要点特許法200条の3は、秘密保持命令に違反した者を5年以下の拘禁刑又は500万円以下の罰金に処すと定める。民事訴訟中の違反でありながら刑事罰で、親告罪である。
Q · 民事の特許裁判で見た秘密を漏らすと、本当に刑務所に入ることがあるの?
はい。5年以下の拘禁刑か500万円以下の罰金が科されます
特許法200条の3により、秘密保持命令(同法105条の4)に違反して営業秘密を漏らした者は、5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金、又はその両方が科されます。民事訴訟の手続の中にありながら違反は刑事罰で、前科がつきます。命令の名宛人は当事者本人に限らず、代理人・補佐人・資料を扱う従業員にも及びます。ただし親告罪のため、被害者の告訴がなければ起訴できません。
特許侵害で訴えた、あるいは訴えられた。その手続の中で、相手や自分の営業秘密が証拠として法廷に出てくる場面がある。裁判所はこのとき、その秘密を漏らすな、訴訟以外の目的に使うなと命じることができる。これが秘密保持命令(特許法105条の4)だ。そして、その命令に背いた者を待っているのが、この200条の3。5年以下の拘禁刑、または500万円以下の罰金、あるいは両方。ここで多くの人が見落とす一線がある。これは民事裁判の手続でありながら、違反は刑事罰だという点だ。普通、民事の約束を破っても払うのは金で済む。だがこの一線だけは、検察官が動き、前科がつく。しかも命令の名宛人は訴訟当事者本人に限らない。代理人弁護士、補佐人、そして資料を扱う従業員にまで及ぶ。あなたが技術担当として証拠を見ただけでも、名宛人になっていれば射程に入る。
特許法200条の3は、秘密保持命令違反に対する罰則を定める規定である。裁判所が特許訴訟の当事者等に発した秘密保持命令(同法105条の4)に違反して営業秘密を漏らし、又は目的外に使用した者に対し、5年以下の拘禁刑又は500万円以下の罰金を科す。親告罪であり、国外犯にも適用される。
特許訴訟で営業秘密を保護するため、裁判所が当事者や関係者に対し、訴訟で知った秘密を漏らさず目的外に使わないよう命じる正式な命令です。根拠は特許法105条の4です。
公訴時効は、法定刑が5年以下の拘禁刑のため5年です(刑訴250条2項)。ただし親告罪のため、犯人を知った日から6ヶ月の告訴期間が実務上は先に効きます。
訴訟当事者本人に限りません。代理人弁護士、補佐人、そして証拠資料を扱う従業員まで、命令を受けた者すべてが名宛人になり得ます。肩書きではなく命令書が範囲を決めます。
はい、親告罪です(200条の3第2項)。被害者の告訴がなければ起訴できません。告訴期間は犯人を知った日から6ヶ月です(刑事訴訟法235条)。
5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金、又はその両方が科されます。民事訴訟中の違反でありながら刑事罰で、前科がつきます。
本条は漏らした個人を罰する故意犯です。会社は両罰規定の有無や管理責任を別途問われ得ますが、まず名宛人である従業員個人が5年以下の拘禁刑等の対象になります。
はい。訴訟終結後も、退職後も義務は消えません。命令が取り消されない限り効力は続き、後日漏らせば刑事責任を問われます。
本条は裁判所の命令に背く点を罰し、不正競争防止法21条は営業秘密の不正取得・開示自体を罰します。同じ漏洩行為で両方が成立することもあります。
秘密保持命令は裁判所が当事者や関係者に直接下す正式な命令(特許法105条の4)であり、破るのは私人間の約束違反ではなく司法命令への違反だからだ。だから200条の3は賠償ではなく拘禁刑を科す。業界裏話ヒント:弁護士がこの命令を求めるのは相手を縛るためだけではない。自分の依頼者が安心して営業秘密を証拠に出せるようにする狙いもある。命令はあなたを縛る鎖であり、同時に相手の秘密を引き出す鍵でもある
この罪は故意犯だ。秘密保持命令の対象だと知りながら漏らした場合に成立し、命令の存在を本当に知らなければ故意を欠く。ただし『対象と思わなかった』という言い訳は、命令書を受け取っていれば通りにくい。業界裏話ヒント:企業は命令を受けると、対象資料に触れる人全員に範囲を周知した記録を残すのが実務の定石。これは従業員を守ると同時に、万一の漏洩時に会社が管理を尽くしたと示すための布石でもある
問われない可能性が高い。これは親告罪(200条の3第2項)で、告訴がなければ起訴できず、告訴は第一審判決の前なら取り消せる(刑事訴訟法237条)。だから告訴を取り下げる約束は強力な交渉材料になる。業界裏話ヒント:漏らされた側にとって刑事告訴は、相手を刑務所に送るためより、有利な和解を引き出すために使われることが多い。取下げと引き換えに賠償の上乗せや謝罪、競業避止を取り付ける。引き金を握るのは秘密の持ち主の側だ
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|---|---|---|
| 性質 | 特許法200条の3:秘密保持命令違反への刑事罰(拘禁刑・罰金) | — |
| 発動場面 | 命令の名宛人が秘密を漏らし又は目的外使用したとき | — |
| 訴追要件 | 親告罪(被害者の告訴が必要) | — |
| 国外犯 | 適用あり(第3項) | — |
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