員は、その行為の開始とともに、国に対し、法令に基いて保有する任用上の権利をもつて対抗することができない。

この条文の基本情報

団体の結成等の禁止とは何ですか?

定義団体の結成等の禁止とは、自衛隊法第64条に定められた規定で、「隊員は、勤務条件等に関し使用者たる国の利益を代表する者と交渉するための組合その他の団体を結成し、又はこれに加入してはならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 自衛隊法第64条(団体の結成等の禁止)は、日本の自衛隊法に含まれる条文です。
  2. 自衛隊法第64条の条文原文は「隊員は、勤務条件等に関し使用者たる国の利益を代表する者と交渉するための組合その他の団体を結成し、又はこれに加入してはならない。」で始まります。
  3. 自衛隊法第64条は第四節 服務に置かれています。
  4. 自衛隊法の公布日は昭和29年6月9日です。
  5. 自衛隊法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 自衛隊法第64条の前の条は自衛隊法第63条です。
  7. 自衛隊法第64条の次の条は自衛隊法第64条の2です。
  8. 自衛隊法第64条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第64条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000165
  • 本サイト収録自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第64条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000165/64

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点自衛隊法64条は、隊員が国と交渉するための組合の結成・加入と争議行為を禁止する。違反した隊員は、行為の開始時から任用上の権利を国に主張できない。

Q · 自衛官って労働組合を作ったりストライキをしたりできるの?

できない。交渉目的の団体も争議行為も本条で禁止

自衛隊法64条により、隊員は国と勤務条件を交渉するための組合その他の団体を結成・加入できず(1項)、同盟罷業・怠業などの争議行為も禁じられます(2項)。その企てやせん動は隊員以外の「何人」にも禁止されます(3項)。違反した隊員は、行為の開始とともに任用上の権利を国に対抗できなくなります(4項)。ただし、個人での苦情申出、国家賠償請求、訴訟提起は本条の対象外です。

解説

日本で20万人を超える自衛隊員は、憲法28条が保障する労働三権(団結権、団体交渉権、争議権)を三つとも持たない。その直接の根拠が本条である。国と待遇を交渉するための組合は、作ることも入ることも禁じられる(1項)。ストライキやサボタージュ(わざと仕事の能率を落とす行為)も禁じられる(2項)。それを企てたり、共謀したり、煽ったりすることは、隊員でない「何人」にも禁じられる(3項)。違反した隊員は、その行為を始めた時点から、法令上の身分保障を国に対して主張できなくなる(4項)。つまり「不当な免職だ」と争うための足場が崩れる。ただし見落とされやすい点がある。本条が禁じるのは「国と交渉するための団体」と「争議行為」だけだ。個人でハラスメントを申告すること、国家賠償を請求すること、訴訟を起こすことは、どれも奪われていない。集団で声を上げる道はふさがれていても、個人が使える法的手段は残っている。この境界線を知っているかどうかで、隊員とその家族が選べる行動は大きく変わる。

法的な位置づけ

自衛隊法第64条は、隊員の団結権・団体交渉権・争議権を制限する規定である。国の利益を代表する者と勤務条件等を交渉するための団体の結成・加入(1項)、争議行為及び怠業的行為(2項)を禁止し、何人に対してもその企て・共謀・教唆・せん動を禁じ(3項)、違反した隊員は任用上の権利を国に対抗できないと定める(4項)。

よくある質問 AI による整理

Q1自衛隊法64条とは?

自衛隊員の労働組合の結成・加入と、ストライキなどの争議行為を禁止する規定です。違反した隊員は任用上の権利を国に対抗できなくなります。

Q2自衛隊に労働組合はある?

ありません。自衛隊法64条1項が、国と勤務条件を交渉するための組合その他の団体の結成・加入を隊員に禁じているためです。

Q3自衛官 ストライキ 違法?

違法です。同条2項が同盟罷業・怠業その他の争議行為と、政府の活動能率を低下させる怠業的行為を禁止しています。

Q4防衛省の事務官も組合に入れない?

入れません。自衛隊法上の「隊員」には自衛官だけでなく事務官・技官なども含まれ(同法2条5項)、本条の対象になります。

Q5自衛官の家族がストを呼びかけたら違法?

同条3項は「何人も」争議行為の企て・共謀・教唆・せん動を禁じているため、隊員でない家族や一般人も対象になりえます。

Q6自衛官の給料は誰が決める?

防衛省の職員の給与等に関する法律で定められ、一般職国家公務員への人事院勧告に準じて改定されるのが通例です。

Q7自衛官は不満をどこに訴えればいい?

防衛省・自衛隊の相談窓口や苦情処理制度に個人として申告できます。個人での申告は本条の禁止対象ではありません。

Q8自衛隊法64条4項 身分保障 どうなる?

争議行為等をした隊員は、その行為の開始とともに、法令に基づく任用上の権利(身分保障など)を国に対抗できなくなります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1自衛官ってストも組合もダメなのに、どうやって給料上げてもらうの?

労働基本権を制限する代わりの仕組み(代償措置)として、隊員の給与は防衛省の職員の給与等に関する法律で定められ、一般職国家公務員への人事院勧告に準じて改定される。本条1項・2項の禁止とこの仕組みは、セットで理解する必要がある。実務のポイント:人事院勧告が出た後の国会で、一般職の給与法と並んで防衛省職員給与法も改正されるのが通例である。勧告の内容を追えば、自衛官の給与改定の方向もほぼ読める

Q2部隊の親睦会とか同期会って、組合扱いになっちゃうの?

本条1項が禁じるのは「勤務条件等に関し国の利益を代表する者と交渉するための」団体である。親睦、互助、趣味の会は、交渉目的がない限り対象外と解されている。実務のポイント:危ないのは会の名前ではなく運用である。親睦会が会員の総意として上層部に待遇改善を申し入れ始めると、実態として交渉団体に近づく。議事録に「要求」「交渉」という言葉が残れば、後で不利な証拠になる

Q3夫が自衛官なんだけど、私がネットで待遇のひどさを訴えるのはアウト?

家族が待遇の問題を論じ、議員や報道機関に訴えること自体は表現の自由の範囲で、本条は禁じていない。問題になるのは64条3項で、隊員に争議行為(一斉休業やサボタージュ)を実行するよう煽る表現は「何人も」禁止される。実務のポイント:境界線は「社会に訴える」か「隊員に行動を促す」かにある。文末を「一緒に休もう」から「国会で議論してほしい」に変えるだけで、法的な位置付けが大きく変わる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「組合がダメなら、自衛官は何も言えない」と思われがちだが、実際は違う。本条が禁じるのは、国と交渉するための団体と、争議行為という集団的な手段だけである。個人でハラスメントを申告すること、苦情を申し出ること、国家賠償法1条に基づいて請求することは、本条の外にある。口を閉ざす必要はない。変えるべきなのは声の出し方である
  • 争議行為が禁止されていることは知っていても、4項の重さを知る人は少ない。条文は「その行為の開始とともに」と書いている。懲戒手続が終わった後ではなく、行為を始めた時点で、身分保障を主張する手段が失われる構造になっている。具体的にどこまで適用されるかは解釈に委ねられている部分があるが、一度踏み込んだら後から取り消せない一線であることに変わりはない
  • 「自衛官も国家公務員だから、国家公務員法の争議禁止が適用される」という前提から出発すると、話がずれる。隊員は特別職で、国家公務員法は原則として適用されない(同法2条)。本条が直接の根拠になる。しかも、一般職の公務員には認められている職員団体の結成(同法108条の2)さえ、隊員には認められていない。制限の深さは一般職より一段重い
  • 隊員自身から見れば「制服を着た人の話」かもしれない。しかし法律上の「隊員」は、自衛官だけでなく事務官や技官なども含む(自衛隊法2条5項)。防衛省で事務職として働く人が「自分は対象外」と思い込んで組合活動に関わると、この認識の差がそのまま身分上のリスクになる
比較の観点この条文ほかの条文
規制の対象自衛隊法64条:交渉目的の団体結成・加入と争議行為自衛隊法61条:政治的行為
自衛隊法42条:身分保障(規制ではなく保護)
主語の範囲1・2項は隊員、3項は「何人も」隊員
隊員
違反・適用の効果行為の開始とともに任用上の権利を国に対抗不能(4項)懲戒処分・罰則の対象
法定事由によらなければ意に反して降任・免職されない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
工會法 第6條第1項但書

現役軍人による工会の組織を禁止しており、軍人の集団的労働権を制限する点で日本と同系統

韓国
군인의 지위 및 복무에 관한 기본법 제31조

軍人の集団行為を禁止し、労働運動を認めない点で日本と近い

ドイツ
Soldatengesetz § 6 / GG Art. 9 Abs. 3

兵士にも団結権が認められ、職業団体への加入が可能。争議は認められないとされ、日本より団結権の保障が広い

アメリカ
10 U.S.C. § 976

軍人の組合加入・組織化・組合承認を連邦法で禁止しており、日本と同様に全面的な制限

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 同じ部隊の若手五人が、休日返上の当直続きに耐えかねて LINE グループで「全員で同じ日に休暇を出して抗議しよう」と相談し始めた。示し合わせた一斉休暇による抗議は、2項の争議行為と評価されうる。各自が通常の手続で個別に休暇を申請するのとは、法的な意味がまったく違う
  • もしあなたが自衛官の家族で、SNS に「全国の自衛官は一斉に出勤を拒否しよう」と投稿したら、どうなる? 3項の主語は「何人も」である。隊員でないあなたも、せん動(煽る行為)を禁じる規定の対象になる。罰則がどこまで及ぶかは、自衛隊法の罰則規定で確認する必要がある
  • 上官からのセクハラを、あなたは一人で申告した。組合がなくても、申告も国家賠償の請求も、本条とは関係なく使える。
  • 懲戒免職の処分説明書が届いた。取消訴訟を起こせる期間は、処分を知った日から6か月で終わる(行政事件訴訟法14条)。処分理由が「争議行為への参加」なら、4項によって身分保障を主張できない可能性がある。争点は「その行為が本当に争議行為だったのか」の一点に絞られる。残り日数を数えながら、事実関係の書面を今週中にまとめる必要がある
  • あなたは退官後、元同僚の待遇改善を訴える市民団体を立ち上げた。現職隊員を会員に誘い、防衛省との交渉役を担わせる形にすると、隊員側が1項の禁止に触れるおそれがある。退官者と一般市民だけで政策提言をする団体であれば、1項の対象外である

取るべき行動

被害を受けた側:1. 不満やハラスメント被害は、連名ではなく個人名で、防衛省・自衛隊の相談窓口や苦情処理制度に申告する2. 日時、発言内容、目撃者を記録しておく。ただし職務上の秘密に当たる情報は持ち出さない3. 損害が生じていれば、国家賠償法1条に基づく個人としての請求を検討する。弁護士に相談すること自体は本条に触れない4. 家族が外部で声を上げる場合も、隊員に一斉行動を呼びかける表現は避け、議員や報道機関への問題提起という形をとる

訴えられた側:1. 懲戒手続が始まったら、自分の行為が本当に要件を満たすのか(国と交渉する目的があったか、業務の正常な運営を妨げたか)を争点として特定する2. 弁明の機会では、事実関係を書面で残す3. 処分説明書の教示欄(不服申立ての方法と期限が書かれた欄)で期限を確認し、同時に弁護士へ相談する4. 刑事事件になった場合は黙秘権を行使し、弁護人を通じて対応する

時効(請求できる期限):本条そのものに時効はない。懲戒処分に対する不服申立ての期限は、処分説明書の教示欄で確認する(最新の改正状況をご確認ください)。取消訴訟は、処分を知った日から6か月、処分の日から1年を過ぎると原則として起こせない(行政事件訴訟法14条)。刑事罰の公訴時効は、法定刑に応じて刑事訴訟法250条で決まる

学説

代償措置論:隊員の労働基本権制限は、職務の公共性と部隊の即応性に加え、給与を法律と人事院勧告に連動させる代償措置があることにより正当化されるとする見解

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和29年(1954年) 新設:自衛隊法の制定に伴い、隊員の団体結成・争議行為等の禁止規定として設けられた

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

自衛隊法の全文を見る所属する編章節を開く:第四節 服務

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›