特許法 第22条(手続の中断又は中止)
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- 特許庁長官又は審判官は、決定、査定又は審決の謄本の送達後に中断した手続の受継の申立について、受継を許すかどうかの決定をしなければならない。
- 2.前項の決定は、文書をもつて行い、かつ、理由を附さなければならない。
この条文の基本情報
手続の中断又は中止とは何ですか?
定義手続の中断又は中止とは、特許法第22条に定められた規定で、「特許庁長官又は審判官は、決定、査定又は審決の謄本の送達後に中断した手続の受継の申立について、受継を許すかどうかの決定をしなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 特許法第22条(手続の中断又は中止)は、日本の特許法に含まれる条文です。
- 特許法第22条の条文原文は「特許庁長官又は審判官は、決定、査定又は審決の謄本の送達後に中断した手続の受継の申立について、受継を許すかどうかの決定をしなければならない。」で始まります。
- 特許法第22条は第一章 総則に置かれています。
- 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 特許法第22条の前の条は特許法第21条です。
- 特許法第22条の次の条は特許法第23条です。
- 特許法第22条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第22条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121 - 本サイト収録
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第22条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/22
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点特許法22条は、謄本送達後に中断した手続の受継について、特許庁長官または審判官が文書・理由附記により許否を決定すると定める規定である。
Q · 出願人が亡くなって特許の手続が止まったとき、誰がどうやって引き継ぐんですか?
受継の申立てと特許庁長官・審判官の許否決定が必要です
特許法22条により、決定・査定・審決の謄本送達後に中断した手続は、承継人(相続人・存続会社・破産管財人など)が受継の申立てをし、特許庁長官または審判官が受継の許否を決定して初めて前へ進みます。この許否決定は文書で行い、必ず理由を附さなければなりません(同条2項)。放置すると出願や審判が宙づりのままとなり、出訴期間が絡む局面では権利化や争訟の道が不安定になります。
解説
特許の出願人が審査の途中で亡くなった。あるいは会社が合併で消滅した、破産した。こうした事態が起きると、特許庁での手続は自動的に「中断」する。やっかいなのは、その中断が決定・査定・審決の謄本が送達された後、つまり審判請求や審決取消訴訟の出訴期間が動いているタイミングで起きた場合だ。誰かが「受継の申立」をして手続を引き継がなければ、出願や審判はそこで宙づりになる。22条は、その申立を受けた特許庁長官または審判官が、受継を許すかどうかを正式に「決定」しなければならないと定める。しかも口頭ではなく文書で、必ず理由を付けて。なぜ理由が要るのか。受継を拒否されたら、あなたはその理由を盾に争えるからだ。理由のない処分は恣意の温床になる。一行の手続規定に見えて、ここはあなたの特許という資産が消えるか生き残るかの分岐点だ。
法的な位置づけ
特許法22条は、決定・査定・審決の謄本送達後に中断した特許手続について、受継の申立てに対し特許庁長官または審判官が許否を決定すべき旨を定める規定である。当該決定は文書により行い、理由を附すことが義務づけられ、行政処分としての適正手続を確保する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.手続が中断しているか確認 出願人・当事者の死亡、法人の合併消滅、破産などが起きたら、特許庁での手続が中断していないか確認する。中断事由は特許法24条が準用する民事訴訟法124条による
- 2.受継すべき者を特定 誰が中断した地位を引き継ぐかを特定する。相続なら相続人、合併なら存続会社、破産なら破産管財人。相続では遺産分割で出願中の権利が見落とされていないか確認する
- 3.特許庁へ受継の申立てを行う 特許庁に受継の申立てを提出する。決定・査定・審決の謄本送達後の中断であれば、特許法22条により特許庁長官または審判官が受継の許否を文書で決定する
- 4.許否決定を受領し期間の再進行を管理 受継の許否決定を受け取ったら、中断で停止していた出訴期間などが、受継通知または受継決定の時から残期間を再進行することを確認し、後続手続の期限管理に入る(特許法23条)
- 5.拒否されたら理由を精査して争う 受継を拒否されたら、22条2項が義務づける理由を精査する。理由が抽象的・論理不整合なら、審決取消訴訟(特許法178条、知財高裁)等で手続的瑕疵として争う余地がある
よくある質問 AI による整理
Q1手続の受継とは何ですか?
中断した特許手続を承継人が引き継ぐ手続です。特許法22条により、謄本送達後の中断では特許庁長官・審判官が受継の許否を文書で決定します。
Q2特許 出願人 死亡 手続はどうなる?
出願人が死亡すると手続は中断します。相続人が受継の申立てをして許否決定を得ないと、出願は宙づりのまま前へ進みません(特許法21条・22条)。
Q3受継の申立ては誰がするのですか?
相続人、合併後の存続会社、破産管財人など、中断した地位を引き継ぐべき者が申立てます。特許庁長官・審判官が許否を決定します。
Q4受継の許否決定に理由は必要ですか?
必要です。特許法22条2項は決定を文書で行い理由を附すことを義務づけます。理由のない拒否は適正手続違反として争える余地があります。
Q5受継の申立てに期限はありますか?
受継の申立て自体に法定の期限はありません。ただし中断で停止していた出訴期間などは、受継通知または受継決定の時から残期間を再進行します(特許法23条)。
Q6会社が合併したら特許審判はどうなりますか?
旧法人が消滅した瞬間に審判手続は中断します。存続会社が受継の申立てをして許否決定を得るまで、手続は止まったままです。
Q7受継を拒否されたらどうすればいい?
拒否決定書の理由を精査します。理由が抽象的・不十分なら、審決取消訴訟(特許法178条、知財高裁)等で争う材料になります。
Q8特許法22条と21条の違いは?
21条は特許庁が承継人に手続の続行を命じる規定、22条は承継人からの受継申立てに対する許否決定の規定です。動かす主体が逆になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1出願人が亡くなったら、特許出願ってどうなるんですか?
手続はいったん中断し、相続人などが受継の申立をして初めて前へ進みます(特許法21条・22条)。謄本送達後の中断なら、特許庁長官・審判官が受継の許否を文書で正式に決定します。実務のポイント:特許事務所は依頼人の死亡を自動では把握できないことが多く、通知が止まったまま放置されがちです。出願は財産権で相続対象なので、相続人の側から能動的に動かないと、出願中の権利が誰にも引き継がれないまま宙づりになる
Q2受継を拒否されたら、もう打つ手はないんですか?
あります。22条2項は許否決定を文書で行い理由を付すことを義務づけており、その理由を根拠に審決取消訴訟(特許法178条、知財高裁)等で争う余地があります。実務のポイント:行政処分の理由附記は、理由が抽象的すぎたり論理が飛んでいたりすると、それ自体が手続的瑕疵として取消事由になりうるという判例法理があります。拒否決定書は相手の判断の根拠が見える資料なので、まず理由欄を精読する
間違えやすい点 AI による整理
- 「出願人が亡くなったら出願は自動的に相続人へ引き継がれる」と思われがちだが、自動ではない。手続はいったん中断し、相続人が受継の申立をして初めて前へ進む。放置すれば宙づりのまま、後続手続の期限も曖昧になる
- 中断したことは知っていても、その「タイミング」の重大さを見落としている人が多い。謄本送達後、つまり出訴期間が動いている最中の中断は、22条の正式な許否決定がないと停止した期間の再進行が定まらない。同じ中断でも、いつ起きたかで手続の重みがまるで違う
- 申立てる側から見れば「受継はただの形式的な届出」に見える。だが特許庁から見れば、受継を許すかどうかは文書と理由が義務づけられた正式な決定だ。この落差を軽く見て理由を読み飛ばすと、争える材料を自分から捨てることになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 動かす主体 | 特許法22条:承継人の受継申立て → 長官・審判官が許否決定 | 特許法21条:特許庁が承継人に手続の続行を命じる 特許法24条:中断・受継につき民訴法を準用 |
| 適用局面 | 決定・査定・審決の謄本送達後に中断した手続 | 中断中に承継人が受継しない場合の職権的処理 中断・中止・受継の事由と手続一般 |
| 形式要件 | 文書・理由附記が義務(22条2項) | 続行命令の形式 民訴124条・126条等の準用 |
| 期間との関係 | 受継決定・通知の時から停止期間が再進行(23条) | 続行により期間が再進行 23条と一体で運用 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も当事者の死亡・法人消滅による訴訟中断と承受訴訟の申立てを民事訴訟法で定め、専利手続に準用する構造で日本と近い
韓国も特許法が手続の中断・受継を定め、民事訴訟法の規定を準用する点で日本と類似する
ドイツも特許手続に民事訴訟法(ZPO)の手続中断・再開規定を準用し、当事者の死亡等で手続が中断する構造を採る
米国は発明者死亡時に法定代理人(遺言執行者・管財人)が出願を遂行できると定め、承継の枠組みが日本と異なり実体規定寄り
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- スタートアップの創業者が、中核技術の特許出願が審査係属中に急逝。相続人は技術にも特許制度にも疎く、手続が中断したことにすら気づかない。査定の謄本送達後に中断していた場合、受継の申立をして特許庁の許否決定を得ないと、出訴期間がからむ局面で権利化の道が宙に浮く。残された時間は限られている
- もし、あなたが買収側の法務担当で、買収先が抱える係属中の特許審判を見落としていたら? 合併で旧法人が消滅した瞬間、その審判手続は中断する。存続会社として受継の申立をしなければ、高い金を払って手に入れた特許ポートフォリオの一部が手続上止まったままになる
- 出願人が破産した。その特許を受け継ぐのは破産管財人であり、破産財団の一部として手続を受継する。だが管財人が無形資産の価値を見落として放置すれば、せっかくの権利が回収されないまま朽ちる
- 審決の謄本が届いた直後、当事者である会社が解散。手続は中断し、受継の許否決定が出るまで出訴期間の起算は宙に浮く
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず手続が中断しているか確認。出願人・当事者の死亡、法人の合併消滅、破産などが中断事由(特許法24条が準用する民事訴訟法124条) 2. 受継すべき者を特定。相続人、存続会社、破産管財人など3. 特許庁に受継の申立てを行う。決定・査定・審決の謄本送達後の中断なら、22条により特許庁長官または審判官が許否を文書で決定する4. 許否決定を受け取ったら、停止していた出訴期間などの再進行を確認し、後続手続の期限管理に入る5. 拒否されたら理由を精査し、審決取消訴訟(特許法178条、知財高裁)等での争いを検討
訴えられた側:1. 相手方当事者の中断で審判が止まっている場合、ただ待つのではなく自分から動ける2. 相手方による受継の申立て(特許法24条が準用する民事訴訟法126条)を使い、自分の側から受継を促す3. または特許庁長官・審判官に手続の続行(特許法21条)を働きかけ、宙づり状態を解消する4. 受継の許否決定が出れば手続が再起動するので、その後の期限を管理する
時効(請求できる期限):受継の申立てに特定の法定期限はない。ただし中断中は出訴期間など停止していた期間が、受継の通知または受継決定の時から残期間を再び進行させる(特許法23条・24条)。放置すると手続が宙づりのまま不安定が続き、相手方からの受継申立て(民事訴訟法126条の準用)や続行命令(特許法21条)で処理されることもある。起算点は受継決定または受継通知の時
学説
通説:特許法22条2項の理由附記義務は、行政処分一般に妥当する理由附記法理の現れであり、受継の許否という承継人の権利に直結する処分を慎重・透明に行わせ、恣意を抑える趣旨と解される。理由が不十分な拒否決定は取消事由となりうる。
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