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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

特許法 第25条(外国人の権利の享有)

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  1. 日本国内に住所又は居所(法人にあつては、営業所)を有しない外国人は、次の各号の一に該当する場合を除き、特許権その他特許に関する権利を享有することができない。
  2. 一その者の属する国において、日本国民に対しその国民と同一の条件により特許権その他特許に関する権利の享有を認めているとき。
  3. 二その者の属する国において、日本国がその国民に対し特許権その他特許に関する権利の享有を認める場合には日本国民に対しその国民と同一の条件により特許権その他特許に関する権利の享有を認めることとしているとき。
  4. 三条約に別段の定があるとき。

この条文の基本情報

外国人の権利の享有とは何ですか?

定義外国人の権利の享有とは、特許法第25条に定められた規定で、「日本国内に住所又は居所(法人にあつては、営業所)を有しない外国人は、次の各号の一に該当する場合を除き、特許権その他特許に関する権利を享有することができない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 特許法第25条(外国人の権利の享有)は、日本の特許法に含まれる条文です。
  2. 特許法第25条の条文原文は「日本国内に住所又は居所(法人にあつては、営業所)を有しない外国人は、次の各号の一に該当する場合を除き、特許権その他特許に関する権利を享有することができない。」で始まります。
  3. 特許法第25条は第一章 総則に置かれています。
  4. 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 特許法第25条の前の条は特許法第24条です。
  7. 特許法第25条の次の条は特許法第26条です。
  8. 特許法第25条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第25条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121
  • 本サイト収録特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第25条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/25

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点特許法25条は、日本に住所のない外国人の特許権の享有を原則否定するが、相互主義又は条約の別段の定めがあれば例外的に認める。パリ条約・TRIPS 加盟国民は内国民待遇で享有できる。

Q · 日本に住んでいない外国人でも、日本の特許は取れるの?

国籍でなく所属国の条約加盟で決まり、ほぼ全員が享有可能

特許法25条により、日本に住所・居所のない外国人は原則として特許権を享有できません。ただし例外が三つあり、うち3号「条約に別段の定があるとき」が決定的です。日本はパリ条約と WTO(TRIPS 協定)に加盟しているため、加盟国の国民には内国民待遇が及び、日本人と同条件で特許を享有できます。世界のほぼ全ての国がどちらかに加盟しているため、実務上締め出されるのはごく一部の非加盟国国民に限られます。

解説

海外に住んだまま、日本に一度も拠点を持たない外国人が、日本の特許を取れるのか。条文の冒頭だけ読むと答えは「ノー」に見える。「日本国内に住所又は居所を有しない外国人は、特許権その他特許に関する権利を享有することができない」。だが、ここで読むのをやめてはいけない。原則の後ろに三つの例外がぶら下がっていて、その三番目「条約に別段の定があるとき」が、原則をほぼ丸ごと裏返す。日本はパリ条約とWTO(TRIPS協定)に加盟しており、これらの条約は加盟国の国民に「内国民待遇」(その国の人を日本人と同じ条件で扱う約束)を保証する。世界のほぼすべての国がどちらかに入っているため、現実には大多数の外国人が日本人と同条件で特許を享有できる。25条は、入口を狭く見せておいて、条約という抜け道で大半を通す構造になっている。本当に締め出されるのは、どの条約にも入っていないごく一部の国の国民だけだ。

法的な位置づけ

特許法25条は、日本国内に住所又は居所(法人は営業所)を有しない外国人の、特許に関する権利の享有資格を定める規定である。原則として享有を否定するが、相互主義を認める国の国民、条件付き相互主義の国の国民、及び条約に別段の定めがある場合を例外として、享有を認める。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.依頼人(出願人)の所属国の条約加盟を確認 受任の初動で、出願人の国籍国がパリ条約又は WTO(TRIPS 協定)の加盟国かを確認する。ほぼ全ての国はどちらかに該当し、その場合25条3号の条約ルートで内国民待遇が及ぶ
  2. 2.享有根拠を条約名・条番号で確定 内国民待遇が及ぶ根拠を、パリ条約2条又は TRIPS 協定3条といった具体的な条約名と条番号で特定しておく。出願後に審査官から問われても即座に反論できる状態にする
  3. 3.非加盟国の場合は相互主義を立証 どの条約にも非加盟という稀なケースでは、相手国が日本人に同一条件で特許を認めているか(25条1号・2号の相互主義)を、在外公館や現地代理人経由で立証する資料を収集する
  4. 4.在外者は特許管理人を選任 享有資格を満たしても、日本に住所のない在外者は特許管理人(特許法8条)を選任しなければ出願・意見書提出ができない。享有資格の確認と並行して国内代理人を手当てする

よくある質問 AI による整理

Q1特許法25条とは何ですか?

日本に住所のない外国人の特許権の享有資格を定める規定です。原則は享有否定ですが、相互主義(1号・2号)と条約の別段の定め(3号)を例外として認めます。

Q2内国民待遇とは何ですか?

条約加盟国が、他の加盟国の国民を自国民と同一の条件で扱う約束です。パリ条約2条・TRIPS 協定3条が定め、特許法25条3号の根拠となります。

Q3パリ条約に入っていない国の人はどうなりますか?

条約ルート(25条3号)を使えず、相互主義(25条1号・2号)を個別に立証する必要があります。ただし WTO 加盟なら TRIPS で内国民待遇が及びます。

Q4在外者の特許管理人とは何ですか?

日本に住所のない者が日本の特許手続を行うために選任する国内代理人です。特許法8条が定め、選任しないと出願も応答もできません。

Q5特許法25条3号の条約とは具体的に何ですか?

工業所有権の保護に関するパリ条約と、WTO の TRIPS 協定が代表例です。これら条約の内国民待遇規定が「条約に別段の定」に該当します。

Q6外国人の特許享有はどの法律の何条で問題になりますか?

享有要件違反は特許法49条の拒絶理由、かつ123条の無効理由になります。25条の享有資格は権利の根幹に関わる要件です。

Q7台湾はパリ条約に入っていますか?

台湾はパリ条約には加盟していませんが、WTO(チャイニーズタイペイ)に加盟しています。そのため TRIPS 協定の内国民待遇が及び、日本で特許を享有できます。

Q8相互主義とは特許でどういう意味ですか?

相手国が日本国民に同一条件で特許を認めているかを基準に、その国の国民にも同条件で享有を認める考え方です。25条1号・2号がこれを定めます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1外国に住んでいる外国人でも、日本の特許って本当に取れるんですか?

取れます。日本はパリ条約とWTO(TRIPS協定)に加盟しており、これら条約加盟国の国民には内国民待遇が及び、特許法25条3号の「条約に別段の定」に該当します。世界のほぼ全ての国がどちらかに入っているため、実務上ほとんどの外国人が享有資格を持ちます。実務のポイント:実務で25条が問題になる場面はほぼなく、むしろ在外者の特許管理人(特許法8条)の選任の方が現実の関門。代理人なしには一通の手続もできず、ここで詰まる外国出願人が多い

Q2台湾の人や企業は、台湾がパリ条約に入っていなくても日本の特許を持てますか?

持てます。台湾はパリ条約には加盟していませんが、WTO(チャイニーズタイペイ)に加盟しており、TRIPS協定の内国民待遇が及びます(25条3号)。だから台湾企業は日本人と同条件で特許を享有できます。実務のポイント:「パリ条約非加盟国=日本で権利を持てない」という誤解が、台湾・中国系の出願実務で時々顔を出す。TRIPS(WTO)ルートを押さえておけば、この思い込みで交渉を不利にせずに済む

Q3外国人だという理由で、後から特許を無効にされることはありますか?

理屈の上ではあり得ます。25条の享有要件を満たさない外国人が取得した特許は、拒絶理由(特許法49条)かつ無効理由(特許法123条)になり得ます。ただし主要国の国民・企業ならまず該当しません。実務のポイント:この攻撃が実際に通るのは、どの条約にも入らないごく一部の国の国民が相互主義の立証もなく取った権利という極めて稀なケース。狙う価値があるのは万に一つだが、外国当事者の権利を潰したい側は出願人の国籍を一応洗う

間違えやすい点 AI による整理

  • あなたから見れば「外国人だから日本で特許は無理」だが、法律から見れば関門は一つ、「その国が条約に入っているか」だけ。国籍そのものではなく、所属国の条約加盟で決まる。この視点のズレで、取れるはずの権利を最初から諦める人がいる
  • 25条をクリアしても、それで日本の手続が踏めるわけではない。日本に住所のない在外者は、特許管理人(特許法8条、日本国内の代理人)を選任しなければ、出願も意見書提出もできない。権利を享有できることと、自分で手続できることは別の関門だ
  • 「特許は属地主義だから、どの国の人でも日本に出願できる」と思いがちだが、出願窓口に書類を出せることと、権利を享有できることは別問題。25条は享有資格そのものを国籍と条約で線引きしている
比較の観点この条文ほかの条文
規律する対象特許法25条:外国人が権利を「享有できるか」の資格特許法8条:在外者が「手続できるか」の代理人要件
特許法26条:条約に別段の定めがある場合の条約優先
満たさない効果享有資格の欠缺 → 拒絶理由(49条)・無効理由(123条)特許管理人不選任 → 手続不受理・却下
条約と抵触する国内法規定は条約が優先適用される
実務上の関門度条約普及によりほぼ問題化せず、稀な非加盟国国民のみ現実の主要関門。代理人なしでは一通の手続も不可
内国民待遇を国内で担保する橋渡し規定として機能

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国専利法第4条

台湾も外国人の権利享有を相互主義・条約により定める。台湾はパリ条約非加盟だが WTO 加盟で TRIPS の内国民待遇が及ぶ点が特徴。

韓国
대한민국 특허법 제25조

韓国も外国人の権利能力を相互主義と条約で規律し、日本法とほぼ同一の構造をとる。

ドイツ
PatG § 25(Inlandsvertreter)

ドイツは EU・パリ条約加盟国として内国民待遇を直接及ぼし、外国人の権利享有自体は制限しない。国内代理人の要件が中心的な関門となる。

アメリカ
35 U.S.C.(Title 35特許法)

米国は発明者・出願人の国籍による享有制限を設けず、パリ条約・TRIPS の内国民待遇と優先権規定で外国出願人を保護する。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、あなたの依頼人がパリ条約にもWTOにも加盟していない国の国民だったら? その人は条約の抜け道を使えず、25条1号・2号の相互主義(相手国が日本人を同条件で扱っているか)を個別に立証しなければ、日本で特許を享有できない。該当国はごく僅かだが、ゼロではない
  • あなたの会社が外国企業から特許侵害で訴えられた。反撃の一手として、その特許の出願人が権利享有要件を満たしていたかを洗う。相手が主要国の企業ならまず空振りだが、確認を怠れば使えたはずのカードを見逃す
  • 海外在住の発明家が日本で特許を取った。住所は国外のまま。25条と在外者の特許管理人(特許法8条)をクリアしていれば、その特許は完全に有効だ。
  • 拒絶理由通知に「25条の権利享有要件を満たすか不明」と記され、応答期限まであと40日。出願人の国籍と条約加盟を示す資料を集め、内国民待遇の根拠を意見書で示さなければ、出願は拒絶査定へ進む

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自分(依頼人)の国籍国がパリ条約またはWTO加盟国かを確認、ほぼ全ての国はどちらかに該当する2. 該当するなら25条3号の条約ルートで内国民待遇が及ぶ旨を、条約名と条番号を添えて主張3. どの条約にも非加盟なら、相手国が日本人に同条件で特許を認めているか(相互主義、25条1号・2号)を在外公館や現地代理人経由で立証4. 在外者は特許管理人(特許法8条)を選任していなければ、まずそこを手当てする

訴えられた側:1. 相手の出願人が個人か法人か、国籍国・営業所所在地を特許公報・登録原簿で確認2. その国がパリ条約・WTOいずれにも非加盟という稀なケースに当たるか精査、当たらなければこの筋は捨てて他の無効理由へ3. 非加盟国国民で相互主義の根拠も示されていなければ、25条違反を無効理由(特許法123条)として主張4. 享有要件は権利の根幹なので立証できれば一撃で効くが、空振り率が極めて高い点を踏まえ主戦場にはしない

時効(請求できる期限):出願審査では、拒絶理由通知への応答期間(在外者は通常3か月)内に享有根拠を示す必要がある。無効審判は権利存続中いつでも請求でき、25条違反のような明白な無効理由には除斥期間の制限がない(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:特許法25条は原則として外国人の権利享有を否定するが、パリ条約・TRIPS 協定の内国民待遇(3号)により大多数の外国人が日本人と同条件で享有できるため、原則の適用場面は現実にはごく限られる。享有資格と手続能力(8条の特許管理人)は別個の関門と解される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:現行特許法(昭和34年法律第121号)の制定に伴い、外国人の権利享有について相互主義を原則としつつ条約の別段の定めを例外とする規定として整備された。

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特許法の全文を見る所属する編章節を開く:第一章 総則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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