国民健康保険法 第113条の3(連合会又は支払基金への事務の委託)
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- 保険者は、第四十五条第五項(第五十二条第六項、第五十二条の二第三項、第五十三条第三項及び第五十四条の二第十二項において準用する場合を含む。)に規定する事務のほか、次に掲げる事務を第四十五条第五項に規定する連合会又は支払基金に委託することができる。
- 一第四章の規定による保険給付の実施、第七十六条第一項又は第二項の規定による保険料の徴収、第八十二条第一項の規定による保健事業の実施その他の厚生労働省令で定める事務に係る情報の収集又は整理に関する事務
- 二第四章の規定による保険給付の実施、第七十六条第一項又は第二項の規定による保険料の徴収、第八十二条第一項の規定による保健事業の実施その他の厚生労働省令で定める事務に係る情報の利用又は提供に関する事務
- 2.保険者は、前項の規定により同項各号に掲げる事務を委託する場合は、他の社会保険診療報酬支払基金法第一条に規定する保険者、法令の規定により医療に関する給付その他の事務を行う者であつて厚生労働省令で定めるもの及び介護保険法第三条の規定により介護保険を行う市町村と共同して委託するものとする。
この条文の基本情報
連合会又は支払基金への事務の委託とは何ですか?
定義連合会又は支払基金への事務の委託とは、国民健康保険法第113条の3に定められた規定で、「保険者は、第四十五条第五項(第五十二条第六項、第五十二条の二第三項、第五十三条第三項及び第五十四条の二第十二項において準用する場合を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民健康保険法第113条の3(連合会又は支払基金への事務の委託)は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
- 国民健康保険法第113条の3の条文原文は「保険者は、第四十五条第五項(第五十二条第六項、第五十二条の二第三項、第五十三条第三項及び第五十四条の二第十二項において準用する場合を含む。」で始まります。
- 国民健康保険法第113条の3は第十一章に置かれています。
- 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
- 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 国民健康保険法第113条の3の前の条は国民健康保険法第113条の2です。
- 国民健康保険法第113条の3の次の条は国民健康保険法第113条の4です。
- 国民健康保険法第113条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第113条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192 - 本サイト収録
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第113条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/113_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民健康保険法113条の3は、保険者が保険給付・保険料徴収・保健事業に係る情報の収集や利用の事務を、国保連合会または支払基金へ委託できると定める。委託は共同委託が原則。
Q · マイナ保険証で薬や健診の情報が出てくる仕組みは、誰が事務を回しているの?
市役所ではなく、国保連合会と支払基金が処理しています
国民健康保険法113条の3により、保険給付や保険料徴収、保健事業に関わる情報の収集・整理・利用・提供の事務は、国民健康保険団体連合会または社会保険診療報酬支払基金へ委託できます。第2項は、委託する場合に他の保険者や介護保険を行う市町村と共同して委託することを求めており、保険者をまたいで記録が連続する基盤になっています。ただし委託後も個人情報の取扱責任は委託元の保険者に残るため、開示や訂正の請求先は委託先ではなく市町村の国保担当です。
解説
マイナ保険証を医療機関の読み取り機にかざすと、過去の薬剤情報や健診結果が画面に出てくる。あの事務を実際に回しているのは、市役所の国保窓口ではない。国民健康保険法113条の3は、保険者(市町村や国保組合)に対し、保険給付・保険料徴収・保健事業に関わる情報の収集や整理も、利用や提供も、国民健康保険団体連合会または社会保険診療報酬支払基金へ委託してよいと認めている。効いているのは第2項だ。委託するなら単独では駄目で、他の保険者や介護保険を運営する市町村と共同して委託せよ、と義務づけている。だからあなたが会社を辞めて協会けんぽから国保へ移っても、記録は一つの器の中で連続する。便利さの正体は、保険者の垣根を越えて情報を束ねる法的な配管であり、その配管を敷く許可証がこの一条である。ただし委託しても個人情報の管理責任は委託元に残る。開示や訂正を求める相手は支払基金ではなく、あなたの市町村だ。
法的な位置づけ
国民健康保険法113条の3は、保険者による事務の委託を定める規定である。対象は、保険給付・保険料徴収・保健事業等に係る情報の収集または整理に関する事務と、当該情報の利用または提供に関する事務であり、委託先は国民健康保険団体連合会または社会保険診療報酬支払基金に限定される。委託に際しては、他の保険者および介護保険を行う市町村との共同委託が求められる。
よくある質問 AI による整理
Q1国民健康保険団体連合会とは何ですか?
都道府県ごとに市町村や国保組合が共同で設立する公法人です。診療報酬の審査支払を中心に、113条の3により情報の収集・整理・利用・提供の事務も受託します。
Q2社会保険診療報酬支払基金とは何ですか?
被用者保険の診療報酬審査支払を担う全国組織で、オンライン資格確認等の基盤も運営します。113条の3では国保の情報事務の委託先として国保連と並んで指定されています。
Q3国保の事務はなぜ共同委託でなければならないのですか?
第2項が「共同して委託するものとする」と定めるためです。保険者ごとにばらばらの委託を認めると情報が分断され、転職・転居で記録が切れてしまうことを防ぐ設計です。
Q4引っ越して市町村が変わったら健診データは消えますか?
消えません。共同委託により情報を受け止める器が保険者をまたいで共通化されているため、転居しても過去の特定健診結果や薬剤情報は連続して参照できます。
Q5自分の医療情報の開示請求はどこにすればいいですか?
委託先ではなく、加入している市町村または国保組合へ請求します。委託後も個人情報の取扱責任は委託元の保険者に残るため、支払基金や国保連に申し出ても処理は動きません。
Q6国保の保健事業とは何をするものですか?
特定健診・特定保健指導、重症化予防、健康づくり支援などを指します(国保法82条)。113条の3はその事業に使う情報の収集や利用の事務を委託できる根拠になります。
Q7委託先で情報漏えいが起きたら誰が責任を負いますか?
委託先には安全管理措置義務が及びますが、被保険者に対する取扱主体はあくまで委託元の保険者です。苦情や開示・訂正の申出先も保険者となります。
Q8後期高齢者医療に移ったら国保のデータはどうなりますか?
制度は変わりますが、共同委託の枠組みにより保健事業に必要な情報は引き継がれる設計です。親御さんに自治体から保健指導の案内が届くのはこの仕組みによるものです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1マイナ保険証で薬の履歴まで見られるって、市役所が全部把握してるってことですか?
市町村の職員が台帳を直接開いているわけではない。113条の3により情報の収集・整理も利用・提供も支払基金や国保連合会へ委託され、実務はそこで回る。医療機関があなたの薬剤情報や健診結果を見るには、受付端末での本人同意が別途必要になる。実務のポイント:あの同意ボタンは受診のたびに押す設計で、押さなければ閲覧されない。断っても保険診療は普通に受けられる。
Q2病院の窓口でマイナ保険証が読めなくて、十割払わされました。これって取り戻せますか?
取り戻せる。加入する保険者(市町村や国保組合)へ療養費として請求すれば、自己負担分を超えた額が後日戻る。ただし申請書と領収書が要り、入金まで数か月かかる。実務のポイント:その場で被保険者資格申立書を書けば三割負担のまま会計できる運用がある。窓口が案内しないことも多く、名指しで求めるかどうかで立替額が大きく変わる(最新の運用をご確認ください)。
間違えやすい点 AI による整理
- 事務が外部に委託されていること自体は多くの人が知っている。知られていないのは、その委託先が自分の自治体の外にあるという事実の重みだ。自分の記録が誤っていると気付いたとき、支払基金や連合会に苦情を入れても処理は動かない。個人情報の取扱主体はあくまで委託元の保険者であり、開示も訂正も市町村に対して求めるほかない。宛先を一度間違えるだけで、数週間が空費される。
- 「市役所に自分の医療情報を覗かれたくない」という問いの立て方自体がずれている。市町村の職員が個別に台帳を開くのではなく、事務は共同委託先で機械的に処理される。本当に問うべきは覗かれるかどうかではなく、誰が、どの目的で、どの範囲まで閲覧できるのかという権限設計であり、そこを問わない限り不安は解消されない。
- 共同委託は保険者の選択肢の一つだと思われがちだが、第2項は「共同して委託するものとする」と定める。保険者が単独で、好きな相手に情報処理を出す自由はない。効率化の規定に見えて、実は保険者の裁量を縛る規定でもある。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 委託の対象事務 | 113条の3:情報の収集・整理/利用・提供に関する事務 | 45条:診療報酬の審査および支払に関する事務 82条:保健事業そのものの実施(委託規定ではなく事業の根拠) |
| 委託先 | 国民健康保険団体連合会または社会保険診療報酬支払基金に限定 | 45条5項の連合会・支払基金 事業の性質に応じ外部事業者への委託も想定 |
| 共同要件 | 他の保険者・介護保険を行う市町村と共同して委託するものとする(2項) | 共同要件なし(保険者単独で委託可能) 共同要件なし |
| 個人情報の責任 | 委託しても取扱責任は委託元の保険者に残る | 同じく委託元に残る 実施主体である保険者が負う |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は単一保険者制で、中央健康保険署が資格・給付・医療費申報の情報を直接一元管理する。保険者が分立していないため、共同委託という調整装置自体が不要となっている
韓国も国民健康保険公団という単一保険者が資格と給付情報を保有し、審査は健康保険審査評価院が担う。機能分離はあるが、日本のような保険者間の共同委託の枠組みはない
ドイツは疾病金庫が多数分立する点で日本に近く、第三者への事務委託を明文で認めつつ社会データの取扱いを厳格に規律する。共同での委託ではなく、金庫連合(GKV-Spitzenverband)を通じた共通化が中心
米国は公的単一制度を持たず、保護対象保健情報を扱う受託者との間で Business Associate Agreement の締結を義務づける契約ベースの規律。責任が委託元に残る点は日本と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし引っ越して市町村が変わったら、これまでの健診データは消えるのか。消えない。委託先の器が保険者をまたいで共通だからだ。
- あなたが国保組合の事務局にいて、被保険者の健診データを外部のヘルスケア企業に分析させようと動いているとする。委託先を連合会でも支払基金でもない先に置き、共同委託の縛りも外れた瞬間、その処理は113条の3の枠の外へ出る。契約締結まであと二週間、顧問弁護士に確認する時間はまだ残っている。
- 親が七十五歳になって後期高齢者医療へ移った直後、自治体から保健指導の案内が届いた。「国保はもう抜けたのに、なぜ市が自分の健康状態を知っているのか」と親から電話がかかってくる。答えは第2項の共同委託の設計にある。あなたが三分で説明できるかどうかで、親の不安は残りもするし消えもする。
学説
行政実務上の通説:本条による委託は事務処理の外部化にとどまり、個人情報の取扱主体としての地位まで移転するものではない。したがって開示・訂正・利用停止の請求および苦情処理の名宛人は、委託先ではなく委託元の保険者であると理解されている。
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