国民健康保険法 第32条の5(裁判所による清算人の選任)
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前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任することができる。
この条文の基本情報
裁判所による清算人の選任とは何ですか?
定義裁判所による清算人の選任とは、国民健康保険法第32条の5に定められた規定で、「前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民健康保険法第32条の5(裁判所による清算人の選任)は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
- 国民健康保険法第32条の5の条文原文は「前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人…」で始まります。
- 国民健康保険法第32条の5は第三節 解散及び合併に置かれています。
- 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
- 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 国民健康保険法第32条の5の前の条は国民健康保険法第32条の4です。
- 国民健康保険法第32条の5の次の条は国民健康保険法第32条の6です。
- 国民健康保険法第32条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第32条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192 - 本サイト収録
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第32条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/32_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民健康保険法32条の4は、清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けて損害のおそれがあるとき、裁判所が利害関係人・検察官の請求または職権で清算人を選任できると定める。
Q · 解散した国保組合に清算人がいないとき、債権者はどうすればいいの?
裁判所に清算人の選任を申し立てられます
国民健康保険法32条の4は、前条により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときに、裁判所が清算人を選任できると定めます。動かす経路は三つ、利害関係人の請求、検察官の請求、裁判所の職権です。要件は「損害を生ずるおそれ」で足り、実際に損害が出るまで待つ必要はありません。未収の診療報酬を抱える医療機関や、給付を待つ被保険者が、請求すべき相手そのものを法律上つくり出すための規定です。
解説
国民健康保険組合は、解散しても翌日に消えるわけではない。財産を換価し、債権を取り立て、債務を弁済し、残りを処理する清算という後始末が必ず残る。その担い手は原則として理事(前条)だが、理事が総辞職していた、規約の定めが空振りした、就任した清算人が死亡・辞任して欠員のままになった、こうした事態は財政難で畳む小規模組合では十分に起こる。清算人がゼロのまま放置されると、未収の診療報酬を抱える医療機関も、未支給の高額療養費を待つ被保険者も、請求すべき相手が法律上いない状態に置かれる。本条は、その空白を裁判所が埋められると定めた条文である。動かす経路は三本、利害関係人の請求、検察官の請求、裁判所の職権。しかも要件は「損害を生ずるおそれ」で足り、実際に損害が出るまで待つ必要はない。相手がいないから諦めるという判断は、この条文を知らない人だけが下す判断だ。
法的な位置づけ
国民健康保険法32条の4は、国民健康保険組合の清算人の裁判所による選任を定める規定である。前条により清算人となる者がない場合、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがある場合に、裁判所は利害関係人若しくは検察官の請求により、又は職権で清算人を選任することができる。組合の自治的決定を補充する後見的手続として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.登記で清算人の有無を確認する 組合の登記事項証明書を取得し、清算人の欄が空白かどうかを確認する。清算人が登記されていれば本条の出番はなく、その清算人に直接請求する
- 2.利害関係を示す資料を揃える 自分が利害関係人であることを疎明する資料を集める。未収の診療報酬ならレセプト控えと請求書、給付待ちなら高額療養費の支給申請書、労働債権なら雇用契約書と賃金台帳
- 3.予納金の見込額を書記官に確認する 申立て前に管轄地方裁判所の書記官へ予納金の見込額を問い合わせる。組合の決算書と登記から残余財産の有無を把握し、予納額と回収見込みを比べて採算を判断する
- 4.地方裁判所に清算人選任を申し立てる 主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所に、利害関係人として清算人選任の申立書を提出する。適任の候補者がいれば、氏名と経歴を添えた上申書を併せて出す
- 5.時効対策を並行して打つ 保険給付の2年(同法110条)や一般債権の5年(民法166条1項1号)が迫るなら、選任を待つ間も時効は進むため、特別代理人の選任(民事訴訟法35条、37条準用)や催告を並行して検討する
- 6.債権申出の公告を期間内に拾う 清算人が就任すると債権申出の公告が行われる。2か月を下らない公告期間内に申し出ないと清算から除斥されるため、官報と組合の掲示を継続的に確認する
よくある質問 AI による整理
Q1清算人の選任とは何ですか?
解散した法人の後始末を担う清算人を、就任者がいない場合に裁判所が選ぶ手続です。国民健康保険法32条の4が根拠で、組合の自治が働かないときの補充規定です。
Q2清算人の選任は誰が申し立てられますか?
利害関係人または検察官です。未収債権を持つ医療機関、未払賃金を抱える職員、給付を待つ被保険者など、組合の外部者も利害関係人に含まれます。
Q3清算人選任の申立てはどこの裁判所にしますか?
組合の主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所です。非訟事件として扱われるため、通常の民事訴訟とは手続の流れが異なります。
Q4清算人選任の申立てに必要な書類は?
申立書のほか、組合の登記事項証明書、解散を示す資料、利害関係を証明する資料(契約書、レセプト控え、給付申請書など)が基本です。
Q5検察官が清算人選任を請求することはある?
条文上は可能です。検察官は公益の代表者として、放置された法人の清算を起動させる権限を個別法で与えられています。実際の発動は例外的です。
Q6裁判所の職権で清算人が選ばれるのはどんなとき?
請求がなくても、清算人不在や欠員により債権者に損害が生じるおそれを裁判所が把握した場合です。元役員が放置しても時間稼ぎにはなりません。
Q7損害が実際に出てから申し立てるべき?
いいえ。条文の要件は「損害を生ずるおそれ」で足ります。財産が残っているうちに申し立てるほうが、弁済原資が確保され回収率も上がります。
Q8債権申出の公告を見逃すとどうなりますか?
清算から除斥され、まだ引き渡されていない残余財産に対してしか請求できなくなります。公告期間は2か月を下らない期間とされています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1清算人を裁判所に選んでもらうのって、いくらくらいかかるんですか?
申立て自体の手数料と郵券は数千円規模で済むが、実質的な負担は選任された清算人の報酬である。報酬額は裁判所が定め、清算財産から支払われるのが原則だが、財産が乏しければ申立人が予納する。実務のポイント:予納金の目安は申立て前に担当の書記官に問い合わせれば教えてもらえる。組合に残余財産があるかを決算書と登記で先に確認し、予納額と回収見込みを比べてから申立書を書くのが、実務でコストを外さない順序である
Q2選ばれた清算人が信用できない人だったら、文句は言えますか?
裁判所が選任した裁判そのものには不服申立てができない建て付けになっている。争うなら選任決定を叩くのではなく、重要な事由を示して清算人の解任を別途請求する道を採る。実務のポイント:不満を後から言うより、申立ての段階で候補者を上申するほうが効く。地元の弁護士名と経歴を添えて推薦する上申書を付ける実務は珍しくなく、裁判所が適任と判断すればそのまま選ばれることもある
間違えやすい点 AI による整理
- 「解散した組合をどうやって訴えるか」という問いの立て方自体が順序を誤っている。清算中の組合は清算の目的の範囲で法人格を保っており、被告にはなれる。詰まっているのは訴えられるかではなく、訴状を受け取り応訴する人間がいるかどうか。その一人を先に作るのが本条で、訴訟はその後の工程である
- 清算人を誰にするかは組合の内輪の話で外部は口を出せない、と受け取られがちだが、条文が最初に挙げている請求権者は組合の内部者ではなく「利害関係人」。取引先の医療機関、未払賃金を抱える職員、給付を待つ被保険者といった外部者こそが、この条文の主役として想定されている
- 裁判所が選んでくれるなら費用はかからない、という理解は間違ってはいないが、深刻度の見積もりが甘い。選任された清算人の報酬は裁判所が定め、清算財産から支払われるのが建前だが、財産が乏しい事案では申立人が予納金として先に負担するのが実務の通例。無料の救済ではなく、立て替えて回収する投資判断である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 誰が清算人を決めるか | 32条の4:裁判所(請求または職権) | 32条の3:規約の定め・組合員総会など組合の自治 32条の5:裁判所(解任の請求による) |
| 発動の要件 | 清算人となる者がない、又は欠けて損害を生ずるおそれ | 解散という事実の発生(原則ルート) 重要な事由があること |
| 外部者が動かせるか | 利害関係人・検察官が請求できる(外部者が主役) | 組合の内部者が決める(外部者は関与しない) 利害関係人等が解任を請求できる |
| 外部者にとっての機能 | 請求先そのものを作り出す | 請求先が自動的に存在する状態 不適格な請求先を入れ替える |
他国ではどう定めているか 4 か国
前条の規定により清算人を定められないとき、法院は主管機関・検察官・利害関係人の声請により、又は職権で清算人を選任できると定める。請求権者の構成が日本とほぼ同一
清算人となる者がない、又は清算人の欠員により損害が生じるおそれがあるときに、法院が職権又は利害関係人・検事の請求により清算人を選任する。要件文言まで日本と平行する
必要な機関が欠けた場合に区裁判所が関係人の申立てにより緊急選任を行う仕組み。清算人には理事に関する規定が準用される
非営利法人の解散手続において、裁判所が receiver または custodian を選任して財産の管理と清算を担わせる。日本の後見的選任に近い機能を果たす
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 解散した国保組合に対する未収の診療報酬が数百万円残っていたら、請求書は誰宛てに出せばいいのか? 清算人が就任していなければ、宛先は法律上どこにも存在しない。その間も時効だけは進み、一般の債権なら原則5年(民法166条1項1号)の期限が近づく。主たる事務所を管轄する地方裁判所に、利害関係人として清算人選任を申し立てるのが、宛先そのものを作る手段になる
- 組合が解散した月に入院した。高額療養費の支給申請を出そうとしたら、事務所も電話窓口も閉じていた。清算人がいるかどうかは、まず組合の登記で確認する
- あなたが元理事で、解散のどさくさに辞任届を出して身を引いたつもりでいる場合。清算人不在で債権者に損害が出れば、裁判所は職権でも清算人を選べる。選ばれた清算人が最初にやるのは帳簿と財産の行方の確認であり、逃げたつもりの人間が説明を求められる側に回る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 組合の登記で清算人の有無を確認、空白なら本条の出番2. 主たる事務所所在地を管轄する地方裁判所に、利害関係人として清算人選任を申し立てる(契約書、レセプト控え、給付申請書など利害関係を示す資料を添付) 3. 申立て前に書記官へ予納金の見込額を確認し、残余財産の有無と比べて採算を判断4. 時効が迫るなら特別代理人(民事訴訟法35条、37条準用)も並行検討5. 清算人就任後の債権申出の公告を必ず期間内に拾う
訴えられた側:解散させる側、あるいは元役員の立場なら、清算人を空席のまま放置するのが最大のリスクになる。1. 規約または組合員総会で清算人を先に確定させ、欠員が出たら速やかに補充2. 職権選任もありうる以上、放置は時間稼ぎにならない3. 選任された清算人からの帳簿・財産の引継ぎ請求には全面的に応じる4. 不在期間中に債権者へ損害が生じていれば、別途の損害賠償責任が問われうる点を前提に対応を組む
時効(請求できる期限):本条の申立て自体に期限はない。実質的な締切は権利側の時効で、保険給付を受ける権利は2年(国民健康保険法110条)、一般の債権は原則として権利行使できると知った時から5年(民法166条1項1号)。加えて清算が始まれば、清算人が行う債権申出の公告期間(2か月を下らない期間)内に申し出なかった債権者は清算から除斥され、まだ引き渡されていない残余財産に対してしか請求できなくなる
学説
一般的理解:本条による清算人の選任は、権利義務の存否を確定する訴訟ではなく、裁判所が後見的に法人の機関を補充する非訟的な手続と理解されている。組合の自治が機能する限り介入せず、担い手がゼロになったときにのみ働く補充規定という位置づけが前提とされる
改正沿革 AI による整理
- 制定経緯(要検証) 民法の法人規定を準用していた清算関連の定めを各個別法へ書き下ろした一般社団・財団法人法の整備立法に伴う新設と解されるが、公布年、施行日、新設か改正かの区別は原典での検証が必要
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