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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

特許法 第169条(審判における費用の負担)

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  1. 特許無効審判及び延長登録無効審判に関する費用の負担は、審判が審決により終了するときはその審決をもつて、審判が審決によらないで終了するときは審判による決定をもつて、職権で、定めなければならない。
  2. 2.民事訴訟法第六十一条から第六十六条まで、第六十九条第一項及び第二項、第七十条並びに第七十一条第三項(訴訟費用の負担)の規定は、前項に規定する審判に関する費用に準用する。この場合において、同条第三項中「最高裁判所規則」とあるのは、「経済産業省令」と読み替えるものとする。
  3. 3.拒絶査定不服審判及び訂正審判に関する費用は、請求人の負担とする。
  4. 4.民事訴訟法第六十五条(共同訴訟の場合の負担)の規定は、前項の規定により請求人が負担する費用に準用する。
  5. 5.審判に関する費用の額は、請求により、審決又は決定が確定した後に特許庁長官が決定をする。
  6. 6.審判に関する費用の範囲、額及び納付並びに審判における手続上の行為をするために必要な給付については、その性質に反しない限り、民事訴訟費用等に関する法律中これらに関する規定(第二章第一節及び第三節に定める部分を除く。)の例による。

この条文の基本情報

審判における費用の負担とは何ですか?

定義審判における費用の負担とは、特許法第169条に定められた規定で、「特許無効審判及び延長登録無効審判に関する費用の負担は、審判が審決により終了するときはその審決をもつて、審判が審決によらないで終了するときは審判による決定をもつて…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 特許法第169条(審判における費用の負担)は、日本の特許法に含まれる条文です。
  2. 特許法第169条の条文原文は「特許無効審判及び延長登録無効審判に関する費用の負担は、審判が審決により終了するときはその審決をもつて、審判が審決によらないで終了するときは審判による決定をもつて…」で始まります。
  3. 特許法第169条は第六章に置かれています。
  4. 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 特許法第169条の前の条は特許法第168条です。
  7. 特許法第169条の次の条は特許法第170条です。
  8. 特許法第169条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第169条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121
  • 本サイト収録特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第169条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/169

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点特許法169条は審判費用の負担を定める。無効審判では職権で負担者を決めるが、拒絶査定不服審判と訂正審判は請求人負担であり、費用の範囲は民事訴訟費用等に関する法律による。

Q · 特許の無効審判で勝ったら、かかった費用は相手に払わせられるの?

負担は職権で決まるが、弁理士報酬は原則対象外

特許法169条1項により、特許無効審判および延長登録無効審判の費用負担は、特許庁が職権で審決または決定において定めます。相手方負担とされる余地はあります。ただし同条6項は、費用の範囲・額について民事訴訟費用等に関する法律の例によると定めており、その枠組みでは代理人報酬は原則として含まれません。回収対象は印紙代や証拠調べの実費が中心です。さらに額は自動的に確定せず、5項に基づき審決確定後に特許庁長官へ費用額確定を請求する必要があります。

解説

特許の無効審判で勝ったのに、弁理士に払った数十万円は戻ってこない。多くの人がここで初めて気付く。特許法169条は審判費用の負担ルールを定めるが、条文をよく読むと三つの世界が分かれている。特許無効審判と延長登録無効審判(1項)は、特許庁が職権で「どちらがいくら負担するか」を審決の中で決める。あなたが勝てば相手に負担させられる。ところが拒絶査定不服審判と訂正審判(3項)は、勝っても負けても請求人であるあなたの全額負担と法律が最初から決めている。争う相手がいない手続だからだ。さらに致命的なのが6項。「民事訴訟費用等に関する法律の例による」とあるが、そこに弁護士・弁理士報酬は原則含まれない。あなたが取り戻せるのは印紙代や証人の旅費といった実費部分だけで、代理人費用という最大の出費は自腹のまま残る。「相手に費用を払わせる」の中身が、あなたの想像と違う。

法的な位置づけ

特許法169条は、審判に関する費用の負担者と額の確定手続を定める規定である。当事者対立構造をとる特許無効審判および延長登録無効審判では職権により負担者を定め、対立構造をもたない拒絶査定不服審判および訂正審判では一律に請求人負担とする。費用の範囲および額は、その性質に反しない限り、民事訴訟費用等に関する法律の例により算定される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.審判請求前に費用を二層に分けて見積もる 弁理士からの見積書を「印紙代・証拠調べ実費など169条6項の枠内で確定請求できる部分」と「代理人報酬など原則自己負担の部分」に分解する。後者は回収不能を前提に事業判断する
  2. 2.審決で定められた費用負担の割付を確認する 無効審判・延長登録無効審判では169条1項により職権で負担が定められる。審決(審決によらず終了した場合は決定)の主文で誰がどの割合を負担するかを確認し、記録する
  3. 3.審決確定後、特許庁長官へ費用額確定を請求する 169条5項に基づき、審決または決定の確定後に費用額の確定を請求する。負担の割付だけでは金額は動かないため、確定通知を受けたら速やかに請求準備に入る
  4. 4.額の確定後に回収へ移行する 額が確定して初めて回収の対象となる。相手方の資力が悪化する前に交渉または執行手続の検討に入る。確定した費用債権も放置すれば時効の問題が生じる

よくある質問 AI による整理

Q1審判費用とは何ですか?

特許庁の審判手続に要する費用のことです。特許法169条6項により、その範囲と額は民事訴訟費用等に関する法律の例によるとされ、印紙代や証拠調べの実費が中心となります。

Q2審判費用の額の確定はいつ請求できますか?

特許法169条5項により、審決または決定が確定した後に、請求により特許庁長官が額を決定します。確定前には請求できず、請求しなければ額は確定しません。

Q3共同で無効審判を請求したとき費用はどう分担しますか?

特許法169条2項・4項が民事訴訟法65条を準用し、共同請求人間の分担が定まります。実務では請求前に内部の費用分担契約を書面化しておくのが安全です。

Q4審判が取下げで終わった場合、費用負担はどうなりますか?

特許法169条1項後段により、審判が審決によらないで終了するときは、審判による決定をもって職権で費用負担が定められます。決定の内容確認を怠らないことが重要です。

Q5訂正審判の費用は誰の負担ですか?

特許法169条3項により請求人の負担です。訂正審判は対立する相手方がいない手続であるため、結果にかかわらず負担者が法律上あらかじめ確定しています。

Q6審判費用にはどこまで含まれますか?

6項が民事訴訟費用等に関する法律の例によると定めるため、審判請求の手数料相当分や証拠調べの実費が中心です。代理人報酬は原則として含まれません。

Q7費用額の確定決定に執行力はありますか?

費用額の確定は特許法169条5項の特許庁長官の決定によります。その決定の執行力については同法170条が規定しており、回収の前提として額の確定が不可欠です。

Q8延長登録無効審判の費用負担も無効審判と同じですか?

同じです。特許法169条1項は特許無効審判と延長登録無効審判を並列に扱い、いずれも職権で費用負担を定めるとしています。3項の請求人負担とは区別されます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1無効審判で勝ったら、弁理士に払った費用は相手に請求できますか?

1項により費用負担は職権で定められ、相手方負担とされる余地はある。ただし6項が民事訴訟費用等に関する法律の例によると定めており、その枠組みでは代理人報酬は原則として費用に含まれない。回収できるのは印紙代や証拠調べ実費が中心である。実務のポイント:弁理士は聞かれなければこの内訳を先に説明しないことがある。見積り段階で「このうち169条5項で確定請求できる部分はどこか」と直接聞くと、実質的な自己負担額が最初から見える

Q2拒絶査定不服審判で特許が認められたのに、なぜ費用は自分持ちなんですか?

3項が拒絶査定不服審判と訂正審判の費用を一律に請求人負担と定めているためである。これらは争う相手方が存在せず、出願人自身が権利を取りにいく手続の延長と位置付けられている。勝敗と費用負担が連動しない設計だ。実務のポイント:この構造上、審判段階での費用は最初から回収不能の固定コストになる。だからこそ拒絶理由通知の段階で意見書・補正で決着させた方が総額は安く済む

Q3費用の負担が決まったのに、相手が払ってくれません。どうすればいいですか?

負担を定める審決や決定(1項)は「誰が負担するか」を割り付けるだけで、金額は5項の特許庁長官の決定で初めて確定する。まず費用額の確定を請求し、額を確定させることが先である。実務のポイント:負担割合だけ取って額の確定請求を忘れる当事者は少なくない。額が確定していない請求権は事実上回収作業に入れないため、審決確定の通知が来たらその日のうちに確定請求の準備に入るのが実務上の分かれ目になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「勝てば費用は相手持ち」という理解は、無効審判に限れば正しい。だがその深刻度が見落とされている。6項が参照する民事訴訟費用等に関する法律の枠組みでは、代理人報酬は原則として訴訟費用に含まれない。審判請求の印紙代や証拠調べの実費は取り返せても、弁理士費用という最大の支出は残る。回収率の実感は想像よりはるかに低い
  • 「費用負担を決めてもらえば自動的に振り込まれる」と思っている人がいるが、これは前提の錯誤だ。1項の負担決定は「誰が負担するか」の割付にすぎず、5項の額の確定決定は請求がなければ始まらない。二段階構造を知らないまま、負担割合だけ確保して額を確定させずに終わる案件が実在する
  • 拒絶査定不服審判で「審査官のミスなのだから庁の負担だ」と考える人は多いが、法律の視点では拒絶査定不服審判は庁との争いではなく、出願人自身の権利取得手続の続きにすぎない。だから3項は一律に請求人負担とする。あなたから見れば行政の誤りの是正、法律から見れば自分の出願のための追加手続、この落差が費用の帰属を決めている
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象特許法169条:審判費用の負担者と額の確定民事訴訟法61条:訴訟費用の敗訴者負担
特許法170条:費用額の決定の執行力
決まり方無効審判は職権(1項)、拒絶査定不服・訂正審判は請求人負担(3項)敗訴者が負担するのが原則(169条2項で準用)
確定した費用額の決定に基づき執行が可能となる
手続の場特許庁の審判、額の確定は特許庁長官裁判所の民事訴訟、額の確定は裁判所書記官
確定後の債務名義としての運用
代理人報酬の扱い6項が民事訴訟費用等に関する法律の例によるため原則対象外訴訟費用に代理人報酬は原則含まれない
対象外の費目は執行の対象にもならない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民國專利法第71條以下(舉發)、行政訴訟法第98條以下

台湾は無効に相当する手続を舉發として智慧財産局が処理し、費用負担の明文は専利法側になく、その後の行政救済段階で訴訟費用の敗訴者負担が働く構造である

韓国
대한민국 특허법 제165조(심판비용)

韓国も無効審判類は職権で費用負担を定め、査定系審判は請求人負担とする書き分けを採用しており、日本法と構造がきわめて近い

ドイツ
PatG § 62、§ 80

ドイツは特許庁段階と連邦特許裁判所段階で費用決定の条文が分かれ、衡平の観点から費用負担を命じる裁量が明文化されている点が日本と異なる

アメリカ
35 U.S.C. § 285、37 C.F.R. Part 42

米国は各当事者が自己の費用を負担するアメリカン・ルールが原則で、例外的事件に限り弁護士費用の負担を命じる。IPR でも費用移転は原則行われない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 競合他社に不当な特許を取られ、無効審判を請求して無効審決を勝ち取った。1項により費用負担は職権で決まり、相手方負担とされた。だが額の確定には5項の別途申立てが必要で、審決確定後に自分から特許庁長官へ請求しなければ一円も動かない。放置すれば勝訴したまま費用は自分持ちになる
  • 拒絶査定を受けて不服審判を請求し、特許査定にこぎつけた。「審査官の判断が間違っていたのだから庁が費用を持つべきでは」と思うかもしれない。3項は請求人負担と言い切っている。相手方のいない対庁手続では、勝敗と費用負担は連動しない
  • 複数社が共同で一つの特許に無効審判を仕掛けた。誰がいくら払うのか。4項が民事訴訟法65条を準用し、共同請求人の分担が定まる。共同戦線を組む前に、内部の費用分担契約を書面化しておかないと、審判が終わった後に仲間内で揉める
  • 審判の途中で相手が特許権を放棄し、審判が審決によらず終了したとしたら? 1項後段は決定で費用負担を定めると規定する。逃げ得は許されない構造だが、決定の内容を確認しないまま放置する当事者は多い
  • 無効審決が確定して30日。費用額の確定を求める請求書をまだ出していない。5項の請求は審決確定後にしかできず、相手方の資力は待ってくれない。相手が事業を畳む前に額を確定させ、債務名義として押さえる必要がある

取るべき行動

被害を受けた側:1. 無効審判を請求する側なら、審判請求書の提出前に費用を「印紙代・証拠調べ実費」と「代理人報酬」に分けて見積もる。後者は原則自己負担と想定して事業判断する2. 審決で費用負担が相手方と定まったら、審決確定を確認したうえで5項に基づき特許庁長官へ費用額確定の請求を行う3. 請求には支出を裏付ける領収書・納付書を添付。証拠のない支出は額の確定段階で落とされる4. 額が確定してから回収交渉に入る

訴えられた側:1. 無効審判の被請求人になった場合、費用負担は職権判断なので、費用面だけを狙った主張は無意味。本案の攻防に資源を集中する2. 訂正審判で対抗する場合、3項によりその費用は自社負担と最初から確定している点を予算に織り込む3. 審判が審決によらず終了する見込み(請求取下げ等)なら、1項後段の決定内容を必ず確認し、不当な負担割付を放置しない

時効(請求できる期限):審判費用の額の確定は審決または決定の確定後に請求する(5項)。特許法上この請求自体に固有の期間制限は置かれていないが、確定した費用債権の回収には一般の消滅時効(民法166条、権利行使できることを知った時から5年)が働くため、確定後の放置は回収不能に直結する(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:特許法169条は、当事者対立構造の有無によって費用負担の決定方式を書き分けたものと理解される。無効審判類では民事訴訟の敗訴者負担原則を準用し、対立構造のない査定系審判では自己の権利取得・維持のための手続として一律請求人負担とする整理である。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:特許法(昭和34年法律第121号)の制定により、審判費用の負担、額の確定、費用の範囲に関する規定が整備された。以後の改正状況は e-Gov 法令検索で最新版の確認が必要。

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特許法の全文を見る所属する編章節を開く:第六章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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