要点特許法 201 条は両罰規定で、従業者が業務上で特許侵害罪等を犯すと、行為者本人に加え法人にも罰金を科す。法人は最大 3 億円と個人の 30 倍に達する。
Q · 社員が特許侵害をしたら、会社も罰金を払うんですか?
はい。両罰規定で法人にも最大 3 億円の罰金が科されます。
特許法 201 条の両罰規定により、法人の従業者が業務に関して特許侵害罪(196 条)等を犯すと、行為者本人を各本条で罰するほか、法人にも別個に罰金刑が科されます。196 条・196 条の 2・200 条 1 項の違反では法人に最大 3 億円、197 条・198 条では最大 1 億円です。個人の罰金上限の 30 倍に達する『法人重課』であり、会社は選任・監督上の無過失を立証しない限り責任を免れません。
あなたの会社の開発者が、他社の特許を踏んだ製品をこっそり世に出した。捕まるのはその開発者だけで、会社は知らんぷりできる。そう思っているなら、特許法201条があなたの常識を書き換える。この条文は「両罰規定」と呼ばれ、違反行為をした個人(行為者)を罰するのに加えて、その会社にも別個に罰金を科す。しかも金額が桁違いだ。特許侵害罪(196条)で個人が払う罰金の上限は1000万円。だが会社は最大3億円、実に30倍である。なぜか。1000万円では大企業にとって端金で抑止にならないからだ。さらに恐ろしいのは、会社が「自分は何もしていない」では逃げられない点。判例は、会社が従業員の選任監督を怠った過失を推定する。つまり会社側が「侵害を防ぐ体制を尽くした」と証明しない限り、有罪へ自動的に近づいていく。
特許法 201 条は両罰規定であり、法人の代表者・代理人・使用人その他の従業者が業務に関して同法の一定の違反行為をした場合、実行行為者を各本条により罰するとともに、その法人自体にも別個に罰金刑を科す規定である。侵害罪等では法人に最大 3 億円が科される。
違反行為をした行為者本人を罰するのに加え、その事業主である法人にも別個に罰金刑を科す仕組みです。特許法では 201 条が定めており、法人重課で最大 3 億円になります。
詐欺の行為の罪(197 条)と虚偽表示の罪(198 条)では、両罰規定により法人に最大 1 億円の罰金刑が科されます。侵害罪の 3 億円とは別枠の上限です。
選任・監督上の過失がなかったことを法人が立証すれば免責される余地があります。ただし実務で無過失が認められる例は極めて稀で、平時のクリアランス記録が唯一の防御線です。
201 条 2 項により、行為者への告訴は法人にも効力が及び、法人への告訴も行為者に及びます。一方だけを告訴・取下げすることはできない連動構造です。
196 条の侵害罪は拘禁刑 10 年以下のため、公訴時効は 7 年です(刑事訴訟法 250 条)。両罰規定による法人の時効も本罪の時効に従います(201 条 3 項)。
前条(200 条)1 項の違反は 201 条 1 号の対象で、法人に最大 3 億円が科されます。訴訟中の営業秘密漏えいが会社の刑事責任に直結します(現行効力は要確認)。
採用した法人が両罰規定の対象となり、最大 3 億円の刑事リスクを負います。採用時のクリアランス調査記録が、選任監督上の無過失を反証する足場になります。
罰金額以上に、前科による入札資格停止・取引先の与信引き下げ・上場審査への影響が事業の信用を蝕みます。刑事処分の事実そのものがリスクです。
両罰規定(201条)は、行為者個人を罰するだけでは大企業への抑止にならないため、法人にも別個に罰金を科す仕組みです。判例(最大判昭和32.11.27)は、法人の責任を従業員の選任監督上の過失の推定として説明します。業界裏話ヒント:会社は無過失を立証すれば免責される余地がありますが、実務でこの反証が認められるのは極めて稀。平時にクリアランス調査やコンプライアンス研修の記録を残していたかが、唯一現実的な防御線になります
違います。特許侵害罪(196条)の個人の罰金上限は1000万円ですが、201条1項により法人は最大3億円、実に30倍です。これは「法人重課」と呼ばれます。業界裏話ヒント:この差は、罰金を事業コストとして織り込ませないための立法的意思です。逆に言えば、捜査機関や特許権者にとって法人を被告にするほうが圧倒的に交渉力が増す。だから刑事リスクを警告書に書くだけで和解が進むことが多い
3億円は上限であり、実際の量刑は侵害の規模・故意性・得た利益・反省の度合いなどで決まります。中小企業に上限が即適用されるわけではありません。ただし両罰規定の対象になること自体は会社規模を問いません(201条)。業界裏話ヒント:罰金額より怖いのは前科による入札資格停止・取引先の与信引き下げ・上場審査への影響。金額の数字以上に、刑事処分を受けた事実そのものが事業の信用を蝕みます
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる本罪 | 201 条:両罰規定の枠組み(法人に罰金を科す) | — |
| 法人への罰金上限 | 本罪に応じ最大 3 億円または 1 億円 | — |
| 個人(行為者)の扱い | 各本条の罰金刑を科す(法人重課とは別枠) | — |
| 告訴の効力 | 行為者への告訴は法人にも及ぶ(2 項の相互効力) | — |
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