特許法 第23条
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- 特許庁長官又は審判官は、中断した審査、特許異議の申立てについての審理及び決定、審判又は再審の手続を受け継ぐべき者が受継を怠つたときは、申立てにより又は職権で、相当の期間を指定して、受継を命じなければならない。
- 2.特許庁長官又は審判官は、前項の規定により指定した期間内に受継がないときは、その期間の経過の日に受継があつたものとみなすことができる。
- 3.特許庁長官又は審判長は、前項の規定により受継があつたものとみなしたときは、その旨を当事者に通知しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 特許法第23条は、日本の特許法に含まれる条文です。
- 特許法第23条の条文原文は「特許庁長官又は審判官は、中断した審査、特許異議の申立てについての審理及び決定、審判又は再審の手続を受け継ぐべき者が受継を怠つたときは、申立てにより又は職権で、相…」で始まります。
- 特許法第23条は第一章 総則に置かれています。
- 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 特許法第23条の前の条は特許法第22条です。
- 特許法第23条の次の条は特許法第24条です。
- 特許法第23条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第23条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121 - 本サイト収録
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第23条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/23
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点特許法23条は、中断した特許手続の受継を怠る者に対し、特許庁長官等が相当の期間を定めて受継を命じ、期間内に受継がなければ受継を擬制できると定める。
Q · 出願人が亡くなって手続を放置したら、自分は無関係でいられるの?
放置しても特許庁が受継を命じ、最後は受継が擬制されます
いいえ。特許法23条により、中断した手続の受継を怠ると、特許庁長官または審判官が相当の期間を指定して受継を命じます(1項)。その期間内に受継がなければ、期間満了の日に受継があったものとみなされます(2項・受継の擬制)。擬制されると当事者として通知を受け(3項)、拒絶理由通知への応答や登録料の負担が降りかかります。逆に審判の相手方であれば、相手の死亡や合併を口実にした手続停止を、この条文で強制的に動かせます。
解説
特許の出願人が審査の途中で亡くなる、あるいは出願していた会社が合併で消滅する。そんなとき出願は宙に浮く。だが特許を受ける権利は相続財産であり、相続人や存続会社、破産管財人といった「受継すべき者」が手続を引き継がなければならない。これを受継と呼ぶ。23条が動くのは、その引き継ぐべき人が引き継ぎを怠ったときだ。特許庁長官や審判官は、申立てにより、または職権で「相当の期間内に受継せよ」と命じる。さらに、その期間が過ぎても受継がなければ、期間満了の日に受継があったものとみなすことができる(受継の擬制)。つまり、あなたが相続人として放置していても、手続は勝手に前へ進み、知らぬ間にあなたは特許出願の当事者にされる。逆にあなたが特許無効審判の相手方なら、相手が死亡や合併を口実に手続を止めたまま放置するのを、この条文で強制的に動かせる。
法的な位置づけ
特許法23条は受継命令を定める手続規定であり、中断した審査・特許異議の申立て・審判・再審の手続について、受継を怠る者に対し特許庁長官または審判官が相当の期間を指定して受継を命じ、期間内に受継がないときは期間満了の日に受継があったものとみなす擬制を認める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.受継命令の通知と相当の期間を確認 特許庁からの封筒を開けたら、まず「受継を命ずる」旨と指定された相当の期間を確認する。放置すると期間満了の日に受継が擬制される(23条2項)。応答期限を手帳に転記し、対象がどの手続(審査・特許異議・審判・再審)かを特定する
- 2.対象となる権利の事業価値を調査 その出願や権利に事業価値があるかを調査する。既に納付済み・今後必要な登録料や特許料、請求項数、権利化の見込みを計算に入れる。相続案件なら特許を受ける権利の相続関係(民法896条)を整理する
- 3.受継するか取下げ・放棄かを決定 価値があれば速やかに受継し当事者として手続を続行する。不要なら擬制される前に取下げや放棄を検討し、当事者として義務だけを負う事態を避ける。判断に迷えば弁理士に相談する
- 4.審判の相手方なら受継命令を申し立て擬制まで進める 自分が起こした審判等で相手方が死亡や合併で手続を止めたら、受継すべき者を特定し、申立てにより受継命令を促す(23条1項)。相当期間が過ぎても受継がなければ受継の擬制(同2項)を求め、停滞した手続を前へ動かす
よくある質問 AI による整理
Q1特許の受継命令とは何ですか?
中断した特許手続を引き継ぐべき人が受継を怠ったとき、特許庁長官や審判官が相当の期間を定めて受継を命じる制度です。特許法23条1項が根拠です。
Q2出願人が死亡したら特許出願の相続手続はどうなりますか?
特許を受ける権利は相続財産(民法896条)で、手続は中断し相続人が受継します。怠れば23条で特許庁が受継を命じ、応じなければ擬制されます。
Q3受継の擬制はいつ発生しますか?
特許庁長官等が指定した相当の期間内に受継がないとき、その期間満了の日に受継があったものとみなされます(特許法23条2項)。
Q4特許手続の受継に期限はありますか?
法定の一律期限はなく、特許庁長官または審判官が相当の期間を指定します。その期間を過ぎると受継が擬制されます(23条1項・2項)。
Q5破産管財人は特許出願の受継義務を負いますか?
はい。破産会社が出願中の特許手続は破産財団の資産となり、破産管財人が受継すべき者として手続を引き継ぐ義務を負います。怠れば職権で受継を命じられます。
Q6受継命令は誰が申し立てられますか?
当事者本人だけでなく、審判の相手方や利害関係人も受継を促す申立てができます。特許庁長官や審判官が職権で命じることもあります(23条1項)。
Q7特許の受継を怠るとどうなりますか?
相当の期間内に受継しないと期間満了の日に受継が擬制され、当事者として拒絶理由通知への応答期限や登録料の負担が降りかかります(23条2項)。
Q8会社の合併で消滅した出願人の特許はどうなりますか?
特許を受ける権利は存続会社や新設会社に承継され、手続は中断後に受継されます。怠れば23条により受継を命じられ、擬制もあり得ます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1出願人が死んだら、特許出願は自動的に消えてしまうんですか?
消えません。特許を受ける権利は相続の対象(民法896条)で、手続は中断し、相続人が受継します(特許法22条)。受継を怠っても23条で特許庁が受継を命じ、なお動かなければ擬制できます。実務のポイント:相続人の多くは被相続人が出願中だった事実を知りません。だが出願は財産価値を持つ場合があり、放置で擬制された後に登録料や応答費用だけ負わされることも。相続財産調査では特許庁の出願ファイルまで確認すべきです
Q2審判で相手が手続を止めて引き継がない、こちらはどうすればいいですか?
申立てで受継を促せます(23条1項)。相当期間内に受継がなければ、特許庁長官は期間満了の日に受継を擬制でき(同2項)、その旨が当事者に通知されます(同3項)。実務のポイント:審判の相手方が死亡や合併を理由に時間稼ぎをするケースがあります。受継命令の申立ては相手方からもできる。これを知らずに待ち続けると、無効審判が何か月も塩漬けになります
間違えやすい点 AI による整理
- 「出願人が死んだら出願も終わり」と考えて何もしない人がいるが、問いの立て方そのものが違う。論点は「終わるかどうか」ではなく「誰が引き継ぐか、引き継がないと何が起きるか」だ。引き継ぎを怠れば特許庁が職権で受継を擬制し、あなたは知らぬ間に当事者にされる
- 「受継しなければ自分は無関係でいられる」と軽く見られがちだが、その深刻さが見落とされている。擬制で当事者にされた後は、拒絶理由通知への応答期限も登録料の納付義務もあなたに降りかかる。放置のコストは「何も起きない」ではなく「義務だけが残る」である
- 受継は当事者本人だけが申し立てるものと思われがちだが、審判の相手方や利害関係人も受継命令を申し立てられる。あなたが攻める側であっても、この条文は手続を動かす武器になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 23条:受継を怠った場合の受継命令と擬制 | 22条:中断した手続の受継義務そのものの根拠 24条:中断及び受継の細目を民事訴訟法に準用 |
| 発動する主体 | 特許庁長官・審判官(申立てまたは職権) | 受継すべき者(相続人・存続会社・破産管財人等) 準用規定のため主体は民訴の枠組みに従う |
| 効果 | 相当の期間を指定し、経過時に受継を擬制+当事者へ通知 | 承継人が手続上の地位を引き継ぐ 民訴124条等の中断・受継法理を適用 |
| キーワード | 受継命令・受継の擬制・相当の期間 | 受継義務・中断 準用・民事訴訟法 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も当事者の死亡等で訴訟手続が中断し、承継人が承受する構造。専利の審査・挙発手続にも同種の承継法理が及ぶ。
韓国も民訴の中断・수계(受継)法理を特許手続に及ぼし、当事者の死亡・合併で中断した後に承継人が受継する。
ドイツは当事者の死亡で手続が中断(Unterbrechung)し、承継人が受継(Aufnahme)する。特許手続は PatG と ZPO の準用による。
米国は当事者の死亡時に Rule 25で当事者の交代(substitution)を行う。USPTO 手続では承継人が出願手続を継続する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 父が個人で出願していた発明があり、その死後にあなたが相続人になった。特許庁から「受継を命ずる」旨の通知が届く。放置すれば指定期間の満了日に受継が擬制され、あなたは当事者として拒絶理由通知への応答期限や登録料の負担を引き受ける立場になる
- もし、あなたが起こした特許無効審判の最中に、相手方の特許権者が亡くなったら? 審判は中断する。相続人が受継しなければ、あなたの審判はいつまでも宙吊りのまま。申立てで受継を促し、相当期間が過ぎれば擬制で前へ進められる
- 取引先が倒産。破産管財人になったあなたは、その会社が出願中だった特許の手続を受け継ぐ義務を負う。怠れば特許庁が職権で受継を命じてくる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 受継命令の通知を受けたら、指定された相当の期間を確認、放置すると期間満了の日に受継が擬制される(23条2項) 2. その出願や権利に事業価値があるか調査、登録料や特許料の負担も計算に入れる3. 価値があれば速やかに受継、不要なら取下げや放棄の手続を検討し、擬制後に当事者として義務だけ負う事態を避ける4. 相続案件なら特許を受ける権利の相続関係(民法896条)を整理し、弁理士に相談する
訴えられた側:1. 審判や手続の相手方が死亡や合併等で中断したら、まず受継すべき者を特定する2. その者が受継を怠っているなら、申立てで受継命令を促す(23条1項) 3. 相当期間が過ぎても受継がなければ、特許庁長官による受継の擬制(同2項)を求める4. 擬制された後は当事者への通知(同3項)を確認し、止まっていた審判を前へ進める
時効(請求できる期限):特定の法定期間はない。特許庁長官または審判官が「相当の期間」を指定する(23条1項)。その期間内に受継がなければ、期間満了の日に受継があったものとみなされる(同2項)。起算点は受継命令で指定された期間の開始時
学説
通説:特許法23条の受継命令と擬制は、当事者保護のための中断制度が手続の永久停止を招くことを防ぐための強制装置と解される。職権進行主義の現れであり、通知義務(3項)によって擬制された当事者の不意打ちを緩和する趣旨とされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和34年(1959年) 新設:現行特許法の制定に伴い、中断した手続について受継命令と受継の擬制を定める規定を整備した。
- 2.平成26年(2014年) 改正:特許異議の申立て制度の復活に伴い、23条の対象手続に『特許異議の申立てについての審理及び決定』が加えられた。
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