審判に関する費用の額についての確定した決定は、執行力のある債務名義と同一の効力を有する。
要点特許法 170 条は、審判費用の額についての確定した決定に、執行力のある債務名義と同一の効力を与える。別訴なしにそのまま相手の財産を差し押さえられる。
Q · 特許の無効審判で勝って費用の決定が確定したのに相手が払わない。もう一度裁判を起こさないと回収できないの?
いいえ、確定決定がそのまま債務名義になり差押えに使えます
特許法 170 条により、審判に関する費用の額についての確定した決定は、執行力のある債務名義と同一の効力を持ちます。したがって給付訴訟を新たに起こさなくても、確定した決定の正本に執行文の付与を受けて相手の口座や財産を差し押さえられます(民事執行法 25 条)。相手の財産が分からない場合は、財産開示手続や第三者からの情報取得手続を併用して所在を特定します。確定後は財産が移される前に速やかに執行へ動くことが重要です。
特許庁の審判で相手の特許を無効にした。審決は確定し、相手にはあなたが負担した審判費用を支払えという決定も出た。ところが相手は一円も払わない。普通なら、ここで「では裁判を起こして支払いを命じる判決をもらおう」と考える。だがその一手間は要らない。特許法170条が、確定した費用額の決定に「執行力のある債務名義と同一の効力」を与えているからだ。債務名義とは、相手の銀行口座や財産を差し押さえる強制執行の引き金になる公的な根拠(民事執行法22条)。つまり行政機関である特許庁が出した費用決定が、裁判所の確定判決と同じ重みで、そのまま差押えに直結する。多くの人は「役所の決定は裁判所の判決ほど強くない」と思い込んでいる。この条文を知っている側は、確定決定の正本を握り、執行文を付けてもらって、相手の財産へ最短距離で踏み込む。
特許法 170 条は、審判に関する費用の額についての確定した決定に、執行力のある債務名義と同一の効力を認める規定である。特許庁の審判手続で確定した費用額の決定は、民事執行法 22 条の債務名義として扱われ、別途の給付訴訟を経ずに強制執行の基礎となる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
特許庁の審判手続で生じる費用で、特許庁への手数料や法定の費目が中心です。負担者と金額は審判の決定で定められ(特許法 169 条)、確定すれば回収の対象になります。
強制執行によって実現される請求権の存在と範囲を公的に証明する文書です。民事執行法 22 条が列挙し、確定した審判費用の決定もこれに含まれます。
原則として審判で敗れた側が負担し、その額は決定で定められます(特許法 169 条)。この決定が確定すると 170 条により執行力を持ちます。
特許法 169 条が民事訴訟費用等に関する法律を準用し、法定の費目に従って特許庁が費用額を決定します。代理人報酬の大半は自己負担のまま残るのが通常です。
費用償還請求権は一定期間の経過で消滅時効にかかりうるため(原則として民法 166 条)、確定後は速やかに執行へ動くのが安全です。最新の改正状況をご確認ください。
はい。商標法・意匠法・実用新案法にも同型の費用執行条項があり、勝った側は分野を問わず同じ最短ルートで回収に動けます。
債務名義を持つ債権者が、裁判所を通じて債務者に財産の内容を陳述させる手続です。相手の財産が不明なときに差押えの前提として利用します(民事執行法 196 条以下)。
本条の効力は決定が「確定」していることが前提です。審決取消訴訟(特許法 178 条)で争う余地が残っている間は確定しておらず、執行の基礎にはなりません。
全額ではない。審判費用の範囲は民事訴訟費用等に関する法律が準用される(特許法169条)ため、特許庁への手数料や法定の費目が中心で、代理人報酬の大半は自己負担のまま残るのが通常だ。業界裏話ヒント:「勝てば費用は全部相手持ち」と思って動くと、実際に債務名義になる額の小ささに後で驚く。回収できる範囲を先に試算してから執行のコストと天秤にかけるのが実務の鉄則
債務名義そのものは手元にあるが、強制執行には執行文の付与(民事執行法25条)と相手への決定の送達という手続が要る。これを踏めば裁判所の確定判決と同じく差押えに進める。業界裏話ヒント:債務名義があっても、相手の口座のある銀行と支店まで特定できないと差押えは空振りする。第三者からの情報取得手続(民事執行法205条以下)を併用して財産の所在を押さえてから動くのが勝ち筋だ
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 特許法 170 条:確定した費用額決定に執行力(債務名義)を付与 | — |
| 手続段階 | 執行段階(回収の実現) | — |
| 当事者の動き | 執行文の付与を受け差押えを申し立てる | — |
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