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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

特許法 第204条

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証拠調べ又は証拠保全に関し、この法律の規定により特許庁又はその嘱託を受けた裁判所から書類その他の物件又は電磁的記録の提出又は提示を命じられた者が正当な理由がないのにその命令に従わなかつたときは、十万円以下の過料に処する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 特許法第204条は、日本の特許法に含まれる条文です。
  2. 特許法第204条の条文原文は「証拠調べ又は証拠保全に関し、この法律の規定により特許庁又はその嘱託を受けた裁判所から書類その他の物件又は電磁的記録の提出又は提示を命じられた者が正当な理由がない…」で始まります。
  3. 特許法第204条は第十一章に置かれています。
  4. 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 特許法第204条の前の条は特許法第203条です。
  7. 特許法第204条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第204条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121
  • 本サイト収録特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第204条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/204

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点特許法204条は、証拠調べ・証拠保全で特許庁または嘱託裁判所から書類・電磁的記録の提出を命じられた者が正当な理由なく従わない場合、十万円以下の過料に処すると定める。

Q · 特許の裁判で書類を出せと言われたのに無視したら、どうなりますか?

正当な理由がなければ十万円以下の過料が科されます

特許法204条により、証拠調べ・証拠保全に関して特許庁またはその嘱託を受けた裁判所から書類・物件・電磁的記録の提出または提示を命じられた者が、正当な理由なく従わなかった場合、十万円以下の過料に処されます。対象は訴訟の当事者に限らず、命令を受けた第三者も含まれます。営業秘密が理由であれば、放置ではなくインカメラ手続(特許法105条2項)や秘密保持命令(同105条の4)の活用を検討すべきです。

解説

特許侵害訴訟の途中、裁判所から「そちらが持っている設計図と製造記録を出しなさい」という命令が届いたとする。あなたの会社は「営業秘密だから」と考えて放置した。それだけで十万円以下の過料が科される。特許法204条は、証拠調べ・証拠保全の場面で特許庁またはその嘱託を受けた裁判所が書類・物件・電磁的記録の提出を命じたのに、正当な理由なく従わなかった者を制裁する規定である。ここで押さえるべきは三点。第一に、対象は「当事者」に限らず、命令を受けた第三者にも及ぶ。取引先として巻き込まれるだけで義務を負う。第二に、電磁的記録が明記されている。サーバー上のログ、設計 CAD データ、社内チャットも対象になる。第三に、「正当な理由がないのに」という文言が防御の入口である。営業秘密の保護は、それ自体では自動的に正当な理由にならないが、インカメラ手続(特許法105条2項)を申し立てるという別の道が用意されている。黙って無視するのと、手続で争うのとでは、結果がまるで違う。

法的な位置づけ

特許法204条は、証拠調べまたは証拠保全に関し、特許庁またはその嘱託を受けた裁判所による書類・物件・電磁的記録の提出命令または提示命令に、正当な理由なく従わなかった者に対する過料を定める秩序罰規定である。過料の上限は十万円であり、名宛人は当事者に限られず第三者にも及ぶ。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.命令書の対象範囲を一行ずつ特定する 命令書に記載された物件を、書類・物件・電磁的記録の別に分解し、社内のどの部署・どのサーバーに存在するかを一覧化する。提出期限と提出方法(提示か提出か)も同時に確認する
  2. 2.営業秘密の含有をスクリーニングする 対象物件のうち、製造条件・原価・顧客情報など営業秘密に当たる部分を特定し、マスキング可能か、インカメラ手続(特許法105条2項)が必要かを弁理士・弁護士と判断する
  3. 3.秘密保持命令の申立てを検討する 訴訟内での開示に限定する必要があれば、特許法105条の4に基づく秘密保持命令を申し立てる。対象者の範囲と対象情報の特定が申立書の要となる
  4. 4.不提出とする場合は理由を書面化する 物件が存在しない、または提出が過大な負担であるとして応じない場合は、探索の範囲・方法・担当者・実施日を記録した理由書を期限内に提出する。沈黙のまま期限を徒過しない
  5. 5.期限内に対応できない場合は伸長を申し立てる 対象が大量で期限内の整理が物理的に困難なときは、期間伸長の申立てを行い、対応中である事実を手続上に残す。無応答が最も不利な選択肢である

よくある質問 AI による整理

Q1特許法204条の過料はいくらですか?

十万円以下です。上限額であり、事案の悪質性や不提出の態様に応じて裁判所が金額を決めます。刑事罰ではなく秩序罰であるため前科はつきません。

Q2過料と罰金の違いは何ですか?

罰金は刑事罰で前科が残り刑事手続で科されます。過料は行政上・秩序罰上の金銭制裁で前科がつかず、非訟事件手続により裁判所が科します。

Q3電磁的記録も提出命令の対象になりますか?

なります。特許法204条は「電磁的記録」を明記しており、設計 CAD データ、サーバーログ、社内チャット履歴も命令の射程に入ります。

Q4正当な理由とは何を指しますか?

物件が物理的に存在しない、探索を尽くしても発見できない、提出が著しく過大な負担となる等の事情です。営業秘密であることのみでは通常足りません。

Q5第三者でも提出命令に従う義務がありますか?

あります。204条は「命令を受けた者」と規定し当事者に限定していません。取引先として資料を保有するだけで名宛人になり得ます。

Q6営業秘密を守りながら提出する方法は?

裁判官のみが内容を見るインカメラ手続(特許法105条2項)と、訴訟関係者に外部漏洩を禁じる秘密保持命令(同105条の4)を申し立てる方法があります。

Q7提出命令を無視すると訴訟で不利になりますか?

なり得ます。過料とは別に、不提出の事実が事実認定上不利な事情として評価される可能性があり、金銭制裁より実質的な打撃が大きい場面があります。

Q8特許法204条と民事訴訟法225条は何が違いますか?

225条は民事訴訟一般の文書提出命令違反の過料、204条は特許庁の審判・証拠保全を含む特許手続に対応した特別規定です。名宛人の範囲と手続の場面が異なります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1うちは訴訟の当事者じゃないのに、なんで書類を出さないといけないんですか?

特許法204条は「命令を受けた者」を対象としており、当事者に限定していない。証拠調べの必要から第三者が対象になることは通常にある。ただし第三者には、当事者より広く受忍限度の主張が認められる余地がある。実務のポイント:第三者として命令を受けた場合、提出に要する実費や作業負担を裁判所に説明し、対象範囲の絞り込みを求める交渉余地が実際にある。全部出すか出さないかの二択で考えると損をする。

Q2営業秘密が入っている書類でも、絶対に出さないとダメなんですか?

営業秘密であることのみを理由に拒むと「正当な理由」と認められにくい。特許法は代わりに、裁判官だけが内容を見るインカメラ手続(105条2項)と、訴訟関係者に外部漏洩を禁じる秘密保持命令(105条の4)を用意している。実務のポイント:秘密保持命令に違反すると刑事罰(特許法200条の2)の対象になる。この重さを相手方に認識させること自体が、開示への心理的ハードルを下げる交渉材料になる。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「営業秘密だから出さなくていい」と考える経営者は多い。だが営業秘密であること自体は、それだけでは正当な理由にならない。法が用意しているのは「出さない自由」ではなく「出しても外に漏れない仕組み」(特許法105条2項のインカメラ手続、105条の4の秘密保持命令)である。問いの立て方が最初から間違っている。
  • 過料十万円という上限を見て「安いから払って済ませよう」と判断する人がいる。ここで見落とされているのは深刻度の方だ。提出を拒んだ事実は、民事訴訟法224条の類推的な発想で相手方の主張が真実と認定される方向に働きうるし、特許法105条5項の枠組みでも不利益な評価につながる。十万円で買えるのは沈黙ではなく、敗訴リスクの上乗せである。
  • 「過料」を刑事罰と同じものだと思っている人が多い。過料は行政上・秩序罰上の金銭制裁であり、前科はつかない。だが逆に、これが刑事罰ではないからこそ、黙秘権の類の防御論理が正面から使いにくい構造になっている。刑事のつもりで身構えると、使うべき手続を取り損ねる。
比較の観点この条文ほかの条文
制裁の対象行為特許法204条:提出・提示命令への不服従特許法203条:宣誓した当事者等の虚偽陳述
特許法205条:審判等における不出頭・宣誓拒否・虚偽陳述等
名宛人命令を受けた者(当事者・第三者を問わない)宣誓した当事者・参加人・証人・鑑定人・通訳人
召喚を受けた証人・鑑定人・通訳人等
上限額十万円以下の過料十万円以下の過料
十万円以下の過料
防御の入口「正当な理由」の疎明、インカメラ手続・秘密保持命令の活用陳述内容の真実性、宣誓手続の瑕疵
不出頭の正当な理由(疾病・遠隔地等)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第345条

台湾は文書提出命令違反に対し過料ではなく、相手方の主張を真実と認め得るという訴訟法上の効果を中心に構成する。金銭制裁より事実認定上の不利益で担保する設計

韓国
대한민국 특허법 제227조

韓国特許法も特許審判手続における不服従に過料を定める。日本法と類似の秩序罰構成を採り、金額水準は別途規定される

ドイツ
ZPO § 142、§ 390

ドイツは文書提出命令と第三者への義務を民訴法内で規律し、Ordnungsgeld(秩序金)と Ordnungshaft(秩序拘禁)の二段構えで実効性を確保する。拘禁があり得る点で日本より強い

アメリカ
Fed. R. Civ. P. 37(b)

米国は discovery 違反に対し、事実の擬制、請求の却下、法廷侮辱まで含む広範な制裁を裁判所裁量で科す。金額上限を法定する日本と設計思想が大きく異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 取引先の A 社が競合と特許紛争を起こし、部品供給元であるあなたの会社に「納品仕様書と製造ロット記録を提出せよ」という命令が来た。あなたは紛争の当事者ですらない。それでも命令に従わなければ過料の対象になる。第三者だから関係ないという理屈は通らない。
  • 特許無効審判で、特許庁から実験データの提出を命じられた。だが社内で担当者が退職し、生データが見つからない。この「探したが存在しない」という状態は、正当な理由になりうるのか。答えは、探索の記録をどこまで残したかで変わる。
  • もし提出命令が来た書類の中に、他社との秘密保持契約で開示が禁じられているものが含まれていたらどうなる? NDA と裁判所の命令、優先するのは後者である。ただし秘密保持命令(特許法105条の4)の申立てで、開示範囲を訴訟内に閉じ込める道がある。
  • 証拠保全の申立てが認められ、明日にも裁判所執行官が事業所に来る。あと1日で、どのサーバーのどのフォルダを提示するかを整理し、営業秘密部分の扱いを弁理士・弁護士と詰めなければならない。この夜の準備の質が、その後の訴訟全体の見え方を決める。

取るべき行動

被害を受けた側:相手方が提出命令に従わない場合、1. 不提出の事実を書面で裁判所に指摘し、過料の裁判を促す2. より重要なのは本案での主張、提出拒否を前提に自己の主張の真実性を推認するよう求める3. 電磁的記録については、削除・改変の疑いがあれば保全の申立てを重ねる4. 過料は国庫に入るもので、あなたの手元には来ない。狙うべきは金銭ではなく事実認定上の優位である。

訴えられた側:1. 命令書の対象範囲を特定、何を求められているかを一行ずつ確認する2. 営業秘密が含まれるならインカメラ手続(特許法105条2項)と秘密保持命令(同105条の4)を検討、黙って放置は最悪手3. 物理的に存在しない資料なら、探索の範囲・方法・担当者を書面化して不存在を疎明4. 期限内に対応できないなら期間伸長を申し立てる。沈黙だけは避ける。

時効(請求できる期限):過料そのものに特定の時効規定は置かれていない。実務上決定的なのは命令書に記載された提出期限であり、この期限までに提出・不提出理由の疎明・期間伸長の申立てのいずれかを行う必要がある。過料の裁判は非訟事件手続法の規定に従って行われる(最新の改正状況をご確認ください)。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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