詐欺の行為により特許、特許権の存続期間の延長登録、特許異議の申立てについての決定又は審決を受けた者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。
要点特許法 197 条は、詐欺の行為により特許や存続期間の延長登録等を受けた者を、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処す。刑法の詐欺罪と異なり財産的損害は不要である。
Q · 特許出願で実験データを改ざんして特許を取ったら、どんな罪になりますか?
特許法 197 条の詐欺の行為の罪。三年以下の拘禁刑か三百万円以下の罰金です。
実験データの改ざん、発明者の偽装、不利な先行技術の秘匿などの欺罔により特許・存続期間の延長登録・特許異議の申立てについての決定又は審決を受けると、特許法 197 条の詐欺の行為の罪が成立し、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処されます。刑法の詐欺罪(246 条)と異なり財産の移転は不要で、特許庁を欺いた時点で犯罪が完成します。会社ぐるみの場合は両罰規定(201 条)により法人にも罰金が科されます。
特許庁の審査官に嘘をついて特許を取る。実験データを改ざんする、発明者でない人物を発明者と偽る、不利な先行技術を隠す。こうした手口で特許や存続期間の延長登録、特許異議の申立てについての決定や審決を勝ち取った者を、特許法 197 条は犯罪者として扱う。三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金。多くの人は特許のトラブルを民事の侵害訴訟だと思い込んでいるが、審査の入口を欺く行為はそもそも刑事罰の領域だ。あなたが知っておくべきは、これが刑法の詐欺罪(246 条、人を騙して財産を交付させる罪)とは別物だという点。詐欺罪は財産が移転することを要件にするが、197 条は国の審査制度そのものを欺いた時点で成立する。誰かが金を失う必要すらない。さらに会社ぐるみでやれば両罰規定(201 条)で法人にも罰金が科される。つまり、出願書類の一行の嘘が、担当者個人の前科と会社の罰金を同時に呼び込む。
特許法 197 条は詐欺の行為の罪を定める規定であり、実験データの改ざん、発明者の偽装、不利な先行技術の秘匿といった欺罔手段により特許・存続期間の延長登録・特許異議の申立てについての決定又は審決を受けた者を処罰する。財産の移転を要件とする刑法の詐欺罪とは異なり、特許庁の審査制度そのものを欺いた時点で犯罪が成立する点に特徴がある。
詐欺の行為で特許・存続期間の延長登録・特許異議の決定又は審決を受けた者を処罰する規定です。三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金が科されます。
公訴時効は 3 年です(刑事訴訟法 250 条 2 項、長期 5 年未満の拘禁刑の罪)。詐欺の行為により特許等の処分を受けた時点から進行します(最新の改正状況をご確認ください)。
はい。両罰規定(特許法 201 条)により、従業者が業務に関して違反すれば法人にも罰金が科されます。担当者個人の前科と会社の罰金が同時に生じ得ます。
発明者でない者を発明者と偽って特許を受ける行為は詐欺の行為に当たり得ます。特許法 197 条の対象となり、無効審判(123 条)で特許が消える可能性もあります。
特許法 197 条の射程は特許取得だけでなく、特許異議の申立てについての決定又は審決を欺いて得た場合も含みます。虚偽証拠による決定の獲得は処罰対象です。
2025 年 6 月施行の刑法改正で懲役・禁錮が拘禁刑に一本化されました。作業義務の運用が柔軟化され、特許法 197 条の法定刑も『懲役』から『拘禁刑』に改められています。
無効審判(123 条)は特許庁が特許自体を消す民事的手段、刑事告発は捜査機関が動く刑事手段です。立証難度は刑事が高く、両者を並行させると交渉圧力が最大化します。
三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金です。会社ぐるみの場合は両罰規定(201 条)で法人にも罰金が併科され得ます。
『みんなやっている』という感覚が一番危険です。実験データの改ざんや発明者の偽装は、特許法 197 条の詐欺の行為の罪に直結します。三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金、しかも会社も両罰規定(201 条)で罰金を科されうる。業界裏話ヒント:実際の起訴例は極めて少ないが、それは『やっても捕まらない』のではなく、特許庁が刑事告発に慎重なだけ。無効審判でその特許が潰れた瞬間、過去の不正取得が刑事リスクとして表面化する。眠っているだけで消えてはいない
そこが核心です。刑法 246 条の詐欺罪は、相手を騙して財産を交付させることが要件。でも特許法 197 条は財産の移転を一切要件にしません。欺く相手は特許庁という国家機関で、守られているのは審査制度の信頼そのもの。誰も金銭的損害を受けていなくても成立します。業界裏話ヒント:だからこそ『詐欺罪にならないから大丈夫』という助言を鵜呑みにしてはいけない。特許特有の犯罪類型は刑法の枠の外にある
二つのルートがあります。一つは特許無効審判(特許法 123 条)で特許自体を消す手段、もう一つは詐欺の行為の罪での刑事告発。前者は特許庁、後者は捜査機関が動きます。業界裏話ヒント:実務では刑事告発が受理されるハードルは高く、立証も難しい。だが『刑事告発も辞さない』という姿勢を交渉カードにすると、相手はライセンス料の譲歩や和解に応じやすくなる。刑事の影が、民事の交渉力を底上げする
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 保護法益 | 特許法 197 条:特許庁の審査制度への信頼(国家作用) | — |
| 成立要件 | 特許庁を欺き特許等の処分を受ける(財産移転は不要) | — |
| 法定刑 | 三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金 | — |
| 両罰規定 | あり(特許法 201 条、法人に罰金) | — |
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