要点特許法 150 条は、特許庁の審判での証拠調べと証拠保全を定める。証拠保全は審判請求前でも申立て可能で、審判官は職権でも証拠調べができ、地方裁判所への嘱託もできる。
Q · 特許の無効審判って、証拠は自分で全部集めないといけないの?証拠が消えそうなときはどうする?
職権証拠調べもあるが基本は当事者。証拠保全は審判請求前でも可能。
特許法 150 条により、審判の証拠調べは当事者・参加人の申立てのほか審判官の職権でも行えます(1 項)。ただし基本は当事者の主張立証であり、職権は補充的です。証拠が滅失・改変されるおそれがある場合、証拠保全を利用でき、審判請求前でも利害関係人が特許庁長官に対して申し立てられます(2 項・3 項)。職権で証拠調べ・保全をしたときは、審判長がその結果を通知し、相当の期間を指定して意見申立ての機会を与えます(5 項)。証拠調べは地方裁判所・簡易裁判所への嘱託も可能です(6 項)。
競合他社の特許を潰したい、あるいは自社特許に無効審判を仕掛けられた。その勝敗を分けるのは、条文解釈より先に証拠だ。特許法150条は、特許庁の審判という土俵で証拠をどう集めどう守るかを定める。見落とされがちな急所が二つある。一つ、証拠保全は審判を請求する前でも申し立てられる(2項)。相手があなたの動きに気付く前に、消されそうな製造記録や販売データを凍結できる。二つ、審判官は当事者の申立てを待たず職権で証拠調べができる(1項)。この土俵は、相手のミスを待つ受け身では戦えない。さらに証拠調べは地方裁判所に嘱託でき(6項)、証人尋問のような裁判所並みの強制力も引き込める。特許の喧嘩は、条文を読む前に証拠の地図を描いた側が勝つ。
特許法 150 条は、特許庁の審判手続における証拠調べおよび証拠保全に関する規定である。証拠調べは当事者・参加人の申立てまたは審判官の職権により行われ、証拠保全は審判請求前は利害関係人、係属中は当事者等の申立てまたは職権で実施される。職権による証拠調べ・証拠保全の結果には意見申立ての機会が保障される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
特許庁の審判に関し、滅失や改変のおそれがある証拠を事前に確保する手続です。特許法 150 条 2 項が根拠で、審判請求前でも利害関係人が申し立てられます。
できます。特許法 150 条 2 項が審判請求前の証拠保全を明文で認めており、その申立ては特許庁長官に対して行います(3 項)。相手が証拠を整理する前の先手が要点です。
当事者・参加人が申立てできるほか、審判官が職権でも証拠調べを行えます(150 条 1 項)。当事者主義を基本にしつつ、公益の観点から職権が補充されます。
できます。審判長は職権で調べた結果を当事者・参加人に通知し、相当の期間を指定して意見申立ての機会を与えなければなりません(150 条 5 項)。
実質的に可能です。150 条 6 項により証拠調べ・証拠保全を地方裁判所または簡易裁判所に嘱託でき、裁判所の強制力を借りた証人尋問等が行えます。
審判請求前は特許庁長官に対して行います(150 条 3 項)。民事訴訟の証拠保全が地方裁判所宛てなのと入口が異なる点に注意が必要です。
当事者が主張立証するのが基本で、公知文献・製造記録・出荷データ等を提出します。消滅のおそれがあれば証拠保全を、強制力が要れば裁判所嘱託を併用します。
審判長が指定する相当の期間内です(150 条 5 項)。通知に記載された指定期間を過ぎると反論の機会を失い、不利な証拠を追認する結果になり得ます。
民事訴訟の証拠保全は地方裁判所に申し立てるが、特許の審判では審判請求前の証拠保全を特許庁長官に対して申し立てる(150条3項)。同じ証拠保全でも入口が違う。業界裏話ヒント:審判請求前に証拠保全を打てる点を使いこなす実務家は少ない。相手が無効審判を予想して証拠を固める前に、長官への申立てで先手を取れる。この一手の有無が、消えるはずだった証拠を審判廷に残すかを分ける
それは危険な誤解。職権証拠調べ(150条1項)はあくまで補充的で、審判は当事者の主張立証が基本だ。サボれば不利な認定をそのまま受ける。しかも職権はあなたに不利な公知文献も掘り出しうる。業界裏話ヒント:職権で集められた証拠には5項の意見申立ての機会が必ず与えられる。この通知を見落とすと反論の窓が閉じる。届いた通知の指定期間こそ、審判官の心証に触れる最後のチャンスだ
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律対象 | 150 条:審判での証拠調べ・証拠保全の実施 | — |
| 職権の働き方 | 職権で証拠調べ・証拠保全ができる | — |
| 手続保障 | 5 項:職権証拠の結果を通知し意見申立ての機会 | — |
| 申立ての入口 | 審判請求前の証拠保全は特許庁長官に申立て(3 項) | — |
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