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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

特許法 第34条の2(仮専用実施権)

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  1. 特許を受ける権利を有する者は、その特許を受ける権利に基づいて取得すべき特許権について、その特許出願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内において、仮専用実施権を設定することができる。
  2. 2.仮専用実施権に係る特許出願について特許権の設定の登録があつたときは、その特許権について、当該仮専用実施権の設定行為で定めた範囲内において、専用実施権が設定されたものとみなす。
  3. 3.仮専用実施権は、その特許出願に係る発明の実施の事業とともにする場合、特許を受ける権利を有する者の承諾を得た場合及び相続その他の一般承継の場合に限り、移転することができる。
  4. 4.仮専用実施権者は、特許を受ける権利を有する者の承諾を得た場合に限り、その仮専用実施権に基づいて取得すべき専用実施権について、他人に仮通常実施権を許諾することができる。
  5. 5.仮専用実施権に係る特許出願について、第四十四条第一項の規定による特許出願の分割があつたときは、当該特許出願の分割に係る新たな特許出願に係る特許を受ける権利に基づいて取得すべき特許権について、当該仮専用実施権の設定行為で定めた範囲内において、仮専用実施権が設定されたものとみなす。ただし、当該設定行為に別段の定めがあるときは、この限りでない。
  6. 6.仮専用実施権は、その特許出願について特許権の設定の登録があつたとき、その特許出願が放棄され、取り下げられ、若しくは却下されたとき又はその特許出願について拒絶をすべき旨の査定若しくは審決が確定したときは、消滅する。
  7. 7.仮専用実施権者は、第四項又は次条第七項本文の規定による仮通常実施権者があるときは、これらの者の承諾を得た場合に限り、その仮専用実施権を放棄することができる。
  8. 8.第三十三条第二項から第四項までの規定は、仮専用実施権に準用する。

この条文の基本情報

仮専用実施権とは何ですか?

定義仮専用実施権とは、特許法第34条の2に定められた規定で、「特許を受ける権利を有する者は、その特許を受ける権利に基づいて取得すべき特許権について、その特許出願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 特許法第34条の2(仮専用実施権)は、日本の特許法に含まれる条文です。
  2. 特許法第34条の2の条文原文は「特許を受ける権利を有する者は、その特許を受ける権利に基づいて取得すべき特許権について、その特許出願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した…」で始まります。
  3. 特許法第34条の2は第二章 特許及び特許出願に置かれています。
  4. 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 特許法第34条の2の前の条は特許法第34条です。
  7. 特許法第34条の2の次の条は特許法第34条の3です。
  8. 特許法第34条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第34条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121
  • 本サイト収録特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第34条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/34_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点特許法34条の2は、特許成立前でも出願時の記載範囲内で仮専用実施権を設定でき、特許権の設定登録により専用実施権へ自動転化すると定める。

Q · 特許がまだ下りていないのに、独占ライセンスを先に組めるって本当?

本当です。特許成立前でも仮専用実施権を設定できます

特許法34条の2により、特許を受ける権利を有する者は、特許成立前でも出願時の明細書・特許請求の範囲・図面に記載した範囲内で、仮専用実施権を設定できます。特許権の設定登録があれば、設定行為で定めた範囲内で専用実施権が設定されたものとみなされ(第2項)、権利は自動的に本物の独占実施権へ転化します。出願が放棄・取下げ・拒絶確定となれば消滅します(第6項)。資金調達や事業提携を権利成立前に固める手段として使われます。

解説

特許を出願してから権利が成立するまで、平均で二、三年かかる。その空白期間、あなたの発明は法的に宙ぶらりんだ。特許権はまだない、でも事業は今すぐ動かしたい、投資家は今すぐ独占の保証を欲しがる。この矛盾を解く鍵が仮専用実施権である。特許を受ける権利(出願中の発明をいずれ特許にできる地位)を持つあなたは、特許がまだ下りていなくても、出願時の明細書や特許請求の範囲、図面に記載した範囲内で、特定の相手に独占的なライセンスを先に設定できる。そして特許権が登録された瞬間、その仮の権利は自動的に本物の専用実施権(他人を完全に締め出せる独占実施権)へ転化する(第2項)。つまり権利成立を待たずに独占ライセンス契約を組み、資金も事業提携も先に確保できる。多くの起業家はこの制度の存在を知らず、特許が下りるまで指をくわえて待っている。

法的な位置づけ

特許法34条の2に定める仮専用実施権とは、特許を受ける権利を有する者が、特許権の設定登録前の段階で、出願時の明細書・特許請求の範囲・図面に記載した事項の範囲内において設定できる独占的な実施権をいう。設定登録により専用実施権へ転化し、出願の放棄・取下げ・拒絶確定によって消滅する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.出願時の記載範囲を確認する 仮専用実施権は出願の願書に最初に添付した明細書・特許請求の範囲・図面に記載した事項の範囲内でしか設定できない(第1項)。まず設定可能な範囲を特定する
  2. 2.ライセンス相手と独占範囲・地域・期間を契約で明定する 専用実施権と同じく範囲設定が後の足枷になるため、独占範囲・地域・期間を契約で明確に定める。共同出願なら全共有者の同意が必要(第8項で33条準用)
  3. 3.特許原簿へ設定登録する 二重設定の防止と第三者対抗のため設定登録を行う。資金調達や M&A の直前に登録を済ませると、独占性が契約上の約束から登記された権利へ格上げされる
  4. 4.分割出願を予定するなら別段の定めを決める 分割出願をすると仮専用実施権は分割後の新出願にも自動承継される(第5項本文)。承継を望むか、設定行為に別段の定めを置くかを最初に決めておく

よくある質問 AI による整理

Q1仮専用実施権とは何ですか?

特許成立前の出願段階で、出願時の記載範囲内で設定できる独占的な実施権です(特許法34条の2第1項)。特許権の設定登録により専用実施権へ自動転化します。

Q2仮専用実施権と仮通常実施権の違いは何ですか?

仮専用実施権は独占型で、設定範囲では権利者自身も実施できなくなります。仮通常実施権(34条の3)は非独占型で、複数の相手に許諾できます。

Q3仮専用実施権はいつ設定できますか?

特許出願後、特許権の設定登録がされるまでの間に設定できます。出願前や、出願が消滅した後は設定できません。

Q4仮専用実施権は移転できますか?

実施事業とともにする場合、特許を受ける権利を有する者の承諾を得た場合、相続その他の一般承継の場合に限り移転できます(第3項)。

Q5仮専用実施権はどんなときに消滅しますか?

特許権の設定登録(専用実施権へ転化)、出願の放棄・取下げ・却下、拒絶査定または審決の確定によって消滅します(第6項)。

Q6スタートアップの資金調達で仮専用実施権はどう役立ちますか?

特許成立を待たずに独占ライセンスを設定・登録でき、出願中でも独占的地位を投資家に示せます。バリュエーションやデューデリの評価に直結します。

Q7仮専用実施権は特許庁に登録できますか?

特許原簿に設定登録できます。登録すれば二重設定の防止や第三者対抗の面で強く、口頭や契約だけの独占約束より評価が高まります。

Q8仮専用実施権を設定すると自分は発明を使えなくなりますか?

専用実施権と同様、設定した範囲では権利者自身も実施できなくなります。範囲設定を誤ると自らの事業を縛るため慎重な設計が必要です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1特許がまだ下りてないのに、独占ライセンスなんて本当に有効なんですか?

有効です。特許を受ける権利に基づき、出願時の明細書等に記載した範囲内で仮専用実施権を設定でき(第1項)、特許登録の瞬間に自動で専用実施権へ転化します(第2項)。実務のポイント:多くの中小企業はこの制度を知らず「特許が下りてから契約」と先延ばしにします。だが下りるまでの二、三年こそ模倣されやすく、資金も要る時期。先回りして仮専用実施権を組める会社は、その空白期間を競合より有利に使える

Q2仮専用実施権って、登録しないとダメなんですか?

設定自体は当事者間の設定行為で生じますが、特許原簿への登録が第三者対抗や二重設定防止の鍵になります。専用実施権が登録を効力発生要件とするのと扱いが異なる点は実務上注意が要ります(最新の登録実務をご確認ください)。実務のポイント:投資家やM&Aのデューデリ担当者は口頭の独占約束を信用しません。原簿に登録された仮専用実施権を見せられて初めて、独占性を「資産」として評価する。登録の有無が評価額に直結する

Q3共同で出願した発明でも、勝手に仮専用実施権を設定できますか?

できません。第8項が33条2項から4項を準用しており、共有に係る特許を受ける権利は、他の共有者全員の同意がなければ仮専用実施権を設定できません。実務のポイント:大学と企業の共同研究、複数創業者のスタートアップでは出願人が複数になりがち。一人が独走して独占ライセンスを設定しようとしても、他の共有者が首を縦に振らなければ進まない。共同出願の段階でライセンス方針を契約で決めておくのが玄人の動きだ

Q4出願を分割したら、設定していた仮専用実施権はどうなりますか?

原則として、分割後の新たな特許出願にも、設定行為で定めた範囲内で仮専用実施権が自動的に設定されたものとみなされます(第5項本文)。ただし設定行為に別段の定めがあればそれに従います(同項但書)。実務のポイント:分割出願は権利範囲を戦略的に切り分ける高度な技。ライセンス相手にどの分割分まで独占を及ぼすかは、最初の設定行為の文言で決まる。後から揉めるケースの多くは、この但書を意識せず設定したことが原因だ

間違えやすい点 AI による整理

  • 「特許が下りるまでは独占ライセンスなんて結べない」と思って質問する人が多いが、その問いそのものが古い。2009年から仮専用実施権の制度があり、出願中でも独占的ライセンスを設定し、原簿に登録までできる。前提が二十年前で止まっている
  • 仮専用実施権の存在を知っていても、その威力の本質を見落としている人が多い。これは単なる契約上の約束ではなく、特許登録の瞬間に自動で本物の専用実施権へ転化する(第2項)。権利成立と同時に、契約交渉をやり直さずに独占権が立ち上がる、その自動性が肝だ
  • 「仮専用実施権を設定しても、自分はまだ自由に他社へもライセンスできる」と思われがちだが逆だ。専用実施権と同じく、設定した範囲では権利者自身ですら自由に動けなくなる。範囲設定を誤れば、自分の手足を縛ることになる
比較の観点この条文ほかの条文
独占性仮専用実施権(34条の2):独占型、設定範囲では権利者も実施不可仮通常実施権(34条の3):非独占型、複数に許諾可
専用実施権(77条):独占型、ただし特許成立後
設定できる時期特許出願後〜設定登録前特許出願後〜設定登録前
特許権の設定登録後
登録による転化設定登録で専用実施権へ自動転化(第2項)設定登録で通常実施権へ転化
転化なし(本来の実施権)
移転の制限実施事業とともに・権利者承諾・一般承継に限る(第3項)権利者承諾・一般承継等に限る
実施事業とともに・特許権者承諾・一般承継に限る

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国専利法 第6条

台湾は専利申請権の讓與・授権を認めるが、出願中の専用実施権に相当する明文の独占ライセンス制度は日本ほど整備されていない

韓国
대한민국 특허법 제100조(전용실시권)

韓国は専用実施権制度を持つが、出願段階の仮専用実施権に直接対応する規定は限定的で、実務は公開後の補償金請求権等で補う

ドイツ
PatG § 15

ドイツは特許出願(Patentanmeldung)の段階でも実施許諾・排他的ライセンスを認め、出願を財産権として広く流通させられる

アメリカ
35 U.S.C. § 261

米国は特許出願を譲渡・ライセンス可能な財産として扱い、出願段階のライセンス契約が広く用いられる。公開後の暫定的権利は § 154(d) が規律

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • シリーズAの資金調達中、投資家が「特許が下りるまで独占権の裏付けがない」と難色を示している。クロージングまであと三週間。仮専用実施権を設定して原簿に登録すれば、出願中でも独占的地位を契約と登記で示せる。この一手があるかないかで、バリュエーションが変わる
  • もし、共同開発した相手企業が、あなたの出願中の発明を勝手に第三者へもライセンスし始めたら? 仮専用実施権を設定していれば、その範囲では相手は他者に実施を許せない。設定していなければ、出願中の発明は事実上ザルだ
  • あなたが大学発スタートアップに出資する側だとする。デューデリで「コア特許」を見たら、まだ出願中で、仮専用実施権が他社に設定済みだった。あなたが取得できるはずの独占権は、もう他人のものだ
  • あなたが個人発明家で、メーカーに発明を売り込みたい。「特許が下りてから契約しましょう」と言われて二年も塩漬けにされた挙句、似た製品を先に出された。仮専用実施権なら、出願段階で独占契約を結び、相手を縛れた
  • あなたの会社が買収交渉中。買い手は出願中の基幹特許に独占ライセンスを求めるが、その出願は後で分割する予定がある。仮専用実施権は分割後の新出願にも自動でついていく(第5項)。設定行為に別段の定めを置くかどうかで、買い手に渡る範囲が決まる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 出願したら、出願時の明細書・特許請求の範囲・図面に記載した事項の範囲を確認、仮専用実施権はこの範囲内でしか設定できない(第1項) 2. ライセンス相手と独占範囲・地域・期間を契約で明定、専用実施権と同じく範囲設定が後の足枷になるので慎重に3. 特許原簿へ設定登録、二重設定防止と第三者対抗のため登録は必須級4. 分割出願を予定するなら、第5項の自動承継を望むか、設定行為に別段の定めを置くかを最初に決める

訴えられた側:1. ライセンスを受けるなら、相手が本当に「特許を受ける権利を有する者」か出願人名義を確認、共同出願なら全員の同意が要る(第8項で33条準用) 2. 仮専用実施権は特許登録で専用実施権へ自動転化する(第2項)、転化後の範囲を今のうちに把握3. あなたがさらに他社へ仮通常実施権を出すには権利者の承諾が必要(第4項)、無断許諾は無効リスク4. 出願が放棄・取下げ・拒絶確定すれば仮専用実施権は消滅する(第6項)、出願の生死を常に監視

時効(請求できる期限):仮専用実施権は、特許権の設定登録があったとき(専用実施権へ転化)、または出願が放棄・取下げ・却下、拒絶査定もしくは審決の確定によって消滅する(第6項)。特定の時効はないが、その存続は出願の生死に完全連動する。設定や移転を第三者に対抗するには特許原簿への登録が前提となる点に注意(最新の登録実務をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 平成20年(2008年)改正、平成21年(2009年)施行 特許を受ける権利に基づく仮専用実施権・仮通常実施権の制度を新設。出願中の段階から独占・非独占ライセンスを設定でき、特許権の設定登録時に正式な実施権へ自動転化する仕組みを導入した。オープンイノベーションと出願段階での資金調達を促進する狙い

改正の年表

  1. 1.平成20年(2008年) 新設:特許を受ける権利に基づく仮専用実施権・仮通常実施権の制度を新設。出願中の段階から独占・非独占ライセンスを設定でき、特許権の設定登録時に正式な実施権へ自動転化する仕組みを導入。平成21年(2009年)施行。オープンイノベーションと出願段階での資金調達を促進する狙い

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特許法の全文を見る所属する編章節を開く:第二章 特許及び特許出願

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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