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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

国民健康保険法 第121条

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  1. 審査委員会若しくは審査会の委員若しくは連合会の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者が、正当な理由なしに、職務上知得した秘密を漏らしたときは、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
  2. 2.第四十五条第七項(第五十二条第六項、第五十二条の二第三項、第五十三条第三項及び第五十四条の二第十二項において準用する場合を含む。)の規定により厚生労働大臣の定める診療報酬請求書の審査を行う者若しくはこれを行つていた者又は指定法人の役員、職員若しくはこれらの職にあつた者が、正当な理由なしに、職務上知得した秘密を漏らしたときも、前項と同様とする。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国民健康保険法第121条は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
  2. 国民健康保険法第121条の条文原文は「審査委員会若しくは審査会の委員若しくは連合会の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者が、正当な理由なしに、職務上知得した秘密を漏らしたときは、一年以下の拘禁刑…」で始まります。
  3. 国民健康保険法第121条は第十二章に置かれています。
  4. 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
  5. 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 国民健康保険法第121条の前の条は国民健康保険法第120条の2です。
  7. 国民健康保険法第121条の次の条は国民健康保険法第121条の2です。
  8. 国民健康保険法第121条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第121条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192
  • 本サイト収録国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第121条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/121

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国民健康保険法121条は、審査委員会の委員や連合会の職員が正当な理由なく職務上の秘密を漏らした場合、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処すると定める。退職後も対象となる。

Q · レセプトを審査している人が、私の病名を外で喋ったら罪になりますか?

正当な理由なく漏らせば一年以下の拘禁刑、退任後も対象です

国民健康保険法121条1項により、審査委員会・審査会の委員、連合会の役員・職員、及びこれらの職にあつた者が、正当な理由なしに職務上知得した秘密を漏らしたときは、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処されます。「これらの職にあつた者」が明記されているため、退任・退職後も義務は終身で続きます。2項は診療報酬請求書の審査を行う者や指定法人の役員・職員にも同じ罰則を及ぼし、審査事務の外部委託先まで射程に入れています。

解説

レセプト(診療報酬請求書)には、あなたがいつ、どの病院で、何の病名で、どんな薬を処方されたかが全部書かれている。精神科の受診も、中絶手術も、HIV の治療も、すべてだ。その紙を月に一度、都道府県ごとの国保連合会に置かれた審査委員会が点検している。委員は医師・歯科医師・薬剤師、そして学識経験者。つまり、あなたの住む地域の実在の人間が、あなたのカルテの要約を読んでいる。国民健康保険法121条は、その人たちが口を滑らせたときの刑罰を定めている。1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金。注目すべきは「職にあつた者」という一句だ。委員を辞めても、退職しても、この刑罰は一生ついて回る。さらに2項は、審査事務を外注された指定法人の職員まで網を広げている。あなたの病歴を扱う人間の範囲は、あなたが想像しているより広い

法的な位置づけ

国民健康保険法121条は、国民健康保険の審査支払業務に従事する者の守秘義務違反に対する罰則規定である。審査委員会・審査会の委員、連合会の役員・職員、診療報酬請求書の審査を行う者、指定法人の役員・職員、及びこれらの職にあつた者を対象とし、正当な理由のない職務上知得した秘密の漏示を、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金により処罰する。

よくある質問 AI による整理

Q1国民健康保険法121条とは何ですか?

国保の審査支払業務に関わる人の守秘義務違反を処罰する規定です。審査委員会・審査会の委員、連合会の役員職員、指定法人の職員が対象で、法定刑は一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金です。

Q2レセプトの守秘義務は退職後も続きますか?

続きます。条文が「これらの職にあつた者」を明記しているため、委員を退任しても職員を退職しても罰則の対象であり、事実上終身の義務となります。

Q3「正当な理由」があれば秘密を話してもいいのですか?

法令上の根拠がある照会や本人の同意がある場合など、正当な理由があれば構成要件を満たしません。逆に根拠のない依頼に応じた時点で犯罪が成立し得ます。

Q4刑法134条の秘密漏示罪とどちらが重いですか?

国民健康保険法121条の方が重く、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金です。刑法134条は六月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金で、別建ての規定です。

Q5指定法人の職員も処罰されますか?

されます。121条2項が、診療報酬請求書の審査を行う者及び指定法人の役員・職員、並びにこれらの職にあつた者を1項と同様に処罰すると定めています。

Q6レセプトを漏らされた場合、どこに相談すればよいですか?

まず保険者である市区町村と当該国保連合会に文書で調査を依頼します。並行して個人情報保護委員会への相談、刑事は警察への告訴、民事は損害賠償請求が選択肢になります。

Q7秘密漏示の時効はいつまでですか?

法定刑が一年以下の拘禁刑のため公訴時効は3年です。民事の損害賠償請求権は損害及び加害者を知った時から3年、不法行為時から20年で消滅します。

Q8審査委員はレセプトの病名まで見ているのですか?

見ています。医学的妥当性を判断するため病名と診療内容の突合が不可欠だからです。閲覧自体は職務の範囲内で適法で、外部に話した時点で本条違反になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1審査委員って、そんなに詳しく私のカルテを見てるんですか?

カルテそのものではなく、診療報酬請求書に記載された病名・診療行為・投薬内容を見ている。医学的に妥当な診療かを判断する必要があるため、病名を伏せることはできない構造である(法45条の審査支払の仕組み)。実務のポイント:必要に応じてカルテの写しの提出を求める権限もある。つまり踏み込んだ確認が制度上可能であり、だからこそ本条の罰則が重く設計されている

Q21年以下の拘禁刑って、実際に捕まった人はいるんですか?

この種の守秘義務違反は立件例が極めて少ない。漏洩経路の立証が難しく、被害者が漏洩の事実自体に気付きにくいためである。実務のポイント:実務では刑事より、内部規程による解任・委嘱解除と、民事の損害賠償の方が現実的な制裁として機能している。刑事告訴を一応出しておくと、内部調査が本気で動き出すという副次効果がある

Q3友人が国保連合会で働いていて、私の医療費のことを知られたくないんですが

職員も本条1項の対象であり、正当な理由なく職務上知り得た秘密を漏らせば処罰される。閲覧すること自体は職務の範囲内なので違法にならないが、外部に話した時点で犯罪になる。実務のポイント:多くの連合会では自己や近親者に関する事案を扱わない除斥運用が内規で定められている。心配であれば保険者に対して事前に配慮を申し出る余地がある

間違えやすい点 AI による整理

  • 審査委員会はコンピューターが機械的にチェックしていると思われがちだが、実際には医師・歯科医師・薬剤師を含む人間の委員が、医学的妥当性を判断するために病名と診療内容を読んでいる。読まれていること自体は違法ではない。違法になるのは、読んだ内容を外に出したときだけである
  • 「秘密を漏らした」ことは知っていても、その射程の広さを多くの人は知らない。退職・退任後も終身で義務が続き、口頭でも、SNS でも、家族への雑談でも成立する。しかも国民健康保険法上の罰則であって、刑法134条の医師の守秘義務違反(6か月以下)とは別建てで、法定刑はこちらの方が重い
  • あなたから見れば「自分の情報なのだから、自分が知りたければ見せてもらえるはず」と感じる。だが法律から見れば、守られているのはあなた個人の秘密であると同時に制度の信頼そのものであり、開示ルートは本条ではなく個人情報保護法や保険者への開示請求という別経路になる。この落差を知らないまま審査委員に直接問い合わせても、相手は正当に断ることになる
比較の観点この条文ほかの条文
対象者国保法121条:審査委員会・審査会の委員、連合会の役員職員、指定法人の役員職員、及び元職者刑法134条:医師、薬剤師、助産師、弁護士、公証人等及び元職者
健康保険法208条:被用者保険側の審査支払業務従事者等
法定刑一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金六月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金
国保法121条に対応する罰則(被用者保険の枠組み)
守られる情報審査支払業務で職務上知得した秘密(病名・診療行為・投薬等)業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密
被用者保険の審査支払業務で知得した秘密
制度上の役割国民皆保険の情報集積に対する出口の栓(業法上の特別規定)専門職の守秘義務に関する一般法
国保と対をなす被用者保険側の同型規定

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
個人資料保護法 第41條・第44條、全民健康保險法の守秘義務規定

台湾は健康保険固有の罰則よりも個人資料保護法の一般規定で処理する傾向が強く、公務員が職務上の権限を借りて違反した場合は加重される構造をとる

韓国
국민건강보험법 제102조(情報の流出禁止)

韓国は国民健康保険公団・健康保険審査評価院・請求代行団体の従事者及び元従事者を明文で対象とし、日本と同様に退職後も義務を継続させる

ドイツ
SGB X § 35(Sozialgeheimnis)、StGB § 203 Abs. 2

ドイツは社会法典に社会秘密(Sozialgeheimnis)という総則的概念を置き、刑事罰は刑法203条2項が担う二層構造。日本のような個別業法内の罰則ではない

アメリカ
42 U.S.C. § 1320d-6(HIPAA)

米国は保険種別ではなく保護対象健康情報(PHI)という情報の性質で規律し、営利目的の場合は最長10年の拘禁刑まで段階的に加重される

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 地方の小さな町。あなたは心療内科に通い始めた。半年後、近所の噂であなたの通院が知られていた。地元の医師会から審査委員が出ており、審査会でレセプトを見ている。もし漏洩ルートがそこなら、これは121条1項の犯罪であり、同時に国家賠償または不法行為(民法709条)の損害賠償対象になる
  • 審査委員を3年務めて退任した医師が、同業者の飲み会で「あそこの社長、あんな薬を大量に出させてたよ」と喋った。退任しているから大丈夫、という感覚は完全な誤り。「これらの職にあつた者」に含まれ、退任後の発言でも本条で処罰される
  • もし、保険者や自治体の議員から「あの世帯のレセプトを見せてほしい」と求められたら? 審査委員に許されるのは「正当な理由」がある開示だけで、権限ある捜査機関の照会や法令上の根拠がなければ応じた時点で犯罪側に立つ。断る根拠がこの条文である
  • 審査事務を受託した指定法人でパート入力業務をしている。画面に知人の名前が出た。スクショを撮って家族に送るまで3秒。だがその3秒で、2項の対象者として前科がつく可能性がある領域に入る

取るべき行動

被害を受けた側:1. 漏洩を知った経緯を日時・発言者・聞いた場所まで書き起こす。伝聞であっても誰から聞いたかを残す2. 市区町村の保険者と当該国保連合会に対し、文書で調査依頼を出す3. 並行して個人情報保護委員会への相談を検討する4. 刑事は警察への告訴、民事は不法行為(民法709条、慰謝料は710条)で請求する。刑事が不起訴でも民事は独立して進められる

訴えられた側:1. まず何をどの範囲に話したかを正確に特定する。本条は「正当な理由なしに」が要件であり、法令上の根拠ある照会への回答や、本人同意がある場合は構成要件を満たさない2. 個人が特定できない形の統計的言及であれば「秘密」に当たらない余地がある3. 弁護人には医療・個人情報事案の経験者を選ぶ4. 被害者への謝罪と示談を早期に進める。起訴前の示談成立は不起訴処分の可能性を残す

時効(請求できる期限):法定刑が1年以下の拘禁刑であるため、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は漏洩行為時。民事の損害賠償は、損害および加害者を知った時から3年、不法行為時から20年(民法724条)

学説

通説:本条は刑法134条の秘密漏示罪に対する特別規定ではなく、社会保険の審査支払制度の信頼確保を独自の保護法益とする別建ての業法上の罰則と解されている。保護法益は個人の秘密とともに制度そのものへの信頼を含む。

正当な理由に関する実務的理解:法令上の根拠に基づく照会への回答、本人の同意に基づく開示、個人を識別できない統計的な言及は「正当な理由」があるか、そもそも「秘密」に当たらないとして処罰の対象外と整理される。根拠を欠く任意の照会に応じた場合は構成要件に該当し得る。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和33年(1958年) 新設:国民健康保険法(昭和33年法律第192号)の制定に伴い、審査支払業務従事者の秘密漏示に対する罰則として置かれた
  2. 2.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部を改正する法律により、懲役と禁錮が拘禁刑に一本化され、本条の法定刑も「一年以下の拘禁刑」に改められた(令和7年(2025年)6月1日施行)

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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