国民健康保険法 第43条
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- 市町村及び組合は、政令で定めるところにより、条例又は規約で、第四十二条第一項に規定する一部負担金の割合を減ずることができる。
- 2.前項の規定により一部負担金の割合が減ぜられたときは、市町村又は組合が開設者の同意を得て定める保険医療機関等について療養の給付を受ける被保険者は、第四十二条第一項の規定にかかわらず、その減ぜられた割合による一部負担金を当該保険医療機関等に支払うをもつて足りる。
- 3.第一項の規定により一部負担金の割合が減ぜられた場合において、被保険者が前項に規定する保険医療機関等以外の保険医療機関等について療養の給付を受けたときは、市町村及び組合は、当該被保険者が第四十二条第一項の規定により当該保険医療機関等に支払つた一部負担金と第一項の規定により減ぜられた割合による一部負担金との差額を当該被保険者に支給しなければならない。
- 4.前条の規定は、第二項の場合における一部負担金の支払について準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民健康保険法第43条は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
- 国民健康保険法第43条の条文原文は「市町村及び組合は、政令で定めるところにより、条例又は規約で、第四十二条第一項に規定する一部負担金の割合を減ずることができる。」で始まります。
- 国民健康保険法第43条は第一節 療養の給付等に置かれています。
- 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
- 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 国民健康保険法第43条の前の条は国民健康保険法第42条の2です。
- 国民健康保険法第43条の次の条は国民健康保険法第44条です。
- 国民健康保険法第43条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第43条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192 - 本サイト収録
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第43条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/43
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民健康保険法43条は、市町村及び国保組合が政令の範囲内で条例又は規約により一部負担金の割合を減ずることができると定める。減額後の額で足りるのは保険者が定めた保険医療機関等に限られる。
Q · 病院の窓口で払う3割って、住んでいる市町村によって安くなることがあるんですか?
あります。43条1項で保険者が条例・規約により割合を下げられます
国民健康保険法43条1項は、市町村及び国民健康保険組合が政令で定めるところにより、条例又は規約で42条1項の一部負担金の割合を減ずることができると定めています。減額された割合の支払だけで済むのは、保険者が開設者の同意を得て定めた保険医療機関等で療養の給付を受けた場合に限られます(2項)。それ以外の保険医療機関等にかかった場合は原則どおりの一部負担金を支払い、その差額を保険者が被保険者に支給します(3項)。差額の請求権は同法110条により2年で時効消滅します。
解説
窓口で保険証を出して3割。その数字を全国一律の固定値だと思っている人は多いが、法律はそう書いていない。42条1項が原則の割合を定め、43条1項は市町村と国民健康保険組合に対し、政令の枠内で条例または規約によってその割合を引き下げる権限を与えている。あなたの窓口負担は、住んでいる自治体の議会と、加入している組合の規約次第で動くということだ。しかもこの条文は二階建てになっている。減額後の額だけ払えば済むのは、保険者が開設者の同意を得て定めた保険医療機関等にかかったときだけ(2項)。それ以外の医療機関にかかれば、いったん原則どおりの一部負担金を払い、その差額を後から保険者に支給してもらう形になる(3項)。そして差額は、黙っていれば振り込まれるとは限らない。確認すべきは二つ、減額があるか、そして指定された医療機関の範囲はどこまでか。
法的な位置づけ
国民健康保険法43条は一部負担金の減額を定める規定であり、市町村及び国民健康保険組合が政令で定めるところにより条例又は規約で42条1項の一部負担金の割合を減ずる権限を認める。減額後の額の支払で足りる範囲は保険者が開設者の同意を得て定めた保険医療機関等に限定され、範囲外の受診では差額の事後支給によって調整される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.保険者が市町村か国保組合かを確認 手元の保険証で保険者名を確認する。市町村国保なら条例、国民健康保険組合なら規約が一部負担金の減額の根拠になるため、見るべき文書が変わる
- 2.条例・規約に一部負担金の減額があるか調べる 保険者の公式サイトの例規集または窓口で、43条1項に基づく一部負担金の割合の減額規定があるかを確認する。あわせて適用開始日も控える
- 3.減額が効く保険医療機関等の範囲を特定 43条2項の減額後の額の支払で足りるのは、保険者が開設者の同意を得て定めた保険医療機関等に限られる。対象医療機関の一覧を入手し、かかりつけ先が含まれるか照合する
- 4.指定外で受診したら領収書と診療明細書を保全 範囲外の保険医療機関等で原則どおりの一部負担金を支払った場合、領収書と診療明細書を日付順に保管する。差額支給の立証資料はこれらが中心になる
- 5.43条3項の差額支給を保険者に申請 保険者の窓口に差額支給の申請書、領収書、診療明細書、振込口座を提出する。多くの保険者で運用は申請主義のため、待っていても自動振込にはならない
- 6.2年の時効を意識して古い分から順に処理 国民健康保険法110条により保険給付を受ける権利は2年で時効消滅する。受診日ごとに進行するため、期限の近い分を先に申請する
よくある質問 AI による整理
Q1国民健康保険法43条とは何ですか?
市町村及び国民健康保険組合が、政令で定めるところにより条例又は規約で42条1項の一部負担金の割合を減ずることができると定めた規定です。減額の範囲や効力の及ぶ医療機関も同条が規律します。
Q2一部負担金の減額はどこで確認できますか?
加入している保険者の窓口または公式サイトで、一部負担金の減額を定めた条例・規約の有無と、減額が適用される保険医療機関等の範囲を確認します。保険証の発行者が市町村か国保組合かが出発点です。
Q3指定外の病院にかかると減額は受けられませんか?
その場では原則どおりの一部負担金を支払います。ただし43条3項により、保険者は原則の額と減額後の額との差額を被保険者に支給しなければなりません。事後の調整で回収できます。
Q4差額の支給はいつまでに請求すべきですか?
保険給付を受ける権利は国民健康保険法110条により2年で時効消滅します。受診と支払の日ごとに進行するため、古い分から順に領収書を添えて請求してください。
Q543条と44条の違いは何ですか?
43条は条例・規約による一律の割合引き下げ、44条は災害や収入の著しい減少など特別の理由がある被保険者に対する個別の減免・徴収猶予です。申請の要否も判断基準も異なります。
Q6国保組合でも窓口負担は下がりますか?
下がる場合があります。43条1項は市町村の条例と並んで国民健康保険組合の規約による引き下げを認めています。加入前に規約の給付欄を確認することが実益につながります。
Q7減額は保険者が自由に決められますか?
自由ではありません。43条1項は「政令で定めるところにより」と定め、国の政令の枠内でのみ条例・規約による引き下げが可能です。保険者自治には上限の枠が設けられています。
Q8減額後の一部負担金を滞納したらどうなりますか?
43条4項により、42条の一部負担金の支払に関する規定が減額後の支払についても準用されます。したがって未収時の取扱いは原則の一部負担金と同じ枠組みで処理されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1隣の市のほうが病院の窓口が安いって聞いたんですが、そんなことあるんですか?
ありうる。43条1項で市町村は条例、国保組合は規約により、政令の枠内で一部負担金の割合を下げられるからである。ただし子どもの窓口負担が無料に見えるのは、多くの場合43条ではなく自治体独自の医療費助成という別制度である。実務のポイント:安い理由が43条の減額か自治体の助成かで、所得制限の有無も転居したときの扱いも変わる。この二つを聞き分けられる人は、引っ越しで給付が消える事故を起こさない
Q2指定されてない病院にかかったら、安くならないままなんですか?
その場では安くならない。43条2項の減額が効くのは、保険者が開設者の同意を得て定めた保険医療機関等に限られるからである。ただし3項が保険者に差額の支給を義務づけているので、後から取り戻せる。実務のポイント:この差額は自動で振り込まれない運用が一般的で、実質は申請主義である。領収書と診療明細書を捨てた時点で、権利はあっても立証ができなくなる
Q3失業して医療費がきついんですが、窓口負担を下げてもらえますか?
その相談先は43条ではなく44条である。43条は条例・規約による一律の設計、44条は災害や収入の著しい減少など特別の理由がある被保険者に対する個別の減免・徴収猶予であり、申請して判断を受ける仕組みである。実務のポイント:44条は滞納してからより、払えないと分かった時点で相談したほうが通りやすい。あわせて無料低額診療事業(社会福祉法2条3項)を行っている医療機関を選ぶ道もある
間違えやすい点 AI による整理
- 3割は法律で固められた動かない数字だと思われているが、42条の割合は保険者が下げることを許された原則であり、43条1項が政令の枠内で条例・規約による引き下げの道を開いている。下げるかどうかはあなたが住む市町村、あるいは加入する組合の判断であり、全国一律の話ではない
- 「窓口負担を下げてもらえませんか」と保険者に電話する人がいるが、問いの立て方そのものがずれている。43条の減額は条例・規約で一律に設計される制度であり、個別の事情では動かない。災害・失業・収入の激減といった事情で負担を軽くする条文は44条の減免・徴収猶予であり、申請窓口も判断基準も別物である
- 減額されていること自体は知っていても、それがどの医療機関でも効くと思っている人は深刻度を見誤っている。2項の現物給付は保険者が開設者の同意を得て定めた医療機関に限られ、そこを外れた瞬間、3項の償還払い、つまり立替えと申請と2年の時効が上に乗ってくる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 誰に向けた制度か | 43条:保険者に加入する被保険者全体に一律 | 44条:特別の理由がある個々の被保険者 42条:すべての被保険者に適用される原則の割合 |
| 根拠となる文書 | 43条:政令の枠内での条例又は規約 | 44条:保険者の個別の処分(申請に基づく判断) 42条:法律本体の規定 |
| 申請の要否 | 43条:減額自体は申請不要。指定外受診の差額支給は請求が必要(3項) | 44条:申請と審査が前提 42条:申請という概念がない |
| 効力の及ぶ医療機関 | 43条2項:保険者が開設者の同意を得て定めた保険医療機関等に限定 | 44条:医療機関の限定はなく被保険者の事情で判断 42条:保険医療機関等一般 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は単一保険者(中央健康保険署)のため、部分負担の割合と減免は全国一律の法令で定まり、日本のように保険者ごとの条例・規約で割合が動く構造はない
韓国も単一保険者(国民健康保険公団)で、本人一部負担の割合は大統領令で全国一律に定まる。地域ごとの引き下げ権限は想定されていない
ドイツは疾病金庫(Krankenkasse)ごとの自治を認めるが、自己負担(Zuzahlung)と負担上限は法律で統一的に規律され、負担軽減は所得に応じた上限制で行われる
米国は公的医療保険が高齢者・低所得者に限られ、州ごとの Medicaid プログラムが連邦法の上限内で cost sharing を設計する点で、保険者単位の裁量という発想は日本の本条に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし旅行先で急病になり、減額の指定を受けていない病院で原則どおりの一部負担金を払ったとしたら? 43条3項は保険者に差額を支給する義務を課しているが、多くの保険者で運用は申請主義であり、こちらが動かなければ止まったままになる。国民健康保険法110条の2年を過ぎた瞬間、その差額を受け取る権利自体が時効で消える
- あなたがクリニックの受付を任されていて、目の前の患者の保険者が一部負担金を減額していると分かった場面。減額後の額だけを受け取ってよいのは、開設者が同意して保険者が定めた医療機関に限られる。指定を受けていないのに減額分だけ徴収すれば、差額の回収先を失うのは医療機関側である
- 加入案内の冊子を最後まで読んだことがあるだろうか。国保組合の規約には、保険料だけでなく給付の上乗せが一行だけ書かれていることがある。読まない人は、その一行分を受診のたびに払い続けている
- 開業して2年、市町村国保の保険料通知を見て手が止まった。業種によっては国保組合に加入できるが、加入要件を満たす時期は限られる。保険料の比較だけで判断すると、規約による窓口負担の扱いという軸を丸ごと落とす。年度の切り替わりまであと2か月、判断のリミットの方が先に来る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 保険証で保険者が市町村か国保組合かを確認する2. 条例・規約で一部負担金の減額があるか、減額が効く保険医療機関等の一覧があるかを窓口または保険者のサイトで確認する3. 指定外の医療機関で原則どおりの額を払っていたら、領収書・診療明細書・振込口座を添えて43条3項の差額支給を申請する4. 受診と支払の日ごとに時効が進むため、古い分から先に出す
訴えられた側:保険者・医療機関側の立場であれば、1. 開設者の同意の有無と指定の範囲を書面で確定させる、2. 指定外の受診分は減額して徴収せず、原則どおり収受したうえで被保険者に3項の差額支給を案内する、3. 減額後の一部負担金についても前条の支払に関する規定が準用される(43条4項)ため、未収時の取扱いは原則と同じ枠組みで処理する、4. 条例・規約の改正時は指定医療機関への周知と適用開始日を同時に固める
時効(請求できる期限):43条3項の差額の支給を受ける権利は、保険給付を受ける権利として2年で時効消滅する(国民健康保険法110条)。起算点は費用を支払った日の翌日が実務上の扱い。減額そのものは条例・規約で定めた適用日から働き、施行前の受診分まで遡るとは限らない(最新の改正状況をご確認ください)
- 国民健康保険法 第42条一部負担金の割合、本条が減ずる対象そのもの
- 国民健康保険法 第44条特別の理由による個別の減免・徴収猶予、本条と役割分担
- 国民健康保険法 第36条療養の給付、一部負担金が発生する場面の前提
- 国民健康保険法 第45条療養の給付に関する費用の支払、一部負担金相当額の控除
- 国民健康保険法 第110条保険給付を受ける権利の2年時効、3項の差額請求に直結
- 健康保険法 第74条被用者保険側の一部負担金、国保適用除外者に優先適用
- 高齢者の医療の確保に関する法律 第67条後期高齢者医療の一部負担金、75歳到達で適用が移る(現行効力を要確認)
- 地方自治法 第14条条例制定権の一般規定、減額条例の授権形式の前提
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