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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

特許法 第172条

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  1. 審判の請求人及び被請求人が共謀して第三者の権利又は利益を害する目的をもつて審決をさせたときは、その第三者は、その確定審決に対し再審を請求することができる。
  2. 2.前項の再審は、その請求人及び被請求人を共同被請求人として請求しなければならない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 特許法第172条は、日本の特許法に含まれる条文です。
  2. 特許法第172条の条文原文は「審判の請求人及び被請求人が共謀して第三者の権利又は利益を害する目的をもつて審決をさせたときは、その第三者は、その確定審決に対し再審を請求することができる。」で始まります。
  3. 特許法第172条は第七章に置かれています。
  4. 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 特許法第172条の前の条は特許法第171条です。
  7. 特許法第172条の次の条は特許法第173条です。
  8. 特許法第172条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第172条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121
  • 本サイト収録特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第172条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/172

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点特許法172条は、審判の請求人と被請求人が共謀して第三者を害する目的で審決をさせた場合、その第三者が確定審決に対し再審を請求できると定める。両者を共同被請求人とする必要がある。

Q · 自分が関与していない無効審判で特許が消えたら、もう何もできないの?

当事者が共謀した審決なら、部外者でも再審で覆せる

特許法172条により、審判の請求人と被請求人が共謀し、第三者の権利又は利益を害する目的で審決をさせた場合、その第三者は確定審決に対して再審を請求できます。専用実施権者や質権者など、特許に経済的利益を持つ者が典型的な請求権者です。再審は請求人と被請求人の双方を共同被請求人としなければならず(同条2項)、片方だけを相手にすると不適法になります。請求期間は特許法173条により、再審の理由を知った日から30日以内、審決確定から3年で除斥されます。

解説

あなたが多額のライセンス料を払って、ある特許の専用実施権を手にしたとする。ところがある日、その特許が無効審判で潰されたと知る。調べてみると、特許権者と、無効を申し立てた相手方が、最初からグルだった。わざと弱い反論をして、特許を消すための出来レースを仕組んでいた。なぜか。あなたのライセンスを無価値にして、別の誰かに利益を流すためだ。無効審判の審決は対世効、つまり世の中の誰に対しても効力を持つ。だから八百長の被害は、当事者ですらないあなたに直撃する。特許法172条は、この詐害審決に対し、蚊帳の外に置かれた第三者が再審を請求できると定める。しかも条件がある。グルだった請求人と被請求人の両方を、共同被請求人として一緒に引きずり出さなければならない。八百長を仕組んだ二人を、同じ被告席に並べて対峙させる条文だ。

法的な位置づけ

特許法172条は詐害審決に対する第三者再審を定める規定であり、審判の請求人及び被請求人が共謀して第三者の権利又は利益を害する目的をもって審決をさせた場合に、その第三者が確定審決に対し再審を請求できる旨を規定する。当該再審は請求人及び被請求人を共同被請求人として請求することを要し、請求期間は特許法173条による。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.審決の確定日と「共謀を知った日」を確定する 審決謄本の送達日、審決取消訴訟の出訴期間経過日から確定日を割り出し、共謀の事実を認識した日を書面・メール・議事録で客観化する。特許法173条の30日はこの日から進む
  2. 2.共謀と加害目的の証拠を確保する 請求人と被請求人の資本関係・役員兼任・取引関係、審判での反論放棄や証拠不提出の不自然さ、審決後の実施許諾やライセンス移転など「誰が得をしたか」の利益の流れを三点セットで固める
  3. 3.請求人と被請求人の双方を共同被請求人として再審請求書を作成する 172条2項の必要的共同被請求人を満たすため、元審判の請求人と被請求人の両方を被請求人欄に記載する。片方の欠落は不適法却下事由。再審の理由として共謀と加害目的を具体的事実で摘示する
  4. 4.30日以内に特許庁へ再審を請求する 特許法173条1項の30日は不変期間に準じて厳格に運用される。期間内に特許庁長官宛に再審請求書を提出し、受領記録を保全する。審決確定から3年の除斥期間にも注意
  5. 5.審決取消後の権利回復を並行して設計する 再審で確定審決が取り消されても、特許の権利関係の巻き戻しや、その間に発生した実施・取引の処理は別問題として残る。専用実施権・質権の回復登録、損害賠償請求の可否を同時に組み立てる

よくある質問 AI による整理

Q1詐害審決とは何ですか?

審判の請求人と被請求人が共謀し、第三者の権利や利益を害する目的でわざと出させた審決のことです。特許法172条が再審の道を開いています。

Q2特許法172条の再審は誰が請求できますか?

共謀審決によって権利又は利益を害された第三者です。専用実施権者、通常実施権者、質権者など、その特許に経済的利益を持つ者が典型例です。

Q3特許の再審請求はいつまでにする?

特許法173条により、再審の理由を知った日から30日以内です。審決確定の日から3年を経過すると除斥により請求できません。

Q4再審の被請求人は誰にする?

元の審判の請求人と被請求人の双方を共同被請求人とします(172条2項)。片方だけを相手にした再審請求は不適法として却下されます。

Q5無効審判の審決は第三者にも効力が及ぶ?

及びます。特許法125条により無効審決が確定すると特許権は初めから存在しなかったものとみなされ、対世効として誰に対しても効力を持ちます。

Q6共謀は疑いだけで再審できる?

できません。172条は「共謀して」かつ「第三者の権利又は利益を害する目的をもって」審決をさせたことの立証を要求します。結果的な不利益では足りません。

Q7専用実施権者は審判の通知を受けられる?

専用実施権や質権を登録しておけば、審判係属の通知が届く場面があります。登録は八百長を早期に察知する実務上の防衛線になります。

Q8特許法171条と172条の違いは?

171条は当事者・参加人による通常の再審、172条は審判の外にいた第三者による詐害審決への再審です。請求権者と要件がまったく異なります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1自分は裁判の当事者でもないのに、他人同士の特許裁判の結果に文句を言えるんですか?

言えます。特許の無効審判の審決には対世効(誰に対しても効力が及ぶ、特許法125条)があるため、当事者でない第三者も拘束されます。だからこそ172条は、共謀による詐害審決に限って、第三者に再審を請求する道を開いています。実務のポイント:実務での主な利用者は、専用実施権者や質権者など特許に経済的利益を持つ者です。権利を登録しておけば特許庁から審判の通知が届くこともあるので、利害があるなら登録を済ませておくと、八百長を早期に察知できる。

Q2グルだったって、どうやって証明するんですか?普通に負けただけかもしれないのに。

そこが最大の壁です。172条1項は『共謀して』『第三者の権利又は利益を害する目的をもって』審決をさせたことの立証を求めます。単なる馴れ合いや結果的な敗訴では足りません。実務のポイント:共謀を直接示すメール等が出ることは稀で、実務は状況証拠の積み上げで攻めます。請求人と被請求人の資本・人的関係、反論放棄の不自然さ、審決後に誰が得をしたかという利益の流れ、この三点セットが揃うと裁判官の心証が傾く。

間違えやすい点 AI による整理

  • あなたから見れば、自分が関与していない他人同士の特許裁判の結果に縛られるはずがない。だが無効審判の審決は対世効を持ち、法律から見ればあなたも当然に拘束される。この落差に気づかないまま、知らぬ間に自分の権利だけが消えている
  • 「グルだったと疑うだけで再審できる」と思うかもしれないが、172条が要求するのは『共謀して』『第三者の権利又は利益を害する目的をもって』審決をさせたことの立証。単なる馴れ合いや、結果的に自分が不利だっただけでは足りない。意図の証明が最大の壁になる
  • 再審で勝てば全部元通りになると考えがちだが、172条の再審はあくまで確定審決を取り消す手続。取消し後の特許の権利関係の巻き戻しや、その間に動いた取引の処理は別問題として残る。勝訴がゴールではなく、その先の権利回復の設計まで含めて初めて救済になる
比較の観点この条文ほかの条文
請求権者特許法172条:審判の当事者ではない第三者(専用実施権者・質権者等)特許法171条:審判の当事者及び参加人
特許法125条:請求権者の規定ではなく、無効審決確定の効果(対世効・遡及消滅)
発動要件請求人と被請求人の共謀 + 第三者の権利又は利益を害する目的民事訴訟法338条1項各号の再審事由(準用)
無効審決の確定(要件ではなく効果発生の起点)
被請求人の構成元審判の請求人と被請求人を必ず共同被請求人とする(172条2項)元審判の相手方当事者
—
期間制限特許法173条:理由を知った日から30日、確定から3年で除斥特許法173条:同じ期間規定が適用される
—

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
行政訴訟法第284条(第三人撤銷訴訟)

台湾では専利の挙発(無効)は行政処分として争われるため、詐害的な確定判決に対する第三者救済は行政訴訟法の第三人撤銷訴訟が受け皿となる。特許法単独に日本172条のような明文規定は置かれていない

韓国
대한민국 특허법 제179조

韓国特許法は日本の審判制度を継受しており、当事者の共謀による사해심결(詐害審決)に対する第三者の再審請求と、双方を共同被請求人とする構造をほぼ同一に規定する

中国
中華人民共和国民事訴訟法 第59条

中国では専利の無効宣告は国家知識産権局の行政決定であり、日本172条に直接対応する条文はない。詐害的な確定裁判に対する第三者救済としては民事訴訟法の第三者取消訴訟が機能する

アメリカ
Fraud upon the court(FRCP 60(d)(3))

米国では当事者が裁判所を欺いて得た判決について、期間制限なく取消しを求める衡平法上の救済が認められる。もっとも第三者による申立ての可否は裁判所の裁量に委ねられ、日本172条のような請求権の明文はない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたの会社が専用実施権を持つ基幹特許が、ある日無効審判で消えた。蓋を開ければ、特許権者と請求人は資本関係のある仲間同士で、特許権者は反論できる証拠を持っていたのにあえて出さなかった。あなたは審判の当事者ではないが、対世効で権利を失った。172条は、この出来レースを覆す唯一の入口になる
  • もし、あなたが融資の担保(質権)に取った特許が、貸付先と第三者の馴れ合い無効審判で消えたとしたら? 担保価値は一夜でゼロになる。あなたも『利益を害された第三者』として、確定審決に再審を仕掛けられる立場にいる
  • あなたは無効審判で特許を潰した請求人の側だ。ところが特許権者の専用実施権者から『二人で共謀してうちのライセンスを潰した』と再審を起こされた。あなたと特許権者は同じ被告席に並ばされる。馴れ合いではなく正当な無効主張だったことを、記録で立証しなければならない
  • 共謀を知ってから動けるのは30日。証拠は日々散り、関係者の口は固まっていく。あと数日で起算点を過ぎれば、どれだけ悪質な八百長でも、確定審決は二度と動かせなくなる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 審決の確定日と、自分が共謀を知った日を記録し、30日の起算点を確定する(特許法173条) 2. 共謀と加害目的を示す証拠を確保:両者の資本関係・人的つながり、不自然に弱い反論の経緯、関連メールや契約書、審決後に誰が得をしたかの利益の流れ3. 請求人と被請求人の両方を共同被請求人として再審を請求する(172条2項)。片方だけでは不適法になる4. 並行して、特許復活後の自己の権利(専用実施権・質権等)の保全を弁理士・弁護士と設計する

訴えられた側:1. 『共謀』『第三者を害する目的』の不存在を主張し、通常の攻防の結果にすぎないと反証する2. 審判での反論があえて弱いものではなく、合理的な手続上の判断だったことを記録で示す3. 相手の主張する加害目的が、単なる結果的不利益と混同されていないかを突く4. 30日・3年の期間徒過があれば、まず再審請求自体の不適法を主張する(特許法173条)

時効(請求できる期限):再審は、再審の理由を知った日から30日以内に請求しなければならない(特許法173条)。審決確定の日から3年を経過すると除斥により請求できない。共謀の事実を知った日が起算点になるため、その日の特定が争点になる(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:無効審決の対世効(特許法125条)により審判外の第三者が拘束される構造を前提に、172条は共謀と加害目的という極めて限定された要件のもとでのみ確定審決の既判力を破る例外規定と解される。要件を緩めれば審決の法的安定性が損なわれるため、加害目的の立証は厳格に要求される。

実務上の理解:共謀を直接示す証拠が現れることは稀であり、請求人と被請求人の資本的・人的関係、審判における反論放棄の不自然さ、審決後の利益移転という状況証拠の総合評価によって共謀と加害目的を認定するほかない、と整理される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:現行特許法(昭和34年法律第121号)の制定時に、無効審決の対世効を前提とした第三者救済規定として再審の章に置かれた

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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