特許を受ける権利が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者と共同でなければ、特許出願をすることができない。
要点特許法 38 条は、特許を受ける権利が共有のとき、各共有者は他の共有者と共同でなければ特許出願できないと定める。一人でも欠けば拒絶理由・無効理由となる。
Q · 共同で発明したら、特許は一人で出願しちゃダメなの?
共有者全員で出願しないと成立しません
特許法 38 条により、特許を受ける権利が共有のときは、各共有者は他の共有者と共同でなければ特許出願ができません。貢献度の大小は問われず、共同発明者を一人でも欠いた出願は拒絶理由(49 条 2 号)になります。運よく登録されても、共同出願違反は無効理由(123 条 1 項 2 号)となり、後から無効審判で遡って消える可能性があります。共有者と連絡が取れないなら、33 条 3 項の同意を得て持分を集約する道を検討します。
大学の研究室で同期と二人で生み出した技術、副業仲間と週末に詰めたアルゴリズム、退職した会社で上司と一緒に練り上げた仕組み。一人で発明したつもりでも、誰かがアイデアの核に実質的に貢献していれば、その発明は「共同発明」になり、特許を受ける権利は共有になる。特許法 38 条が突きつけるのはたった一つのルールだ。共有なら、全員そろって出願しなければ、その出願はそもそも成立しない。あなたが先に動いて単独で出願しても、共有者を一人でも欠けば、それは拒絶理由(49 条 2 号)であり、運よく登録されても後から無効審判で潰される無効理由(123 条 1 項 2 号)になる。十年かけて育てた特許が、出願人の欄に名前が一つ足りなかっただけで、ある日まるごと消える。逆に言えば、あなたが共同発明者なのに勝手に出願された側なら、この一条があなたの反撃の根拠になる。
特許法 38 条は共同出願の原則を定める規定であり、特許を受ける権利が二人以上の共有に係る場合、各共有者は他の共有者全員と共同でなければ特許出願をすることができない旨を規定する。共有者の一部を欠いた単独出願または一部の者のみによる出願は不適法となる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
発明の技術的完成に実質的に寄与した者を指します。着想や課題解決の具体化に関わった人が該当し、単なる資金提供者・一般的な指示者・補助作業者は含まれません。
出願段階では拒絶理由(49 条 2 号)となり、登録後は無効理由(123 条 1 項 2 号)となります。利害関係人から無効審判を起こされ、特許が遡って消える可能性があります。
平成 23 年改正で新設された移転登録請求(74 条)により、真の共有者が持分の移転を求められる場合があります。ただし救済の可否は事案により、早期の専門家相談が重要です。
全員でなければ出願できないため、一人でも同意が得られないと出願は成立しません。33 条 3 項に基づき持分を譲り受けて権利を一本化する交渉が現実的な選択肢になります。
適用されます。会社が権利を承継して出願する場合も、共同発明した複数の従業員全員から権利を集めていなければ共有関係が崩れ、38 条違反のリスクが残ります。
影響しません。持分が九割でも一割でも、共有者全員で出願する必要があります。割合の大小は共同出願義務の要否を左右しません。
売れません。33 条 3 項により、持分の譲渡には他の共有者全員の同意が必要です。登録後の特許権でも持分譲渡やライセンスには全員の同意が要ります(73 条)。
共同出願違反を理由とする無効審判は、特許権の存続中いつでも請求できるのが原則です。最新の除斥期間の扱いは e-Gov 等でご確認ください。
発明への寄与が「実質的」であれば、貢献度の大小は問われません。アイデアの着想や課題解決の具体化に実質的に関わった人は共同発明者となり、持分割合に関わらず全員で出願する必要があります(38 条)。業界裏話ヒント:誰が発明者かの線引きは実務で最も揉める論点です。単なる資金提供、一般的な指示、データ入力だけの人は発明者ではない。逆に技術的なブレイクスルーを一言提案した人は発明者になりうる。出願前に発明者認定を弁理士と詰めておくだけで、後の無効リスクを大幅に減らせる
登録されても安心はできません。共同出願違反は無効理由(123 条 1 項 2 号)で、利害関係人から無効審判を起こされると特許が遡って消える可能性があります。ただし事後的に持分を集約するなどの救済が検討できる場合もあります。業界裏話ヒント:競合他社は、あなたの特許が事業の柱として最も価値を持った時点を狙って無効審判を仕掛けてきます。「登録されたから勝った」ではなく、「無効の種が残っていないか」を登録後も点検するのが知財管理の本筋。書き漏らしに気付いたら、訴えられる前に専門家に相談を
できません。特許を受ける権利の持分譲渡には他の共有者の同意が必要で(33 条 3 項)、登録後の特許権でも持分の譲渡や第三者へのライセンスには共有者全員の同意が要ります(73 条)。自分で実施するのは原則自由ですが、他人に渡す行為は全員一致が必要です。業界裏話ヒント:この「全員一致でしか動かせない」性質が、共有特許の塩漬けを生みます。共有者の一人が非協力的だと、価値ある特許が誰もライセンスに出せず死蔵される。共同で発明する前に、出願や活用のルールを契約で決めておくことが、後の膠着を防ぐ唯一の予防策です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 特許法 38 条:共有時の出願は全員共同 | — |
| 対象となる権利 | 特許を受ける権利(出願手続の主体) | — |
| 違反・不同意の効果 | 出願は拒絶理由(49 条 2 号)・無効理由(123 条 1 項 2 号) | — |
| 単独でできること | 単独出願は不可(全員一致が必須) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。