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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

特許法 第125条

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特許を無効にすべき旨の審決が確定したときは、特許権は、初めから存在しなかつたものとみなす。ただし、特許が第百二十三条第一項第七号に該当する場合において、その特許を無効にすべき旨の審決が確定したときは、特許権は、その特許が同号に該当するに至つた時から存在しなかつたものとみなす。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 特許法第125条は、日本の特許法に含まれる条文です。
  2. 特許法第125条の条文原文は「特許を無効にすべき旨の審決が確定したときは、特許権は、初めから存在しなかつたものとみなす。ただし、特許が第百二十三条第一項第七号に該当する場合において、その特許…」で始まります。
  3. 特許法第125条は第六章に置かれています。
  4. 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 特許法第125条の前の条は特許法第124条です。
  7. 特許法第125条の次の条は特許法第125条の2です。
  8. 特許法第125条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第125条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121
  • 本サイト収録特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第125条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/125
裁判例 3件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点特許法125条は、無効審決が確定すると特許権は初めから存在しなかったものとみなすと定める。ただし後発的無効理由(123条1項7号)の場合は事由発生時から将来に向かってのみ無効となる。

Q · 特許が無効になったら、その特許は「最初から無かった」ことになるの?

原則は登録時まで遡って無効、後発的事由なら事由発生時から先だけ無効

特許法125条により、無効審決が確定すると、その特許権は原則として登録時に遡って「初めから存在しなかった」ものとみなされます。差止めや賠償の根拠も遡って崩れます。ただし例外があり、登録後に権利者が日本で特許を持てない立場になった等の後発的無効理由(123条1項7号)の場合は、その事由が生じた時から将来に向かってのみ無効となり、登録時までは遡りません。なお、侵害の確定判決が出た後に無効が確定しても、104条の4により再審で判決を覆す主張はできません。

解説

特許が無効だと確定した瞬間、その特許は「最初から存在しなかった」ことになる。過去にさかのぼって、一度も登録されなかったかのように扱われる。これが特許法125条の遡及効だ。なぜこれが武器になるのか。あなたがその特許を侵害したと警告され、ライセンス料を払ってきた、あるいは損害賠償を命じられた。ところが後にその特許が無効審判で潰れれば、相手の独占権は法律上、初めから無かったことになり、根拠ごと崩れる。ただし例外が一つある。登録後に権利者が日本で特許を持てない立場になった、または条約違反になった場合(123条1項7号)には、遡るのは「その事由が生じた時」までで、登録時点まで戻らない。この「どこまで遡るか」の一線が、あなたが払い過ぎたか、取り戻せるか、相手の過去の権利行使が正当だったかを左右する。

法的な位置づけ

特許法125条は、無効審決確定の効果を定める規定である。原則として、無効が確定した特許権は登録時に遡って初めから存在しなかったものとみなされる(遡及効)。例外として、登録後に生じた後発的無効理由(123条1項7号)による場合は、その事由発生時から将来に向かってのみ効力を失い、登録時まで遡及しない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.相手特許の無効理由を先行技術調査で洗い出す 侵害警告や訴訟を受けたら、まず相手特許に新規性・進歩性欠如、記載不備等の無効理由がないかを先行技術調査でかける。無効の弾があるかどうかで以後の戦略が決まる
  2. 2.侵害訴訟中なら104条の3の抗弁と無効審判を並行 侵害訴訟が係属中なら104条の3の無効の抗弁を主張しつつ、特許庁へ無効審判(123条)を請求する。訴訟と審判を並行させ、無効審決の確定を急ぐ
  3. 3.終局判決の確定「前」に無効審決を確定させる 侵害の終局判決が確定する前に無効審決を確定させれば、125条の遡及効で賠償の根拠ごと崩せる。確定後は104条の4で再審の主張が封じられるため、タイミングが最重要
  4. 4.後発的無効か原始的無効かを見極めて主張を組む 123条1項7号の後発的無効理由に該当する場合は、遡及範囲が事由発生時からに限定される。権利者側は過去の権利行使の正当性を守るため、後発的事由である旨を主張する

よくある質問 AI による整理

Q1特許が無効になるとどうなりますか?

特許法125条により、無効審決が確定すると特許権は初めから存在しなかったものとみなされ、その特許に基づく差止めや独占の根拠も遡って消滅します。後発的無効理由の場合のみ事由発生時から先の無効になります。

Q2無効が確定した特許の効力はいつまで遡りますか?

原則は登録時(特許権発生時)まで遡り、初めから無かったとみなされます。例外は123条1項7号の後発的無効理由で、この場合は事由発生時から先だけが無効です。

Q3無効審決確定後も製品を製造販売できますか?

その特許が初めから無かったとみなされるため、その特許を理由とする差止め・侵害主張の根拠は消えます。ただし別の特許や他の権利が及ぶ可能性は別途検討が必要です。

Q4無効審判はいつまでに請求すべきですか?

請求自体に期間制限はなく特許消滅後も可能です(123条3項)。ただし侵害の確定判決を覆したいなら、104条の4により判決確定前の無効確定が事実上のリミットです。

Q5キルビー事件とはどんな判例ですか?

最判平成12年4月11日の事件で、明白な無効理由がある特許権の行使は権利濫用にあたるとした先例です。これが2004年の104条の3(無効の抗弁)立法につながりました。

Q6特許法104条の3と125条はどう違いますか?

104条の3は侵害訴訟の中で「無効理由がある」と抗弁して権利行使を阻む規定、125条は無効審決が確定したときに特許権が遡って消える効果を定める規定です。

Q7特許が無効になったら過去の差止命令は取り消されますか?

差止めの根拠が遡って消滅しますが、確定判決そのものは104条の4により再審で覆す主張ができません。確定前であれば争う余地があります。

Q8訂正請求で特許の無効を回避できますか?

無効審判の中で訂正請求(134条の2)を行い、請求項を限定して無効理由を解消できれば、特許を維持できる場合があります。権利者側の主要な防御手段です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1特許が無効になったら、今まで払ったライセンス料は返してもらえますか?

原則として返ってきません。125条で特許権は遡って消えますが、ライセンシーはその間、現に特許発明を使って事業をしてきたため、既に履行されたライセンス料の返還を求めても認められないのが実務の大勢です。実務のポイント:契約書に「無効確定後も既払実施料は返還しない」条項があるかが分水嶺。無い場合は不当利得(民法703条)で争う余地がゼロではないが、勝率は低い。交渉時にこの一文を入れるか削るかで、出口の金額が変わる

Q2侵害で賠償を払わされた後に特許が無効になったら、お金は取り戻せますか?

確定判決の後では、原則取り戻せません。2011年改正で入った104条の4により、判決確定後に無効審決が確定しても、それを理由に再審で判決を覆す主張ができなくなりました。実務のポイント:だからこそ勝負は判決確定「前」。侵害訴訟の係属中に無効審判を急ぎ、確定させる。確定判決を待ってから無効審判を起こすのは、最も避けるべき順序だ

Q3「初めから存在しなかった」って、登録された日からって意味ですか?

原則は登録時より前、特許権が発生した時点まで遡って「初めから無かった」とみなされます。ただし例外として、登録後に権利者が特許を持てない立場になった等(123条1項7号)の場合は、その事由が生じた時から先だけが無効です。実務のポイント:この「全部遡る」か「途中から」かの違いは、過去の権利行使の正当性を左右する。後発的事由かどうかを最初に見極めるのがプロの初動だ

Q4無効審判って、誰でも起こせるんですか?

原則として利害関係人に限り請求できます(123条2項、平成26年改正で「何人も」から限定されました)。特許権が消滅した後でも請求は可能です(123条3項)。実務のポイント:利害関係を満たす関係会社を請求人に立てて、自社の動きを相手に読ませない実務もある。相手に手の内を読ませないための定石だ

間違えやすい点 AI による整理

  • 「特許が無効になれば、過去に払ったライセンス料は当然返ってくる」と考えて無効審判を起こす人がいる。だがその問いの立て方自体がずれている。125条は権利を遡って消すが、すでに履行された契約の清算は別問題で、判例・実務は過去のライセンス料の返還を原則認めない。無効化と返還請求は、別の戦場で別の論理が動く
  • 無効審決に遡及効があることは知っていても、その「最初から無かった」が及ぶ範囲の深刻さを見落としがちだ。差止め・損害賠償だけでなく、その特許を前提に組んだ事業計画、第三者へのサブライセンス、担保設定まで、土台が遡って崩れる。波及の広さを甘く見ると、無効を勝ち取った側も足元をすくわれる
  • 「無効になったら全部最初から無効」と思い込みがちだが、例外がある。登録後に生じた事由(123条1項7号)による無効は、登録時まで遡らず、事由発生時から先だけが無効になる。全部か無かではなく、途中から無効という第三の結末がある
比較の観点この条文ほかの条文
規定の役割125条:無効審決確定の効果(遡及効)104条の3:侵害訴訟での無効の抗弁
104条の4:確定判決後の再審主張の制限
発動の場面無効審決が確定したとき侵害訴訟の係属中(審決を待たず)
侵害の確定判決が出た後
時間軸の効果原則登録時まで遡って消滅、後発的事由は事由発生時から先当該訴訟限りで権利行使を阻止
確定判決は覆せない(再審主張不可)
回避・防御手段訂正請求(134条の2)で無効理由を解消訂正の再抗弁で対抗
判決確定前に無効審決を確定させる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国專利法第82条第3項

舉発が成立し撤銷が確定すると専利権の効力は自始不存在とみなされる点で、日本125条の原則的遡及効と同趣旨。

韓国
대한민국 특허법 제133조

無効審判で無効が確定すると特許権は処分時に遡って初めからなかったものとされ、後発的事由は事由発生時からとする構造も日本と類似。

ドイツ
PatG § 22 i.V.m. § 21 Abs. 3

ドイツは無効訴訟(Nichtigkeitsklage)で連邦特許裁判所が無効を宣言し、その効果は遡及的(ex tunc)に発生する。

アメリカ
35 U.S.C. § 282 / void ab initio 法理

米国では無効と判断された特許は当初から無効(void ab initio)とされるが、IPR(§§ 311-319)や訴訟など手続ごとに効果の射程が議論される。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 特許侵害で訴えられ、製品の販売差止めと数千万円の賠償を求められている。だがその特許、本当に有効か。無効審判を請求して無効審決が確定すれば、125条でその特許は初めから無かったことになり、差止めも賠償も土台を失う。攻める側と守る側が逆転する
  • もし、あなたが5年間払い続けたライセンス料の総額が3,000万円だったとして、その特許が無効になったら、払った分は戻るのか。答えは「原則として戻らない」。なぜ戻らないのか、その理屈を知らないまま契約すると、出口で泣く
  • 競合の特許に事業を阻まれている。無効審判で潰せば、その独占は最初から無かったことになる。あなたの市場参入を縛っていた壁が、遡って消える
  • 侵害訴訟の終局判決が確定する前、あと数か月。今のうちに無効審決を確定させれば賠償を覆せるが、判決確定後では104条の4で再審の主張が封じられる。タイミングを一つ逃すと、覆せたはずの判決が二度と動かなくなる
  • 海外の特許権者が、条約上の保護を受けられない状況に変わった。この場合の無効は登録時まで遡らず、事由発生時から先だけが無効になる。それ以前にあなたが払ったライセンス料は、相手が有効な権利者だった期間の対価として扱われ、戻らない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 相手の特許に無効理由(新規性・進歩性欠如、記載不備等)がないか先行技術調査をかける2. 侵害訴訟が係属中なら104条の3の無効の抗弁を主張しつつ、並行して特許庁へ無効審判を請求3. 終局判決が確定する前に無効審決の確定を狙う、確定後は104条の4で覆せなくなる4. 既払いライセンス料の返還は別途、契約条項と不当利得(民法703条)の観点から弁護士・弁理士と精査する

訴えられた側:1. 無効審判を請求されたら、訂正請求(134条の2)で請求項を限定し無効理由を回避できないか即検討2. 後発的無効理由(123条1項7号)に該当する場合は、遡及範囲が事由発生時からに限定される点を主張し、過去の権利行使を守る3. 既存ライセンシーとの契約に返還不要条項があるか確認、無効確定後の紛争に備える4. 審決に不服なら審決取消訴訟(178条)を知財高裁へ、出訴期間を厳守する

時効(請求できる期限):無効審判の請求自体に期間制限はなく、特許権が消滅した後でも請求できる(123条3項)。ただし無効審決に対する取消訴訟は審決謄本の送達から30日以内(178条3項)。侵害の確定判決を覆したい場合は、判決確定前の無効確定が事実上のリミット(104条の4)

学説

通説:無効審決の遡及効は、本来付与されるべきでなかった独占権を社会から一掃するための制度であり、原則として登録時まで遡る。ただし取引の法的安定性との調和のため、後発的無効理由については遡及を事由発生時に限定すると解されている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 制定:現行特許法(昭和34年法律第121号)制定。無効審決確定時に特許権を初めから存在しなかったものとみなす遡及効と、後発的無効理由に関する但書を規定。
  2. 2.平成23年(2011年) 改正:104条の4を新設し、侵害の確定判決後に無効審決等が確定しても、それを理由に再審で判決を争う主張を制限。125条の遡及効と確定判決の安定性を調整。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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