特許法 第115条(申立ての方式等)
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- 特許異議の申立てをする者は、次に掲げる事項を記載した特許異議申立書を特許庁長官に提出しなければならない。
- 一特許異議申立人及び代理人の氏名又は名称及び住所又は居所
- 二特許異議の申立てに係る特許の表示
- 三特許異議の申立ての理由及び必要な証拠の表示
- 2.前項の規定により提出した特許異議申立書の補正は、その要旨を変更するものであつてはならない。ただし、第百十三条に規定する期間が経過する時又は第百二十条の五第一項の規定による通知がある時のいずれか早い時までにした前項第三号に掲げる事項についてする補正は、この限りでない。
- 3.審判長は、特許異議申立書の副本を特許権者に送付しなければならない。
- 4.第百二十三条第四項の規定は、特許異議の申立てがあつた場合に準用する。
この条文の基本情報
申立ての方式等とは何ですか?
定義申立ての方式等とは、特許法第115条に定められた規定で、「特許異議の申立てをする者は、次に掲げる事項を記載した特許異議申立書を特許庁長官に提出しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 特許法第115条(申立ての方式等)は、日本の特許法に含まれる条文です。
- 特許法第115条の条文原文は「特許異議の申立てをする者は、次に掲げる事項を記載した特許異議申立書を特許庁長官に提出しなければならない。」で始まります。
- 特許法第115条は第五章に置かれています。
- 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 特許法第115条の前の条は特許法第114条です。
- 特許法第115条の次の条は特許法第116条です。
- 特許法第115条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第115条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121 - 本サイト収録
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第115条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/115
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点特許法115条は、特許異議申立書の記載事項を定める。申立人・対象特許の表示・理由と証拠の三点が必須で、提出後は要旨を変更する補正ができない。
Q · 特許異議申立書には何を書けばいいの?後から証拠を足せる?
三つの記載事項が必須で、後から要旨変更の補正はできません
特許法115条1項により、特許異議申立書には「申立人及び代理人の氏名・住所」「対象特許の表示」「理由及び必要な証拠の表示」の三点を記載しなければなりません。提出後の補正は要旨を変更するものであってはならず(2項本文)、理由・証拠の追加が許されるのは、113条の異議申立期間(公報発行から6ヶ月)が経過する時か、取消理由通知(120条の5第1項)が来る時の、いずれか早い時までに限られます。最初の申立書で勝負の大半が決まります。
解説
ライバル会社が、あなたの事業の真ん中に居座る特許を取った。無効審判は費用も時間もかかると聞いて、手出しを諦めていないか。特許法には、もっと軽い武器がある。特許異議申立だ。115条はその申立書の作法を定める。記載事項は三つ(申立人と代理人、対象特許の表示、理由と必要な証拠の表示)。だが本当の急所は2項にある。一度出した申立書は「要旨を変更する」補正ができない。理由や証拠を後から足せるのは、113条の異議申立期間(特許掲載公報の発行から6ヶ月)が経過する時か、取消理由通知(120条の5第1項)が来る時の、どちらか早い時まで。その時を過ぎたら、最初の申立書に込めた弾だけで戦う。つまり入口の一枚で勝負の大半が決まる。誰でも申立てできる手軽さの裏に、書き切れなければ巻き返せないという厳しさが隠れている。
法的な位置づけ
特許法115条は特許異議申立ての方式を定める規定であり、特許異議申立書に記載すべき事項(申立人及び代理人、対象特許の表示、理由と必要な証拠の表示)を列挙する。提出後の補正は要旨変更が禁止され、理由・証拠の追加は113条の申立期間内または取消理由通知前までに限られる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.特許掲載公報の発行日を確認し6ヶ月を逆算 攻撃したい特許の特許掲載公報の発行日を確認し、そこから6ヶ月の異議申立期間(113条)を逆算して提出デッドラインを最優先で固定する。証拠・理由の補正が許されるのもこの期間内が原則
- 2.115条1項の三点を漏れなく記載 特許異議申立書に、申立人及び代理人の氏名・住所、対象特許の表示、理由及び必要な証拠の表示の三点を漏れなく記載する。無効理由となる先行文献は期間内に出し切る
- 3.自社を出したくなければ代理人名義を検討 本体である自社を表に出したくない場合は、弁理士を代理人に立てて申し立てる。申立人名義は相手に伝わるが、背後の事業者を特定されにくくし、交渉カードを温存する
- 4.特許庁長官へ提出し取消理由通知を待つ 特許庁長官に特許異議申立書を提出する。審判長が副本を特許権者へ送付し(3項)、審理が進む。取消理由通知(120条の5)が出れば形勢有利、特許権者の訂正請求に対する再反論の機会を逃さない
よくある質問 AI による整理
Q1特許異議申立とは何ですか?
特許の付与後に、誰でも特許庁へ取消しを求められる公益的な制度です。115条が申立書の記載事項を定め、書面審理が中心で無効審判より軽い手続です。
Q2特許異議申立の期限はいつまでですか?
特許掲載公報の発行日から6ヶ月以内です(113条)。理由・証拠を補正できるのもこの期間内か取消理由通知の前まで。一日でも過ぎると入口が閉じます。
Q3特許異議申立書には何を書けばいいですか?
115条1項の三点、申立人及び代理人、対象特許の表示、理由及び必要な証拠の表示です。一つでも欠けると方式不備となります。
Q4異議申立の理由は後から追加できますか?
要旨を変更しない範囲で、113条の期間内か取消理由通知の前までなら追加できます(2項但書)。その窓を過ぎると新たな証拠は使えません。
Q5誰でも特許異議申立できますか?
できます。無効審判と違い利害関係は不要で、何人でも申し立てられます。業界全体に害のある特許を第三者が是正に動かせます。
Q6取消理由通知が来たらどうなりますか?
特許権者に意見書提出・訂正請求の機会が与えられます(120条の5)。申立人側から見れば形勢有利のサインで、訂正への再反論を準備します。
Q7特許異議申立と情報提供の違いは何ですか?
情報提供は出願・審査段階で審査官に資料を提供する制度、異議申立は登録後に特許庁へ取消しを求める正式手続です。効力を争う段階が異なります。
Q8特許異議申立書はどこに出しますか?
特許庁長官に提出します(115条1項)。審判長が申立書の副本を特許権者に送付し(3項)、手続が始まります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1無効審判と異議申立、結局どっちを使えばいいんですか?
目的とタイミングで選びます。異議申立(115条以下)は公報発行から6ヶ月以内限定、誰でも申立可、費用も安く書面審理中心。無効審判(123条)は期間制限がなく、利害関係人が当事者として徹底的に争う重い手続です。実務のポイント:実務家はまず異議申立で軽く叩き、取りこぼした論点を無効審判に温存する二段構えを使う。6ヶ月の窓があるうちは、安い異議を先に撃つのが定石です
Q2異議申立を出したら、こちらの名前は相手の特許権者にバレますか?
申立人の氏名・名称は申立書の必須記載事項(115条1項1号)で、副本が特許権者に送付される(同3項)ため、その名義は相手に伝わります。ただし誰の利害かまでは縛られません。実務のポイント:自社を表に出したくないときは、特許事務所の弁理士などを代理人に立てて申し立てるのが通例。相手は「誰かが動いた」とは分かっても、背後の事業者が誰かを特定しにくい。交渉カードを温存したまま圧力をかけられます
間違えやすい点 AI による整理
- 「特許を争うには自分が当事者でなければならない」と無効審判の感覚で思い込んでいる人が多いが、特許異議申立は利害関係を問わない。誰でも、何人でも申し立てられる公益的な制度だ。あなたが直接の競合でなくても、業界全体に害のある特許を是正に動かせる
- 要旨変更が禁止されること(2項本文)は条文を読めば分かる。だが多くの人が、その締切の早さを甘く見ている。理由や証拠を追加できるのは113条の期間内か取消理由通知の前まで。実務では、取消理由通知が思ったより早く来て、追加証拠の窓が閉じてしまう。締切を知っていることと、締切から逆算して動けることは別物だ
- 「異議申立で相手の特許を全部消せるか」と問う人がいるが、その問い自体が実務とずれている。異議の主戦場は全部取消ではなく、特許権者を訂正によるクレーム減縮へ追い込むこと。権利範囲を狭めさせれば、あなたの製品がその外に出る。消えなくても、勝てる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 根拠条文と性質 | 115条以下:特許異議申立(公益的・書面審理中心) | 123条:特許無効審判(当事者対立構造) 120条の5:取消理由通知・訂正請求の手続 |
| 申立人の要件 | 利害関係不要、誰でも・何人でも申立可 | 原則として利害関係人に限る 特許権者側が訂正請求・意見書で対応 |
| 期間制限 | 特許掲載公報の発行から6ヶ月以内(113条) | 期間制限なし(存続期間中いつでも) 取消理由通知で指定された期間内 |
| 証拠の補正 | 要旨変更禁止、追加は113条期間内か取消理由通知前まで(2項但書) | 審理の中で主張・立証を追加しやすい 訂正の範囲は減縮・誤記訂正等に限定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は2003年に專利異議制度を廃止し舉發に統合。誰でも公益事由で舉發できる点は日本の異議申立に近いが、期間制限の設計が異なる
韓国は2017年に特許取消申請制度を導入。登録公告後6ヶ月以内という期間設計は日本の異議申立と類似する
ドイツの異議申立(Einspruch)は特許公告後の一定期間内に何人でも申立可能。日本の異議申立の制度モデルに近い源流
米国の付与後レビュー(PGR)は付与後9ヶ月以内に申立可能。当事者対立構造が強く、書面中心の日本の異議申立とは審理構造が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 競合が、あなたの主力製品の心臓部とほぼ同じ技術で特許を登録した。侵害警告が来る前に先手を打ちたい。公報発行から6ヶ月の異議申立期間内に、115条の申立書へ先行文献という証拠を出し切れば、相手の権利を訂正で縮めさせるか、取り消しに追い込める。期間を一日でも過ぎると、この軽い入口は閉じ、残るのは重い無効審判だけ
- あなたが特許権者の側で、ある日、特許庁から特許異議申立書の副本が届いた(115条3項)。見知らぬ名義の申立人。慌てる必要はない。120条の5の取消理由通知が来るまでは、まだ攻撃の全容は確定していない。訂正請求でクレームを補強する反撃の準備期間がある
- もし、申立書を出した後で決定的な先行技術文献をもう一つ見つけたら、どうなる? 113条の期間内かつ取消理由通知の前なら、理由・証拠の補正が要旨変更にならない範囲で間に合う(2項但書)。だがその窓を過ぎていたら、その文献は別の機会まで使えない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 攻撃したい特許の特許掲載公報の発行日を確認、そこから6ヶ月の異議申立期間(113条)を逆算し、提出デッドラインを最優先で固定2. 115条1項の三点(申立人・代理人、特許の表示、理由と必要な証拠の表示)を漏れなく記載、無効理由となる先行文献は期間内に出し切る3. 自社を表に出したくなければ代理人名義での申立てを検討4. 取消理由通知(120条の5)が出れば形勢有利、特許権者の訂正請求に対して再反論の機会を逃さない
訴えられた側:1. 特許異議申立書の副本(115条3項)が届いたら、まず申立ての理由と証拠を精査、本当に無効理由があるか冷静に検証2. 120条の5の取消理由通知を待ち、訂正請求でクレームを減縮・補強する防御を準備、権利を残す方向で組み立てる3. 専用実施権者など登録した権利者への通知(123条4項準用)に注意、関係者と方針をすり合わせる4. 弁理士と早期に連携、訂正の落としどころを先に設計しておく
時効(請求できる期限):異議申立は特許掲載公報の発行の日から6ヶ月以内(特許法113条)。理由・証拠の補正が要旨変更とならない例外は、この6ヶ月が経過する時か、取消理由通知(120条の5第1項)がある時の、いずれか早い時まで(115条2項但書)
学説
通説:115条2項の要旨変更禁止は、申立後に攻撃対象が際限なく拡張し特許権者が無限の防御を強いられる事態を防ぐ趣旨。理由・証拠の追加は但書の期間的制約の範囲でのみ許されると解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正、平成27年(2015年4月1日)施行 平成15年改正で無効審判に統合され廃止されていた特許異議申立制度を復活させる一環として新設。申立書の方式、要旨変更禁止とその例外、副本送付、123条4項の準用を定めた
改正の年表
- 1.平成15年(2003年) 削除:旧特許異議申立制度が特許無効審判に統合され、いったん廃止された
- 2.平成26年(2014年)、平成27年(2015年4月1日)施行 新設:特許異議申立制度の復活に伴い新設。申立書の方式、要旨変更禁止とその例外、副本送付、123条4項の準用を定めた
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