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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

特許法 第33条(特許を受ける権利)

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  1. 特許を受ける権利は、移転することができる。
  2. 2.特許を受ける権利は、質権の目的とすることができない。
  3. 3.特許を受ける権利が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その持分を譲渡することができない。
  4. 4.特許を受ける権利が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その特許を受ける権利に基づいて取得すべき特許権について、仮専用実施権を設定し、又は他人に仮通常実施権を許諾することができない。

この条文の基本情報

特許を受ける権利とは何ですか?

定義特許を受ける権利とは、特許法第33条に定められた規定で、「特許を受ける権利は、移転することができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 特許法第33条(特許を受ける権利)は、日本の特許法に含まれる条文です。
  2. 特許法第33条の条文原文は「特許を受ける権利は、移転することができる。」で始まります。
  3. 特許法第33条は第二章 特許及び特許出願に置かれています。
  4. 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 特許法第33条の前の条は特許法第32条です。
  7. 特許法第33条の次の条は特許法第34条です。
  8. 特許法第33条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第33条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121
  • 本サイト収録特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第33条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/33
裁判例 3件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点特許法33条は、特許を受ける権利を移転可能な財産権と定めるが、質権の目的にはできず、共有の場合の持分譲渡や仮実施権の設定には他の共有者全員の同意が必要となる。

Q · 特許になる前の発明も売れるって本当?共同研究だと何が変わるの?

売れるが、共有なら他の共有者全員の同意が要る

特許法33条1項により、特許を受ける権利は出願前でも譲渡できる財産権です。ただし同条2項でこの権利は質権の目的にできず、3項では共有の場合に各共有者が他の共有者全員の同意なしに持分を譲渡できないと定めます。さらに4項により、共有の権利に基づく仮専用実施権の設定や仮通常実施権の許諾にも全員の同意が必要です。共同研究で権利が共有になった瞬間、一人の反対で譲渡も許諾も止まる点に注意が必要です。

解説

特許になる前の発明にも、すでに値段がつく。特許法33条が認める「特許を受ける権利」は、出願前でも出願中でも他人に売り渡せる財産だ。スタートアップが投資家にこの権利ごと譲渡して資金を得る、というのは日常的に行われている。だが同じ条文が二つの落とし穴を仕掛けている。第一に、この権利は質権の目的にできない(2項)。つまり銀行から融資を受けるとき、まだ特許になっていない発明を担保に差し入れることはできない。第二に、大学や他社と共同研究して権利が共有になった瞬間、あなたは自分の持分すら他の共有者の同意なしには売れなくなる(3項)。さらに第三者へ実施を許諾する仮の権利の設定も、共有者全員の同意が要る(4項)。一人が首を縦に振らなければ、事業化そのものが凍りつく。共同研究の契約書にサインする前に、この一文の重みを知っているかどうかで、数年後のあなたの選択肢が決まる。

法的な位置づけ

特許法33条は特許を受ける権利の性質と処分を定める規定であり、出願の前後を問わず移転可能な財産権としつつ、これを質権の目的とすることを禁じ、共有に係る場合の持分譲渡および仮専用実施権・仮通常実施権の設定・許諾には他の共有者全員の同意を要求する。

手順

  1. 1.共同研究契約を結ぶ前に権利帰属条項を最初に確認 契約書の目次からではなく、成果物の特許を受ける権利が誰の名義になるか、共有か単独か、譲渡と実施許諾に誰の同意が要るかの条項を真っ先に開く。共有になれば3項4項の全員同意が発動する
  2. 2.事前包括同意条項を契約に盛り込む 共有が成立する前に「各当事者は持分の譲渡および第三者への実施許諾について包括的に事前同意する」旨を明記し、3項4項の同意 veto を契約で外す。共有成立後は相手に拒否権が宿るため入口が唯一のタイミング
  3. 3.出願段階の資金化は質権ではなく仮専用実施権を提示 特許を受ける権利は質権の目的にできない(2項)ため、担保設定で融資を受ける道は使えない。代わりに仮専用実施権(34条の2)を投資家やパートナーに設定し、独占的実施権を対価に資金を得る
  4. 4.権利を譲り受けたら直ちに出願・名義変更届出 出願前に譲り受けたら即座に自分名義で出願する(先願の者が優先、34条1項)。出願後の承継なら特許庁長官への名義変更届出を行い第三者対抗要件を備える(34条4項)。二重譲渡による喪失を防ぐ

よくある質問 AI による整理

Q1特許を受ける権利とは何ですか?

発明の完成により発生し、その発明について特許出願をして特許権の付与を受けられる法律上の地位です。特許法33条1項で移転可能な財産権とされ、出願前でも譲渡できます。

Q2職務発明の特許を受ける権利は誰に帰属しますか?

原則は発明した従業者に発生しますが、勤務規則等であらかじめ定めれば発生時から会社に帰属させることができます(特許法35条)。会社は相当の利益を支払う義務を負います。

Q3特許を受ける権利の二重譲渡はどちらが優先しますか?

出願前の承継は、先に特許出願をした者が第三者に優先します(特許法34条1項)。契約が先でも出願が遅れれば負けるため、譲り受けたら即出願が鉄則です。

Q4特許を受ける権利の対抗要件とは何ですか?

出願後に権利を承継した場合、特許庁長官への名義変更の届出をしなければ第三者に対抗できません(特許法34条4項)。届出が権利移転を主張する条件になります。

Q5仮専用実施権と仮通常実施権の違いは何ですか?

仮専用実施権は出願段階で独占的に実施できる権利、仮通常実施権は非独占的に実施できる権利です。いずれも特許登録後に専用・通常実施権へ移行します(34条の2・34条の3)。

Q6共有の特許を受ける権利は自分だけで実施できますか?

各共有者が自ら実施すること自体は原則自由です。制限されるのは持分の譲渡(3項)や第三者への仮実施権の設定・許諾(4項)であり、これらは全員の同意が必要です。

Q7特許権として登録された後は質権を設定できますか?

できます。特許を受ける権利は質権不可(33条2項)ですが、特許権として登録されれば特許法95条により特許権に質権を設定できます。担保化は登録後が起点です。

Q8発明を公開すると特許を受ける権利はどうなりますか?

原則として新規性を失い、特許を受けられなくなるため権利の価値が失われます。公開から一定期間内の新規性喪失の例外救済(30条)はありますが限定的です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1出願前の発明って、本当に売買できるんですか?

できます。特許法33条1項の「特許を受ける権利」は、出願前でも譲渡可能な財産権です。出願前の譲渡は当事者間の合意で効力が生じますが、第三者に対抗するには出願後の名義変更の届出(34条関連)が必要です。実務のポイント:出願前の二重譲渡では、先に出願した側が勝ちます(34条1項)。だから権利を買ったらすぐ自分名義で出願する、これが鉄則。契約書だけ握って出願を後回しにすると、売り主が別の相手にも売って先に出願した瞬間、あなたの権利は消えます

Q2共同研究の相手が同意してくれないと、自分の持分も売れないんですか?

売れません。33条3項により、共有持分の譲渡には他の共有者全員の同意が必要です。これは特許が誰と組むかによって価値も実施能力も変わるため、見知らぬ第三者を勝手に共有関係へ引き込ませない趣旨です。実務のポイント:この同意 veto は契約で事前に外せます。共同研究契約に「各当事者は持分の譲渡・第三者への実施許諾について包括的に同意する」と入れておけば3項4項の縛りを緩められる。逆にこの条項がない契約書にサインすると、関係が壊れた瞬間にデッドロックになります

Q3特許出願中の技術を担保に銀行からお金を借りられますか?

特許を受ける権利そのものには質権を設定できません(33条2項)。出願中の段階では担保化の道は限られます。ただし特許権として登録された後は、特許権に質権を設定できます(特許法95条)。実務のポイント:出願段階で資金を作るなら、質権ではなく仮専用実施権の設定(34条の2)が使えます。これは登録すれば独占的な実施権を投資家やパートナーに与えられ、事実上の担保的機能を果たします。融資を断られたからと諦める前に、この仮実施権スキームを金融機関や投資家に提案する価値があります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「特許を受ける権利は譲渡できる」ことは知っていても、共有になった途端に自分の持分の譲渡まで他人の同意が要る(3項)ことの深刻さを見落としている。100%自分の権利なら自由だが、99%対1%の共有でも、その1%の共有者が首を振れば、あなたの持分は身動きが取れなくなる
  • 発明を担保に融資を受けられると思っている人がいるが、特許を受ける権利は質権の目的にできない(2項)。出願段階での資金化の手段は、担保ではなく権利そのものの譲渡か、仮専用実施権の設定に限られる
  • 「共同で発明したのだから、共同で自由に使えるはず」という前提自体がずれている。共有者が自分で実施するのは原則自由だが(73条2項参照)、第三者への譲渡・許諾には全員の同意が必要。あなたが立てるべき問いは「使えるか」ではなく「他人を巻き込めるか」だ
比較の観点この条文ほかの条文
対象となる段階33条:特許を受ける権利(出願前〜特許登録前)73条:特許権(特許登録後の共有)
34条:特許を受ける権利の承継・対抗要件
質権の可否質権の目的にできない(33条2項)特許権には質権を設定できる(特許法95条)
承継の対抗要件を規律(質権自体は扱わない)
共有持分の譲渡他の共有者全員の同意が必要(33条3項)他の共有者全員の同意が必要(73条1項)
先願・名義変更届出により優先関係が決まる
第三者への実施許諾仮専用・仮通常実施権の設定・許諾に全員同意(4項)専用・通常実施権の設定・許諾に全員同意(73条3項)
—(承継の局面を規律)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国専利法 第6条

台湾も専利申請権を譲渡・相続の対象としつつ質権の目的とすることを禁じており、日本33条1項・2項とほぼ同型の構造を持つ

韓国
대한민국 특허법 제37조

韓国も特許を受ける権利の移転を認め、共有の場合の持分処分に他の共有者の同意を要求する点で日本と類似する

ドイツ
PatG § 15

ドイツは Recht auf das Patent を譲渡可能とし、日本の特許を受ける権利の理論的源流にあたる。共有の処分制限は共同所有の一般規定を介する

アメリカ
35 U.S.C. § 261

米国は特許および出願を動産に準じて譲渡可能とし、譲渡は書面で行い記録すれば対抗力を得る。共有者は原則として単独で実施・ライセンスできる点が日本と大きく異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 資金調達のクロージングまであと10日。投資家は「特許出願中の技術を担保に」と求めてきたが、特許を受ける権利は質権にできない(2項)。担保契約は組めない。残された道は権利の譲渡か仮専用実施権の設定、どちらを選ぶかを今夜決めないとラウンドが流れる
  • もし共同研究の相手企業が経営破綻し、その持分が第三者に渡ったら、あなたの事業はどうなる? 新たな共有者が同意を渋れば、あなたは自分の発明を売ることも他社に使わせることもできなくなる。共有は相手を選べない結婚に近い
  • あなたの会社が大学に研究を委託した。完成した発明は共同出願となり、権利は共有に。あなたは大学の同意なしには一歩も動けない
  • 従業員が職務として発明した。会社が特許を受ける権利を承継する(35条)が、その従業員が同じ発明を他社にも持ち込んでいたら、権利の二重譲渡という泥沼になる。早い者勝ちではなく、対抗要件(34条)を先に備えた側が勝つ
  • スピンアウトで前職の同僚と二人で起業し、コア技術を二人の共有名義で出願した。仲が良いうちは問題ないが、片方が抜けると残った一人は相手の同意なしにライセンスも売却もできず、会社の価値が宙吊りになる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 共有でライセンス・譲渡が止まっているなら、まず共同研究契約・共同出願契約を確認し、事前同意条項の有無をチェック2. 条項がなければ、他の共有者に書面で同意を求め、対価や条件を交渉。同意の対価設定は自由なので、持分の買い取りも選択肢3. 二重譲渡が疑われる場合は、出願の先後(34条1項)と届出の有無(34条)で優先関係を確認、自分が先なら速やかに名義を確保4. 交渉が決裂し事業が凍結するなら、持分の買い取りや共有関係の解消を弁理士・弁護士と検討

訴えられた側:1. 他の共有者から持分譲渡・実施許諾の同意を求められたら、同意するか否かは原則あなたの自由。安易に応じず、自社の事業計画への影響を精査2. 同意の対価(ロイヤリティ、持分買い取り額)を交渉材料にできる3. 「特許を受ける権利を譲渡した」と主張されている場合は、契約書の有無・出願名義・届出の事実を確認し、二重譲渡なら先願・先届出の優先を主張4. 共同研究の入口段階なら、将来の同意 veto を契約でどう設計するかを今のうちに専門家と詰める

時効(請求できる期限):特許を受ける権利の譲渡自体に固有の時効はない。ただし発明を公開すると原則として新規性を失い権利の価値が消える(新規性喪失の例外として公開から1年以内の救済はあるが限定的、特許法30条、最新の改正状況をご確認ください)。また出願前の承継は先に出願した者が優先する(34条1項)ため、譲り受けたら即出願が事実上のタイムリミットになる

学説

通説:特許を受ける権利は発明の完成により発明者に原始的に発生し、出願前でも譲渡可能な財産権とされる。共有に係る場合は民法の共有規定が準用されつつ、33条3項4項の同意要件が特則として優先し、持分譲渡・仮実施権の設定・許諾を他の共有者全員の同意にかからしめる。

改正沿革 AI による整理

  • 平成20年(2008年)改正(平成21年施行) 仮専用実施権・仮通常実施権の制度新設に伴い、共有に係る特許を受ける権利についてこれらの仮実施権の設定・許諾にも共有者全員の同意を要する旨の規律(4項)が追加された。出願段階での実施権設定を可能にした制度改革の一環

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 改正:現行特許法(昭和34年法律第121号)制定。特許を受ける権利の移転可能性、質権の禁止、共有持分譲渡の同意要件を明文化した
  2. 2.平成20年(2008年) 改正:仮専用実施権・仮通常実施権の制度新設に伴い、共有に係る特許を受ける権利についてこれら仮実施権の設定・許諾にも他の共有者全員の同意を要する旨の4項が追加された

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特許法の全文を見る所属する編章節を開く:第二章 特許及び特許出願

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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