要点特許法 138 条は、特許庁長官が審判官の一人を審判長に指定し、審判長がその審判事件の事務を総理すると定める。ただし審決の結論は合議体の多数決で決まる。
Q · 特許の無効審判で、審判長って何を決める人なんですか?
手続を仕切る司会役で、結論は合議体の多数決です
特許法 138 条により、特許庁長官が審判官の中から一人を審判長として指定します。審判長はその審判事件の事務を総理し、口頭審理の進行、書面提出期限の設定、審尋の発令など手続全般を指揮します。ただし審決の結論は審判長一人ではなく合議体(3 人または 5 人、特許法 136 条)の多数決で決まります。したがって審判長個人を説得しても勝てず、合議体全員に届く論理と証拠を組み立てることが重要です。
特許をめぐる争いは、いきなり裁判所に行くのではなく、まず特許庁の中で決着がつく。その舞台が審判であり、三人または五人の審判官が合議体を組んで判断する。第138条が定めるのは、その合議体の中で誰が司会者を務めるかだ。特許庁長官が審判官の一人を審判長に指定し、審判長はその事件の事務を総理する。総理とは、口頭審理の進行、書面提出の期限設定、審尋(当事者への質問)の発令など、手続の舵取り全般を握ることを意味する。ここで知っておくべきは、審判長は手続を仕切るが、結論は合議体の多数決で決まるという点だ。つまり審判長一人を説得しても勝てない。だが手続の流れを読み、審判長がどこへ関心を向けているかを掴めば、合議体全体への主張の組み立て方が変わってくる。あなたの特許が無効審判にかけられたとき、通知書で最初に名前を確認すべきは、この審判長である。
特許法 138 条にいう審判長とは、特許庁長官が審判官の中から指定する合議体の主宰者であり、その審判事件に関する事務を総理する立場をいう。口頭審理の進行や書面提出期限の設定など手続を指揮する権限を持つが、審決の結論は審判官の合議による多数決で決せられる。
特許庁長官が審判官の中から指定する合議体の主宰者です。その審判事件の事務を総理し手続を指揮します。特許法 138 条が根拠です。
特許庁長官が指定します(特許法 138 条 1 項)。当事者が選ぶことはできず、職権で決まります。
3 人または 5 人の合議体で行います(特許法 136 条)。その中の一人が審判長として指定されます。
口頭審理の進行、書面提出期限の設定、審尋の発令など手続全般を指揮することを指します。ただし審決は多数決です。
除斥事由があれば除斥され(特許法 139 条)、公正を妨げる事情があれば忌避を申し立てられます(141 条)。
審判長一人を説得しても勝てません。審決は合議体の多数決で決まるため、合議体全員に届く論理と証拠が必要です。
審査官とは別の合議体が審判長のもとで審査を一から見直します。審判長の争点整理が特許可否の分水嶺になります。
審決に不服なら知的財産高等裁判所に審決取消訴訟を提起できます(特許法 178 条)。審判段階の主張が土俵を決めます。
特許庁の審判官三人または五人で構成する合議体が判断します(特許法136条)。その中の一人が審判長として指定され(138条)、手続全体を仕切ります。ただし結論は合議体の多数決です。業界裏話ヒント:審判長は進行役であって一人で結論を出すわけではないので、審判長個人に向けた主張より、合議体全員に届く論理と証拠が効きます。経験ある弁理士は、審判長の審尋から残り二人の関心まで読み取ろうとします。
可能性はあります。審判官に裁判官同様の除斥事由があれば除斥され(特許法139条)、公正を妨げる事情があれば忌避を申し立てられます(141条)。審判長も審判官の一人なので対象です。業界裏話ヒント:忌避が認められるハードルは高く、単に「不利な進行をされた」では通りません。ただ申立て自体が記録に残り、後の知財高裁への出訴(178条)で手続の公正性を争う布石になることがあります。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律対象 | 138 条:審判長の指定と事務の総理 | — |
| 決定権者 | 審判長の指定は特許庁長官が職権で行う | — |
| 当事者の関与 | 関与なし(長官が指定) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。