要点特許法 27 条は、特許権の移転・質権・専用実施権などの権利変動を特許庁の特許原簿へ登録すべきことを定める。移転や質権設定は 98 条により登録しなければ効力を生じない。
Q · 特許を買う契約にサインすれば、もう自分のものになりますか?
いいえ、原簿に登録するまで移転の効力は生じません
特許法 27 条は、特許権の設定・移転・質権・専用実施権・仮専用実施権などの権利変動を、特許庁に備える特許原簿へ登録することを定めます。契約書への署名や代金の支払いだけでは、当事者間で有効でも権利移転の効力は生じません。同法 98 条により移転や質権設定は登録が効力要件であり、二重譲渡が起きた場合は契約の先後ではなく原簿登録の先後で権利者が確定します。登録手続の代理は弁理士の業務です。
スタートアップが大学から基幹特許を買い取った。譲渡契約書に署名し、対価も振り込んだ。これで自社の資産だと安心していたところ、半年後にその大学が同じ特許を別の企業にも譲り渡し、相手が先に特許庁の原簿へ移転登録を済ませていた。結果、特許はあなたではなく後から来た相手のものになる。特許法27条は、この勝敗を分ける特許原簿に何を登録するかを定めた条文だ。特許権の設定、移転、質権、専用実施権、仮専用実施権、その変動はすべてこの原簿に記される。そして98条により、移転や質権の設定は登録しなければ効力を生じない。契約書は当事者間の約束にすぎず、世界に対して権利を主張する力は、原簿のたった一行から生まれる。
特許法 27 条は、特許庁に備える特許原簿への登録事項を定める規定である。特許権の設定・存続期間の延長・移転・信託・消滅・回復・処分の制限、専用実施権および仮専用実施権の設定等、ならびにこれらを目的とする質権の設定等を登録事項として列挙し、権利変動の公示制度の基礎を構成する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
特許庁に備えられ、特許権の設定・移転・質権・専用実施権などの権利変動を公に記録する登録簿です。特許法 27 条が登録事項を定め、誰でも閲覧・謄本請求ができます。
特許庁の特許原簿に対して行います。登録権利者と登録義務者の共同申請が原則で、代理を業とできるのは弁理士です。司法書士の業務範囲ではありません。
契約の先後ではなく、原簿への移転登録を先に済ませた側が勝ちます。移転は 98 条により登録が効力要件のため、後から契約した相手でも先に登録すれば権利を取得します。
必要です。特許権を目的とする質権の設定は 27 条 1 項の登録事項であり、98 条により登録しなければ効力を生じません。未登録の口約束の担保は法的にほぼ無力です。
生じません。専用実施権の設定は 27 条 1 項の登録事項で、98 条により登録が効力発生要件です。先に登録された専用実施権があると特許の価値は大きく下がります。
できます。特許法 186 条により、何人も特許原簿の謄本や閲覧等の証明を請求できます。取引前に先行する質権や専用実施権の有無を確認する手段になります。
移転登録自体に法定の申請期限はありません。ただし二重譲渡では登録の先後で優劣が決まるため、事実上の時間圧が極めて強く、決済と同時に登録を押さえるのが安全です。
されます。仮専用実施権の設定・保存・移転・変更・消滅等は 27 条 1 項 4 号の登録事項です。平成 20 年改正で仮専用実施権制度に伴い明文化されました。
あります。98条により特許権の移転は原簿に登録しなければ効力を生じません。契約は当事者間で有効でも、登録前に売主が同じ特許を別人に譲渡し、その相手が先に登録すれば、特許はそちらのものになります。業界裏話ヒント:弁理士は特許売買で必ず決済と移転登録の同時履行を勧めます。代金を払ってから登録までの空白こそが二重譲渡の刺さる隙だからです
違います。特許原簿の登録手続を業として代理できるのは弁理士であり、司法書士の業務範囲ではありません(27条の登録は不動産登記や商業登記とは別系統です)。業界裏話ヒント:不動産登記の感覚で司法書士事務所へ行くと門前払いになります。特許・実用新案・意匠・商標の原簿はすべて弁理士の領分。窓口を間違えると手続が一歩も進まないまま時間だけ過ぎ、その間に二重譲渡のリスクが膨らみます
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 特許法 27 条:特許原簿の登録事項を列挙(何を登録するか) | — |
| 登録の意味 | 権利変動を公示する記録の器 | — |
| 利用場面 | 移転・質権・専用実施権・仮専用実施権の登録全般 | — |
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