要点特許法 172 条は、審判の請求人と被請求人が共謀して第三者を害する目的で審決をさせた場合、その第三者が確定審決に対し再審を請求できると定める。両者を共同被請求人とする必要がある。
Q · 自分が関与していない無効審判で特許が消えたら、もう何もできないの?
当事者が共謀した審決なら、部外者でも再審で覆せる
特許法 172 条により、審判の請求人と被請求人が共謀し、第三者の権利又は利益を害する目的で審決をさせた場合、その第三者は確定審決に対して再審を請求できます。専用実施権者や質権者など、特許に経済的利益を持つ者が典型的な請求権者です。再審は請求人と被請求人の双方を共同被請求人としなければならず(同条 2 項)、片方だけを相手にすると不適法になります。請求期間は特許法 173 条により、再審の理由を知った日から 30 日以内、審決確定から 3 年で除斥されます。
あなたが多額のライセンス料を払って、ある特許の専用実施権を手にしたとする。ところがある日、その特許が無効審判で潰されたと知る。調べてみると、特許権者と、無効を申し立てた相手方が、最初からグルだった。わざと弱い反論をして、特許を消すための出来レースを仕組んでいた。なぜか。あなたのライセンスを無価値にして、別の誰かに利益を流すためだ。無効審判の審決は対世効、つまり世の中の誰に対しても効力を持つ。だから八百長の被害は、当事者ですらないあなたに直撃する。特許法172条は、この詐害審決に対し、蚊帳の外に置かれた第三者が再審を請求できると定める。しかも条件がある。グルだった請求人と被請求人の両方を、共同被請求人として一緒に引きずり出さなければならない。八百長を仕組んだ二人を、同じ被告席に並べて対峙させる条文だ。
特許法 172 条は詐害審決に対する第三者再審を定める規定であり、審判の請求人及び被請求人が共謀して第三者の権利又は利益を害する目的をもって審決をさせた場合に、その第三者が確定審決に対し再審を請求できる旨を規定する。当該再審は請求人及び被請求人を共同被請求人として請求することを要し、請求期間は特許法 173 条による。
AI 輔助整理,以條文原文為準
審判の請求人と被請求人が共謀し、第三者の権利や利益を害する目的でわざと出させた審決のことです。特許法 172 条が再審の道を開いています。
共謀審決によって権利又は利益を害された第三者です。専用実施権者、通常実施権者、質権者など、その特許に経済的利益を持つ者が典型例です。
特許法 173 条により、再審の理由を知った日から 30 日以内です。審決確定の日から 3 年を経過すると除斥により請求できません。
元の審判の請求人と被請求人の双方を共同被請求人とします(172 条 2 項)。片方だけを相手にした再審請求は不適法として却下されます。
及びます。特許法 125 条により無効審決が確定すると特許権は初めから存在しなかったものとみなされ、対世効として誰に対しても効力を持ちます。
できません。172 条は「共謀して」かつ「第三者の権利又は利益を害する目的をもって」審決をさせたことの立証を要求します。結果的な不利益では足りません。
専用実施権や質権を登録しておけば、審判係属の通知が届く場面があります。登録は八百長を早期に察知する実務上の防衛線になります。
171 条は当事者・参加人による通常の再審、172 条は審判の外にいた第三者による詐害審決への再審です。請求権者と要件がまったく異なります。
言えます。特許の無効審判の審決には対世効(誰に対しても効力が及ぶ、特許法125条)があるため、当事者でない第三者も拘束されます。だからこそ172条は、共謀による詐害審決に限って、第三者に再審を請求する道を開いています。業界裏話ヒント:実務での主な利用者は、専用実施権者や質権者など特許に経済的利益を持つ者です。権利を登録しておけば特許庁から審判の通知が届くこともあるので、利害があるなら登録を済ませておくと、八百長を早期に察知できる。
そこが最大の壁です。172条1項は『共謀して』『第三者の権利又は利益を害する目的をもって』審決をさせたことの立証を求めます。単なる馴れ合いや結果的な敗訴では足りません。業界裏話ヒント:共謀を直接示すメール等が出ることは稀で、実務は状況証拠の積み上げで攻めます。請求人と被請求人の資本・人的関係、反論放棄の不自然さ、審決後に誰が得をしたかという利益の流れ、この三点セットが揃うと裁判官の心証が傾く。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 請求権者 | 特許法 172 条:審判の当事者ではない第三者(専用実施権者・質権者等) | — |
| 発動要件 | 請求人と被請求人の共謀 + 第三者の権利又は利益を害する目的 | — |
| 被請求人の構成 | 元審判の請求人と被請求人を必ず共同被請求人とする(172 条 2 項) | — |
| 期間制限 | 特許法 173 条:理由を知った日から 30 日、確定から 3 年で除斥 | — |
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